従者現代録   作:銀の鰹節

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~前回のあらすじ~
皆海で楽しんでいたが、沖で休もうとしていた妖夢と藍がトラブルに巻き込まれる。
 ↓
祐彦が色々と頑張ってくれたお蔭で事態は落ち着いた(今ココ!)


#15 ビバ、南国ツアーです!!

【現代入り・15日目】

 

 

早朝。日が昇ってからまだ時間が経っていない頃に起きた者がいた。

 

 

祐彦「…ん…。朝、か…。」

 

祐彦が目をさまし、ベッドから出ようとする。だがその時に彼は違和感を抱いた。

 

祐彦「(何だ…?腕に何かが絡み付いて…。) …!?」

 

妖夢「スー…スー…」

 

その違和感とは何か、すぐにわかった。何故なら彼の目の前で寝ているからだ。

祐彦は内心驚いたものの、声には出さず、そのままゆっくりとベッドから抜け出した。

 

祐彦「(少し驚いたが起こすのは悪いだろう。日課のランニングでも行ってくるか…。)」

 

祐彦は妖夢をそのまま寝かせてあげる事にして、ランニングへ行く為部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

――少し時間が経ち…

 

 

咲夜「ん…。昨日も気持ちよく眠れたわね…。さてと、シャワーを浴びて来ましょ…。」

 

葵「ふにゃぁ…。もーお腹いっぱいぃ…。ぐー…。」

 

咲夜「フフッ、葵さんはどんな夢を見ているのかしら。…あら?妖夢が居ない…一体どこに…?」

 

 

 

 

 

藍「…朝か。(また肩が凝ってきている…。ケンにでもマッサージをお願いしよう…。)橙、朝だよ。」

 

橙「ふにゃぁ~あと10分…。」

 

藍「全く橙ったら…。…む?(祐彦、まだ寝ているのか?珍しいな。まぁ昨日疲れたのだろう、このまま寝かせてやるか。)」

 

露木「は、ハンバーグステーキ…。グゥー…グゥー…。」

 

日が大分昇り、藍達も起き始める。まだ露木と葵は夢の中だが…。

藍が露木を起こそうとしようとした時、ノックがかかる。

 

 

『コンコン!』

 

 

藍「ん…?誰だ…?今開ける、ちょっと待っててくれ。」

 

 

『ガチャ!』

 

 

藍がドアを開けると、咲夜の姿があった。

 

咲夜「おはようございます。妖夢はそっちにいるかしら?」

 

藍「妖夢…?いや、いないがどうした?」

 

咲夜「おかしいわねぇ…。私達の部屋に妖夢の姿が見当たらなかったのよ。」

 

藍「見当たらない…?そんな筈は―――」

 

祐彦「あれ、咲夜さん。扉の前にいるけどどうしたんだ?何かあったのか?」

 

咲夜「ええ、妖夢が朝起きたらいなくって…。」

 

藍「ちょっと待ってくれ、何故祐彦が起きているんだ?!」

 

祐彦「…?俺は起きていたランニングする為に朝早く起きる習慣を身に着けているから朝は早いぞ?」

 

藍「じゃ、じゃあ祐彦のベッドで寝ている者は―――」

 

藍達は部屋へと戻り、祐彦のベッドを確認する。うん、あきらかに誰かが寝ている。

藍はシーツをゆっくりとめくる。すると其処には彼女がいた。

 

藍「よ、妖夢?!」

 

咲夜「どうして祐彦さんのベッドに…?!」

 

妖夢「…むぁ?あれ、何で藍さんが…。」

 

妖夢が起きる。だが彼女は目の前になぜ藍がいるのか理解できていない。

その内、だんだんと意識が覚醒していくと同時に、昨日の記憶も蘇る。

 

妖夢「ふぇ…?!ふぇぇぇぇ?!!!(わ、私あのまま寝ちゃった?!ど、どうごまかそう――?!)」

 

藍「な、何故妖夢がそこで寝ているんだ…?!」

 

妖夢「えっ、いやっ…その…?!」

 

祐彦「…記憶があやふやだけど、俺が頼んだんだっけ? 妖夢さん…?」

 

妖夢「えっ…?!いや――」

 

