魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~   作:左近 遼

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フラナガン国道

フェイト視点

「まったく…よりによってこんな時に…」

私は、自分で運転する車の中でそうボヤキつつ…車を急がせる。

ユウ君が潜入して既に2時間…。

さっき、はやての所に連絡が来た所を見ると目的は達せられていると思われる。

今回、ユウ君が侵入した施設の情報ははやてがミツキさんから入手した物で、ユウ君なら問題ないだろうというミツキさんの判断があったから入手出来たとのこと。

侵入時期については、やるやらないも含めそれ自体、ユウ君に一任された物で私には今さっき知らされた。

「でも…よりよってエリオとキャロが休みの時にしなくてもいいじゃない!!」

私は、先をいそぎつつまたボヤイていた。

今日は、第一段階が終わったとの事でエリオ達新人FWには六課に来て初めての1日オフが既になのはから言い渡されていた。

その場所に私も参加しそして、その後はやてから情報をもらってエリオとキャロを送り出して車に飛び乗って来たといった所だ。

もし…こんな事がなければ…シャーリーに頼まず私自ら、エリオとキャロが2人で出かけるって言うからそれを安全かどうか遠くから見てようと思っていたのに…。

と考えながら私は、彼が侵入した施設へと向かった。


シャーリー視点


「んもぉ~あったまきちゃう!!もぐもぐ…」」

「アルト~お願いだからもう少し静かに…エリオ達に気づかれちゃう!!」

「あっ!!すいません…でもなんだかいい感じですね…あの2人…パクリ!!う~ん…おいち~!!」

「そうだね。エリオ…キャロの事ちゃんとリードしてるみたいだし…」

私とアルトは今フラナガンにあるファミリーレストランでエリオとキャロの行動を監視している。

なんでこんな事してるかと言えば、今日はエリオ達が1日お休みでエリオとキャロの2人でフラナガンに遊びに行くとのことで私が2人のために取っておきのデートプランを教えて上げたんだけど、フェイトさんが2人だけだと心配なんだけど急に仕事が入ったらしくフェイトさんがいけないって事でフェイトさんの代りに私が2人の後をつけているって訳。

ちなみにアルトがどうしてここにいるかど言えば、ユウ君を迎えにいったんだけどなんでも野暮用が出来たとのことで迎えがいらなくなったんだって。それで私を迎えにきてくれたんだけど、なんでもスバルとの通信をユウ君が聞いていたらしく合流した途端、ユウ君に怒られたんだって。

それで、その怒りを私にぶつけつつケーキの自棄食い…。

アルトは、私の前に座りエリオとキャロの様子をみつつテーブルの上にある沢山のケーキをひとりで食べている。

私は、昼食をとりつつランチセットについていたコーヒーを飲みエリオとキャロの様子をみつつさらに目の前でケーキを食べまくるアルトの話を聞いていた。

それにしても…雰囲気のいいお店での昼食ってデートプランには書いたはずなんだけど…ファミリーレストランを選ぶあたりなんてエリオもまだまだこど…。

「シャーリーさん!!私の話聞いてます!!」

私がそんな事を考えていたらアルトが口に生クリームをつけながら私に詰め寄ってきた。

「ちゃんと聞いているから…それと口にクリームついてるわよ」

「えっ!!あっ!!ありがとうございます…」

アルトは私がクリームが口についていることを言うと急いでそのクリームを確認。そして、紙ナプキンで口を拭いた後、私にお礼を言った。

「さてと…エリオ達もそろそろ店を出そうだから私達は六課にもどろうか?」

「えっ!?この後エリオ達についてくんじゃないんですか?」

私の声に疑問符を浮かべながらアルトが質問をしてくる。

「さすがにこれ以上ついていくと八神部隊長に怒られそうだし…。それに、何かあった時に通信士が2人もいないんじゃルキノが大変じゃない」

「なるほど…。わかりました」

私の答えに納得した様子のアルト。

「それじゃ、エリオ達に気づかれないようにいきましょ!それとここの御代は私が持つから心配しないで!」

「あ…ありがとうございます!シャーリーさん!」

アルトは、私がここは、私が奢る旨を伝えた途端大喜び。
だから!あんまり大きな声をださないで!

