魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~ 作:左近 遼
アミ視点
「おいっ!!!こっちにきてくれ!!大変なんだ!!」
「痛いところないですか!!」
「ここは、病院ですよ!!聞えますか!!」
「重症者は、奥へ!!軽症者は、こっちです」
院内の救命救急より応援要請を受けた私は、救命救急センターへと到着した所そこかケガ人で溢れかえっていた。
次々とやってくる救急車。そして、センター内では、廊下にまで溢れ返った患者達とその間を縫うように看護士や医師達が様々な処置や声をかけたりしていた。
まさに戦場…。
「なんなの…。これ…」
そんな所に呼び出された私は、その光景に驚きの声をあげその場に立ち尽くしていた。
「アミ先生!!こっちです!!」
「あっ、はい。それで?私に見て欲しい患者って?」
私が来た事に気づいた救命の先生が、声をかけてきた。
その声に答えた私は、その先生の側に駆け寄り連絡を受けた内容を確認し始める。
本来、私は、ミツキがいるためあまりこういう現場に呼び出される事が少ない。
でも、今回…。
私に見て欲しい患者いるとの事で、急遽呼び出されたのだ。
「アミ先生と医院長が担当されている患者さんです。(私と医院長の?)ええ!!普段なら我々で対処しているのですが、今回ばかりは…。それで医院長に連絡したら不在だったのでそれでアミ先生に?ここです。お願いします」
「わかりました」
私の声にその救命医は、その患者さんがいる場所まで早歩きでその場所へと案内しながら答える。
その個室にたどりついた所で、その場を私にまかせ自身の仕事へと戻って言った。
ガチャ。
「失礼します…スバル!!ギンガ!!」
「あ…アミ先生…」
個室に入った所、その中には、ベッドに寝かされ既にボロボロ状態であったスバルとギンガがいた。
その瞬間…私は、全てを悟った。
この病院では、スバル達のような戦闘機人とか戦争などで機械を付けられた人達の対応を私と医院長の2人で行っていて救命医などの先生達では対処してはいない。
なんせ、通常の医学以外に機械工学やらバイオテクノロジーやらそういった専門の知識も必要となりそれを生業とする医者なんていないし大抵マッドサイエンティストと呼ばれ医学会からは迫害されるのが関の山で医学と言うより科学者がおこなうようなもの。
つまり、通常の医者は、手出しが出来ない分野って事。
そのため、通常なら本局の技術部とかが対応するけど…。スバルとギンガがこっちに来たって事は…。
「スバル!!大丈夫!!」
「私の方は…。でも、ギン姉が…。それに私達を見た地上本部にいた救護班の上の人達が…「本局よりもこっちに搬送しろ!!」って…」
ヤッパリ!!
ある憶測にたどり着いた私は、スバルに声をかける。
私の声にスバルは、自分の事よりギンガの方の心配をしていた。
スバルの声を聞いた私は、その瞬間…さっきの憶測が確信へと変ってゆく。
その確信とは…。
縄張り争い。
恐らく、地上本部にいたその上官が、本局に貸しを作りたくないからこっちに搬送させたって事。
まったく…。こんな非常時になにをやってるんだか…。
その急患が、この病院にカルテがあるスバルとギンガだからよかったものの…。2人以外の人だったらたまったもんじゃないわよ!!
「わかった。ギンガ!!ちょっと体さわるね?………次にスバルも…(う…うん…)」
ギンガは、肋骨が折れている…。でも、内臓までには達してはいないようだけど…それに手足の骨折も多数ある。…急ぎ手術が必要…。そして、スバルの方は、特に内臓とかは問題なさそうなんだけど…念のためCTを取って内臓とかの損傷を確認しておかないと…。
「看護士さん!!特別手術室に連絡して手術の手配を!!CT室にも連絡!!それと、2人とも私がやります!!」
「わかりました!!」
そんな事を考えながら私は、ギンガ、スバルの順で触診を行い外傷以外のものはないかを確認。その後、近くにいた看護士を捕まえ指示だした。
私の指示を聞いたその看護士は、持っていた端末を使い連絡を取り始める。
ちなみに「特別手術室」っていうのは、スバル達のような人達専用の手術室の事だからね?
