魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~ 作:左近 遼
アルト視点
(なっ!!なにぃ!!それ本当か!?アルト?)
「本当に本当だよ。スバルが、この間トウゴに助けてもらったお礼がしたいんだって?それでそっちの予定を…って!!ちょっと聞いてるの!!」
(スバルさんが俺に…お礼を…。そこから2人は、お互いの関係を深めそして…)
病院からスバルやユウ達が退院してから数日後…。
今日の仕事を終えた私は、トウゴに連絡を取っている。
その理由と言うのが、地上本部襲撃の際スバルが彼に助けてもらったお礼がしたいので連絡を取って欲しいと頼まれたため。
用件を聞いた彼は、自分の妄想世界へとダイブを開始。
私の話を他所にそこからの展開を勝手に想像していた。
「…まったく…。お~い…。早くその妄想から帰ってこないとこの話…なかった事に…」
(それはダメだ!!アルト!!)「あっ、戻ってきた」
彼がこっちの話をまったく聞いていない事に気づいた私は、話を進めるためこの話を無しにするぞ!!と脅しをかけた所トウゴは2秒もしないうちにこちらの話を返してくる。
「それじゃ、今度の日曜に…場所は…決まったら連絡するから」
(ああ、わかった。それじゃ)プツン
彼が妄想から帰ってきたところで私は、そそくさと話を進め…スバルから聞いていたシフトを元に日付を調整。
用事がすんだらさっさと連絡を終了させた。
「さてと…。後は、スバルにこの事を伝えてぇ…あっ!!スバル!!連絡取ったよ!!」
「本当ぉ!!それで?いつになったの?」
「今度の日曜。(今度の日曜…)どうしたの?何かあった?」
連絡を終えた私は、スバルを見つけ彼との話での決まった事を話した。
それを聞いたスバルは、何か考え込んだ様子になり…そして…。
「い…いや!!なんでも…。あ…アルト?(何々?)ちょっと…もう一個だけ…お願いが…」
「ん?お願いって?」
この時の私は…スバルがあ~んな事考えていたなんて…思いもよらなかった。
「魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その49「スバルのマル秘大作戦」始まります」
魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~その49「スバルのマル秘大作戦」
クラナガン市内 繁華街
ユウ視点
「まったく…。なんで、お前とスバルのデートに俺が付きあわにゃいかん」
「だってよ?いきなり2人っきりじゃスバルさんが、緊張するじゃねぇか?だからお前を誘ったんじゃねぇか?」
「…だからってよ…」
「いいか!!今日は、俺とスバルさんにとってだい…じな!!初デートなんだ!!彼女に失礼のないように!!それと、俺の邪魔をするなよ!!ユウ!!」
「へいへい」
今日非番であった俺は、トウゴからの頼みを聞きいれ…仕方がなくヤツと共に繁華街をスバルとの待ち合わせ場所へと向かっている。
当然、2人共私服。
今日のために自身で、練り上げたデートプランが書かれた紙を片手に俺に対し熱く語るトウゴ。
それに対し俺は、嫌々感いっぱいでそれに答える。
はぁ~…。そもそも…ヤツの話によると…。
スバルの方からいきなり2人っきりは緊張するから…友人を連れて行くと言われたから俺を誘った…との事なんだが…。
おそらく向こうは、ティアナ辺りが一緒に来るだろうな?
まったく…ヤツがスバルと話をしている間…俺は、ティアナと何を話せばいいんだ?
いや待てよ?
確か…ヤツのデートプランによると…。
合流した後…映画を見て…その後食事。
盛り上がった所で、色々と歩きながら会話楽しむ…だったか?