私は、エリオ達がいる席の方をみ2人が気づいていない事を確認しお会計を済ませた後、お店を出る事となった。

「お会計は8,600クレジット(1クレジット=1円)になります」

「(嘘!!こんなに…これで今月ピーンチ!!(泣))これで…」

「ありがとうございました!」

私は、予想外にかかったここの食事代を払いつつ心の中で少しばかり後悔した…。

まっ、給料日も近いし…なんとかなるか…。

そう思いつつアルトが運転する車に乗り込みファミリーレストランを後にした。

エリオ…キャロ…楽しんできてね!!

「魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その20「六課の休日(後編)」…始まります」



その20「六課の休日(後編)」

魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その20「六課の休日(後編)」

 

 

ユウ視点

 

 

「遅い!!いつまで待たせるのよ!!」

 

「しゃ~ね~だろ!!ここまで歩いて来たんだから!!んで、いったいなにすりゃいいんだ?」

 

研究施設を抜け出した俺は、アルトにスバルとの通信の内容についてアルトに文句いったのちギンガが待事故現場に足を運んだ。

 

俺の目の前には、ご立腹なギンガの姿がありここに来た途端「遅い!!」と抜かしやがった。

 

それに対し俺は、ここまで歩いてきたから遅れたとアルトのことをギンガに言わず別の言い訳でギンガの怒りを逃れた。そして、俺はここで何をすればいいのかギンガに確認した。

 

「あっ…実は、私がここに来る前までは、現場処理の手伝いをお願いしようと思ったんだけど…ちょっと来てくれる?」

 

ギンガは俺に何かを言いかけだが考えを変えた様子で、俺についてくるよう言ってきた。その声に俺は、「わかった」といいギンガの後についていく。

 

「これ…見てくれない?」

 

「ん?なんだこりゃ?」

 

「ユウはなんだと思う?これ?」

 

ギンガが指を刺す方向を見た俺は、ギンガにこれが何か聞いたがそれを聞いたギンガは、これが何に見えるか聞いてきた。

 

俺たちの目の前には、黒いケースと白い楕円形の形にしたケースが転がっていた。そして、楕円形のケースには、何かが入っていた様子でそこから何かを引きずるような後が残っていた。

 

「そうだな…。何かのケースのようだが何が入っていたのか?…ギンガは?」

 

ギンガの問いにとりあえず答えた俺は、今度はギンガに俺がこれが何に見えるか?と聞いてみた。

 

「ねぇ…ユウ…これ…この白いほう…生体ポッドに見えない?」

 

俺の問いにギンガは真剣な様子で白いケースみたいなものが生体ポッドに見えないか?と言ってきた。

 

「生体ポッド…確かにいわれてみりゃそうは見えないとはいえないが…。あれっ?この赤いのって…まさか…」

 

ギンガの問いに答えた俺は、その白いケースになんだか赤い液体がついていることに気づいた。俺の声にギンガはそれが何なのか確認した。

 

「ユウ!!これ人の血よ!!」

 

白いケースの前に座りその赤い液体を綿棒に染み込ませ持っていた薬剤につけてその反応を確認。綿棒が指し示した反応は…人の血であることがわかり声を上げるギンガ。

 

「おいおい…それじゃこの中に入っていたのって、人間かよ!!しかもこの大きさって事は恐らく…子供…」

 

「どうやらそのようね。そして、この引きずった後があるって事は…」

 

「ああ!!どうやらその子供はここから下水道を使って逃げたってことだな。それも何かを引きずりながら…その引きずっているものがこの黒いケースと同じ物の可能性が高いんだが…」

 

ガチャ

 

俺とギンガは、現状の様子から推論を立てていた。そして、おもむろに落ちていた黒いケースを掴んでその中を確認した。

 

「ちょ…ちょっとユウ!!これって!!」

 

「ああ…レリックだ…つ~事は、ここから逃げた子供?が引きずっているのって…」

 

「恐らく…レリック…」

 

ケースの中には、赤いクリスタルが入っていた。ナンバーは11…。メガーヌさんが適応しているレリック…。

 

ケースの中を見たギンガは俺の声に続き俺たちの推測をさらに広げる。

 

やれやれ…よりによってこんな所でレリックって…

 

それも…11番ってなぁ!!

