トウホウ・クロウサギ   作:ダラ毛虫

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烏瑠さん、誤字報告いつもありがとうございます
もうお一方については、申し訳ありませんが誤操作で削除してしまい、お名前不明ですが…… m(__)m<今後ともよろしくお願いいたします


これにて第2部も5話目……が! 作中時間がほとんど進んでない! 今まで超特急で来たのに! 百万年カットとか!
でも、秋姉妹回は、せめてどちらかだけでもここに入れときたかったので書きます


今回は、私の頭の中の愉悦部をひたすら殴って黙らせました
代わりに百合厨が暴れました


トウホウ・アキノカミ 姉

「あ! 静葉さーん!」

 もうすぐ秋が終わる頃。

 山の獣道を、ほとんど散らせ終えた紅葉を眺めつつ歩いていると、空からの呼び声。

「お出かけですか!」

 目の前に急降下し、元気いっぱいな笑顔を見せる、最近知り合った巫女。

「ええ……早苗も外出?」

「はい! 人里まで布教に。静葉さんは?」

「私も人里に。雛から、流し雛の無人販売所の売り上げ回収を頼まれたの」

「ご一緒しても良いですか?」

「散歩も兼ねて、歩いて行くわよ?」

「なら私も散歩します!」

 

 元気な子……ちょっとだけ疲れるけれど……嫌いではないかしら……。

 

「無人販売所についてなんですけど、どういうシステム……仕組みなんです?」

 道中も、話題があっちこっちに飛びながら、色々と話しかけてくる。

「それは普通に……外の世界には、無いのかしら?」

「自動販売機ならありますし、畑の近くに野菜とかの無人販売所がある、みたいなことは聞いたことありますけど……」

 私には『自動販売機』の方が分からないわね。自分で動くの?

 聞いたらそっちに話が逸れそうだから、聞かないけれど。

「防犯とか、商品やお金を盗まれないように、幻想郷ならではの術か何かあるのかな、って」

「無いわね」

「無いんですか!?」

 反応が激しい……穣子も、似たところがあるから、二人揃うと余計に賑やかなのよね……。

 今日は朝早くから、「畑見てくる!」と信者のところに行って、ここにはいないけれど。

「厄神様から盗みを働く、罰当たりな泥棒はいないわよ」

「はー……篤い信仰の賜物ですか……」

 

 それもあるかも知れないけど、発覚した時の『罰』が怖い、というのが大きいでしょうね。

 厄神様の怒りは黒兎様の怒りである、とは、人里の……幻想郷の常識だから。八雲紫も情報操作をしたとか何とか。

 コクトさんに自覚が薄いし、気軽にご近所付き合いしている私達が言えることでもないかもしれないけれど、あの大妖怪さんは、かなり影響力が強い。

 具体的には、人里近くの上空を通過しただけで、人々が建物に飛び込み、通り過ぎるのを待つくらい。天狗の集落に行った時も、似たような感じらしい。人里に立ち入ったらどうなるのかしら。

 …………改めて、どうして私達の面倒を見てくれているのか、不思議ね。

 私達姉妹がこの幻想郷で自我を持った時から、ずっとお世話になっているおかげで、それが当たり前に感じていたけれど。

 幻想郷一危険、なんて言われている妖怪なのよね……酒好き娘大好き母にしか見えないわ。あと、竹林に住んでいるお姉さんも大好きね。

 

「静葉さーん? 聞いてますー?」

「ごめんなさい、聞いてなかったわ。何かしら?」

「はい。静葉さんから見たコクトさんって、どんな人なのかな、って」

 あら、こういうのを、外の世界ではタイムリーって言うんだったかしら。

「そうね……一言で纏めると……」

 本当に色々ややこしいけれど。

「気の良いご近所さん、かしらね」

 私からしたら、そんなものである。

 

 

