遊☆戯☆王DS(デュアル・ソウル)   作:Taga

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1から書き始めて、数週間かかった。暇さえあれば書くのを週刊付なければ、続かんぞ。マジで。
そこは努力次第~っと。


第2章「プラットンデュエル、バトルスタート! 前編」

プラットンデュエル。

それは、4人1グループの小隊で永続魔法「バトル・サイバーフィールド」の発動下で相手と戦う特殊デュエルである。

ルールとしては、以下で説明する。

 

「バトル・サイバーフィールド」が発動している場合、デュエルのルールをプラットンデュエル方式へと変更する。このカードがフィールド上に存在する場合、バトルフェイズとエンドフェイズの後に「エスケープフェイズ」が追加される。エスケープフェイズは任意に行う事ができる。エスケープフェイズ時、コインストを2回行う事ができる。この効果でコインストを行い2回とも表だった場合、自分はこのデュエルから離脱できる。1回表だった場合、自分のライフポイントを半分にしてこのデュエルから離脱する。2回とも裏だった場合、このデュエルからは離脱できず、相手ターンへと移行する。またデュエル中、相手の仲間か自分の仲間が参戦してきた場合、モンスターが存在しないプレイヤーへとターンが移る。モンスターが2人以上存在しない場合、そのプレイヤーの間でジャンケンを行い、勝った方にターンが移行する。この効果でターンを得たプレイヤーはこのターン、バトルフェイズを行えない。また、このデュエル中、1度だけ自分のカードを全てデッキへ戻す事によって別のデッキを使用する事ができる。その場合、ライフポイントは変わらず、デュエルが開始された場合には手札を5枚引いてスタートする。ただし開始ターンには攻撃できない。

 

デュエルではじゃんけんを行えないので、デュエルライフルと呼ばれる特殊デュエルプレートをどれだけ早く展開するかによって。簡単に言えば、早撃ちで決まる。

デュエルライフル自体に射撃機能が付いている訳ではないものの、その辺りの決め事を表現するためにライフルトリガーがついている。

また、デュエルライフルは従来のデュエルプレートに比べて重く大きいため、掌でしっかりと握り締めるためのトリガー付きのグリップが付いている。手札は専用のホルダーが装着されているので、落とす心配はない。

またトリガーには、エスケープフェイズ時にも使用される。エスケープフェイズは1と2があり、このフェイズ中は相手の隙を見て逃げ出すと言った方が正しい。プラットンデュエルではコインストの変わりに、このライフルを三発撃って、直撃したら失敗。掠った場合は一回分の効果が、全て避け切れたらエスケープ成功と言ったルールがある。ちなみに直撃したら衝撃が走るので、動く事が無理となる。

更に別デッキへの交換ルール。これは俗に「リロード」と呼ばれる。用はデッキ切れを起こしやすいデッキのために設けられたルールであり、長期戦となるにつれてこの効果も重要となる。

しかし大抵のデュエリストはデッキ1に執着心を燃やしているので、あまりこのルールは使われない。

そして「バトル・サイバーフィールド」の効果が、以下となる。

 

自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に相手がダイレクトアタックを宣言した時、デッキの上からカードを1枚めくる。そのカードがレベル4以下のモンスターカードだった場合、そのモンスターを特殊召喚し攻撃を行ってきた相手モンスターと強制的にバトルを行う。また、このカードが発動している場合、手札のモンスター1枚を墓地へ送る事によりコインストを1回行う事ができる。この効果により表が出た場合、相手に墓地に送ったモンスターのレベル×300ポイントのダメージを与え、自分はデッキからカードを1枚ドローする。裏が出た場合、相手に100ポイントのダメージを与え、デッキからカードを1枚ドローする。この効果を発動した場合、自分はバトルフェイズを行う事ができない。

 

最初の効果は防衛効果。プラットンデュエルでは奇襲攻撃により突然バトルに入る場合が極めて多い。そこですぐに対応できた場合に取り入れられている。ちなみに反応が遅れた場合、相手からの攻撃はノーガードで行われる。攻撃を行う場合は、一定の距離を縮めないと行えないとのルールも存在する。

そして第2のコインスト効果。後方的に攻撃を行う人のために取り入れられている効果。つまりはスナイパー効果である。効果的にはこうなっているが、実際のデュエルではコインストを行わずに実際に狙って当たった場合に表の効果が適応される。つまりはどれだけ正確に狙えるかが鍵となる。中途半端な腕ではすぐに感づかれてしまい、たかが100ポイントのダメージしか与えられないまま居場所を突き止められてしまう。