 

俺は頭を抱えたくなった。

 

なんでかといえば、こんな面倒な状況のど真ん中に叩き込まれたからな…これで六課にも連絡せにゃならんし、このレリックの反応をみつけたガジェットがわんさとここに来るって事が目に見えているからなぁ~。

 

しかも、今日はスバル達は休み…。

 

そもそも、今日にしたのは、あいつ等はいない事で楽に動けると思って今日にしたんだが…どうやらその判断が裏目にでたようだ…。

 

「それでユウ?どうするこれから?」

 

俺が憂鬱になっていた所、ギンガ今後の行動について聞いて来た。

 

なんせ、レリックについては、俺がいる六課が専門だからな。レリック専門部署にいない言わば素人のギンガからすれば専門部署にいる俺の指示に従おうって事なんだろうが…さて…どうするか?…。

 

「そうだな。とりあえず、俺も六課にいるとはいえ前線部隊にいる訳ではないからな。とりあえず、ウチの部隊長に連絡してその指示を仰ごうくか…恐らくこれでスバル達の休みが消えちまう事になるだろうが…しゃ~ない…さすがに俺とギンガだけじゃいくらなんでも人手が足りねぇ。それと姉貴にも連絡して…」

 

(こちら機動六課所属のキャロ・ル・ルシエ3等陸士です。緊急事態のため全体通信で失礼します)

 

俺が、ギンガにこれからの行動を指示している途中、突然通信画面が目の前に開きその中からキャロの声が聞こえてきた。

 

「全体通信って…」

 

「なんだが穏やかじゃねぇな」

 

通信画面から聞こえるキャロの声にギンガは驚きの様子。

 

そして、俺は、その穏やかではない様子にやれやれという態度を取る。

 

(現在、小さな女の子を保護。そして、その女の子はレリックを所持。指示願います)

 

キャロに変わり今度はエリオが状況を報告。指示を願いでた。そして、エリオの声と共にキャロに抱かれた金髪の女の子が横になっていた。

 

「ちょっとユウ!!この子!!足元見て!!」

 

画面に映る女の子をみたギンガは驚きの声を上げる。

 

「足元?…おいおいこいつは…」

 

ギンガの声に俺は、その女の子の足元をみた。

 

そこには、足に繋がれた鎖…そして、その先には、俺が持っているのと同じ黒いケースが転がっていた。

 

「恐らく…あのポッドの中に入っていたのはあの子…ッて、事よね?そして、下水道を使ってここから二人がいる所まで逃げたって事?」

 

「まっ!憶測の粋は出そうにないがあながち間違っちゃいないと思うぜ!それに俺も考えは同じだ」

 

それをみた俺は驚きの声を上げると同時にこの生体ポッドに入っていた子がこの子ではないか?と言う推論にたどりついた。

 

どうやら、俺の考えはギンガも同じようでギンガは、自分の考えを俺に確認をとってきた。

 

ギンガの考えに俺は、憶測の粋を出ていない旨も付け加えた後その考えに同意した。

 

「それで…さっきの続きだが…俺は、これから姉貴に連絡を取ってどうするのか聞いてみる。ギンガは、ウチの部隊長に連絡をとってこいつをどうするかと捜査に参加出来るよう頼んでくれ」

 

「それはわかったけど…あんたは参加しないの?捜査?」

 

俺は、さっきいいかけていた事の続きを話だす。それを聞いたギンガは、俺は捜査に参加しないのか?と聞いてきた。

 

「俺か?本音としては参加したくはねぇが、恐らく姉貴と部隊長から参加しろ!って、言われるだろうからな…」

 

「だったらユウが八神部隊長に連絡すればいいじゃない?」

 

俺の答えにギンガが疑問の声を上げる。

 

「それもいいが…ちょっと姉貴に確認したい事があってな。悪りぃが六課の方は頼むわ」

 

「わかった」

 

俺の答えにギンガはあまり納得していない様子だったが俺の声に了承した様子でさっそく六課に連絡をとりだした。

 

さてと…俺も始めますか…。

 

 

陸士108隊技術開発室 オフィス

 

 

ミツキ視点

 

ピピピピピピピピッ

 

「ん?ユウからの連絡?何かあったのかな?」

 

私は、六課の子からの全体通信を聞きつつ端末からにユウからの連絡が来た事を確認し全体通信とは別に画面を開いてユウからの通信に応じた。

 

「どうしたの?何かあったの?ユウ?」

 

(何かあったもねぇよ。姉貴実は…カクカク云々…という訳なんだ…)

 

「マジ?んで、とりあえずどうするつもり?」

 

(とりあえず、ギンガが今ウチの部隊長と話をしていてギンガが捜査に参加するって事になったらしい)

 

「あんたは?まさかこのまま帰るって事はないでしょうね!」

 

私は、ユウの話を聞きそして、ユウがこのまま帰るのでは?と聞いてみた。

 

(帰りたいのは山々なんだが…やっぱ…ダメか?)