咲夜「で、でもじゃあ祐彦さんはどうして…?」

 

祐彦「多分、不安だったんじゃないかな。まだ妖夢さんが安心できていなかったらどうしようって…。」

 

咲夜「…成程ね。お蔭で妖夢もぐっすり眠れたみたいだけど…祐彦さん、意外と積極的ですね。」

 

祐彦「し、仕方ないだろ…?!昨日の俺は色々と迷うようになっていたし、混乱していたし…。」

 

藍「まぁ別にいいじゃないか。ほら、シャワーを浴びなくていいのか?」

 

祐彦「ん。そうだな、浴びてくるよ。じゃあね、妖夢さん。」

 

咲夜「私もシャワー浴びようっと…。妖夢、戻るわよ。」

 

妖夢「え、あ… はい!(また…救われちゃいましたね、祐彦さん!)」

 

咲夜と妖夢は自室へと戻って行き、祐彦はシャワーを浴びにいった。

 

露木「むにゃ…。宝くじ当選…。」

 

藍「あの騒ぎでも起きないのか…。凄いな…。」

 

橙「にゃぅ~…もうちょっと寝たいのに目が覚めちゃいました…。」

 

藍「おはよう、橙。そうだ、露木さんを起こしてあげてくれないかい?」

 

橙「露木さんをですか?わかりました…!!」

 

橙はやる気満々で返事をし、露木の顔元へ移動する。

そして彼の鼻目掛けて、橙は噛みついたのだった。

 

 

『ガリッ!!』

 

 

露木「ぎにゃあああああーーーーッ?!!!」

 

 

 

 

 

『ぎにゃあああああーーーーッ?!!!』

 

 

葵「―――ッ?!なっ何?!事件?!」

 

妖夢「あ、おはようございます、葵さん。」

 

健汰「お姉ちゃん、おはよう。今の叫び声は露木さんのだと思うけど…なんかやらかしたんでしょ、あの人が。」

 

葵「あっそうなんだ…。ふぁああ~…!今日の私は何か料理をうまく作れそうな気がする。」

 

健汰「やめて、お姉ちゃん。」

 

葵「そ、そこまで…(もう、こっそり作っちゃお…。藍さん達の事を見ていると刺激されるんだもん…。)」

 

葵は言葉にはしなかったが、心の中で固く決心するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

―――ホテル・玄関前…

 

葵達は各自で朝食をすまし準備も整った所で、集合する。

 

ガイド「皆さん、おはようございます!怪我などはもう大丈夫でしょうか?」

 

葵「はい、もう皆元気ですから大丈夫です!!」

 

祐彦「おい、怪我をしていないお前が言うな。まぁ確かに大丈夫だけどな…。」

 

ガイド「それでは本日の予定を伝えたいと思います。昨日の続きで今度は商店街を歩きます。最後に観光スポットに行き、記念写真をとるという日程に奈ております。それでは張り切って行きましょうー!!。」

 

 

 

ガイド「ここから4km程にかけて商店街となっております。興味のある物などがあったらお気軽に声をおかけくださいね!」

 

露木「おぉ…!いい香りがする…!!」

 

藍「色々なグッズも置かれているな…!!」

 

咲夜「ちょっと喉が渇いたから飲み物が欲しいわね…。」

 

ガイド「飲み物ですか?でしたらあちらのお店で、美容効果もあるココナッツジュースという物がありますよ!甘いので子供にも大人気です!」

 

葵「へぇ!ココナッツジュースがあるんだ!!」

 

祐彦「ちょっと飲んでみたい気がするな。」

 

妖夢「でしたら飲みに行きましょうよ、祐彦さん!」

 

祐彦「そうだな…。ジュースならそんなに金もかからないだろうしいいだろう。」

 

祐彦と妖夢はそのお店へと向かう。葵達も2人についていく。

 

ガイド「すいません、ココナッツジュースを8個。」

 

店員「アイッサ!」

 

葵「あっ!えっ?!あの人、実に管を刺しているよ?!」

 

露木「ま、まさかあの飲み方が出来るのか…?!」

 

健汰「さ、さすが南国…!!」

 

店員「イエッサ!」

 

ガイド「ありがとうございます。皆さん、出来ましたよ~!!」

 

