トウホウ・クロウサギ   作:ダラ毛虫

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あやうく休載一周年するところでした……お待ち下さった方々、申し訳ありません
でもまた黒兎視点でもクロカラス後編でもないです
フランちゃんウフフ

スカーレットデビルをうちのタイトル風にしたら、なんかアレですね
時系列は吸血鬼異変から花映塚後まであっちゃこっちゃ
前半妹様視点、後半おぜうさま視点

冒頭は、「狂気を書くならマザーグース」という筆者の趣味です
読者のSAN値を削る文才が欲しい今日この頃
いつかリベンジしたいです
この程度じゃまだ、 狂 気 が 足 り な い !




トウホウ・アカアクマ

 

 

ーー禁忌、フォーオブアカインドーー

 

 

「お母様を私が殺した♪」

「お父様を私は食べてる♪」

「砂糖と」「スパイスと」「「素敵な物♪」」

「「「「嘘の涙と仔犬の尻尾♪」」」」

「お母様を「40回」」「お父様を「40と1回」」「めったうち♪」

「「薔薇」の「花輪」と「花束」で♪」

「「「「みんなみんな落っこちた♪」」」」

「頭も手足も「「「バラバラに♪」」」」

「「「散らかしっぱなし」「出しっぱなし♪」」」

「「だれがお父様殺したの♪」」「「だれがお母様殺したの♪」」

「「あなた?」」「「あなた?」」「「「「私と私が言いました♪」」」」

「お馬も」「家来も」「殺してしまって」「2度と元には戻らない♪」

「「「あなたも死ねば腐るのさ♪」」」「鼻から顎に蛆が這う♪」

「お姉様が「骨を拾って「埋めてあげるの「マイ・フェア・レディ♪」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 おいてけぼりの、一人ぼっちが首を吊り、そして誰もいなくなる。

 そうなる、はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 くらいくらいへやのなか。

 なにもみえないまっくらやみ。

 だけどここにはぜんぶがあるの。

 わたしはわたしでたりているから。

 だからわたしはここでいい。

 そうおもっていたのに。

 ずっとずっとここにいるはずだったのに。

 なのに。

 

 

 

 

 音で表すなら、ズン、という感覚。

 押し潰すような、踏みにじるような、握り締めるような、圧迫。

 自分で自分の中の自分を壊して壊して壊して壊し続けて循環させていた意識が、叩き起こされる。

 私の私による私の為の世界が軋んでひび割れる。

 これは何? この感情は何?

 恐怖? 怖い? 何が? 私が何かに怯えている? 何かに脅かされている?

 みんなが私を怖がるのに? みんなみんな、私を遠ざけるのに?

 なのに、どうして? どうして私が怖がるの? 怖がっていいの?

 

 ねえ。

 私は。

 あなたを。

 怖いと思って。

 許されるの?

 赦してくれるの?

 あなたなら、私を、■してくれるの?

 

 

 

 その衝動は言葉にできない。

 無理矢理当て嵌めるなら、会いたい、とかだろうか。

 でも、会ってしたいことがある。会うだけじゃ足りない。

 それが何かは分からないけど。

 だけど、それでも、嗚呼あなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたにあなたに会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい■したい。

 

 

 真っ直ぐ上に飛び上がる。

 お姉様達が私を封じていた術式は、元々いつでも壊せたけれど、思った以上に脆い。

 きっと、さっき感じた圧力で綻んでしまったのだろう。鉄くらいの強度しかない。つまり無駄。

 地下から地上への距離も床も天井も壁も、私を減速させる要因にはならない。

 最高速であっという間に、でもそれでも遅く感じる。移動する時間が、堪らなくもどかしい。狂おしい。狂ってしまいそう。今までよりも。

 嗚呼、早くあなたに会いたい。

 あなたを■したい。

 どろどろになるくらいにめちゃくちゃになるくらいにぐちゃぐちゃに■して■して■して■して■したい。

 

 

 そして、わたしは、あなたに、であった。

 

 

 

 第一印象は黒色。

 私が閉じ籠っていた、光の入らない地下室の闇よりも、ずぅっと真っ黒。

 色んな「私」が入り雑じって「私」と「私」が壊し合い続けていた私の心よりも、もっと黒い。

 世界中の不吉とか不幸とか不運とか、そういう色々を押し込めたみたいな、そんな色。

 怖い。

 怖い。

 なんて怖い!

