魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~   作:左近 遼

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シグナム視点


ユウ・サエグサ…。

ヤツとの出会いは、私がミッドチルダ首都航空隊第14部隊に所属していた頃、ナカジマ三佐が率いる陸士108部隊からの応援部隊の整備士として我が部隊に訪れたのが切欠だ。

最初の頃は、挨拶程度だったがヤツがアルトと同期でありヴァイスとも知り合いであること。

そして、我が主である八神はやてのご友人であるミツキ・サエグサがヤツの姉であることを知ったことから私とヤツとの間での距離も縮まり会う度に話をするまでとなった。

そんな中、私はヴァイスからヤツが武装隊にも行った事がありそれも中々の強者であることを知り、その実力を自分の目で確認した私は、ヤツに模擬戦を申し込んだ。

無論、ヤツは私の申し出を受けると思っていた。そして、ヤツと私は似たもの同士で楽しい戦いが出来そうだと確信していた。

だが…。

「お断りします。俺は、シグナム二尉と違って戦闘狂ではないんで…すいません、仕事があるんで失礼します…あっ…それと訓練も間に合ってますんで!!」

ガーーン!!

それを聞いたヤツの最初の一言目がこれだ…。

そして、呆然とする私を尻目にヤツはそそくさとその場から去っていった。

それからと言うもの何度も模擬戦や一緒に訓練をしないか?等、ヤツを誘ってはみたが似たような理由で断られた。

その後もヤツとは、同じ戦場で戦う事はあっても相対する事はなかった。

そして、ヤツが機動六課にくる事になり今度こそと思っていた所、今度は主はやてから、

「シグナム…ミツキの弟との模擬戦の事なんやけど…なのはちゃんのほうから新人達の自信を無くされたら困るから第一段階が終わる頃くらいまで模擬戦するの待ってくれへんかって言われてなぁ…。それで、悪いんやけどちょっとの間、彼との模擬戦するの待ってくれへんかな?」

主はやてからのその言葉に私は、ショックを受けたが高町の言い分には納得が出来たので私はその言葉に反論せずに従った。

そして…ようやく…高町の方からもGOサインが降りて…ヤツを強引に訓練場に引きずり出してセットアップまでさせたと言うのに…。

「ようやく…ようやくヤツの腐った根性を叩き直せるチャンスが…そして、ヤツとの楽しい戦いが出来ると思っていたその矢先に…またしても…またしても…」

私は、第一級戦闘体制の警報が鳴る中…そう呟いていた。

「魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その16「ユウVSシグナム(前編)」…始まります…」




その16「ユウVSシグナム(前編)」

魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その16「ユウVSシグナム(前編)」

 

 

ユウ視点

 

いったい…なんでこうなった…。

 

俺は、訓練スペースで渋々準備体操をしながら記憶をめぐらせていた…。

 

あれは、確か…。

 

「どうだユウ!久しぶりに私と戦わないか!」

 

と俺と部隊長との話が終わりかけた頃、いきなりシグナム副隊長が話を切り出してきたら…俺は…。

 

「お断りします。面倒なんで」

 

って断ったら…。

 

「なんだその面倒とは!?そんなに私と戦うのが嫌か!!」

 

「はい!その通りです!!」

 

って、はっきりと答えたら…。

 

ガン!!

 

ドゴン!!

 

ガン!!って、いきなり殴られてその勢いそのまま俺は地面にダイブ!!

 

ちっきしょ~!!殴るのに強化魔法使うか!!普通!!

 

「貴様ぁ~!!いい加減その腐った根性をたたき直してやる!!」

 

とかなんとか殴られたと言うより、地面に顔面からダイブした影響で意識が朦朧としている俺の胸倉をつかみながらなんか言った後…。

 

俺の整備服の奥襟をつかんだままここまで引きずって来て、その後有無も言わさず模擬戦がするしかない状況に追い込まれたんだな。

 

ちなみに八神部隊長と言えば、俺とシグナム副隊長とのやり取りをケラケラ笑いながら見ておった。

 

そしてなのは隊長、ヴィータ副隊長との交渉は、

 

「そう言う事ならウチに任せとき!」

 

とチビ狸がその担当を買って出た。

 

その光景を見た俺は、朦朧とする意識の中で心から願った…。

 

頼む…断ってくれ…と…。

 

だが、俺の願いとは裏腹…それもあっさりと模擬戦をやってもいいと許可がおりていた。

 

どうやら、二人とも俺がどんな戦い方をするのか興味を持っていたらしく部隊長の話にすんなりOKを出していた。

 