 その後も、弾幕ごっこについてとか、普段何をしているかとか、初めて飲んだお酒が美味しかったとか、そんな話をした。

 ……繰り返しになるけど、話題の切り替えが激しい……。

 さっきから、ぽんぽん話が移り変わって、目まぐるしいわ……。

「女子高生ですから!」

「じょしこうせいって何……?」

「女子高生というのは……あれ? だけど、今の私は高校に通っていない……なら、私は……? つまり、女子高生とは……?」

 何を言っているのかしら、この子。

「私には、何を悩んでいるのか良く分からないけれど……早苗は早苗でしょう?」

「静葉さん。結婚してください」

 本当に、何を言っているのかしら、この子は。

「私、というか私達姉妹、冬から夏は活動していないわよ?」

 特に冬は、口を開くのも億劫なくらいに、何もする気が起きない。

 今も口数が多い方ではないけど。

「なら、その期間は私が遊びに行きます!」

 活動していないんだってば。寝かせてよ。

「眠っている静葉さんを、隅々までお世話します!」

「やめて」

 何か怖いから。嫌な予感がするから。

 

 

 

 そうこう話しているうちに、人里に到着。

 ……疲れたわ……もう帰ろうかしら。

 

「おお! 静葉様だ!」

「ありがたやありがたや」

「しずはさまー!」

「えっと……うん……ありがとう……」

 いつものことだけど、出迎えが凄い……急速に集まる信仰で、ちょっと酔いそう……うぅ……。

「大人気ですねー」

「……黒兎様と厄神様の関係者だから、っていうのが大半……ほとんどでしょう……」

 正直、分不相応というか、過剰というか……はぁ……。

「信仰は信仰です! 貰えるものは貰っちゃいましょう!」

 …………そういうもの、なのかしら?

 

「静葉様の隣に居るのは誰だ?」

「分からん。巫女がお仕えするようになったとは聞いていないが……」

「どうも皆様! 山の上の守矢神社の巫女、東風谷早苗と申します!

 守矢神社! 守矢神社を、どうかよろしくお願いします!

 黒兎様の友である神々を奉り、厄神様や秋の姉妹神様ともお友達の、東風谷早苗でございます!

 他の神々と併せて、よろしくお願い申し上げます!

 守矢神社! 守矢神社でございます!」

 ……なんだろう……私の知っている布教と違う……これじゃない……。

「何!? 守矢神社!?」

「知っているのか!?」

「うむ! 聞いたことがある!」

 ……盛り上がっているから良いのかしら……ついていけないわ……。

 

 まあ、とりあえず、雛に頼まれた無人販売所の売り上げの回収に行かないと……。

 

 

「お団子美味しいですねー」

「そうね……」

 回収が終わったらすぐに帰るはずだったのに、気が付けば早苗と茶屋にいた。

「静葉さんと一緒だから、いっそう美味しいです!」

「……そういうことは、あまり軽々しく言わない方がいいわよ」

 原因は……見ての通り、押しに負けたから。誘われて断りきれず……。

 これが若さかしら……私も神の中では若輩者なのだけど……。

「軽くないです! むしろ重いです!」

「それもどうなの……」

 本当に、重ね重ね、何を言っているのかしら、この子。

「優等生演じたり深く踏み込ませない程度に人間関係調整したり……。

 そんな面倒なことしなくていい友達なんて、静葉さん達が初めてですから!」

「……そう」

 この子はこの子で、色々あったんでしょうね。外の世界の事情には、特に興味ないけれど。

「……幻想郷には、『そんな面倒なこと』を考える人は誰もいないわよ。気にする必要はないわ」

「はい!」

 だから別に私に拘ることないのよ、と言外に込める。が、間違いなく伝わっていない。

 ……どちらにせよ……早苗も、もっと他の、明るくて賑やかな……穣子みたいな知り合いが増えれば、そちらの付き合いを優先するようになるでしょう……。

「静葉さんって、優しく見守ってくれるお姉さん、って感じで、一緒にいると落ち着きますね!」

「…………落ち着いているようには、見えないわね」

 私の返事に、あははと笑う早苗。

 どうしてかしら……今ちょっとだけ、早苗の顔が見られないというか、顔を見られたくないというか……。

「静葉さん? 風邪ですか? 顔赤いですよ?」

 お願いだからこっち見ないで。

 もう少ししたら治まるから。

「……ふぅ……。

 まぁ、実際に妹がいるし、年長者ぶっているところはあるかもね」

「そうですね! とっても素敵です!」

 …………この子、わざとやっているわけじゃないわよね?