 すごく怖い!

 私が! 私が、誰かを怖いと思っている!

 頭がどうにかなりそう!

 とっくに狂っていたと思ったのに!

 割れそう! 砕けそうに痛い!

 視線を合わせただけで心も体もギシギシ鳴っている!

 見たくない! あなたを見たい!

 見られたくない! 私を見て!

 怖い! 痛い! 苦しい! 嬉しい!

 

 弾幕を放つ。防がれる。

 炎の剣で凪ぎ払う。避けられる。

 四人に増えて包囲する。一人撃ち落とされて逃げられる。

 

 壊れない! 壊せない!

 壊したいのに! 私が壊そうとしているのに!

 なのに全然壊れない!

 私が撫でたらみんな抉れてしまうのに!

 抱き締めたらバラバラになってしまうのに!

 壊れない! 壊れない! あなたは壊れないでいてくれる!

 壊したい! 壊したい! あなたを壊してしまいたい!

 早く壊れて! まだ壊れないで!

 遊ぼう! 遊ぼう!

 イライラするの! ワクワクするの!

 もっと楽しませてよ! あなたが壊れる瞬間が待ち遠しいの! あなたと遊ぶ今が楽しいの!

 まだ遊んでよ! 壊れないで! 壊れて! ああもう私の頭が壊れそう!

 イライラしてワクワクしてドキドキしてゾクゾクしてウキウキしてソワソワしてグッチャグチャ!

 ほら捕まえたわ! 掴まえたわよ!

 

 さあ、きゅっとしてーー

 

 ドカーン、と。

 真っ黒な光の束が、私を飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フラン! しっかりして!」

 おねえさまのこえがきこえる。

 でも、どこからなのか、よくわからない。

 ちかいような。とおいような。

 すがたもみえない。なにもみえない。

 てあしもぜんぜんうごかない。

「こんな……! こんなこと……!」

 おねえさまのこえがきこえる。

「お願いよ……! 目を覚まして……! フラン……!」

 わたしをよんでる、おねえさまが、わたしを。

「お、ねぇ、さ、ま……」

 こえがだせない。のどがひきつる。

「フラン! ああフラン……! よかった……!」

「おねぇ、さま……どこに、いる、の……?」

 なにもみえない。

 よくきこえない。

 においもわからない。

 なにかにふれているのかどうかすら。

「……フラン、私の血を飲みなさい。応急処置くらいにはなるわ」

「うん……」

 かすかに、おねえさまのにおいがする。

 たぶん、すぐそば。

 なら、このおぼろげなかんしょくは、だきしめられているのだろうか。

 においをたよりに、おねえさまのくびすじに、きばをたてる。

 くちをひらくのもかみつくのも、しんじられないくらい、つかれるけれど。

「んぅ……!」

「……ん……ちゅ……んく……ん……」

「…………っ……ぁん……そうよ……良い子ね、フラン……」

 こくりこくりと、お姉様の血を飲む度に、少しずつ体の感覚が戻ってくる。

 同族の血なんて美味しいはずがない。

 飲むなら処女の生き血に限る。私は生きている人間を見たことないけど。

 だけど、お姉様の血は、すごく甘い。

「はぁ……美味しい……お姉様……」

 もっと欲しい。もっともっと欲しくて。お姉様を、今すぐーー

 

 

ーーーー壊してしまいたいーーーー

 

 