スナイパー専用デッキでは、高レベルモンスターばかりが入っている。なので、レベル4以下のモンスターが極端に少なく、接近されたら迎撃されやすい。

ちなみに射程範囲はほぼ無いに近く、遠くの敵に対して安全的に攻撃が行えるとの利点がある。

それをうまく利用したデッキ構築を行うチームが多々ある。しかしチームの動ける駒が少なくなるなどの欠点を視野に入れ、あえて取り入れないチームも存在する。

こんな風に、様々なチームの姿が形成され、かなり特殊な下でデュエルを行うこのプラットンデュエル。この発端は古代の戦争が描かれた壁絵から得た戦術と、仲間との連携をヒントに現代アレンジを加えながら作成されたと言われている。

しかし実際にやるとするなら、騒音問題も発生するだろうし何よりもそれを使って迷惑行為を平気でやる若者が増えるだけ。それなら現実では禁止し、仮想空間でやってしまえば問題は無い。

そんな理屈で、アメリカから始まったこのデュエル。近年、日本にも上陸したとだけあって、規制と仮想空間の整備、そしてそれの導入が政府総出で成されていたのである。

今回、生徒会と教師の話し合いの元、七色学園にも導入され、その代表にデュエル研究部が選ばれた。

このデュエルは仮想空間で動きながら、相手を倒すゲーム。当然運動神経や策略用の頭脳が必然となる。生半端な腕など、すぐに撃たれてしまう。

絆によって仲間を救うか、はたまた見捨てて弱った敵を狩るか。その判断も必要になるので、冷血派と絆派とが分かれる始末。

どちらを取るも、甘さと非道が露となる。

どちらが強いか? そこは、アメリカも注目している部分であった。

 

→→→

 

「以上だ。ちなみにそこの棺桶もどきが仮想世界へのアクセス場所となっている。凄いぞ? 何にせ、疲労から小さな痛みぐらいならすんなりと再現されるからな。流石に大きな痛みは緩和されているが、それでも呻く程度には調整されている」

返帯が面白そうに告げる。もちろんプラットンデュエルなんて知らされていなかった遊丸にとって、痛みは好きで感じたいとは思わないし、何よりも運動が大の苦手だ。

顔を青ざめながら、遊丸は目の前の逃げたい現実に立ち呆けていた。

「・・・・あの、佐久絵先輩? そんな事、僕は聞いていませんでしたけど?」

すると佐久絵はまるで動じず、ハッキリと告げた。

「当たり前じゃない。だってゆーる、見るからに運動苦手そうだしこの事実言っていたら素足で逃げ出していたでしょうし。仕方ないって事で諦めて?」

まさかの故意的。しかも酷い言われ様。そして最後に願望系。最悪の三拍子に膝から折れる遊丸。心から折れそうになった。

「ひ、酷いです・・・・。僕は、ただ的になるだけなのに」

「的になるだけマシじゃない。狙われないよりは。あ、でもゆーるの可愛さに狙われない可能性だってあるわね」

更なる追い討ち。生粋のドSは、優しい心と罵倒する心の両方を持ち合わせていた。

救われない境地に自然と追い込まれる遊丸に、もはや哀れとしか思えないメンバー2人。そしてその代表として、ツバメが叫びを上げた。

「それ絶対に褒めてませんよね!? むしろ貶しているとしか思えませんっ!! 貴方は一体何を基準にしているのですか! もう遊丸先輩涙目ですよ! 試合が始まる前から心がへし折れていますよっ!!」

肩を上下に揺らし息を整え、そして獲物を狙う鷹のごとく佐久絵を睨んだ。

しかし佐久絵は至ってしらっと、おまけに悪いとも微塵も思っていないらしく、逆に熊のような眼光を飛ばしてきた。

鷹VS熊。この絵図からして、かなり異様とも思える。熊は地上の迎撃者となり、鷹は天からの照準者となる。ある意味兵士としてのスペックがすさまじい事が思い知らされた。

遊丸は享に助けを求めようと目を向けるが、当の享は半泣き状態の遊丸の、あまりの可愛い姿に無言でときめいていたりする。

はぁ・・・・。と肩を落とし、辺帯の方へ視線を変えた。

「仕方ないや。へん・・・・先生、今からそのデュエルを行うと言うのは分かりました。ですが、どうにも腑に落ちません。どうしてこんなデュエルを佐久絵先輩はやらせようと・・・・」