葵達はそれぞれカウンターからココナッツをとっていき、管を咥える。

 

 

『チュー…』

 

 

葵「…うま!?」

 

健汰「へぇ、口の中でとろけてる…!!」

 

露木「…!!……!!」

 

祐彦「それにちゃんと冷たい、実を冷やしていたのか?」

 

妖夢「おいしーですね、祐彦さん!」

 

橙「私はこのココナッツの感触も気に入りました!!」

 

藍「繊維質で、何より丈夫だ。飲み干した後も色んな事に利用できるな!」

 

咲夜「これ、お嬢様にも飲ませてあげたいわ…!!」

 

ガイド「あ、飲み干した実は、この箱に入れてください。これらは燃料として再利用されます!」

 

祐彦「へぇ。無駄なく利用。理想的だな…!」

 

ガイド「ここにずっといては4kmもいけないので、飲んだらササッ!と行きますよ~!!」

 

葵達はジュースを飲み干し、再びガイドさんの後をついていく。

 

ガイド「止まって、右にあるお店に注目してくださーい!このお店はこの島で最も人気のあるカフェです!」

 

葵「えーと店名が…よ、読めない?!英語は苦手なんだよねー…。」

 

祐彦「スターバースト・ストリーム、だな。長いし『スタバ』と呼ぶようにするか。」

 

ガイド「このスタバ、実はネットカフェでもあってオンラインゲームなども使用可能!!」

 

露木「へぇ…!!なぁなぁ、ここに行こうぜ!!」

 

咲夜「さっき飲み物を飲んだばかりだし…どうしましょう…。」

 

藍「おかしなどをつまむ程度でいいんじゃないか?」

 

葵「そうだねー!って事でノブっち、お店に行くけどネットを使うほどの時間はありませんので、使用できませーん!」

 

露木「ちょ、ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから、な?!」

 

祐彦「あきらめろ、露木。」

 

露木「くっ…!!お前ら、1つ言っておく。『俺が諦めるのを諦めろ――――」

 

妖夢「さぁ、早く行きましょう!祐彦さん!!」

 

露木「ちょっ、妖夢さ……。(何だ、やけに祐彦にべったりなきがするけど…気のせいか?)」

 

露木の言葉は妖夢によって遮られ、露木もしぶしぶ了解するのであった。

 

 

 

 

 

葵「すごかったねー、ココナッツケーキ!」

 

咲夜「私はココナッツモンブランという物が気に入りました!」

 

祐彦「俺はココナッツクッキーが良かったな。」

 

妖夢「祐彦さんもですか?アレはサクッとしてていいですよね~!!」

 

橙「私はモンブランですね!大きさも丁度良かったので。」

 

藍「私はケーキが良かったと思うな。量が多いのが欠点だが、味は好みだった。」

 

露木「ココナッツジュースっていつ飲んでもうまいんだな。」

 

葵「アハハハ!!ノブっちったらまた飲んでいたもんね!」

 

露木「うまかったんだ!しょうがない!!」

 

ガイド「さて、さっきから飲んだり食べたりばかっりなので次は体を動かしてみましょう!!と、いう訳でお隣のお店へレッツゴー!!」

 

スタバの隣の店は、見た感じ普通の屋台である。

だが店の奥を見ると凄い光景が広がっていた。

 

 

『バコーン!!カーン!!』

 

 

全員『…!?』

 

店の奥では何やら屈強な戦士たちが、拳を振るったり、棒を持って薙ぎ払ったりしているではありませんか。

 

葵「…ガ、ガイドさん…あれは一体…?!」

 

ガイド「あれは測定しているのです!よくゲームセンターにパンチングマシーンとかありますよね?つまりそれです!」

 

露木「で、でも何でそれを商店街で…?!」

 

ガイド「このお店は力の測定値によってもらえる景品が変わるのです!それに普通のお店じゃこんな事はしないので、ちょっと人気があります!」

 

藍「確かにちょっと運動していい汗を掻きたい気がするな。」

 

橙「私、本気出しちゃいますね!!」

 

咲夜「それにしても中にいる人達の体がすごいムキムキですね…!」

 

妖夢「ちょ、ちょっと怖いです…!!」

 

祐彦「一応トレーニングはしているから力は落ちていないと思うけど…。まぁやってみるか。」

 

