モンストが消えたそうですよ。   作:バベルを超えし三冠王

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……何故か続いちゃいました。


エデン絶対殺すマン

「モンスト、っと……」

「何してるんですか?」

 

 今の時代、ネットがあれば多くを知る事が出来る。人間はエロいからね、インターネットの普及もエロの為に頑張ったのです。

 おかげで単語一つで多くの情報を得られるのだから、ちょっと人間がエロいくらいどうということはない。俺だってエロいのだから。

 

「3人のうちの誰かが掲示板立ててないかと思ってさ」

「なるほどー。御主人様は惰眠を貪っていて何もしていなかったので、仲間探しは全て他人任せということですね」

「心折れちゃうよ?モンスター倒す前に俺の心が君の言葉で折れちゃうよ?」

 

 俺の肩越しに画面を覗くガブリエルの毒に心が折れそうになりつつ、実際本当のことなので否定はしないで受け入れる。それよりも問題は、

 

「一件もヒットしないとか…」

「あらら、誰もうごいてなかったんですかね」

 

 色々な掲示板を探して見ても、ブログか何かを探して見ても、『モンスト』というワードには何一つ引っかからない。『モンスターストライク』で探しても同様だ。

 と言うことは誰も動いていないか、

 

「ネットが使えない、か」

「どう言うことです?」

「元凶様の所為で、ネット上にモンストに関する情報を載せる事が出来ないみたいなんだよ」

 

 新しくスレを立てようとしても、なぜかモンストに関しては立てられない。ブログを開設しようにも同じだ。

 これ、同じ町か、せめて同じ市内じゃなけりゃ詰むぞ?

 

「と言うかガブリエルは、他の3人がどこにいるのか知らないのか?」

「はい。残念ながら、他の方に関する情報は一切、無慈悲にもありません」

 

 本当に無慈悲だよ。どうすんだよ、これ。

 そういえば、

 

「ガブリエルってどこのガブリエル?」

「……はい?」

 

 うん、聞き方が悪かったのは謝るから、そんなゴミを見るような目で見るのはやめてね。

 ふと気になったのだが、目の前にいるガブリエルは、俺のモンスターBOX内のガブリエルなのか、それとも他から来たガブリエルなのかである。

 

「ああ、それでしたら、御主人様のBOX内から馳せ参じたガブリエルですよ。私が皆様を代表して、こうして来たわけです」

「なるほど、じゃあラプンツェルは3体いるってこと?」

 

 ストライカーならばわかるだろうが、ガチャ限のモンスターであろうと、BOX内に複数体いると言う状態になることもある。降臨モンスターであるならば尚更だ。それで、俺の場合はそれなりにモンストをやっているから、少しだけだがガチャ限も被っていたりする。

 

「いえ、そう言うわけでもないんです」

 

 どうやら、BOX内で被っていようとも人格自体は一人分しか無いらしい。 良かった。BOX整理してないから、道満法師が3体もいたんだ。道満法師3体って、なんか精神衛生上よろしく無いよね。

 それと、人格自体は一人分しかないと言うことだけど、顕現できるのもまた一体だけと言うことだ。

 今こうしてガブリエルが出て来ているから、同時に兀突骨とか、ザイオンが出てくると言うのは無理なそうな。なんでこの二体を挙げたのかは聞いてはならない。いいね?

 と言うことはだ、絶対に4人が揃わなければならないわけで……。

 

「結局、仲間探すところから始めにゃならんってことですね」

「ええ、そうですよ」

 

 言い忘れていたが、敵と戦う時は画面の向こうではなく、現実で戦うとのこと。

 だから4人全員揃わなければ、1体だけで敵に挑まなければならなくなるという事だ。普段通りスマホでモンストも出来るが、それではただ遊ぶだけで、今回の事件解決には何ら意味がない。

 

「……さて、寝るか」

 

 普通だった男子高校生が、休日の夕方にこれ以上何か行動できるかというと、そんなわけがない。

 一先ず、明日以降の学校が始まった日からでなければ、行動の指針が決まらないのだ。

 

「本当、御主人様は惰眠をむさぼるだけの穀潰しですね。このままだと死後、地獄に堕ちますよ?」

「え、まじで?」

「嘘です」

 

 一瞬焦った。惰眠をむさぼってたから地獄に堕ちたって、幾ら何でもキツすぎる。

 地獄云々は置いておくにしても、問題は山積みなんだ。現実逃避くらいさせてくれ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……見つけてしまいました」

「見つけたって何をだよ」

 

 翌朝、家族にはガブリエルが見えていないことを知った俺は、それと同時にモンスターは同じストライカーにしか見えないと言う性質を聞かされた。

 で、それを利用してガブリエルを常に外に出しておけば、向こうが気付いたなら近づいて来るだろうと考え、連れ歩いているのである。

 何故か肩車をさせられているが、これは役得だと思って無視をする。太もも柔らかいとか、綺麗とか、女の子っていい匂いとか考えそうになるが、現実を見ろ。相手は人間じゃないんだ。

 いい加減にして本題に入ると、登校中、いつもは通らない路地裏にて、奇妙な歪みを発見したのだ。

 それを見つけたガブリエルの顔が青くなっていることから、この歪みの向こうにモンスターがいるのがわかる。とは言っても、さすがにラスボスと言うわけではなさそうだが。

 