言いかけたが、その前に辺帯の拳が脳天を直撃した。ゴン! と割と笑えない音と共に、遊丸が呻きだす。その姿を見下しながら、辺帯は鼻を鳴らす。

「お前までこの私を侮辱するか! いいよーだ! 地獄に堕ちてしまえばいいんだ! ばーかばーか!!」

歳にも似合わぬ暴言。一応歳は25歳になったばかり、とてもではない言動が大人とは思えない。せいぜい小学生低学年レベルである。

しかし、と言わんばかりに視線を鋭くし、遊丸を睨み付ける。

「それは自分で考えな、ガキ。佐久絵が一体何故こんな体力と頭脳を有するデュエルをアンタにやらせようとしているのか? デュエルを通して、な」

それだけを言うと、未だに睨み合っている佐久絵とツバメに脳天チョップと言う奇襲をかけ、どうにか場を収めた。

ただし敵意が辺帯に向かれたが、それでも辺帯の狼よりも深い眼光によって一瞬で黙らせる。

とりあえず落ち着いたのを確認すると、辺帯は機械の近くに立ち、そして叫んだ。

「聞け、ガキ共!! 戦いとは、己の命を守り、そして仲間の命をも任される! 一筋縄で行くと思ったら大間違いだ。一人の油断が、後の敗北へと繋がる! 決して、気を緩めるな!! そして仲間を信じろ!! 誤った判断を下しても、仲間がそれを補う! 一人で戦っているとだけは思うな!! 近くには、仲間が居る。それが絆となる! 以上! これが私から言える全てだ。後は指令として命令を下す。各自Dゲートへと向かえ!!」

その威圧は、どんな教師よりもすさまじく。それが信頼できるような、馬鹿らしさを持っていた。

同時にこの言葉は、ここにいる遊丸以外の人を魅了していた。ここにいるメンバーは、デュエルを楽しむために、そして同時に相手と戦い、仲間を信頼したいと思っている連中ばかりだからだ。もちろん享も、無表情だがどこか笑みを浮かべ、ツバメは呆れを含めながらどこか楽しそうに笑っていた。

もちろん佐久絵も、苦笑こそはしていたがそれでもやはり笑っている。何故そこまで笑えるのか、遊丸には理解できなかった。

遊丸は分からない。どうして、人は笑う事ができるのか? 辛い事だけが、人生じゃないのか、と。

唇をかみ締め、棺桶もどき、D-GATEと表示されているそれを直視した。

―もしこれで答えが見つかるのなら、もしかすると・・・・。だが、それは妄言だ。現実がそう甘くは無いのは、自分が一番知っている。そのもし、は本当の意味でのもしだ。騙され、貶され、頼る者のいなかった人からしてみれば、絆なんぞ金箔よりも薄い代物に等しい。この程度で絆が生まれようなら、今までの自分は一体何だったんだ。無駄足にしか思えない。

・・・・けど!

「自分で言ったんだ。僕が見つけられなかった答えを、見つけるって。その言葉に二言は無いし、断る理由もない。そうさ、僕は・・・・!」

雑魚なんだから、諦めが悪い!! -

ガン! と突然頭をぶたれる。辺帯が「良い加減入れ」と威圧を送ってきていたので、遊丸は多少脅えながら既にメンバーが入っている仮想空間への入り口、Dゲートへと向かった。

Dゲートの中はカプセル状である。今は開いている状態で、中の装置が露となっていた。ベッド状になっており、頭部分には謎のヘルメットが装備されてある。そして腕にはデッキホルダーが2つある。つまりここにデッキを装着しろ、って意味であろう。遊丸はポケットの中からデッキケースを取り出すと、中にあったカードをそこにセットした。

もう一つホルダーが余分に余ってしまったが、仕方ないだろうと軽くスルーする方針を決めた。しかし急に頭の中がボーっとぼやけだす。体がまるで操り人形のように動き出し、無意識にどこからか取り出したデッキをセットした。

カードのスキャンが開始され、無事変な警報など鳴らずに済むと我に返る。なぜ頭がぼやけたんだろう? とは考える暇も無く慌てて自身もベッドに横となった。

ヘルメットをかぶると、光が遮られる。すると鈍い機械音が鳴り響いた。どうやら閉まりつつあるようだ。ガコンと言う音と共に、遊丸の意識が一瞬途切れた。だが次の瞬間には、なぜか廃墟となったビルとビルの間の、恐らく裏路地と思える場所にただ立っていたのであった。

 

→→→

 

一方、数分前の敵勢力。

七色学園と同じように地下室にその装置が備わっている。その装置側に、4人の男女と1人の教師がいた。

軽い説明があった後、少年は呆れたように物を言う。

「しっかし、この七色学園ですっけ? 舐めてんッスか? 今回が初めてと言っているにも関わらず、雑魚一人を差し出すとか、常識ないっしょ」

それに異論は無い、全員がそれを感じたからだ。もちろん敵勢力の情報はある程度公開されているものの、どうにも遊丸と言う少年のデュエル情報に、誰もが鼻で笑っている。

金髪の少年が代表みたいに言う。

「確かにデスネ。こんな子犬みたいな目をした奴が相手となると、ただの糧としかならないのデス。いいや、連中もそれが狙いなのかも知れまセンガ。しかしどの道、手加減などしませんガネ」