 

ジトーーーーーーーーーーーーーーーーー。

 

(やっぱダメ…みたいだな…)

 

「ダメに決まっているでしょ!!もしかしたら、メガーヌさんの娘さんも出てくるかもしれないし、そこに私達の今の状況を知っている人がいないといけないでしょ!どうせギンガには施設の事言ってないんだろうし…」

 

ユウは、私の問いに帰ってもいいか?と聞いてきた。その問いに私は、捜査に参加するよう指示。そして、ユウが潜入した施設の事をギンガに言ってない事をユウに確認した。

 

(ったく…そのことをギンガに言ったら怒るくせに…わぁったよ!やりゃいいんだろ!!ったく…!)

 

「まぁまぁ…怒らない怒らない…それと、私もそっちに行くから…」

 

(何!!姉貴が!!一体どうして!?)

 

私の答えにユウはブーたれた様子で私の話を渋々了承し、私が現場に向かう旨を告げると驚きの声を上げた。

 

「どうしても何もメガーヌさんの娘さんが出てきてうまい具合に保護出来たら身柄をこっちで預かれるよう六課と交渉しなきゃならないといけないし…そうなるとある程度の地位をもった人がそれをやらなきゃいけないだろうし、それにユウは今は六課の人間だしね」

 

(なるほどなっ!…んで、それを姉貴がするって訳だな…だがなぁ~ノアがいねぇんじゃ…)

 

私が現場に行く理由をユウに言うがユウはイマイチ納得していない様子。

 

どうやら、ノアがいない事がユウは気になってるみたい。

 

「心配しないで、ノアと合流するまで現場にはでないで近くで様子を見てるから。それにどうやら六課が前線部隊出すみたいだから私の出番があるとしたらやっかいな状況が来た時くらいだから」

 

(わかったよ…。それと一応、じじいに言っといてくれよな。それと一つ聞きたいんだが…)

 

「何?いいわよ?」

 

納得していないユウに私はノアと合流しない限り現場にはでない旨とやっかいごとにならない限り戦闘には参加しない旨を伝えてようやく納得してくれた。そして、何か聞きたい事があるって事なんだけど…。

 

(黄天っていったいなんだ?)

 

「えっ…。なんであんたが…そのことを…」

 

ユウの声に私は驚きの声を上げる。

 

だって…この事を知っているのは、私とノア…そして、ゲンヤさんを含めたごく一部の人…私の担当医の先生とその助手兼108部隊の情報部に所属しているミオちゃん…後は、レジアス中将とオーリス…そして…生きているかもしれないゼスト隊長達…それと…あとひとり…。

 

あの女性(ひと)とユウが施設であったなんて事はありえそうだけど…それとはなんか違うような…そうなると施設に侵入しようって考えそうな人は…。

 

まさか!!!

 

(実を言うと潜入した施設でゼスト隊長にあったんだ…そこで黄天が動き出したって姉貴に伝えるよう言われてな。そう言ってゼスト隊長は行っちまったが…)

 

「そう…それで…とりあえずゼスト隊長のことは、後から聞くわ。それで黄天については…私が追っている人達の総称みたいな物かな…ごめん。今はこれしかいえない…」

 

私は、ユウに大雑把ではあったが黄天について話をした。そして、それ以上詳しくはいえない旨を付け加える。

 

(それは…まだ話せる状況じゃないのか話したくないのか…いったいどっちだ)

 

私の答えにユウは真剣な眼差しでさらに質問をしてきた。

 

「両方…。ごめん!!話す時がきたらちゃんと話すから!!今は…」

 

その問いは私は、ユウに頭をさげつつ待ってもらうよう頼んだ。

 

(わかったよ!だが!いずれちゃんと話してくれよな!じゃないと…スバル達に…)

 

「わかった!!わかったから!!ちゃんと話すから!!スバル達に言うのだけは!!」

 

私は、ユウの話にあたふたしながらそれだけは勘弁してほしい旨を伝える。

 

それを聞いたユウは、「ちゃんと話せよ!!」と念を押し通信は終了した。

 

「ふぅ~…さてと…」

 