 

 

 

 結局、人里のお店を見て回るのも、帰り道も、早苗と一緒。

「少し疲れたけれど……楽しかったわ……」

「私も楽しかったです!」

「そう……」

 疲れたし、何だか早苗の笑顔を見ると変な気分になるけれど……楽しかったのは、間違いない。

「……じゃあ私、雛の所に寄って帰るから」

「…………そうですね……私ももう、帰らないと……」

「そうね。遅くなったら、『ご両神』が心配するわ」

 私の不慣れな冗談に、柔らかく微笑む早苗。

「では、また今度!」

「ええ。また、次の『秋』に……」

 

 この感情の名前を、私は知らない。

 きっと、知る必要も、無いのだろう。

 

 

 

 

 もうすぐ、冬が来る。

 

 

 秋が終わる。

 

 

 

 

 次の『秋』が来る頃、彼女の隣には、誰がいるのだろう。




さなしずとかいう超レアカプが産出されるマイブレインほんと謎

試しに検索したら、儚月抄パーティーシーンで並んで会話してる二人(一人と一柱)が! 手元に無いから現物確認できないけど!
よし! さなしず流行らせよう!←無謀

ミラクル☆フルーツ☆な現人神JK巫女を、呆れつつも見守る寂しさと終焉の象徴な紅葉神って、素敵やん? やん?

信仰(金)の見返りと言ってさなぱいをさなぱいしようとしたモブ(俺)を蹴り飛ばして「それはまぎれもなくヤツさ! ヒューッ!!」してください静葉様
ぶっちゃけ蹴ってくださi(ry



そして皆様ご存じの通り、早苗さんは諏訪子様の末裔です(強調線

早苗「諏訪子様とコクトさんを見ていて、なるほど、幻想郷ならマイノリティだからって躊躇わなくていいんだ、と」
黒兎「おい諏訪子。おいこら諏訪子。そこに座れ」
すわ「やさしくしてね★」
黒兎「喧しいわ」

リバも可なケロ様



すわ「良いかい早苗。あの手のタイプは、一に押すべし二に押すべし、三、四に駆け引き、五に犯s
かな「黙りなさい」 つ オンバシラ

静葉様ってドストレートな好意にめちゃ弱そう(小並感





以下、前回の続きっぽいフェイトネタなオマケ



【フェイト・クロウサギ/Zero】

「……名も知れぬ神が、何の用だ」
 電灯の上に立つ金色の男を見上げるのは、真っ黒な幼い少女。
 男の問いに答えようとしたのか、口を開くも、出てくるのは微かな吐息のみ。
 すぐに口を閉ざし、溜め息混じりに肩を竦めて見せる。
 その仕草は、外見に反し大人びて、いや、老成しているようにすら見える。
 何よりも、その身に纏う漆黒の魔力が、彼女が唯の子供でも、尋常な英霊でもないことを、明示している。
「狂気に囚われ声を失ったか。無様だな。
 己の保身を究めた末路がそれとは、道化にも程があろう」
「……ん」
 何かを見透かしたらしい、男の嘲り。
 それを少女は、あっさりと頷き認める。
「貴様の有り様は、我(オレ)が見るに値せん。とく往ね」
 空間に波紋を浮かべて出現する、数多の武具。その数五十余。そして、その全てが一級品の宝具。
 絶死。
 この男は、ここで少女を確実に仕留めようとしている。
 それを、少女は笑った。

ーー今の『私』に対して『五十』とは、出来すぎだなーー

 鈴の鳴るような幼さと、歳月を経た重厚さが同居する声を、その場の全員が、聞いた気がした。


 そして、『不運』が、倉庫街に存在する全てを覆った。




バーサーカーのくせして『敵マスター含めた広域状態異常付与』なんて搦め手を開幕ブッパかます狂気の外道幼女(ウサミミ)

アイリの体調がマッハ
ケリィとマイヤと水銀は屋根から足滑らせて落ちた
ウェイバーは戦車から落ちかけたところを征服王がレスキュー
金ぴかが射出した宝具は『運悪く』軌道がズレて海ポチャ
アサシンもクレーンから滑落してヽアッサシーン/
覗き見していた青髭は目がぁ目がぁぁ
黒子の幸運がFに
元々低いZeroセイバーの幸運もDからEに

カオス


続かない(つもり)

書くとしたら、オチは狂兎が『この世全ての悪』を孕んで人類終了のお知らせ

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