その横で不吉に笑う少女。わざわざ制服をゴスロリもどきに改造しているが、そこから余計に不気味さを醸し出していた。

「そうね。こんな子犬なんど戦場の中では却って邪魔。さっさと撤去するのが一番でしょうね。その時に悶える姿を想像しただけで、ゾクッと来るわね。うふふふふ」

袖から扇子を取り出し、仰ぎだす。その余風がもう一人の少年の髪を微かに揺らした。

その少年の方を見ながら、少女は楽しそうに聞いて来た。

「それで、リーダー。今回は一体どんな戦略をお考えで?」

特に表情と言う表情を浮かべていない少年は、ただ変わりない顔つきのまま口だけを微かに動かした。

「・・・・いつものように、俺が相手リーダーを倒す。プラットンデュエルでは、相手のリーダーを倒した時点でデュエルが終了する。今回もいつも通り俺が裏で行動し、リーダーを見つけて奇襲をかける。かける時間など、どこにもないようにな」

クスッと少女は薄く笑い、口元を扇子で隠しながら楽しそうに囁いた。

「早切りの刹那、ね。近隣校からその名で恐れられるだけあるわね、願橋刹那(ねがいばし せつな)先輩」

それを聞いた少年、刹那は目を尖らせ、少女の瞳を睨みだした。

「その名で呼ぶな志。虫唾が走る」

鋭い眼光、しかしそれをもろともしない少女、真内志(まない こころざし)は余計に楽しそうな瞳を見せ、特徴的な横ロールを揺らす。それを他のメンバー固言葉混じりのアメリカからの留学生、ネガイブ・ガルロードと相生火野利(あいおい ひのり)がジッと見つめていた。

どうにも志は怪しさだけを追求し、尚且つ相手の嫌がる態度を平然と取る毒を持った少女と言い表しても過言ではない。

しかしその腕は本物で、後方からの支援射撃や孤立した敵を掃除するのが彼女の仕事。つまりはスナイパーである。

まるで相手の闇さえも狙い撃つ彼女の腕は、言葉からも感じさせるように容赦が無い。プラットンデュエルではダメージが衝撃となってプレイヤーを襲う。それに与えるダメージが大きくなる程、衝撃が大きくなる。例え頭に向けて撃とうなら、下手して失神する危険性だってある。しかし彼女はそれを平然とやってのける。

そうした方が楽しいと感じているからだ。悶え苦しむ姿さえも快感としてしまう彼女は、一部で「冷酷瞳の狙撃女(コールドアイズ・スナイプ・ウーマン)」とまで呼ばれ戦かれている。

もちろん彼女はその名を気に入っている。自分をそのまま表した異名に、心を躍らせるまでであった。

なのでどんなに深い視線で睨まれても、もろともしない。むしろ満足そうにゾクゾクしていた。

「くすすす・・・・。流石は刹那、それでこそ子嵐高校のリーダーに相応しいわ・・・・」

その不気味な笑い声は、地下中に響き渡ったのであった。

 

→→→

 

以前の事があって、数分後。デュエル研究部チーム全員は無事に仮想世界へのログインが完了した。

最初遊丸は、ここが一体どこなのか理解できなかったものの、視界に佐久絵たちが入ったのと同時に、これがプラットンデュエルなのだと知らされた。

動こうとした矢先、腕がズンとした重みを感じる。見てみれば腕には、普通とは一回り違う大型のデュエルプレートが装着されていた。

今は展開されていないが、形からして見れば大型ランチャーを思わせる。それに下部には支えるためのグリップに引き金まで備わっていた。手札は、流石にグリップを握りながらは不可能なので専用手札ホルダーも常備されているようだ。デッキはずいぶんと後ろに備わっている。銃口もあるので、それを邪魔しないようにと設計されているようだ。

と、それを全て確認し終えたのと同時、電子音が鳴り響いた。

『デュエルフィールド、「廃墟の町」発動。コレヨリフィールドハ「廃墟の町」状況下ニテ支配サレマス。ルール変更。通常デュエルモードカラプラットンデュエル方式ヘト変更シマス。ネットワーク通信率百パーセント、敵勢力、「小嵐学園」ト断定。現在地ハ地図ニテ確認可能。コレヨリプラットンデュエルガ開始サレマス』

電子板が現れ、スタートまでのカウントダウンが開始される。

残り二分、その間こそが重要な時。デュエルフィールドはここへ入るまでは知らされず、放り出されてからしかフィールドの構成が知らされない仕組みとなっている。

佐久絵は周りを確認する。薄暗く、道も狭い。更にゴミが散らばったゴミ箱や誰が書いたかの分からない落書きが視界のいたるところから見えてくる。

(見るからに、ここは表ではないわね。地図を軽く確認したけど、ここと思われる場所と言えば・・・・。裏通りね)