ティアナに話をつけて、その途中でスバルとトウゴを2人っきりにする事は可能…か…。
どうせヤツの事だ。
俺同様、嫌々スバルについてくるだろうから…映画でも見に行った途中にでもその場から退散しても…。
と、俺がそんな事を考えていたら…。
「あっ!!スバルさん!!」
「と…トウゴさん!!それにユウ兄!!」
「なぬ!?あ…アルト!!」
「ゆ…ユウ!?なんであんたが!?って…トウゴなら連れてくるのはユウしかいないか…」
いつの間にか待ち合わせ場所に到着していたトウゴは、スバルを見つけ嬉しそうな顔をしながら近づいていていく。
その声にスバルが答えたので気づいた俺は、その横に当初予想していたティアナではなくアルトがいた事に驚きの声をあげる。
俺の声とその姿に驚きの声を上げるアルトであったが…次の瞬間…友達が少ないトウゴの事を考えすぐに俺が来る事が予想出来なかった自分に対し落胆の声をあげる。
「なんで、お前がココにいるんだ?」
「元々、ティアナがスバルと一緒に来るハズだったんだけど…。彼女の予定と今日の予定が合わなかったのよ?それで、たまたまシフトが空いていた私が急遽ピンチヒッターとしてココに来たの。スバルに頼まれて…」
「ユウ兄は、どうしてトウゴさんと一緒に?」
「俺もヤツに頼まれたんだよ?どうしてもってな?」
「お…おいっ!!ユウ!!」
アルトのそんな様子を見た俺は、なぜ彼女がここにいるのかその理由を聞いて見た。
その声に彼女は、その理由を告げ今度はスバルの方から俺に対しココに来た理由を聞いてきた。
スバルの声に対し俺は、ココに来た訳を話した所その話を聞いたトウゴが慌てながらそれを静止させようとする。
「と…とりあえず…。ここで立ち話するのもなんだから…どっかいかない?」
「そ…そうだな?とりあえず…まだお店の開店時間まで、時間があるから…映画でも…見に行きませんか?スバルさん?」
「は…はい!!」
そんなやり取りをしていた所…業を煮やしたアルトがここからの移動を提案。
彼女の提案を聞いたトウゴは、当初のデートプランに従いスバルを映画へと誘いその声に対しスバルはドギマギしながらその声に答え俺とアルトもそれについて行く事となった。
…だが…。
映画終了後。
アルト視点
「…い…いない…」
「まさか、スバルとトウゴがいきなり2人っきりになるとはな?」
スバル達と共に映画を見に行った私は、その終了後一緒に映画を見に行ったハズのスバルとトウゴを探していた。
でも、結局2人は見つからず…その後届いたスバルからのメールには…。
―アルトへ
これから私は、トウゴさんと2人っきりでこの間のお礼をするからアルトはユウ兄にちゃ~~~んと!!この間助けてもらったお礼をするんだよ!!!
と、書かれていた。
そのメールを見た私は、まさかスバルがこんな事をしてくるとは思いもよらず驚きながらもユウにはバレないようにしていた。
ちなみにこれは後で聞いた話なんだけど…。
この時、ユウの方にもトウゴからの念話で「これからスバルさんと2人っきりになるからお前もアルトと2人っきりでデート楽しめ!!」とかなんとか…言われていたんだって?
