モンストが消えたそうですよ。 作:バベルを超えし三冠王
拙い作品ではございますが、どうぞよろしくお願いします。
モンスターストライクと言うゲームをご存知だろうか。スマホゲームから始まりアニメにもなり、コンシューマゲームが出され、ついには映画化までされたあの大人気ゲームだ。
可愛いモンスターもかっこいいモンスターも、果てはネタの様なモンスターも多数揃えている、あのゲームである。
中二病の抜けきっていない、若しくは中二病真っ盛りの痛い……もといオツムの若々しいモンストプレイヤー(以下、ストライカー)なら、一度は画面の中からモンスターが飛び出して来てくれないか、なんて考えた事があるに違いない。
かく言う私も痛々しい、モテない冴えない彼女いない独り身でね。ついつい想像してしまう時があるのだよ。
ダルタニャンとか、ガブリエルとか、ラーとか。モンストにはね、可愛い女の子が多すぎるんだよ。
そんな中で俺の一番のお気に入りのモンスターと言うと、実はガチャ限定のモンスターではなく、超絶モンスターのツクヨミだったりする。お巡りさん、私です。
さて、文字数稼ぎ?はこのくらいにしていい加減本題に入ろう。
モンスターストライクが消えたのだ。
データとして消えたなら、俺はもうこの世の終焉をみることになっただろうが、そう言うわけではない。俺のスマホにはしっかりとデータが残っている。
けれど、アプリストアを覗いても見つからないし、友人に聞いても知らないと言うのである。わけがわからないよ。
まるで世界がモンスターストライクを忘れてしまった様な気がして……。
わけのわからなくなった俺は、一先ず不貞寝することにした。考えてもわけがわからないし、普通に今まで通り遊べるし。
夢の世界に落ちる間際、運営がいないはずなのになんで遊べるんだろうと言う疑問が湧いたが、それもまた後で考えよう。
そうして数時間の眠りについた結果、
「あ、起きました?起きましたね?おはようございます!」
目を覚ますと、物凄くテンションの高い女の子、ガブリエルの顔が目の前のあったのである。
あるぇぇぇ!?なんで、なんでガブリエル!?
緑の髪の上には天使の輪っかが浮いており、背中には純白の羽根が生えている。郵便屋さんの様な出で立ちの女の子は、まごう事なきガブリエルである。
「……おやすみ」
脳のキャパが超えそうになった俺は、一先ず二度寝することにした。
「ちょっと待ってください!その前にお話を聞いてくださいよー!」
俺が寝ることに不都合でもあるのか、ガブリエルは頬を思いっきり引っ張り俺の睡眠を妨害してくる。と言うか本気で痛い。手袋つけられてるから何故か心も痛い。一先ずその手を離してね。
可愛い女の子に頬を引っ張られた事実にドギマギしつつ、モンストの中からモンスターが出て来たことに混乱しつつ、ガブリエルの話を聞く。
「実はですね、人々からモンスターストライクの記憶が消えちゃったんですよ。けれど4人だけ記憶が残ってる人がいまして、そのうちの1人が貴方と言うわけなんです」
「なんで消えたんだ?何故俺には記憶が残ってるんだ?と言うかなんで俺はガブリエルと会話できてるんだ?」
「いっぺんに聞かないでくださいよ!えーっと、人々からモンスターストライクの記憶が消えたのはあるモンスターの所為で、貴方の記憶が残っているのは選ばれたからです!私と貴方が会話できるのは私がこうして貴方の目の前にいるからです!」
いっぺんに答えて疲れたのか、息を切らしてゼェハァ言っている。可愛いとか思っちゃいない。
それはともかくとして、なんとなくだが話は見えて来た。
要は、俺と他の3人で今の状況を作り出したクソモンスターを討伐し、人々にモンストの記憶を取り戻させて欲しいとか、そんなありきたりなことなんだろう。実際そうだと言うし。
「で、そのとあるモンスターってのはなんなんだ?」
問題はそこだ。
別に非日常に飛び込むのは構わないし、寧ろこんな可愛い子とお話しできるならなんでもいいと言うか…では無く、モンストをこれからはずっとぼっちでしなければならないのは正直辛いところ。
だから友人らの記憶を取り戻し、また一緒に遊びたいと言う俺の我儘を優先することにしただけだ。
「協力してくれるんですね!ありがとうございます!…コホン。とあるモンスターというのはですね……」
咳払いを入れてまで溜めるとなると余程強力なモンスターという事だろうか。ガチャ限とか、爆絶とか?やだよ?俺アルカディア1ステージも突破出来なかったよ?水のアンチブロック全然持ってなかったし。韮は……そんなもの居なかった。いいね?
「……忘れちゃいました!」
やめてくれよ、そんな冗談言ってる場合じゃないんだよ。面白くないんだよ。
けれど彼女曰く、原因となったモンスターがなんなのか、記憶を消されてしまっているらしい。
最初からそう言ってくれれば良いものを……と思いつつ、彼女なりに俺と距離を詰めようとしてくれた結果、あのような茶目っ気を見せたのだと悟る。
……まぁあれだ。女の子のお願いを無碍にするのは男の子のすることではないってことだ。混乱も落ち着いたなら、後は野となれ山となれ。いつも通り学生をしつつ、今回の問題に尽力してやろうじゃありませんか。
「ありがとうございます!御主人様!」
「…その御主人様ってのは何?」
「御主人様は御主人様ですよ?変なことをおっしゃられますね」
あれ?俺が変なの?
まあガブリエルが呼びやすいならそれでいいかと、微妙に寝ぼけた頭でそう考える。
「ところで、他の3人との連絡手段ってあるのか?」
「……♪♪♪」
俺を含めた4人で協力しなければならない以上、連絡手段というのは必要不可欠だ。だから聞いて見たのだが、とうのガブリエルは目を逸らし、爆絶クエストのBGMを鼻歌で歌い出す。
つまり、現状連絡手段は無く、自力で3人を見つけなければならないってか?
探し出すのは難易度爆絶級だからその歌歌ってんだな。
「い、いひゃいれふ」
なんか腹が立ったから、ガブリエルの頬を引っ張ることにした。八つ当たりするのは今日だけだ。
頑張って仲間探して、クソモンスターを倒してやろうじゃないか。
となると先ずは、
「ネットだな」
頬を摩って此方を睨むガブリエルを余所に、パソコンの前にスタンバイ。
そうして俺、那月司の、人々からモンスターストライクの記憶を取り戻す非日常が始まったのだ。
パソコンの前にスタンバイしたとこから始まるって、なんだか締まらねぇですね。
リボンMVが当たって、調子に乗って書いて見た。反省はしているし後悔もしている。
……これ続くのかなぁ。