検討が付き、ここが「廃墟の町」の裏通りである事を頭に入れた。

それだけでも十分な判断。場所と立ち位置を知るのも、勝利への第一歩なのである。佐久絵は司令塔でもある辺帯に通信を送り、応答を待つ。

「こちら佐久絵。応答を願います」

時間を待たずに、すぐに返答が返ってきた。

『はいよ、こちらは辺帯指令だ。何の用だ?』

だるそうな声に臨場感出す気が全く無い返事。だが一々そこを気にしていては始まらないので、用件を手短に使える。

「今現在、フィールドの隅にある裏通りに私たちの小隊は居ます。ここから先の判断を!」

言い終えた後、ふと遊丸を佐久絵は確認した。ただボケーっと突っ立っているだけで、頭をたまに動かしているぐらいだ。どうやら話の内容に付いて行けていないらしく、佐久絵からの視線に気付いた瞬間、固まって動かなくなった。

一応モニター越しに映像が伝わっているので、辺帯は遊丸の表情から気持ちを察した。

『あぁ、そう言えばここがどこだか子犬くんは知らないようだな。それじゃ説明するぞ? ここは廃墟となった町、の仮想空間だ。一応町の真ん中には大通りが存在するが、わざわざそこを堂々と歩く馬鹿はどこにもいまい。わざわざ的になりに行くようなモンだ。だがそこを超えなければ、向こうさんと接触はできまい。超えられるかわざわざ超えるか。その判断が重要不可欠だ。何にせ相手はスナイパー持ちだ。迂闊な動きをすれば、一瞬で片がつく場合もある。油断はするな』

声質が厳しくなり、言葉は続く。

『おまけにD・ランチャーのフィールド魔法ゾーンと中央魔法、罠ゾーンは使用不可。見てみろ、既にフィールド魔法である「廃墟の町」と永続魔法の「バトル・サイバーフィールド」が発動している。この二枚は実質破壊不可。おまけに効果には必ず従ってもらう。ちなみに効果を知りたかったらD・ランチャーの魔法、罠ゾーンにあるカード効果発動ボタンを押してみろ。すぐに表示されるハズだ』

そう言われ、遊丸は試しにD・ランチャーの魔法、罠ゾーンにカードが差し込まれてある部分に取り付けられてあるボタンを押してみた。すると目の前に電子板が表示され、イラストと共にテキストも綴られてあった。

「えーっと、フィールド魔法、「廃屋の町」。1ターンに1度、相手モンスターを戦闘で破壊した場合、相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して破壊する事ができる。またエスケープフェイズ時、コインストを1回だけやり直す事ができる。この効果は3ターンに1度しか発動できない・・・・か。戦闘で破壊できれば相手モンスターも巻き添えに出来る効果は嫌だなぁ。そもそも何で荒廃した町なのに破壊効果な訳?」

なんて愚痴を漏らす。すると遊丸の中から、声が聞こえてきた。

『・・・・成る程な、コイツぁフィールドをそのままモチーフにしてある訳か』

突然何ぞや!? とばかりに体を跳び上がらせた。ふと視線を感じたのでその先を辿れば、佐久絵から心配そうな目で見られたので「緊張しすぎただけです」と言い逃れる。

(さっきのは気のせい・・・・じゃないよね!? 一体何なのさ!!)

心の中で叫ぶも、声は止まる事を知らない。むしろ堂々と頭の中で語りかけてきた。

『まず破壊効果。攻撃を行えば、当然廃墟ビルは倒壊する恐れがある。だから余波でビルが崩れ、瓦礫によって押しつぶされるって意味だろう。そして次にエスケープ強化効果。入り混じっている町だ。逃げやすくはあるだろうな。そう言った観点から、こんな効果になっちまった訳か』

説明に納得しながらも、どこか釈然としない顔を見せる遊丸。

「・・・・でも、それじゃ盾をいくら置いても無駄じゃないか。守備表示にしても、破壊されたら同じ事。おまけに効果によって別のモンスターも破壊されてしまう。いくらモンスターを並べたところで、無駄になるんじゃ・・・・」

『馬鹿だろお前。誰が守れと言った?』

一思いに言い切る声。声は自信過剰的に、遊丸の中で叫んだ。

『攻撃こそが最大の防御! 相手よりも先に攻め立てろ!! それをやってのけてこそ、俺だと言うモンだ!!』

相当五月蝿かったのか? 耳を押さえる遊丸。それでもちゃっかり聞き取ったようで、歯軋りをしながら反論を出した。

「僕は僕!! キミとは違うんだ!」

『フン、知っている。俺もテメェみたいなメソメソ野郎と一緒にされたくはない。だからまずそこまでだ。後始末は俺がやる』

え? と意味が分からず、反射的に仰け反る。声は静かに、説明をする。

『良い所取りは俺の出番だ。なぁに、どんな状況下だろうと必ず勝って見せてやる。むしろ呆気無く勝ってしまえば、面白くないだろ。だから逆にピンチに陥れ』

どこか楽しげに、言葉の意味を受け止めても信憑性など何処にも無いものの、それでも何となく引き付ける何かがあった。

中の声は改まったように声質を和らげると、多少身を震わせている遊丸に言葉を送った。

『大丈夫だ、お前なら出来る。別世界の俺なら、尚更だ』

数秒間考え出す遊丸。一体自分の限界がどこにあるのか? そして、もしピンチに陥っても本当に中の誰かが助けてくれるのか? そんな興味が、次第に沸いてきた。

気が付けば震えは止まっていた。変わりに現状を思い出して、もし自分が負ければチームが不利に陥ってしまうと言った責任感が重りとなって彼に圧し掛かってきたが、それでも遊丸は背負う覚悟を決めた。