つまり…。
この瞬間…。
2人共スバルの策略にまんまとハマってしまったという事。
私とユウは、お互いに相手にバレないよう自身の動揺を隠しながら声をあげていた。
それにしてもまいったなぁ~。
あの時助けてもらったお礼は、いつかしなきゃいけないとは思っていたんだけど…。
「なぁ?アルト?」
「なっ!?何?」
「これからどうする?」
「…と、言われても…」
そんな事を考えていた所…隣にいたユウからこれからの事について話しかけられた。
彼の声に私は、少し顔を赤らめそして俯きながらそれに答える。
「とりあえず、飯でも食いにいかないか?あいつ等は、あいつ等で楽しむって言っているし。それにこのまま帰っても面白くねぇし?」
「そうだね?んじゃ、ここは私がおごるよ。(どうしたんだ?急に?)ついでだからこの間助けてもらったお礼をしてあげる!」
「お礼って…この飯代?(そうだよ!!なんか文句でもある!!)いいえ。文句はありません。…それじゃ行くか?」
「うん!!」
そんな私対しユウは、少し考えた後私を食事へと誘ってきた。
ユウのそんな誘いを聞いた私は、それを了承した後ここの食事代は私がもつ事を提案。
その話を聞いたユウは、驚きを露にするもそれを了承。
いつもの調子に戻った2人は、その場を後にした。
その時…スバル達はと言うと…。
スバル視点
「どうやら、行ったみたいですね?」
「そうですね?」
私とトウゴさんは、アルトとユウ兄が映画館を後にするのを2人にバレないように隠れてその様子を伺っていた。
2人を無事見送る事が出来たトウゴさんが、私に声をかけてくる。
彼の声を聞いた私は、ホッとした様子でその声に答える。
「それにしても…まさかスバルさんの方から映画を見ている途中に念話で「2人っきりになりませんか?」なんて言われるとは思いませんでしたけど?」
「だって!!アルトが、ユウ兄に助けてもらったお礼をしてないなんて言うから!!って、ごめんなさい。トウゴさんをこんな事に巻き込んで…」
「いえいえ。俺としては、この方が…」
「えっ!?…」
私のそんな様子にトウゴさんは、映画を見ていた時の事を思い出し話しかけてくる。
それを聞いた私は、その訳を彼に話した後こんな事に巻き込んでしまった事を詫びる。
私のお詫びを聞いた彼は、それを受け取りつつもその後小声で何かを言っていたらしく…その声が偶然聞えてしまった私は…顔を赤らめ内心ドキッとしていた。
「あっハハハッ!!き…聞えちゃいました?って…す…スバルさん?」
「…私…。ダメなんです。(な…なんで…ですか?)だって、トウゴさんもあの時見たじゃないですか!!私…」
でも、照れるトウゴさんの声に私は自分自身の体の事を思い出しションボリしていた。
「そんな事ないですよ?だってスバルさんは…」
「戦闘機人…(戦闘機人?それって確か?)はい。私…地上本部を襲撃してきたあの子達と同じ…なんです。(そんな事…)ユウ兄…何も言ってくれないんです。私が、戦闘機人だって知ってから…。それに…トウゴさんだって…。まるで、その事を知らないフリをしているみたいに…」
私の様子を見た彼は、優しく声をかけてくれる。
でも、そんな彼の優しさに対し私は…思わず今まで内に溜め込んでいたその本音をもらしてしまう。
そう…。
あれから…。
誰も私に対して何も言ってはくれない。
まるで、私が戦闘機人だって知らないフリをしているかのように…。
だから今回…私は…。
「だから、アルトとユウをくっつけるような真似をしたって事ですか?」
「はい…。私…戦闘機人だから…恋…なんて…。だから…トウゴさんが言ってくれたあの事も…」
「はぁ~…。どうやらユウが言っていた通り…みたいだな?」
「どういう事ですか?」
彼からの問いかけに答えた私は、前にトウゴさんが言ってくれたあの事を思い出しそれを断ろうとした。
それを聞いた彼は、深いため息をした後少し苛立ちを露にし口調をいつもの調子に戻しながら話しかけてくる。
彼の話に私は、ムスッとしながらそれに答える。
「ココに来る前…あいつ…言っていたんです。「スバルは、自分の体の事をずいぶん気にしているみたいだからその事は聞くな」ってね?まぁ、ユウ自身もミツキさんやギンガさんに同じ事を言われていたみたいなんですけど…。でも、気にはしていないみたいですよ?ヤツ自身…。それに俺自身も…」
「気にならないって…。私の体の中には、機械が入っているんですよ!!それに…怖いくらい恐ろしい力だって!!」