その瞬間…俺の中での最後の希望は潰えた…。

 

「ユウ兄!!頑張ってぇ!!」

 

「ユウさん!ファイトです!!」

 

ビルの上から、訓練を中止されたスバル達がこっちを見ながら声をかけてきた。

 

その声に俺は手を振りつつその声に答える…。

 

って、あいつ等…訓練が中止になって喜んでやがるな…。

 

とりあえず、準備を終えた俺はシグナム副隊長が立っている所まで歩みを進めた。

 

「デバイスは…持ち歩いているな」

 

俺と向き合う形で立っているシグナム副隊長は、既にセットアップ済みで臨戦体制が整っていた。

 

そして、俺がデバイスも持っていることを確認してきた。

 

どうやら向こうさんは、デバイスでの魔法戦闘がお望みらしい…。

 

やれやれ…俺としてはデバイスなしの方がまだよかったんだがな…。

 

シグナムの問いに俺は、無言のままポケットから赤い宝石がついたドックダグを見せた。

 

それを見たシグナム副隊長は、ニヤリとした表情をし俺の次の行動を無言のまま待つ。

 

俺は、ハァ~っとため息をついて、

 

「しゃぁない…ゲイル…セットアップ」

 

俺の声を聞いたドックタグ…俺の非AI型インテリジェントデバイス、正式名称ゲイル・ファイングは赤い宝石を光らせた。

 

次の瞬間、俺の体はひかり包み数秒後俺はバリアジャケットを装着した。

 

俺の格好はと言えば、黒っぽいジーンズに黒のインナー、その上にベージュのロングコート身を包み、両手には指の部分がでた紺のグローブを嵌めている。

 

そして、腰の左側には、中国の刀である「苗刀」の形をしたカートリッジ機能付きのアームドデバイス「紅」と銃型に変化した「ゲイル・ファング」が腰の右側にそれぞれ刀の鞘と腰からぶら下がったヒップホルスターに収まっている。

 

その姿を見たシグナム副隊長は、自身の剣型アームドデバイス「レヴァンティン」を抜く。

 

それを見た俺も紅を抜く。

 

ちなみに紅はその刀身は名前と同じで色は濃い赤。鞘と柄の部分は黒となってる。

 

無言のままお互いに一定の距離を置いて向き合う二人。

 

お互いに構えはせず、向き合ったまま剣をおろした状態のまま微動だせず。

 

そして、静かに開始の合図を待つ。

 

その表情はまさに真剣そのもの。

 

そして、ピーンと張り詰めた空気と緊張感が二人を包む。

 

その状況を見つめていた、なのは隊長が二人の間に立ち右手を上げる。

 

「それでは…レディー」

 

ヴォーン、ヴォーン、ヴォーン…

 

「これは…第一級戦闘体制!?」

 

「グリフィス君これはいったいなんや!!」

 

なのは隊長が開始の合図をしようとした所で警報が鳴り響。

 

それを聞いたなのは隊長がそれが第一級の戦闘体制の警報だと告げ、八神部隊長もまたその音と聞いてすぐにグリフィスさんに確認をとっていた。

 

ちなみにそれを聞いた俺はホッと胸を撫で下ろした。

 

そして…シグナム副隊長と言えば…

 

「ようやく…ようやくヤツの腐った根性を叩き直せるチャンスが…そして、ヤツとの楽しい戦いが出来ると思ってたその矢先に…またしても…またしても…」

 

と俯きレヴァンティンをダラリとさげたままブツブツと呟きながら肩をプルプル震わせながら苛立ちを露わにしていた。

それから、それから…。

 

機動六課隊舎内 食堂

 

なのは視点

 

<ハァーーーーーーーーーー>

 

<ズバッ!!  ドゴーーーーーン>

 

<ライトニング02 これで30機目の撃墜!!>

 

<とおりゃ!! ザシュ!!  ドゴーーーン!!>

 

<ロングアーチ03 28機目撃墜!!>

 

私達は現在、隊舎の食堂に表示された画面からユウ君とシグナムがガジェットとの交戦内容がLIVE表示されその画面から二人の声と共にロングアーチからの…これは、アルトの声だね。

 

現在、六課隊舎内にある司令室にいるアルトからの音声報告が随時流れている。

 

「おお~!!さすがシグナム副隊長!この勝負もらったな」

 

「おいこらっ!!ユウさっさと撃墜しねぇか!!そうじゃねぇと俺の負けじゃねぇか!!」

 