健汰「(…この中で一番僕が非力かもしれない…。)」

 

ガイド「すいません、8人チャレンジします。」

 

店員「テッペーラ!ンガ!」

 

店員さんとガイドさんは共に店の奥へと歩いていく。その後を葵達もついていく。

 

店員「ペガッ!」

 

ガイド「これですね。まずは握力から調べます。じゃあ子供からいきましょうか。」

 

健汰「じゃ、じゃあ僕からやらせて!!(絶対に後は嫌だ…!!)」

 

葵「おっ、いつになく積極的だね!関心関心…!!」

 

ガイド「はい、じゃあこの2本の鉄を全力で握ってください!」

 

健汰「はい。スゥゥ―――フンッ!!!」

 

 

『ピピピピピ…!!!ピピーッ!!』

 

 

店員「オガッ!!」

 

ガイド「どうやら全国平均と同じようなので、それなりの物がもらえるみたいです。」

 

健汰「(そ、それなりの物…?!)」

 

ガイド「はい、次はそこの御嬢ちゃんですね!さぁどうぞ握ってください!」

 

橙「はいっ!」

 

橙は前へ移動し、握力測定器を全力で握った。

 

 

『ピピピピピピ…!!ピピーッ!!』

 

 

店員「タッタコスッ?!」

 

ガイド「ウワァーオ?!何と記録が成人男性の約1,6倍?!レアな景品がもらえるようですよ!」

 

橙「やった!やりましたよ、藍様!!」

 

露木「(…うそーん。妖怪って怖ぇ…。)」

 

ガイド「はい、では次の方―――――」

 

こうして葵達は握力を測定していった。また、その時に1人1人の記録が出るたびガイドさんと店員は目を丸くするのであった。

 

そして全体の順位で並べてみると…。

 

1位:藍  2位:葵  3位:橙  4位:妖夢  5位:祐彦  6位:咲夜  7位:露木  8位:健汰

 

 

このような結果となった。若干妖怪に勝っている人も見える。

 

店員「アッアンビリーバボー!!」

 

ガイド「景品は私が後日預かって、部屋に届けに行きますのでご安心を。――ってうわっ?!意外と時間かかっちゃった?!す、すいません、ちょっと急ぎますね!」

 

ガイドさんはちょっと移動速度を速め、この商店街を進む。

何と僅か2km移動するだけで4時間以上もかかっていたのだ。

 

 

ガイド「それでは行きますよ!皆さん、着いて来てください!!」

 

葵達はその店を出て、ガイドさんについて行く。

300m程歩いた所で、ガイドさんの足が止まる。

 

ガイド「次に訪れるのはこちら、ここの島でしか販売されていない限定グッズです!どうぞ見てってください!」

 

葵「へぇー!!これ、島でしか売られていないんだー!」

 

健汰「…あれ?(このヤシの木のストラップ…ポ○モンで見た事があるキャラと似ている…。)」

 

露木「おおー!!海の模様が描かれた爪切り、お洒落だな~!!」

 

咲夜「これって…サソリ?袋に閉じられているけど、食べ物なのかしら…?」

 

藍「橙、何か欲しいものあるかい?」

 

橙「そうですねー…あっ!この服がいいです!!猫の柄が入ってますよ!」

 

妖夢「祐彦さん祐彦さん、このサンダルなんてどうですか?」

 

祐彦「ん?ああ、似合っているんじゃないか、妖夢さん。」

 

妖夢「そ、そうですか~!!」

 

その後、葵達はじっくりと商品を選んでいたのだった。

そんな中、葵は1つの商品に目を付ける。

 

葵「…?(なんだろう、このネックレス妙に気になる…??)」

 

ガイド「おっ、それに目を付けるとはやりますね!」

 

葵「え?このネックレスって何なんですか?」

 

ガイド「そのネックレスは災いから自分を護ってくれるとの言い伝えがあるんです。ほら、ここに大きな一個の石がありますよね?これがどうやら護ってくれるみたいですよ!」

 

葵「へぇ…!!(値段はどれくらいだろう―――)ブッ!!た、高い?!この金額、5万円を軽く超えてる?!」

 