「スバル?ギンガの方を先にするから…。もう少しだけ…我慢できる?」
「うん…わかったよ。先生。でも、なんで本局じゃなくて…ここなの?ここは?」
「こっちに送った方が、早く治療が出来ると思ったんだと思うよ?幸い2人とも外傷以外今の所特に問題はないから」
看護士が連絡を取るのを確認した私は、スバルに声をかける。するとスバルは、なぜここに搬送されてきたのか私に聞いてきた。
それに対し私は、彼女に嘘を付き彼女を安心させようとする。
「先生!!CT室、特別手術室、共に取れました!!」
「わかりました。それじゃ、意識のないギンガを特別手術室へ。こっちのスバルをCT室へ!!」
「はい!!」
看護士からの報告を聞いた私は、ギンガとスバルをそれぞれの部屋へ運ぶよう指示を出しその移動を開始した。
それと同時に…私の戦いも…始まった。
「魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その46「紅天の石」始まります」
魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その46「紅天の石」
地上本部周辺地帯
ティアナ視点
ガキーン!!
ガキーン!!
ドーーーーーーーーーン!!
「ぐあぁああああ!!」
「ユウ!!」
ユウとゼール戦闘を見ていたミツキさんが、戦闘でダメージを受けたユウに向けてその状態起こしながら心配そうな声を上げていた。
ドサッ!!
「っくそ!!」
バッ!!
ミツキさんの心配を他所に私達の近くに倒れこんだユウは、すぐに立ち上がりゼールへと向かっていく。
「やっぱり…このままじゃ…」
「まったく…。ノアがまずくなったら援護するって言っていたろ?だったら黙ってな?」
「ブゥ!!ぶぅ!!」
ユウの戦いの様子を見たミツキさんは、「ヤッパリ自分が」と言わんばかり声をあげるもそれをユン先生に静止される。
すると、ミツキさんは、口尖らせながら子供のようにブーたれていた。
現在ノアは、私達とは別の所で、この戦いを見ている。
なんでも、ユウとの約束とかがあるらしくすぐには援護しないつもりみたい。
それにしても、あのヴィータ副隊長を追い詰めた相手に対し押されながらもそれなりダメージを与えている。
あいつ…いったいどうやって?それにあの赤いオーラって…。
まるで、ミツキさんのさっきの力と同じような…。
ゼール視点
「貴様…。まさか…」
「そのまさかだとしたら?」
ヤツとの中一度距離をとった俺は、赤いオーラを身に纏ったヤツから感じるその力に覚えがありその事を聞いて見た。
すると、ヤツは、少しばかり笑みを浮かべながらそれに答える。
「そうか…。これで、揃ったな?(何言ってんだ?てめぇ?)貴様には、関係のない事だ。サウザント・アクション…」
「おっと!!何度も同じ魔法はつうじねぇぜ!!かまいたち!!」
ドドドドドドーーーーーーーーーーーーーーーン!!
俺の大量の魔力弾に対しヤツは、自身の魔法でそれを相殺した。
やはりヤツは、「紅天の石」と契約している。
「紅天の石」…。
それは、あの出来損ないが持つ「蒼天の石」と同じ力を持つ石の事で元は1匹の龍が自身の力を2つの石に分けたもののひとつ。俺と対立していたヤツの石。
幾度となく戦いをし…その決着は、いまだに至っていない。
「蒼天の石」の側に「紅天の石」あり…。
そう言われている程、緊密にその行動を共にしその契約者共も身近な人間共と契約している。
おそらくあの出来損ないとその前の契約者が、家族になった事からヤツと契約したか…。
だが、まだひとつに戻っていない…。
つまり…あの時の完全な力は、発揮されてはいないという事か。
過去に一度、一つに戻った事はあるが…あの出来損ない…完全な力までは発揮してはいなかった。
ヤツもまだ…その事には、気づいてはいない。
あの力が、発揮されるとやっかいだ。
ならば…そうなる前…。
チラッ。
そう考えた俺は、ある方角を見た。そして、そのターゲットを変更しようと動き出した。
ユウ視点
かまいたちでヤツの攻撃を相殺した俺は、その行動を備に観察していた。
すると、ヤツの視線が俺の方ではない事を感じその方向をみた所それと同時にヤツはその行動を開始。その行動に対し俺は、その狙いがわかりすぐにその方向へと向かった。
「おおおおおおおおおおおおおっ!!」
ヤツは、俺では無く姉貴に向かい三椏の矛で攻撃をしようと振りかぶる。
「ミツキさん!!」
ガキーーーーーーーーーン!!
ティアナの声が響く中、ヤツの攻撃が当たりそうなところで俺がその攻撃を止める。
「邪魔をするな!!」
「うるせぇ!!てめぇの相手は俺だって言っただろ!!なぜ、姉貴に拘る!!」
「弱い者を狙うのは、当然の作戦だろ?こいつがいなくなれば俺は楽になるのだからな?」
「だから、姉貴は関係ねぇ!!」
バッ!!