「そんな事は関係ない!!俺は、スバルさんだから惚れたんだ!!戦闘機人なんて関係ない!!スバル・ナカジマに惚れたんだ!!」
「えっ…」
彼が言い放ったその言葉に…私は、ドキッとした。
「(で…でも)でももへったくれも関係ない!!俺は、あなたの事が本気で好きになった。この気持ちは、あの時…あなたを見たその瞬間から変らない。あの時助けに行った時も…そして、今この瞬間も…」
「トウゴさん…」
彼の言葉に…私は、衝撃を受けた。
でも、心の奥底に小さい頃からあった…自分の力への恐怖心。それが、私を深い闇へと引き込もうとする。
そんな私に対し彼は、力強く…そして…優しい言葉で私を包み込んでくれる。
「スバルさん。俺は、今まで色んな現場で色んな人達を助けてきました。けが人や自殺しようとしていた人。そして、時には犯罪者やあなたのような身の上を持った人達も。中には、ひどいヤツもいましたが…。あなたは、そんなやつ等とは違う…人間です。優しい心の持った…女性です。そんなあなただからこそ…俺は、好きになったしあなたを知れば知るほどどんどんその魅力にとりつかれていきました。だから…って、スバルさん?」
「い…いえ!!なんで私…あれ?涙…止まらない…」
彼の言葉を聞いた私は、いつの間には涙が止まらなくなっていた。
悲しい涙なんかじゃない。これは、嬉し涙。
私は、こんな言葉を待っていたのかも知れない。私の事を思ってくれる…優しい言葉を…。
そして、こんな事を言ってくれる彼の事を…。
「俺…何か悪い事でも?」
「い…いやそういうのじゃなくって…。ええっ…と…。も、もう大丈夫です。と…とりあえずご飯…でも行きませんか?私…この間のお礼に奢りますんで」
「い…いや…。そういう事は俺が…」
「ダメです!!私が奢ります!!」
涙を拭き終えた私は、心配する彼を他所に笑顔で食事へと誘った。
それに対し彼は、慌てながらそれに答える。
でも、そんな彼を他所に私その腕を強引に引っ張りながらそのお店へと向かって行った。
小さく芽生えた…本当の意味での恋心と共に…。
その頃…ユウとアルトと言うと…。
映画館より少し離れた所にある高級レストラン内
ユウ視点
「なぁ?アルト?(何よ?)本当に大丈夫なんだよな?こんな高級な所に入っても?」
「何度も言っているでしょ!!ミオちゃんからここのお食事券をもらってあるから大丈夫だって。店員さんにも確認している所を見ているでしょ!前から一度は来て見たかったんだぁ。このお店」
アルトに誘われ店内へと入った俺は、まさかこんな高級店に入るとは思ってはおらず本当に大丈夫なのか?と案内された席についたアルトに確認を取る。
それに対しアルトは、心配ないと言わんばかりにミオからもらったという食事券を俺に見せながら笑顔でそれを返してくる。
だが、正直言って俺は、その食事券すら信じてはいなかった。
なんせあの食事券をアルトに上げたのがミオ…。
ヤツが、なんの損得もなく…それもタダでこんな事をするハズもない!!
一体なんの企みが…。
と、俺が辺りをキョロキョロしていた所…。
「お冷になります」
「どうも…って…。か…楓さん!?」
げぇ!!ま…まさか…。
「どうぞごゆっくり~♪ユウさん、アルトさん♪では…失礼します」
と、ここの店員の制服を着た南楓がなぜかお冷をもって現れそれを置き一声かけた後その場を後にした。
「まさか…楓さんがいるなんて…ねぇ?」
「…やっぱりか…。ミオのヤツ…」
楓さんが、去った後俺とアルトは、お互いの顔を見ながら声を掛け合う。
だが、当然これだけでは済むハズもなく…。
「前菜になります」
「って!!新田飛鳥君!!」
前菜を持ってきたのは楓さん同様店員の格好をした新田飛鳥…。さらに…。
「お冷のお代わり…いかがですか?」
「今度は、新田蓮君!!」
さらにさらに…。
「お皿をお下げいたします」
「今度は、力君!!なんでぇ!?」
「力…なんでお前がココにいる?」
「いや~。ミオに「面白いものが見られる」って聞いてな?それで、楓と飛鳥…それに蓮と飛鳥と一緒に来たんだ。そしたら、ここの店員の格好させられて…。そこにお前達が来るなんて思わなかったぜ?んじゃな!」
その場を去っていく店員の服装をした力の説明を聞いた俺とアルトは、口をあんぐりさせる事しか出来なかった。
なんせ、店員がこの席に来る度に入れ替わり立ち代り知り合いが現れるんだぜ?