「いっけぇ~ユウ兄!!」

 

「そこです!!ユウさん!!」

 

「ユウさんファイト~!!」

 

「ユウ!!ちゃっちゃとやんなさい!!」

 

私の周りには、スバル達フォワード達とヴィータちゃんとフェイトちゃんそして、整備部のみんなが一緒になってこの戦闘を観戦中。

 

そして、この戦闘には、はやてちゃんの主催による「ユウ君とシグナム一体多くガジェットを撃墜させるか?」という予想クイズ大会が行われている。

 

ちなみに私は、最初賭け事だと思いはやてちゃんを止めようとしたけど…。

 

はやてちゃんから来た答えは…

 

「ええか!なのはちゃん!これは、単なるどちらが撃墜数が多いのか?と言う予想クイズなのでないんや!という訳で賭け事にはならんし、それに正解しても景品とかは出さないで!」

 

とのこと。

 

その後、フェイトちゃんから

 

「でも、二人はこれから戦闘に行くんだよ!いくらなんでも不謹慎じゃ…」

 

との意見もでたが、とある理由によりこれも却下された。

 

ちなみにさっき声を上げていたのは、最初がヴァイス君で後がシゲさん。

 

そして、その後にスバルとエリオ、キャロにティアナの順でが画面上に写るユウ君に声援を送ってる。。

 

それで何でこうなったと言えば…。

 

 

 

 

時間は遡り…

 

機動六課 訓練スペース

 

 

はやて視点

 

ヴォーン!!ヴォーン!!ヴォーン!!

 

第一級戦闘体制を伝えるアラームがシグナムとユウが模擬戦がまさに今始ろうとしたその時うち等がいる訓練スペースに鳴り響いた。

 

「これは…第一級戦闘体制!?」

 

「グリフィス君!これはいったいなんや!!」

 

なのはちゃんが声を上げたと同じくらいにウチは、通信画面を立ち上げ司令室にいるグリフィス君に確認した。

 

「部隊長!ガジェットが海上に現れました。その数およそ60!!」

 

「海上にガジェット?それで、状況は?」

 

「被害は、今の所ありません…ガジェットは、何もない海上をただ動き回ってるだけです」

 

通信画面に出たグリフィス君からガジェットが海の上に現れたとの報告がされた。

 

その声にウチは、詳細な状況の確認をグリフィス君に求めた。グリフィス君からは、被害が今の所出ていないこととがジェットが海上をただ動き回っていることが報告された。

 

「高町なのは一等空尉、フェイト・T・ハラオウン執務官どう思う?」

 

ウチは、ガジェットのおかしな行動になのはちゃんとフェイトちゃんに意見を求めた。

 

「恐らく…私達の戦闘データの回収が目的だと思います」

 

「私も同じ意見です。八神部隊長」

 

ウチの声にフェイトちゃんがうち等の戦闘データの回収が目的である可能性を示唆。

 

それを、なのはちゃんもフェイトちゃんの意見に同意した。

 

「そやね。ウチもそう思うわ?それなら、現状戦力で撃墜させる方がええやろ」

 

ウチもフェイトちゃん達の意見に同意し新たな戦闘データを取らせない方法での撃墜をとることにした。

 

「主はやて、お願いがあります」

 

「なんや、シグナム?」

 

ウチ等の意見がまとまった所でシグナムがウチに声をかけてきた。ウチは、そのシグナムの願いとやらがなんなのか確認する。

 

「今回の戦闘ですが、現状から考えると既にセットアップを済ませている私とユウが向かうのが、最善だと考えます。ですので私とユウに出撃の許可を」

 

「げぇ…まじかよ!!」

 

どうやらシグナムは、模擬戦が中止になることを見越してその憂さ晴らしをしたいらしい。

 

シグナムの話にユウは嫌そうな顔をしながら声を出す。

 

「シグナム、憂さを晴らしたい気持ちはわかるけどユウ君をみすみす敵に晒すような真似は…ちょっと…」

 

ウチがシグナムに答えようとするその前にフェイトちゃんがシグナムがやろうとする事は、ユウを敵に見せる事になり六課の新たな戦力があることを敵に見せる事になるためその意見に反対した。

 

「それなら、問題ないですよ。フェイト隊長」

 

フェイトちゃんの意見に今度は、ユウが何かを見た後”やれやれ”といった表情でフェイトちゃんの意見に反論してきた。

 

「どうゆう事や?ユウ?」

 