健汰「こういうのって『値切り』が大切なんだよ、お姉ちゃん。」

 

葵「え、ケン…?」

 

健汰「今日は気分がいいし、僕がちょっと値切りに挑戦してみるね。」

 

健汰はそう言って、葵の手からネックレスをとり、店員の方へと駆け寄った。

 

健汰「すいません、これ高いんですけどもうちょっと安くしてもらえませんか…?」

 

店員「メガッ!ノーガ!!」

 

健汰「そんな固い事言わないでくださいよ。―――でどうですか?」

 

店員「ッ?!」

 

店員は目を疑った!先程まで大人しげな子供だったのに、急にベテランの値切り師のような重圧を放ってきたからだ!

そして店員は久々にこう思った、「コイツはヤバい!!かなりのやり手だ!」と。

 

店員「――ウメガッ!オーガッ!!」

 

健汰「ッ?!」

 

そして健汰も同時に驚きに表情を見せる!先程まで値切りに対して弱そうな印象だった店員が、急に重圧を放ってきたからだ!

健汰は身震いした!「僕を子供と甘く見ない人と、真剣にやりあうのは初めてだ…!!」と!

 

 

こうして、健汰と店員の熱き戦いが始まったのであった―――。

 

 

 

 

――――数分後…

 

葵「すごいねー、ケン…。まさかあの最初の金額の10分の1にまで値切るとは…!!」

 

健汰「ちょっと疲れたよ…。ちゃんと大事に持っていてね、お姉ちゃん。」

 

葵「もちろんだよ、ケン!!ありがとう!」

 

ガイド「どうやらそのネックレス肌身離さず2日間つけていれば効果はより倍との事らしいです。」

 

葵「へぇ!よし、じゃあ今から2日間は絶対に外さないぞー!!」

 

露木「お前、ちゃんとできるのか?」

 

葵「うん!こういうのはしっかりとやるよ!」

 

葵はそう言いながら、早速ネックレスを付ける。

 

葵「よし、いい感じ!」

 

ガイド「お似合いですよ!――それでは次の場所へ向かいますので、皆さんついてきてください!」

 

買い物が終わると、再びガイドさんについてゆく。

今度はすぐに立ち止まらず、どんどんと歩いていく。

 

咲夜「…結構進みますね。」

 

藍「次はいったいどのような所に行くのだろうか…。」

 

橙「あっ!見てください、日本の物が売られているお店ありますよ!」

 

葵「ホントだ~!!ちゃんとお寿司もあるよ?!」

 

健汰「(な、何とも斬新な…。あれ、絶対に日本にないでしょ…オリジナル寿司でしょ…。)」

 

 

 

 

 

ガイド「はい、次はここです!」

 

橙「ふぁ~~!!!!」

 

ガイド「このお店は魚屋さん何ですけど、新鮮なまま食べてもらいたいという事で購入するまで、何と水槽で生かしているんです!!」

 

藍「…!!(橙の耳と尻尾が…?!)ちぇ、橙?!落ち着け?!」

 

橙「ハッ!?」

 

露木「おおっ?!すごいデカいエビがいるぞ!!?」

 

祐彦「ロブスターとかそこら辺か?」

 

ガイド「そして魚を購入し、自分で調理する事も可能だし、調理してもらうのも可能ッ!!お好みで食べられます!!」

 

葵「へぇー!!!自分で調理ッ!!」

 

健汰「えっ…?!さーて、自分が食べたい魚を各自で選んで、各自で調理しようかー。」

 

葵「わかった、わかったからぁ!!うわーん、ケンがいじめるよぉ~!!!」

 

露木「ハッハッハッ!!!つまりそういう事なんだよ、あ お い ちゃ ん ?」

 

 

『プッツーン!』

 

 

葵「ちょっとノブっち……面かせや。」

 

露木「――へっ?!あっ、ちょっ?!すんません!?まじですいませんでした?!だから人気のない所に連れてかないで―――助けてくれぇぇーーッ?!!」

 

祐彦「自業自得だ。あんな風に言われたら誰だって怒る。」

 

葵と露木は路地裏へと消えていった。その間に祐彦達は魚を選ぶ。

 

祐彦「ふむ…。(ちょっと値段がどれも高くて手が思うように伸ばせないな…。)」

 