「っ!?」

 突き飛ばすように、実際には力が入らず弱々しく押しただけだけど、お姉様から離れる。

「どうしたの? フラン?」

 見えるようになった目が、お姉様を捉える。

 聞こえるようになった耳が、お姉様の声を聞く。

 お姉様の姿。お姉様の声。お姉様の匂い。

 美味しそう。食べたい。引き裂きたい。引きちぎりたい。悲鳴が聞きたい。血の臓物の脳髄の香りを嗅いで啜りたい。

「……やだ……」

「フラン?」

 心配そうにこちらを伺うお姉様が、壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて壊したくて堪らない。

 早く早く今すぐに。

「やだ! やだやだやだやだやだ!」

「フラン!? 大丈夫!?」

 壊したい壊したくない憎い愛しい食べたい大好き。

「だめ! こっちに来ないで!」

「あ……!」

 地下室から出て来た時の穴に飛び込む直前、私の拒絶で傷付いた表情をするお姉様に、堪えきれず弾幕を放って、壊したくなくて壊したくて、私は逃げ出した。

 

 

 

 

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「……パチェ。フランはどうなったの……?」

「私も、今ちょうど追い付いたばかりなのだけど……」

 妹が落ちていった、恐らく地下室へと繋がる穴を覗き込む。

 深い深い。まるで私達姉妹の距離みたいに深い穴だ。

「とりあえず状況を説明するわ、レミィ。

 館の戦力はほぼ全滅。生き残っているのは、妹様と門番の二人だけ。

 そして、見ての通りだけど、館内は瘴気が溢れているわ。生き残りの体を蝕んでいるのも、同じ物ね」

 濃さは比較にならないけれど、と、肩を竦めるパチェ。

「……唯の瘴気じゃなさそうだけれど、これって、どういう物か分かるかしら?」

「予想はつくわ。私も知識でしか知らなかったけれど、厄、と呼ばれる物を、妖力で強めているみたい」

「厄?」

「東洋独自のーーいえ、西洋にもあったのかしら? 名称が異なるだけの可能性も……」

「考察は後にして」

 知的好奇心を刺激されたのか、脱線しようとする話題を戻す。

 優秀なのだけど、優秀な魔女という探求者だからこそ、彼女の知識欲は状況を選ばない。

「簡単に言うと、運が悪くなることに特化した、極めて原始的で、だからこそ対抗手段の限られる呪いよ」

「運が悪くなる? でも、その程度なら……」

「門番は、正門を砕いた攻撃を生き残ったことで気に入られたのか知らないけれど、『運悪く意識を失う』だけで済まされた。

 そして、館内にいた者は、『運悪く』死んだ。

 私が館とこの周辺に構築していた術式も、残らず『運悪く』ガタガタになっていたわね」

 淡々と文面をなぞり読み上げる様に、魔女が告げる。

「汎用性高すぎるでしょ……反則じゃないの」

「運命を操る貴女が言うことかしら?」

 そんなに乱発できるものでも……と、また話が逸れた。

「襲撃してきた相手の能力は分かったわ。それなら、フランはどういう……」

 私が言い終える前に、パチェは視線を落とす。

 珍しいことに、そこに滲んでいる感情は、悲哀、憐れみ。彼女は今、フランのことを、哀れんでいる。

「……あの子の力は、破壊衝動と狂気は、生まれついてのもの……。

 そんな彼女が、『力と破壊衝動はそのままに、正気を得た』としたら、どうなるかしら?」

 そして言葉にするのは、余りに惨い、余りにも不運な、現状。

「両親を殺したこと。周囲を無差別に殺戮したこと。姉である貴女も、何度も殺そうとしたこと。

 その事実を、妹様は、『運悪く』手に入れた正気で、見せ付けられているのでしょうね」

 声も出せない程の激情が、私の内側で荒れ狂った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とまあ、貴女が私達の館をボロボロにしてくれた後、そんなことがあったのよ」