通信を終えた私は、椅子に深くすわり大きく深呼吸をした。

 

そして、ゲンヤさんに通信をとり了承を得た所で行動を開始しようと廊下出た。

 

すると…

 

「あらっ?その様子だと何かあったみたいね…私があげた情報…少しは、役に立ったのかしら?」

 

私が廊下に出た所で陸士隊の制服にみを包んだひとりの女性が声をかけてきた。

 

その人は、私より背が高く紫の髪が背中まで伸ばしていた。

 

「お陰様でね…。それで、何かよう?」

 

私は、その女性の問いに答える。だが、お互いに顔を合わす様子はなくお互いに逆方向を向いたままその場に立ち止まり話を続けた。

 

「それはよかったわ。どうやら、私の妹達も動きだしたみたいよ…それにルーテシアお嬢様にも手伝ってもらうみたい…」

 

「それは大変ねぇ…でも、いいの?そんな事私に言って?」

 

女性は、私の声に笑みを浮かべさらに情報を教えてくれた。その話に私はその情報を私に言ってもいいのか聞いてみた。

 

「かまわないわ…私は、ただひとり事を言っているだけだから。それに…どうやらあなたが言っていた事は本当みたいだから…」

 

「そう…なら私もひとり事を言おうからしら?どうやら近く本局が大規模的に違法施設の可能性があるところを一斉捜査するみたいよ。それも、フラナガン付近の山岳地帯を中心にね」

 

女性の答えに今度は、私は笑みを浮かべ情報を彼女に伝える。

 

「それは大変。でも…それこそまずいんじゃない?色々と…」

 

「だから言ったでしょ?私は、ひとり事を言っているだけよ?」

 

「そう…だったわね。それじゃ…」

 

「それじゃ…ドゥーエ」

 

私の答えを聞いた女性はそう言葉残しつつ私に視線を一切合わさずにその場を後にした。

 

私は、彼女を追うことはせず彼女とは逆の方向に向かって歩きだした。

 

「さて…、とりあえず今聞いたことをウーノ姉様にでも教えておこうかしら…」

 

そして、ドゥーエもまたミツキの方を振り返ることはなくミツキから得た情報をウーノに知らせる旨を口にしつつその場を後にした。

 

 

地上本部 執務室

 

 

 

オーリス視点

 

「失礼いたします。中将、機動六課が動き出しました」

 

執務室に入室した私は、部屋の奥にいる大柄の中年男性で私の父でもあるレジアス・ゲイツ中将に機動六課が動き出した事を告げた。

 

「そうか…なら監視を厳に…なにかあればすぐに報告しろ。」

 

「はっ!!それと…ミツキ・サエグサ少将もどうやらこの件に介入する様子ですでに現場に向かったとの報告がありました」

 

「何!!ミツキが動いただと!!一体何があった!!」

 

私の報告に中将は驚きの様子で座っていた椅子から立ち上がり私にさらなる報告を求めた。

 

「詳細については、現在調査中ですが、どうやら少将が以前から追っている事件と今回、機動六課が動いているレリック事件との間でなんらかの関連が出たのではないか?と…」

 

「いや…大方弟とナカジマ三佐の娘が自分の近くで出動したから心配になって飛び出したんだろう…まったく…ミツキのヤツめ…。あれほど現場には出るな!と言っておるのにも関わらず…」

 

私の報告とそこから導き出した推論を述べた所、中将はそれをすぐに否定。そして、自分の考えをいらだちながら私に言った。

 

「お言葉ですが…いくら心配だとは言え、それくらいのことでナカジマ三佐が出撃をお認めになるとは思えないのですが…」

 

「確かにな…。ナカジマも基本的には、私と考えは同じでミツキのヤツを現場には出したがらないからな…。それに…ユウやノアとかがそれを聞けばすぐに止めただろうな…ともなれば、ミツキが出なければならない事態が起きた…と言う訳か…」

 

「恐らく、その可能性が一番高いかと…」

 

中将の話を聞いた私は、その可能性をナカジマ三佐の名を上げその可能性を否定した。

 

中将は、私の話を聞き落ち着いた様子に戻り自分の手を顎に当てその逆の手で顎に当てた腕を支えながら何やら思考をめぐらせていた。そして、先程とは別の推論を述べそれに私も同意した。

 

