闇の海王   作:チーズ

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決意

空には美しく光る満月、その光を浴びながら闇に染まる海を渡る一人と一匹のを乗せた船がいた

 

「あそこがくいなの住む島ね……」

ミールは恐る恐るくいなの住む島に上陸する、すると目の前には、松明を持ったくいながいた

 

「いらっしゃい、ミール」

くいなはミールに微笑むと、つられてミールもニコッと笑い返した、そして後ろからコッコも島に上陸した

 

「くいな、お父様は許してくれたの、私が夜にあなたのお家に行くことを?」

ミールが聞くとくいなは笑いながら

 

「私のお父さんはそう言うところは優しいし大丈夫よ、でも家に着いたら一度会わせてと言われたんだけど良かった?」

ミールはすぐに首を縦にふった

 

「もちろんよ、くいなのお父様に合うのも楽しみ!」

そしてこんな話をしながら道を歩くと村が見えてきた

 

「ミール、ここが私の村、シモツキ村よ!」

それからミールはくいなの家へと向かった

 

「お父さん!ミールが来たよ!」

くいながそう言いながら家へと入っていく、ミールはくいなに手招きされ古い木造の家の中へと入っていく

暫く廊下を歩くと広い部屋に出た、目の前にはローテーブルと座布団が置いてある、その座布団の上にはくいなのお父様のような人が座りながら眠かけをしていた。

 

「お父さん!ミールが来たよ!」

くいなが耳元で叫ぶさすがにおどろいたのか座布団から立ち上がった

眼鏡を上げながらミールに近づいて来る

 

「やぁ、こんちにはコウシロウと申します、くいなの友達何だって?いらっしゃい」

コウシロウはミールの目の前に手を出した

 

「あ、ドラグル・ミールと申します、くいなさんには仲良くして頂いてます」

ミールはコウシロウの手を握り握手をした、するとコウシロウの顔が少し曇ったような気がしたが直ぐにまた笑顔に戻った

 

「君のその刀……いや、気のせいだね」

そしてミールとくいなは暫くコウシロウと昔のくいなの話をした、そして何故かコウシロウに気に入られたミールはくいなの家に泊まることになった

 

「じゃあ布団はここに置いておくね」

ミールはくいなと同じ部屋で寝ることになった、そして明け方までくいなとミールは色々なことを話し合った

 

「よし!決めたミール……私あなたの船に乗るわ、そして世界を回ってここに戻ってくる、そのときには私は、世界一の大剣豪になる!」

 

「くいな、良いの?」

ミールが目に涙を滲ませながら聞いた

 

「当たり前でしょ、私を世界に連れていってミール!」

くいなは屈託の無い笑顔をミールに見せた

 

「任せて、あなたを世界一の大剣豪にしてあげる、そして私は海賊王になる!」

そしてミール自分の背中に手を回した

 

「くいな、これは約束の刀よ名前は≪斬鬼≫世界に12本しかない最上大業物の一本、そしてその刀と対になっている刀が私の持つ≪血鬼≫」

ミールは純白の刀≪斬鬼≫をくいなに渡した

 

「え、いやいや私には無理だよ!」

くいなは断ったがミールはどうしてもと渡した、くいなも最後は諦めて貰ってくれた

 

「ありがとう、ミール大切にするね!」

くいなはミールに貰った斬鬼を鞘から抜いた、純白スラリとした刀身に薄く波打つ模様、鍔には白菊が描かれている

 

「とても綺麗…ミール、あなたの刀も見てみたいな」

くいなに促されミールはもちろんよと言って鞘から抜いた

 

「これが私の刀≪血鬼≫」

くいなの持つ斬鬼とは違い刀身は厚く長い漆黒で深紅の波打つ模様、そして鍔にはドクロが描かれている

 

「何か禍々しいね…」

くいなが言うとミールはニコッと笑った

 

「そう言えば何で一緒に来てくれること決めたの?」

ミールが聞くとくいなは

 

「バカな友達に勝負を挑まれたのどっちが先に大剣豪になるか…」

くいなはそう言うと微笑んだ

 

「私、水飲んでくるね!」

くいなはそう言うと部屋を出た、その時直ぐそこで何かが転がり落ちる音がした

ミールは嫌な予感がして部屋を出て階段を見る

 

「くいな…?」

そこには一番下の段まで転がり落ち、ピクリともしないくいなの姿があった

 

「くいな!」

ミールは階段を駆け下りてくいなの側へと寄った

 

「くいな…くいな!」

ミールの呼び掛けに答えないくいな、その音に気づいたコウシロウが自分の部屋から出てきて直ぐにくいなに近づいた

 

「直ぐに医者を!」

コウシロウは言いかけたが直ぐに止めた

 

「もう、死んでいる」

暫くの沈黙の末ミールが口を開いた

 

「コウシロウさん、私ならくいなを助けられるかもしれない」

 

「どういう事だい?」

コウシロウが訪ねるとミールは後ろから付いてきていたコッコを血鬼で傷つけた

 

「何をしている!」

コウシロウは直ぐにコッコの前足を見た

 

「血が止まっている…?」

コウシロウが見ると確かに血が付いているがもう止まっていた

 

「実は私…吸血鬼なんです、昔コッコが大きな怪我をして助からない時にこの力に目覚めた、私の吸血鬼の魂を二つに分ける力に、でも私の力では後一回が限界ですけどくいなまでならなんとかなるかも知れないです」

 

コウシロウは色々な情報がいっぺんに入ってきて混乱していたが迷う事はなかった

 

「くいなを助けてくれ!」

コウシロウの頼みにミールは頷きくいなに近づいて行った




やっと本編に入ります
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