「戦争は嫌なものだな」

「他人事かしら?」

「当事者意識ならあるが、よくあることだな、としか言えん。

 出力重視で厄を放つ場合に、『相手が忌避する不運』が発動することは、何度もあった」

 私もまた、ヒトデナシだからな、と、月明かりに照らされるテラスで、ワインを嗜む妖怪兎。

 遊び疲れたフランは、自分の部屋で眠っている。

「ちなみに、もし貴女の家族が似たような目にあったら?」

「報復で関係者を皆殺しにする」

 当然だろう? なんて小首を傾げる、不運の支配者。

 ああ、全く本当に、どうしようもないくらい、妖怪らしく我が儘だ。

「それなら、私にも報復の権利があるのかしらね?」

「無論だ。だが、この酒を飲み終えてからにしてもらいたい」

「……冗談よ」

「それは良かった。せっかく良い酒を出してもらったからには、味わって飲みたいからな」

 表情は、一貫して変化無し。僅かに目元や口の端が動くくらい。

 覇気も無ければ気力すら無く、野心や自己顕示欲なんて微塵も感じない。

 妖怪らしくなくて、だけどそれでも、彼女は妖怪だ。

 在るがままに、己のままに、在り続ける化物。

「結果論としてだけど、あの時に正気を得たからこそ、今のフランがあるもの。

 その点は、貴女に感謝しているわ」

 そうか、とだけ返して、変わらないペースでワインを飲むコクト。

「聞く限りでは、自力でどうにかなる状態ではなかっただろう。

 貴女の努力による成果か」

「妹に対して姉がすることに、努力も何もないわ。当たり前のことよ」

「成る程、道理だな」

 家族愛なんて、妖怪なら大抵が鼻で笑う。己だけで生きられない弱者の戯れ言と嘲る。

 だけど彼女は笑わない。賞賛もしない。

 唯、その通りだ、と頷くだけだ。

「……本当に、不思議だわ、貴女は」

「その台詞、初めて顔を合わせた時にも言われたぞ」

「知れば知るほど不思議だもの」

「何がだ」

 少しだけ訝しげな雰囲気を纏った様子に、小さく笑う。

 明らかに破綻していて、どう見ても壊れていながら、唯そこに居続ける。

 その上に力まであるのに、尚もバランスを崩さないなんて、どうなっているのやら。

「面白いわ」

「そうか」

 それだけ言って、飲み干した私のグラスに、ワインを注いでくれる。

 お返しに、私も彼女のグラスに注ぐ。

 月を見上げて、もう一度笑って、そして、軽い仕草で互いに乾杯した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー自力でどうにかなる状態ではなかっただろうーー

 