「でも、できるかできないかはまだ分からない。だから、やって見るよ! 僕の中の誰か!!」

もちろん聞いているのは中の誰かだけではないので、奇怪な目で遊丸を見つめるメンバー一同。それに気が付いて顔を赤らめるも、中の声は状況とは関係なく楽しそうな声を上げた。

『へっ、言うじゃねぇか。ならばその意気込み、存分に発揮させようじゃねぇか!!』

声が急に大きくなった。すると気が抜けるような錯覚に陥った直後、遊丸の中から何かが外へと抜け出した。それは体を秒感覚で震わせながら、悪巧みを企んでいるようなにやけ顔を作っている、自分の姿だった。

『俺の名は遊格! 丸いからと勘違いしていたら、角に当たって怪我するからな。退屈だった日々を帳消しにする勢いでかかって来い。俺が相手になってやる!!』

叫び声が、木霊となって辺りに響いた。だがメンバーは誰一人として気にする様子はない。まるで聞こえていなかったかのように。

しかし1人、遊格の隣でヘナヘナと腰を抜かす遊丸がいた。指しながら、その声の主に向かって驚きの声を上げる。

「き、キミは・・・・僕!?」

しかし声を無視し、眼中に姿を納める事無く、勝手に相手情報を閲覧し出した。表示されている電子板を指で軽く操作しながら、見た目、目つきなどで遊格は直感で対戦相手の中にいる強敵を探し出そうとしていた。その中で一人だけ、気になる情報があった。

子嵐高校3年、願橋刹那。その持ち前の素早さとモンスターの展開力から、周辺より「早切りの刹那」と呼ばれ恐れられているとの事だ。エースモンスターは「S・L(スピード・リベート) 光速のアンリミッター」と言うモンスターらしい。

詳しい内容や効果までは記されていなかったが、遊格は彼が放っているオーラに目を惹かれた。まるで強者を求め飢えた獣のような目をしている。彼からはデュエリストとは少し違う、純粋な血統魂が感じられた。

遊格の視線が更に濃くなる。期待に膨らんだ気持ちが、高ぶりを見せていた。

(来な、肉食獣。どんなに獲物を狩るのが早くても、強者相手に通用しねぇって事を思い知らせてやる)

一瞬だけだが、遊格の気迫が辺りを揺さぶった。

 

→→→

 

ほぼ同じ頃、子嵐のメンバーも仮想空間へのログインを果たした。志が怪しげな笑い声を響かせながら、普通のよりも一回り大型のD・ランチャーを構える。

「さぁ、始めましょう。プラットンデュエルがお遊びじゃないって事を、知らせてあげるわ」

グリップを握り締めると、デュエルフィールドが展開された。隠されていたモンスターゾーンが露となり、魔法、罠ゾーンの発動ボタンが点灯し出す。すると志のD・ランチャーは腕から外された。少し操作すると別のグリップが現れ、それを持つと別の場所からも取っ手が現れる。フィールドも多少変化し、上部分に長めのスコープが取り付けられた。

「クススス。今日の獲物は簡単そうですし、さっさと終わらせましょう。私の闘争本能が、敵を悲惨に撃てと騒いでいるわ」

明らかに危ない発言を全員が軽く無視し、立ち位置に付く。

デュエル開始まで残り一分。あちらとは違い子嵐高校は何回かは大会などに出場した経験もある。なので緊張などは見えず、平然とした格好で待っていた。

刹那も例外ではなく、リラックスした姿で軽く背伸びまで始める始末。雑魚相手にやる戦いなど、彼にとって退屈以外の何者でもない。何もかもが面倒くさいと思えていた。

(・・・・最近、面白いデュエルを行っていないな。俺が強いからか? それか周りがただ弱いだけか。どの道、刺激が足りない。俺が求める戦いとは程遠い・・・・)

肩をすくめようとした途端、謎の気迫が彼を襲った。

まるで心臓を抉るようなそれは、彼の思考さえも一時的に失わせる。

「・・・・っ!?」

ユラリと倒れかけるも、すぐに立ち直る。そして本能的に辺りを警戒する刹那。

(何だったんだ、さっきのは? 敵に、これ程の気迫を発せられる奴がいるとでも言うのか!? 馬鹿な! この俺が揺さぶられる程だぞ!!)