ガイド「あっ!言い忘れていました、この店での消費は私達の会社が受け持つので、どうぞご自由にお選びくださいね!」

 

健汰「ありがとうございます。じゃあ僕はこれにしようかな…。」

 

祐彦「負担は会社で、か。有難いな。さて、それを踏まえてどれにするか…。」

 

妖夢「祐彦さん、これなんてどうでしょうか?」

 

祐彦「海藻…?」

 

妖夢「はい!それに魚を付け足して…あっ、この魚がべストですかね!」

 

祐彦「妖夢さんは自分で調理するのか?」

 

妖夢「私は現代の料理を習得しなければいけないので、ここで腕試しさせてもらおうと。」

 

祐彦「へぇ、大変だな。」

 

妖夢「あの…その時なんですけど…。料理を食べてくれる人が欲しいなー、なんて…思ったりしたり…。」

 

祐彦「ん?…じゃあ俺で良ければ食べさせてくれるか?」

 

妖夢「ァァ…!!!はいっ、もちろんです!」

 

藍「うむ、やはり焼き魚が単純で一番いいかもしれんな。」

 

橙「私もそう思います!」

 

葵「じゃあ私はこれね!」

 

健汰「あれっ、戻って来ていたんだ。…露木さんは?」

 

葵「さぁ?私はここの現地料理を食べてみたいから調理してもらおーっと!すいませーん、この魚でお願いします!」

 

健汰「露木さん…大丈夫かなぁ…。」

 

露木「け、健汰ァ…!!」

 

健汰「うひゃあっ?!!」

 

健汰が露木の事を心配していると、後ろから露木が這いずってやってきた。

 

露木「あ、葵の奴…俺の能力をも力で強引にはねのけやがった…?!爆発ですら何ともない俺の作った糸が…葵のパンチ一発で簡単に破壊されたんだ…!!奴は…もう既に人間をやめ、て…い、た…。」

 

健汰「…!!(お姉ちゃん、ここ最近でかなり力が上がったような気がするけど…そこまで?!)」

 

健汰は目の前で力尽きた露木を心配するのではなく、葵に恐怖するのであった。

そして露木はそのまま、放っておかれたのだった…。

 

 

 

 

【厨房】

 

妖夢「まずは海藻をゆでてっと…!」

 

祐彦「さてと、俺も魚一匹ぐらいは料理しておこうかな。」

 

妖夢「あれ、祐彦さん、私の料理を食べてもらうのに食べる事が出来るのですか?」

 

祐彦「いや、妖夢さんが食べる分がないと思ったから作ろうとしていたんだけど…いらなかったか?」

 

妖夢「ッ!!ぜ、全然そんな事ないです!!ありがとうございます、祐彦さん!」

 

祐彦「どういたしまして。(とは言っても魚を刺身にするぐらいしかできないけどな…。)」

 

祐彦はちょっと申し訳ないと心に思ったが、魚を包丁で捌いていく。

その様子を見ていた店長が目を光らせた。

 

店長「ルダ、ンダーラ!!」

 

祐彦「えっ?いや、それほど料理は得意でないのですが…。」

 

店長「ルデラ、ンドゥール!」

 

祐彦「かつて見た日本の職人捌きと同じだなんてそんな…。ただ魚を捌く知識を蓄えていただけですよ。」

 

店長「ンン~~…。」

 

妖夢「凄いですね、店長さんにそこまで言ってもらえるだなんて!」

 

祐彦「いや、珍しいと思ったんだろうね、店長さんが。それよりも料理に集中しようか、雑念が入ると味が迷う。」

 

妖夢「そうですね!…!!(やっぱり…祐彦さんはかっこいいです…!!)」

 

各自で調理したり、調理してもらったりして、その魚を葵達は食した。

 

 

現地の料理が予想以上に絶品だったとか。

 

 

 

 

 

露木「誰かァ…俺を助けてくれぇ…?!」

 

健汰「しょうがないですね、はい。あーん。」

 

露木「け、ケン…!!(お前って奴は本当に…!!)アムッ…。―――んまぁぁいいッ!!!」

 

健汰「うわっ?!怪我がどんどん治ってってる…?!」

 