 そうだ。その通りだ。

 正気と狂気がさざ波の様に寄せては返し、叫びながら自分自身の肉体を傷付けるあの子の姿は、廃人になる瀬戸際だった。

 私が幻想郷への侵攻を決めたから、館の防衛をあの戦力で充分だと判断したから、そもそも、相手の力をまるで読み損ねたから。

 厄災の黒兎を、単なる伝説に過ぎない、と捨て置いたから。

 だからあの子は傷付いた。こんなことになってしまった。

 それをどうにかできるなら、私の体が何度裂かれようと千切られようと砕かれようと、構いはしない。

 私は姉だ。

 あの子は私の妹だ。

 狂っている時に狂ったままで襲いかかって来ようが。

 正気の時に破壊衝動を抑えられず泣きながら襲われようが。

 妹の為に体を張る理由なんて、姉だから、で足りている。

 パチェが満月の魔力を込めた護符により不死性を高め、私の全身で、あの子の全てを受け止める。

 何度壊されようと私は死なない。だって、そう決めたのだから。あの子を救うと、既に私が決めたのだ。

 壊されて壊されて壊されて壊されて壊されて。それでも止まらず、語りかける。

 この程度、何ともないと見栄を張る。妹に情けない姿など見せられない。

 欠損した部位を再生しながら、優しくゆっくり語りかける。少しでも優雅に、格好良い姉でいたいから。

 何年かかっても良い。

 いくらでも、何度でも付き合ってみせる。

 だって、四百年以上も、私はあの子を閉じ込めて、誰とも触れ合わない様にして、壊さない様に、壊れない様に、ほったらかしにしたのだから。

 あの子を一人にしていたのだから。

 だからそう。これは唯の埋め合わせだ。

 フランが本当に正気になって、破壊衝動を制御して、能力を暴走させない様になったら。

 そこからようやく、私達は姉妹を始められる。

 

 そして今、やっとあの子は、紅魔館の者や、霊夢や魔理沙、コクト等の限られた相手であれば、会話ができるまでになった。

 最近では自分から新しい知り合いを作ろうとするくらいになっている。

 もしも、あのままなら、『不運』があの子に降りかからなければ、今も変わらなかったかもしれない。

 あのままずっと、地下に閉じ込めていたかもしれない。

 

 

 そう考えれば、この目の前でひたすらワインを飲み続ける、かつての敵で、新たな友に、少しくらいなら恩を感じても良いだろう。

 

「む。酒が尽きた」

「咲夜、新しい物を持ってきなさい」

「かしこまりました、お嬢様」

 

 だって、こんなにも月が綺麗なのだから。

 

 






実は、冒頭部分の四人合唱(お一人様)は、一年前に書きました
それを久し振りに修正してみたら、何か唐突にモチベーションがモコモコと
三千字程度のつもりが倍以上

書きたい時に書きたいものを、そんな私ですが、よろしければ今後ともお願い申し上げます




蛇足(カリスマクラッシュ)

レミ「そ、そそそそそういえば」
黒兎「何だ?」
レミ「フランと遊んだ後、何か話していたわよね?」
黒兎「ああ」
レミ「何かお姉様がどうとか話題にしていたわよね!?」
黒兎「……聞きたいならそう言え」
レミ「い!? いえ別に!? 聞きたいとかじゃないんだけど!」
黒兎「なら良いか」
レミ「ええっと、貴女が話したければ、その、聞かないこともないっていうか……」
黒兎「……………………めんどくさ」
咲夜「コクト様。差し出がましい申し出ですが、もしよろしければ、妹様がお嬢様をどのように話されていたか、従者として伺いたく存じます」
レミ「!」
黒兎「…………分かった」
咲夜「ありがとうございます」
レミ「咲夜が聞きたいなら仕方ないわね!」
黒兎「おい。羽ばたくな鬱陶しい。
   そうだな……あいつ、いっつも偉そうだけど、割りとおっちょこちょいっていうか考えなしよね、とか」
レミ「ごはぁっ!?!」
黒兎「優雅優雅言ってるけど、誰も見てないところでポーズや台詞の練習して……」
レミ「げふぅっっ!?!?!」
黒兎「これ私が支えてあげなくちゃいけないんじゃないのって、思うようになってきちゃった、とかだったかな」
レミ「ちょっとフラン抱き締めてくる」
黒兎「うざがられるぞ」
咲夜「既に行ってしまわれました」
黒兎「……貴女も、支えてあげなくちゃ、と?」
咲夜「お嬢様に仕えさせていただくことが、私の喜びです」
黒兎「…………そうか。そういう生き方もある、か」
咲夜「はい。……ところで」
黒兎「ん?」
咲夜「声真似、お上手ですね」
黒兎「長生きすると無駄に色々と身に付くものでな。
   たとえば……『2時間前に出直してきな』『あなたの時間も私のもの……』他には……」
咲夜「やめてください」
黒兎「むぅ……『ナイフは血の通わない金属ですから』とか、最近のネタも仕入れたんだが……」
咲夜「どこから!?」




天狗じゃ、天狗の仕業じゃ!

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