「見つけたって言っても、今回の元凶様ってわけじゃないんだろ?」

「え、ええ。違いますよ。でも私はとても苦手な方でして……。絶対に、私を連れて歪みの中に入らないでくださいよ!フリじゃないですからね!」

「どんだけ嫌がるんだよ。と言うか、4人揃って無いのに行くわけないだろ?」

 

 俺の頭を抱えて縮こまるから、後頭部にちょっとした理想郷を感じてしまうので、いい加減怯えるのはやめてください。

 ガブリエルがここまで怯えるってことは、きっとこの中にはスルトがいると言うことだろう。勘だけど。

 素のアビリティに妖精キラーLを持っているスルトは、ガブリエルにとってまさに天敵といった存在だ。なんせ、種族のキラーも刺されば、属性相性も悪い。友情コンボで攻撃しようにも、ある程度近づかなきゃ電撃はその真価を発揮しないし、けれど近づくと大ダメージをうけるし……。

 となると、俺のBOX内にいるモンスターで、スルトに対して有用なのと言うと、上杉か天草だろう。若しくは魔王キラー持ち。

 

 まあ、このスルトは後回しにして、まずは仲間を探さねばなるまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……見つけた」

 

 学校到着早々、モンスターを連れている生徒を見つけた。隣のクラスの女子で、名前は知らない。あだ名は地味子とか。

 アニメや漫画でよくある、地味な女の子がちょっと整えたら滅茶苦茶可愛いって言うのがあるが、実はこの娘もそれが適応される人種だったりする。隠れ美少女だ。いつだったか体育終わりに見てしまった。

 

「マスター、どうやらお仲間がいる様だぜ?」

 

 そんな地味な女の子の隣には、ガブリエルと同じ様な羽根が生えて、でもその色は漆黒で……羽根以外は全体的に白いあのお方がいました。

 これだけでは分かりづらいですね、頭の真っ赤な角とかも挙げるべきでしたね。そうです、彼がサタンです。しかも獣神化してるし。

 

 獣神化サタンと言えば、その尖った性能が俺も好きなモンスターの一体だ。パワー型で、四つのキラーMを持つ、直殴りが非常に高火力なモンスター。

 神、魔王、魔族、妖精にキラーが乗るんだから、爆絶クエストのエデンの最適でもある。

 

 さすがにもう肩車はしていないガブリエルだが、サタンを見るや否や俺の背中に隠れてしまう。

 どうやら妖精キラー持ちが怖いらしい。

 そんなガブリエルの様子を見たサタンは、魔王らしからぬ苦笑いを浮かべている。喧嘩しないならなんでもいいです。

 

「えっと、おはようございます」

「…おはようございます」

 

 ストライカーである俺たちは、一先ず普通に挨拶を交わす。お互い顔は知っている…筈だが、名前は知らないので、ファーストコンタクトは重要だ。

 

「俺は那月って言います。那月司です」

「これはどうもご丁寧に、三嶋千明です」

 

 高校2年になって漸くまともに女子と会話した気がする。

 三嶋さんにも話を聞くと、やはり昨日からモンストが世界から消えた異常を知り、そしてサタンが目の前に現れたと言う。

 現代っ子と言うべきか、俺と同じ様にネットを使って仲間を探そうとしたが、同じ現象が起こって見つけられなかったと言う。

 

「お互い同学年なんだから、敬語は無しにしませんか?」

「そうですね、そうしましょうか。じゃあ三嶋さん、質問なんだけど、モンストはどれくらいやってる?」

 

 堅っ苦しい喋り方……は初めからそうでもないか、これから仲間として協力するのに、お互い敬語と言うのも他人行儀が過ぎるかと思ったのか、三嶋さんがタメ口を提案、俺はそれに乗っかりっつ、彼女のランクと運極達成数を聞くことにした。

 モンストをどれくらいやってるかの指標といえば、おそらくこの二つが挙げられるだろう。

 他にも覇者の塔とかもあるが、知ったことではない。

 

「ランクは120で、運極は5体。一応爆絶はエデンだけはクリアしてる。那月君は?」

「俺はランク210で運極が24体。爆絶はアルカディアとニライカナイ以外はクリアしてる」

 

 やはりサタンは強かった。

 エデンに対してサタンがいかに強いかがわかるというもの。

 予定していたのプラスαを教えあった俺たちは、連絡先を交換してその場で別れることにした。学生の朝は忙しいのです。

 

 それにしても、こんなに早く見つかるなんて、なんて御都合主義なのだろうか。

 まあ早く見つかる分には良いのだが。

 

 一先ず1人を見つけた事に安堵しつつ、その日の授業を受けながら、他の2人はいつ見つかるのか、どんな人なのかを考え、先生にチョークで額を撃ち抜かれましたとさ。それとガブリエルさん、授業中暇ならBOXの中に還っていてください。

 

 




サタンの良いところって、地味に防御アップを持ってるところもですよね。色々連れて行って見ましたよ。
ツクヨミとか、摩利支天とか、不動明王とか。
ちなみに作者は、サタンがいなけりゃエデンに勝てません。きっと。

また続く、のかな……?
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