ギリリと歯軋りを鳴らしながら、敵情報を瞬時に確認しだした。しかしながらそのようなデュエリストなど何処にも見当たらない。唯一、享と言う男子生徒に目を向けたがコイツじゃないと一蹴。

残るメンバーも、女性2人に雑魚のような男子が1人。が、彼は雑魚のような男子、遊丸に目を付けた。資料用の写真からは何も感じられない。だが彼の中にある闘争本能が、まるで決定事項のごとく興味を示していた。

丸いと馬鹿にしていたら、痛い目に遭う。何故かそんな言葉が頭を過ぎる。

「面白い。どうも今回は、一筋縄じゃ行かなそうだな」

刹那は笑い出した。どうしようもなく可笑しく、かつ今までに経験した事の無いデュエルが待ち受けている。そんな気がしたからだ。

他のメンバーの1人、火野利が不審そうに声をかけてくる。

「あの、刹那サン?」

刹那は一瞥し、すぐに返した。

「・・・・いいや、何でもねぇよ」

それだけを言い、しかし裏では勝手に作戦を立てつつあった。彼は一度求めたモノに対しての執着心が根強い。なので教師からの命令であっても目的があれば無視をするし、そう言った部分が問題視されているが、本人は気にも止めていない。

なぜなら彼は、本物の決闘を望んでいるからだ。そのためなら、孤立しても構わないとも思っている。

(面白くなりそうだ。遊丸だったっけ? 俺の本能が、そいつを求めていやがる。最近は雑魚ばかりが相手だった。相手がとろいせいで、早切りなんぞの二つ名まで手に入れた。だが今回は早切りなんぞや役に立たねぇ。さて、あそこまで威圧を醸し出したんだ。どう出る、綺羅星遊丸!!)

彼の思惑が渦を巻く中、ついに開始のサイレンが響き渡った。

 

→→→

 

ビーッ! とサイレンが鳴った。その瞬間に、デュエルが開始された。

「みんな、準備は良いね!」

「はい、先輩!!」

「・・・・了解」

「う、うん!!」

それぞれが返事を返し、佐久絵を筆頭に各自が動き出した。

『それじゃ、子嵐高校VS七色学園のプラットンデュエル、バトル!』

辺帯の掛け声に便乗し、全員が叫ぶ。

「「「「バトルスタート!!」」」」-LP4000-×4

 

TURN1

 

Yumal

佐久絵たちが先行している間、遊丸は後方で待機を命じられた。だが遊丸は、敵との鉢合わせを恐れていたために、ビルの中に隠れる事とした。

とあるビルの目の前。そこに進入を果たそうと窓から身を乗り出す。

(僕の特技を取り込んで、絶対に敗北なんかさせない!)

そう思いながら辺りに注意を払い、小さな体を建物内へと進入させた。

着地したと同時、カチッと何かを踏んだ音がした。恐る恐る見てみると、そこには罠カードの姿が・・・・。

「・・・・え?」

突如、「建物の悲劇」と書かれたカードが発動した。直後にその場に閃光が迸り、消えた時には遊丸がその場で伸びていた。

「う・・・・うぅぅん」-LP4000→3500-

通信が入り、辺帯の声が耳に届く。

『あ、そう言えば罠の説明を忘れてた。戦場では油断大敵、野良の罠も仕掛けられているから気をつけるようにと言い忘れていたわ。まぁ、もう遅いし良いか』

笑いながらヘラヘラとする辺帯に、遊丸は最後の力を振り絞って、

「わ・・・・笑えま、せんよ・・・・」

ガクッと、その場で気を失った。

 

Sakue

「あーあ、やってしまったわね・・・・」

佐久絵は表通りを走りながら呆れていた。理由は言うまでも無く、遊丸の事だ。

ここでは、野良の罠カードが存在する。それは辺帯の説明で分かっている事。では一体どのような種類があるのか。佐久絵は遊丸に通信を入れ、気絶していると思われる遊丸に声を送った。

「良いかしら、ゆーる。聞こえていないと思うけど、説明だけは入れておくわ。野良の罠はいたるところに設置してあるわ。だから走っている時も気を緩めちゃダメ、待ち伏せしている時ももしかしたら罠が張ってあるかも知れないわ。油断して強襲でもしてみなさい。呆気無く失敗するから。ちなみにキミが踏んだ罠、建物の悲劇はモンスター1体を破壊して、プレイヤーに500ポイントのダメージを与える。モンスターがいなかったのは幸いだけど、衝撃で気を失ったようね。仕方ないわね、後で享に救出に向かわせるから、大人しくそこで待っていなさい。だって・・・・」

佐久絵は身を返し、近くにドアがあるにも関わらず窓からビルの内部へと侵入を果たした。窓枠近くに罠が張ってあったが、飛び越える事でそれを回避。そして反対側の窓へ近づくと、そこだけガラスがあったので蹴り破った。