露木「フハハハ、こんなうまい魚料理久しぶりだなぁ!!最近は麺類ばっかり食べてたから本当にうまい気がするぜぇ!!」

 

 

 

 

 

妖夢「どうですか、祐彦さん…?」

 

祐彦「うん、おいしい。海藻はあまり好きじゃないがおいしく食べれているよ、妖夢さん。」

 

妖夢「本当ですか?!やったっ!」

 

祐彦「あ、そうだ自分で作ったんだし、一口は食べた方がいいんじゃないか?ほら。」

 

妖夢「えっ――(そ、それって間接…!!)い、いただきます。 …うむっ! …。 …!(お、おいしぃ…!!)」

 

祐彦「顔がおいしいって言っているな、妖夢さん。現代の料理、しっかりと習得出来ているよ。」

 

妖夢「えへへ~…!で、では祐彦さんの料理、いただきます!!うむっ。 …。 はぁぁ、おいしいぃ~…!!」

 

祐彦「それは良かった。」

 

そして、若干不思議な空間を作っている所もあった。

 

 

 

 

ガイド「皆さん、おいしかったでしょうか?」

 

葵「はい!もうさっき食べた筈なのに、それでもどんどん食べれて…。」

 

露木「俺は怪我が治りました!」

 

ガイド「は、はいぃ…?ま、まぁ何がともあれよかったです!ではここの商店街、めぐる場所は全て終わりましたけど気になる所はありましたか?」

 

ガイドさんがそう聞くが、特に返事が返って来なかったので、話しを進める。

 

ガイド「それでは次に観光スポットへいきましょう!少し特殊な場所にあるので、行き方もちょっと大変です!」

 

葵「それはなんか気になるなぁ~!!一体どんなスポットなんだろう!」

 

ガイド「まず施設へ行きましょう、そしたら説明をさせていただきますね!連いて来てくださーい!」

 

ガイドさんが歩き始めると、葵達もそれについて行く。

商店街を抜け、その先にある大型の建物へと向かって行った。

 

 

ガイド「はい、その施設に到着いたしましたので、説明させていただきます。まず、皆さんにやってもらうのはスキューバダイビングです!」

 

葵「へぇー!!――――えっ?(それって海に潜るよね?藍さん、大丈夫なの?)」

 

ガイド「ここからはこのお兄さんに説明してもらいます。お願いします。」

 

お兄さん「はい。まずは日本からわざわざお越しいただき有難うございます。スキューバダイビングというのは皆さんご存知、海に潜ります。」

 

藍・橙「えっ…?」

 

お兄さん「水中では当然喋る事が出来ないので、何か伝えたい事があったらハンドシグナルを行います。」

 

露木「お兄さん、ハンドシグナルってこういうことですか?」

 

祐彦「おい、お前は何をやっているんだ?」

 

葵「あ、それわかるよ!『パン、ツー、まる、見え』でしょ?」

 

露木「正解ッ!」

 

お兄さん「あ、アハハ…。確かにそれもハンドシグナルなんでしょうけど、ダイビングではこのようなシグナルを使います。」

 

お兄さんが説明してくれている中、藍と橙は心の中でかなり焦っていた。

 

藍「(だ、大丈夫なのだろうか?ま、まぁほんのちょっとだけなら耐えれるだろうし、うん、大丈夫な筈だ。)」

 

橙「(お、おぼれそうになっても藍様が助けてくれますよね?私、行ってみます…!!)」

 

お兄さん「―――では、スーツに着替えてから潜りに行きましょう。」

 

こうして葵達はスーツを着替えて、海へと向かう。

そして入水した時に、ある程度の人が予想していた事態が起こったのだった。

 

 

 

藍「グブブブブブ…?!!」

 

橙「ガバババババ…?!!」

 

葵「ブクゥッ?!(ら、藍さーーん?!橙ちゃんもーー?!)」

 

 

 

案の状、藍と橙が溺れていたのだった。

この2人はすぐに助けてもらい、スキューバダイビングは藍と橙を抜いた葵達で行う事となったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は観光っぽい事ができましたね。たのしめているみたいで良かった良かった、です。
そして、もうちょっと短いのを書きたいのに日に日にどんどん長くなっていってる…。
自分の集中力が切れないか心配…。
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!
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