「それにしても、ミツキのヤツ…いくらなんでもあの犯罪者に肩入れしすぎた!あれがハラオウンの陰謀だという事がまだわからんのか…」

 

中将は、椅子に腰を下ろしながらそう呟いた。

 

その話に私は、返答することはぜずただ、その話を聞きそしてただ、頷くだけにした。

 

中将の話は聊か偏見がましいかもしれないが私も大方同じ考えだ。

 

ハラオウン派は昔からミツキに注目しことある事に色々とチャチャを入れてきた。

 

時には、犯罪行為まで行いミツキを従わせようとまでした。今回のミツキの介入については、ハラオウン派に取ってはまさに絶好のチャンス。中将は今回の介入がそのような事態にいたらない事を危惧していた。

 

そして、恐らくハラオウン派は今回のミツキの介入を利用し自分達に有利なるような事を言ってくるだろう…。

 

つまりは…ミツキの力を調べさせろ…そして、その力の詳細な内容を教えさらに自分達に協力しミツキが持つ情報網を自分達にも使わせろ…と…。

 

そして、中将が仰っていた犯罪者…つまりは、機動六課の部隊長である八神はやて二佐の事を指しており今回の一連の事態は、八神はやてとミツキとの関係を利用したハラオウン派により陰謀である事だと中将は結論付けていた。

 

なぜ中将がこんなことを言うかと言えば元々、レアスキルがお嫌いである中将は、レアスキルを持つミツキとその弟のユウの2人だけは他の者達とは違いまるで家族同然の付き合いをしていたからだ。

 

元々、ミツキとユウはとある違法施設から今はお亡くなりになっているクイント・ナカジマさんとディーダ・ランスターさんの両名により保護され、ミツキはその魔力の大きさから保護されて後、地上本部にスカウトされ現在にいたる。

 

ミツキ達の両親は、その施設で何者かに殺害され2人は両親が残してくれた今の家に現在も住んでいる。

 

中将とは、2人の両親が共に知り合いであり両親が保護された後、何かと中将が気にかけていた。

 

ちなみにナカジマ夫妻とは、妻であるクイント・ナカジマさんとミツキの母親でありその施設の研究員であったミリー・サエグサさんとは10年来の親友であり、ミツキの主治医である、ユン・リーゲルもまた10年来の親友であった。

 

そして、元々ミツキの両親が残してくれた家に住んでいたミツキとユウ…そしてノアの「3人が心配だ!!」という事で、その家のとなりの土地が空いていることを知ったクイント・ナカジマさんは別の違法施設から保護した、ギンガ、スバル・ナカジマ姉妹を自分達で引き取る事を決めた事を切欠に旦那さんであるゲンヤ・ナカジマ現三佐を説得、ミツキの家のとなりに家を建て3人の面倒を見る事となった…。

 

だが…現実は上記内容とは違い、ミツキの話によればナカジマ家の皆さんが引越ししてきた初日に何故か家を半壊させられおまけにその日からナカジマ家の人達の分まで食事を作るハメになった…と…。

 

そもそも私とミツキは、ミツキが保護されたころからの知り合いで私が小さい頃…ミツキの仕事の合間を縫ってよく地上本部で一緒に遊んで中将とゼスト隊長達によく怒られたものだ…。

 

私は、過去の思い出にひたりながら中将からくるであろう次の指示を待った。

 

「オーリス、今回の件が終わり次第、機動六課に査察に入れ。そして、本局に対しての攻撃材料を探して来い!」

 

「もし…それにミツキが介入しようとしてきたら…どうされますか?」

 

「それはないだろう…いくらミツキでもそこまでしたらどうなるかくらいはわかっておるし、それが原因でユウやナカジマの娘達が窮地に陥る事態になるやもしれないからな。だがもし、ミツキが介入するようなことがあればすぐに報告しろ!私からミツキに直接話を聞き処分を下す!」

 

「わかりました…。では、失礼します。」

 

私は、中将からの指示を受けその部屋を後にした。

 

それにしても…ミツキに処分を下すなんて…そんな事いままで中将が言ったことなんて無い筈。

 

つまりは、そこまでしないといけないかもしれないって事ね。

 

なら、私はミツキに警告しておかないと…。

 

中将がそこまで本気だって事を…彼女に伝えないといけない…。

 

部屋からでた私は、端末を取り出しミツキに連絡を入れることにした。

 

だが、ミツキに通信をいれてはみたが…

 

「話中…いったい誰と?」

 