その奥には、敵チームの一人が驚いた表情をしなら足を止めている場面に丁度直面した。佐久絵はすぐさまDランチャーを展開しデッキからカードを5枚ドローすると、デュエルモードへと移行する。

「強襲フェイズ! このフェイズでは手札に通常召喚可能なモンスターが存在すれば、召喚してバトルを行う!! 私は手札からレベル3のモンスター、ウィング・エンジェルを召喚!」―ATK1000・☆3-

折りたたまれている大きな翼が広がり、威風堂々とした姿が瞳に映る。相手は慌ててDランチャーを展開するも時既に遅し。翼から発せられた衝撃波によって、相手は体制を揺らがせる。

「クッ・・・・」-LP4000→3000-

相手は金髪を揺らし、その柔らかそうな瞳を動かして襲撃者を確認する。すると以外そうな声を上げ、Dランチャーを構えた。

「Oh、まさか相手リーダーのお出ましとはネ。しかもまさか裏路地にいる私に気が付くとハ、恐れ入ったYo」

軽い口調ともどかしい日本語。情報を閲覧した時に確認していた佐久絵は、彼が何者なのか把握していた。

「そうやって動いて来たからよ、ネガイブ・ガルロード。あえて表通りを走る事によって、想定もしていなかった動きに翻弄されるでしょ? だから例えスナイパーがいると分かっていても、そこに屈さずに堂々と来た訳よ。まぁ、スナイパーに狙われる危険性が一番だったからヒヤヒヤしていたけどね」

バサッと髪を手櫛で除けながら、余裕の表情を見せる。ネガイブはなるべく彼女と距離を置き、デッキからカードを5枚ドローした。

「へぇ、これはトリッキーと言うべきだネ。まさか誰もがやらないだろうと思う事を裏手に取るとは、だけど忘れていないヨネ? プラットンデュエルでは、相手リーダーが倒された時点で敗北が決定すル。さっさとYuを倒して私が勝利を掴むヨ!!」

気合十分の態度。佐久絵は微笑み、Dランチャーにカードを差し込んだ。

「寝言は寝てから言いなさい! 私は皆の思いを背負ってここにいるのよ、易々と負けてられるものですか!! 私はカードを2枚伏せてターンエンド!」

2枚のカードが佐久絵の左右に浮かび上がった。そしてターンは、ネガイブへと移る。ネガイブはカードを引き、手札に加える。

「私のターン! 私はスラッシュ・アタッカーを攻撃表示で召喚!!」―ATK1900・☆4-

細い斧状の武器を背負った若者が現れる。どこかアメリカンな雰囲気を漂わせる姿は、彼の祖国そのものを現しているようにも思えた。

「スラッシュデッキ。アメリカで最も流行あるデッキと聞いた事があるわ。そしてその初代使い手、ネガイブ・ガルロード。キミは優秀なデュエリストとしてアメリカの国際デュエル機関、アイディアル・パトリオットから絶大なデュエル賞を授かり、その名を世界に轟かした男ね。でもどうしてそんな男が、日本に留学しに来たのか知りたいわね」

「別ニ。ただ面白そうだったから来ただけだYo。アメリカとは違う戦いに興味を持っただケ。同じ先進デュエル国として、どれだけ立ち向かえるカ、限界を見たかっただけだYo」

ニッカーっと純粋な笑顔を振舞わせ、ネガイブはふんぞり返る。

「私は確かに世界に名を轟かせた! だけドそれだけの価値でしかナイ! 自分の足で歩き、走り、見つけ出してコソ意味がある! そう教えてくれた恩師がいる。だから私はそれに従うまで、確実に行き着く先が答えダト信じて、私はfightするのデス!!」

佐久絵はただポカンとしていたが、とりあえず意気込みの有り無しだけはしっかりと伝わった。彼の原動力が何なのかは関係なく、ネガイブのやる気が十分である。ただそれだけで、彼女は楽しくて仕方が無かった。

強者とのデュエルを望む、それは彼女だって同じ。しかしそれ以上に、遊丸にはそう言った人とデュエルをやらせたいと思っていたからだ。

彼らの熱き闘志を肌で感じさせたい。それは率直に思った事だった。

(けど、まずその本人を救出させないと元も子も無いわね。やばくなったらエスケープしてでも、助けに行かないと!!)

Dランチャーを構え、受けて経つ姿勢を大いに表した。

「そう、ならば来なさい。けど簡単には倒せないわよ。私のデュエルの恐ろしさを、真髄の奥まで味合わせてやるわ!!」

それを聞き、ニッとネガイブは楽しげに笑い出した。

 




そんな訳で、第2章が始まりました!
先の成り行きが不安で敷き詰まる中、一体どうやって完結させようと思ってしまう始末。と言うよりもここ数週間、文字が思うように書けないと言った現実が・・・・。
それでも、完結目指して頑張ります! 次回は気まぐれで投稿します。
それでは、これで俺のターンは終了だ!!

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