ユウの声にフェイトちゃんに変わってウチが問いただす。

 

「それに答えるその前に…おい!アルト!ガジェットのいる所をよ~く見てくれ。もしかしたら、面白いもんがあるかもよ?」

 

「りょ…了解!」

 

ユウはウチに答えるその前に司令室にいるアルトにガジェットがいる海上の様子をよく見るよう伝える。

 

ユウの声にアルトは、了承した旨を伝える。

 

ちなみにユウとアルトのやり取りは、今さっきウチがグリフィス君に通信した画面から行われている。

 

「あ~ーーーーーーーーーーーーーっ!!」

 

少しの時間を置いたところでアルトから驚きの声があがる。

 

「アルトどないした?」

 

アルトの声にウチは、何が起こったのか確認する」

 

「ぶ…部隊長…う…海鳴で私とユウを襲った黒いガジェットがいます!その数およそ11!!」

 

「なんやて!!」

 

アルトは、海鳴で見たちゅう黒いガジェットがいることを確認し報告してきた。

 

アルトの声にウチは驚きの声を上げる。

 

「やっぱり…となると敵さんは俺の戦闘データも持ってることになりますね。と言うことで俺が行っても問題ないって事です。ちなみになんで俺がそれを確認出来たかと言えば、姉貴から今さっきメールが来ましてね。黒いガジェットがいるよってね。それがこれです」

 

驚きの声を上げるうち等に対しユウは、黒いガジェットとウチ等がよく相手をするガジェットを操っている連中は繋がっていて、自分の戦闘データも既に持っている可能性を示唆。

 

そして、もう既に戦闘データを取られているなら自分が行っても問題ない旨とその情報元は、ミツキからのメールである事を告げそのメールの画面をウチ等に見せる。

 

「そやね。ユウの言う通りやね。なら、シグナムとユウにそのまま飛んでいって貰おうか」

 

「ありがとうございます!主はやて」

 

「了解…やれやれ…いっちょ、やってきますか」

 

…それにしてもミツキのヤツ…どうやって黒いガジェットがあそこにいるなんて事わかったんや?でも、今ユウに聞いてもわからんやろうから、今度向こうに言ったときにでもミツキに聞いてみよう…

 

ウチは、そんな事を考えつつもユウの意見を取り入れシグナムとユウに出撃するよう伝え二人は、了承した。

 

「ユウ…今回の出撃でもし、私がおまえよりも多くのガジェットを撃墜したら、模擬戦をやってもらうぞ!いいな!!」

 

「はぁ~…わかったよ…なら、俺が勝ったら二度と模擬戦にさそうな!」

 

「わかった」

 

「その話ウチも乗った~!!!!!」

 

シグナムがユウに撃墜数の勝負を挑んでいる話を聞いたウチは、その話にウチも乗る旨を伝えるため声を上げる。

 

「は…はやてちゃん…いったいどうしたの?」

 

ウチの声に疑問の声を上げるなのはちゃん。

 

「だから、シグナムとユウの勝負にウチも乗ったんや。つまりこれを機動六課全員でどっちが多く撃墜するのか予想するんや!!」

 

「はやてちゃん…それって賭け事じゃ…」

 

ウチの説明になのはちゃんは、賭け事じゃないかと聞いてきた。

 

「ええか!なのはちゃん!これは、単なるどちらが撃墜数が多いのか?と言う予想クイズなのでないんや!という訳で賭け事にはならんし正解しても景品とかはださないで!」

 

「でも、二人はこれから戦闘に行くんだよ!いくらなんでも不謹慎じゃ…」

 

なのはちゃんに説明し終えた所で今度はフェイトちゃんが意見してきた。

 

「俺等なら問題ありませんよ。その方が遣り甲斐がありそうだし…なぁ、シグナム副隊長?」

 

「ああ、主はやてが応援してくださるとなれば俄然やる気がでる」

 

「と…言うわけやフェイト隊長?ちなみにウチはもちろん!シグナムが勝つ方を予想するで!!」

 

フェイトちゃんの意見にユウとシグナムが問題旨を伝えてきた。その声にウチは、フェイトちゃんにその旨を確認。

 

フェイトちゃんは、その二人の意見を受け入れた様子でそれを確認したウチはシグナムが勝つ方を予想した。

 

 

再びなのは視点

 

と…言う訳で現在にいたります。

 

現状だとシグナムが2機ほどリードしており残りは、2機のガジェットと11機の黒いガジェットが残るのみとなっていた…。

 

 

 




次は、その後編です。
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