「ティアナ!!先生!!姉貴をココから下げろ!!(嫌よ!!)何言ってんだ姉貴!!なんでだよ!!」
ゼールが距離をとったのを確認した俺は、そのままの体制でその後にいるティアナとユン先生に対し声をかける。
その声に対し姉貴が、嫌だといい始めその声に俺が反論しその理由を聞いた。
「あんたが、だらしない戦いばかりしているから心配で、心配で(笑)」
「何そんな状態で、ボケてんだよ!!このバカ姉貴!!」
「あんたには、言われたくないわよ!!」
「あの~…こんな所で姉弟ゲンカしなくても…」
俺の声を聞いた姉貴は、この状況でボケる。それをツッコミいれつつも声を荒げる。
すると、俺の声に姉貴は、直ぐに反論。
後を振り返りティアナが、唖然とした声をだしながら姉弟ゲンカを始めようとする。
「ふっ…。こんな所で仲間割れか…」
「「うるせぇ!!(うるさいわよ!!)」」
「あっ、息ピッタリ…。さすが姉弟…」
「ティアナ?そんな所で褒めても何も起こらないからね?」
俺と姉貴の様子を見たゼールは、含み笑いをしながら声をあげる。
その声に俺と姉貴は、息ピッタリに声を揃え反論。
俺達のその様子にティアナとユン先生が続く。
「とにかく!!こいつは、俺が倒すからティアナ!!先生!!姉貴の事を頼む!!どうせ、こう言うんだから姉貴はテコでも動かねぇからな!!」
「わかった!!」
「まかせな」
その様子を見た俺は、ティアナとユン先生に声をかけその返答を聞きヤツの前に立った。
ミツキ視点
「まったく…。あいつ、私の事を完全に足手まといにしているわよね?」
「まぁ、今の状態だと仕方がないね?」
ユウがゼールとの対決に戻ったその背中を見ていた私は、ぶぅたれながら声を上げる。
すると、その声を聞いたユン先生がやれやれといった様子でその声に答えていた。
今のゼールの攻撃…。
私を狙ったのは確かだけど…その意図は、恐らく2つの石が1つに戻るのを恐れての事。
だって、私が死ねば「蒼天の石」との契約が切れちゃうからね?
「蒼天の石」と「紅天の石」…。
2つが戻る事で、神に最も近い龍…「ノヴァ・エンシェント・ドラゴン」の力を得る事が出来る。
でも、その力は、あまりにも強大。
人間1人にその力を与えれば…その力に溺れ力でこの世界を得ようとする。
その事をおそれたノヴァ・エンシェント・ドラゴンは、自身の力を2つに分け人間に与えた。
ノアは、そのノヴァ・エンシェント・ドラゴンのその意志でありその魂。
そして、その力を与えるかどうかの最終決定者でありその力に見合う者なのかどうかを見定める者。
ちなみに私のときは、体付いて行かず…完全にはその力を引き出せてはいない。
もし、ユウがあの力を完全に引き出せたのなら…ヤツに勝てる。
でも、あの力に溺れれば…ユウは…。
ちなみに私とユウが合体とかは、しないからね?
ひとつに戻る方法は、それとは互いの魔力を石の力に変えノアを通し融合する事で相手に与える事で行う。
だから、ヤツは、それを阻止するために今動けない私を狙った。
あの時私が、ヤツ引導を渡せていたら…。
ユウとゼールの戦いを見ていた私は、そんな事を考えながらその戦況を静かに見守る。
「ミツキ…あんまり思いつめるんじゃない」
「…先生…」
その様子を見ていたユン先生が、声をかけてきてくれた。
彼女の声を聞いた私は、少しだけ…ほんの少しだけだけど…肩の荷が下りたような気がした。
その頃…力達と言えば…。
飛鳥視点
「おりゃーーーーーーーーー!!」
ドゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーン!!
「うりゃ!!」
ドガガガーーーーーーーーーーーーン!!