私は、ミツキが誰と話をしているのか気になりつつ連絡手段をメールに切り替えそして、送信した。

 

送信を終えた私は、気持ちを切り替え中将から受けた指示を実行するためにその行動を開始するために急ぎ自分のオフィスへと向かった。

 

レジアス視点。

 

 

「ふぅ~…」

 

ワシは、オーリスが部屋を出ていった後、椅子の背もたれに体重を預け大きくため息をした。

 

現在、部屋には誰にもいない…。ワシ一人だ。

 

ピピピピピピッ…

 

「ん?ミツキからの通信?」

 

少しばかりの休息に勤しんでいた所ミツキから通信が入った事が知らされる。

 

「ワシだ。何のようだ?ミツキ?」

 

そして、通信画面を開いた私は、そっけない表情しつつミツキからの通信に応じた。

 

「お仕事中に申し訳ありません。中将、実はお話したい件がありまして…お時間をいただけますか?」

 

「10分だ…それ以上は時間の無駄だ」

 

「ありがとうございます。では、早速で申し訳ございませんが…実は…」

 

画面の向こうから聞こえるミツキの声に私は少し考えつつもミツキに10分だけ時間をやることにした。

 

それを聞いたミツキは、お礼を述べつつ連絡してきた訳を話す。

 

「何!!ゼストが生きておっただと!!それに…メガーヌの娘が今回の六課が追っている事件に介入するかもしれんだと!!」

 

「はい…先ほどユウからその旨の連絡があり、私はそれを確かめるため現在ノアとの合流ポイントに向かっております」

 

ミツキが連絡を入れてきた理由は、どうやら今回の出撃についての事前説明…といった所か…なるほど…どうせ後から私かオーリスに聞かれるだろうから先に言っておこうと言った所か…。

 

ワシは、そんな思考を巡らせつつもミツキからの報告に驚きの声を上げた。

 

「そうか…では、今回の件に関してナカジマ三佐はなんと言っておったか?」

 

ミツキはワシの反応を驚きもせずにまるで予想通りの反応と言った様子で報告を続けた。

 

その報告を聞いたワシは、ナカジマ三佐には話を通してしるのか確認した。

 

「はい、ナカジマ三佐は今回の件について、既に説明済みで私の出撃についてもご了承を頂いております…ただ…いくつか条件はつきましたが…」

 

「条件?それは、いったいなんだ?」

 

ワシの問いにミツキは、既にナカジマ三佐には報告済みで出撃の許可も条件つきではあるが了承しているとのことであった。そして、その話を聞いたワシは条件についてミツキに確認してみた。

 

「はい…その条件と言うのは、まず…ひとりでは現場に向かわず必ず近くにノアと合流してから向かう事、メーガ―ヌさんの娘さん…つまり保護対象であるルーテシア・アルピーノもしくはゼスト・グランツが現場に現れない限り介入はせず、もし現れなければそのまま帰還すること…最後は…必ず、現場に行く前に中将に話をしておく事…その3点になります」

 

なるほど…どうやら今回のこの連絡はその条件のひとつ…と言う訳か…。

 

それにしてもナカジマのヤツ…。どうやらワシよりも先にワシが、言わんとしていたことを言ってくれていたらしい…。その上で、ワシにミツキから連絡させる事で後から起こるであろう色々な事態について事前に対応できるようにしておきそして、何かあればこちらに対応を任せる…と言ったところだろうな…。

 

「わかった…好きにするがいい。だが…ミツキよ…いくらゼストが生きていた事がわかったとは言えあまり無茶はするな…ゼストにはいつか必ずワシが会わせてやる!!だから、焦らずな…」

 

「はい…わかりました…では、失礼します…」

 

ミツキはワシの話を聞いた後、通信を終了させた。

 

ワシは、再び椅子に深く腰を下ろしつつ背もたれに体を預け天井を見つめた。

 

ゼスト…やはりまだ生きておったか…ミッドに現れたとのことであればワシと話をするために…どうやら決着をつけねばならないようだな…だが…ミツキとナカジマ三佐もまた…ゼストと同じ物を追っておるし…そして、恐らくミツキの事だ…ゼストがワシの元に現れたら自分もその場にいると言い出してキカンだろうな…さて…どうしたものか…

 

ワシは、そう考えつつもデスクの前にある書類に目を落とし仕事に戻ることにした…。

 

 

 

 

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