ティアナ置いてけぼりを食らった私は、相棒である力といつの間にか合流。
2人でわんさかといる敵を次々と撃破していった。
「ったく…。いったい後どんだけいるんだ?」
「もう根を上げるのかい?あんたらしくない」
「んな訳あるか。飛鳥こそもうへばってるんじゃないか?」
「まさか?」
互いに背中を合わせながら、周囲に取り囲まれた敵に目を配りながら声を掛け合う。
2人共まだ余裕…。
だが、その数の多さに正直言ってうんざりしていた。
「来るぞ!!飛鳥!!」
「あいよ!!相棒!!」
そんな話をしていた所、敵の一部が襲い掛かってくる。
敵が動いた事に気づいた力が私に声をかける。その声に答えた私は、その戦闘を再開した。
そして、さらに…。
ツバサ視点
「ライダー!!そっち行った!!」
「まかせろ!!ライダーーーーーーーー!!パーーーーーンチ!!」
ドガーーーーーーーーーーン!!
ライダー(新田飛鳥の事)の方に敵が言ったのに気づいた私は、彼に声をかける。
その声を聞いたライダーは、自身の拳でその敵を撃破していた。
「おっしゃーーーーーー!!」
「よぉ~~~~し!!次はボクの番!!」
ズバババッ!!
ドドドドーーーーーーーーーーーーーーーン!!
敵を撃破しガッツポーズをしていたライダーを見ていた僕は、その姿に奮起。
声をあげライダーに続くかのように敵を次々と撃破。
「やるなぁ!!ツバサ!!」
「えっへん!!ボクだってやる時はやるんだよ!!」
ボクの様子を見ていたライダーが、声をかけてくる。
それに対しボクは、大威張りでそれを返す。
「えっと…戦闘中だよね?これ…」
ボクとライダーとのやり取りを見ていたフェイトさんは、これがまるで戦闘中ではないかのように感じていたらしく…唖然としながら声をあげる。
そういえば、ツバキの方…大丈夫かな?大丈夫か!!うん…そうだね?
フェイトさんの声を聞いたボクは、ふとツバキの事を思い出しながらも戦闘に集中しようとしていた。
聖王教会内地下室
ツバキ視点
問題ありませんよ?ツバサ?
こちらは、もう片付きましたから?
「貴様ぁ!!司祭であるこの私に縄を打つとは、いったい何事だ!!」
「司祭?豚の間違いじゃないのか?こいつ?」
「そうですね?私には、ブゥブゥとか聞えませんが?」
「それ…いくらなんでも言い過ぎでは?」
騎士カリムの後ろ盾を得た私達は、祝杯を挙げていたマルゲ一派がいる地下室に突入あっという間に連中を拘束した。
拘束されたマルゲは、私達に向け抗議を始める。
すると、その声を聞いた大地さんが彼を見下すように声をあげそれに私も続いた。
我々のそんな様子に対し一緒に来ていたシャッハさんが、唖然としながら声をあげていた。
「証拠は!!証拠はあるのか!!」
「この後は、いかがいたしますか?大地さん?」
「…と、言われてもなぁ?シャッハさんにこいつ等を渡したら…姉貴からの依頼も終わりだからなぁ?」
抗議をするマルゲを無視していた私は、大地さんに対し今後の事を聞いていた。
その声に対し彼は、考え込みながらそれに答える。
どうやら、この後の予定はないらしい…。
「でしたら、私にお付き合いしてはもらえませんか?」
「いったい俺をどこへ連れて行こうってんだ?」
その様子を見た私は、彼にある所へと付き合ってもらうよう告げた所…。
彼は、少し警戒しながらもその場所がどこなのかを聞いてきた。
「デートなどではないのでご心配なく。(するか!!!)これから「鬼退治」ならぬ「クズ退治」に参りたいと?」
「クズ退治?まだこんなヤツ(マルゲの事)みたいのがいるのか?」
「ええ。ですが、今度は、聖王教会の方ではなく管理局の本局の方へ?」
「おいおい…。まさか本局にこのまま乗り込む気じゃ…」
私の声を聞いた大地さんは、ゲッとした様子でそれを返す。
「まさか…。それこそクズ共の思う壺。ツバサの願いを適えるため、クズを退治する前にリンディ・ハラオウン統括官にお会いして騎士カリム同様後ろ盾を得ようかと?」
「証拠は…って、そういやお前…ミツキさんがベースだったな?なら、その証拠も?」
「既に用意しております。もちろん、集めたのは、ツバサがハッキングして得た証拠の数々ですが?」
大地さんの声を聞いた私は、その思惑を全て明かす。すると、大地さんは、私と母の事を上げ証拠が既にある事を示唆。
彼の声を聞いた私は、既に証拠が手元にある事とその入手方法を明かした。
「なら、問題ないな?いくぞ」
「ええ」
私の話を聞いた大地さんは、問題ないと確信。私と共に今度は、管理局のクズ退治に付き合ってくれる事を了承してくれその行動を開始した。