そりゃこうなるのも仕方がないだろ?
なんのドッキリだ…こりゃ…。
「ま…まさかとは、思うけど…これって…」
「ああ…。これは、姉貴の「悪ふざけ」だ。ミオの裏で姉貴のヤツが…」
「何言っているの!!これを最初に言い出したのミオちゃんなんだから…。っと、失礼しました。こちらメインになります…どうぞ♪」
「あ…姉貴!!!」
「せ…先輩!!って、まだ入院していたハズじゃ?」
俺とアルトがそんな事を推測していた所、今度は力達と同じ格好していた姉貴が料理を運んできた。
まだ、入院していたハズの姉貴がいきなり現れた事に驚く俺とアルト。
それに対し姉貴と言えば…。
「今日だけ外出許可をもらったのよ。スバルから事前に今日の事を聞いていたから」
「なんで、こんな事を企む!!」
「ちょっとした余興じゃない?2人の初デートの?面白いでしょ?(ちっとも面白くねぇ!!)ちなみに…。スバルとトウゴ君も別の席で同じサプライズを受けてもらっていて…あっちには大地君にも参加してもらっているから…色んな意味で楽しんでもらっているわよ♪では、ごゆっくり~」
と、言い残し…姉貴はその場を後にした。
アルト視点
でで…でで…デート!!!!!!!!!!!!!!
「…ったく…ウチのバカ姉貴は…。スマンなアルト?こんな事に巻き込んじまって」
「と…とんでもない!!そもそも誘ったのは、私の方だし…その…ゴメン…」
先輩が去った後、苛立つユウに声に心の中で驚いていた私はすぐさま謝った。
それに対しユウは、いやいやといいながら笑みを浮かべる。
でも、その後お互いにどう話していいのかわからなくなり…そして、会話は続かなっていく。
先輩達がいる以上下手な事は出来ないと言う緊張感…そして、騙されたと言う苛立ち。
さらに先輩の口から出た“初デート”と言う言葉が、今までそんな事を考えていなかった2人を緊張の渦へと引き込む。
どど…どうしよう…。そんな事…考えてもいなかった…。
元々ユウへのお礼のつもりでここにはきたけど…よくよく考えてみれば…これってデートしているとしか見えないよね?
そう言われたら急に緊張してきた。
あいつ…どう思っているだろう?
と、急に緊張感が増した私は、顔を赤らめながらチラッと向かいに座るあいつの方を見てみる。
すると、あいつは、あさっての方を見ながら頭を掻き“参ったなぁ~”というような表情を浮かべていた。
そして…。
「なぁ?アルト?(は…はぃぃい!!)って、何急に緊張してんだ?」
「な…なんでもないよ!!それで?」
会話が続かなくなってから数分後。
ようやく踏ん切りをつけたのかユウが、緊張する私に向かい声をかけてくる。
「お前…この後もファントムに残るつもりか?」
「えっ…!?どうゆう事?」
突然神妙な面持ちとなったユウに驚いた私は、その内容もわからないままそれを聞き返した。
「お前…知らないのか?(知らないよ!!)そっか…。なら、最初から話をすると…。この間姉貴から聞いたんだが…ファントムは、今回…JS事件って総称されるらしいんだけど…それをもってその規模をごく一部を残して大幅に縮小するらしいんだ。」
「それ本当!?」
「ああ…。元々局にいなかったメンバーを局に入れて局にいる連中は、局一本で仕事をする事になるらしい」
「それで、先輩は?」
「総司令を退任するらしい。後継者が、誰になるかはまだ決まってはいないみたいなんだが…。その後の事は、まだ決めていねぇみたいだ。なんせ、元々ゼールの野望を阻止するために誕生した部隊だからな?それを俺が倒しちまったから…。姉貴ももうお役御免だそうだ。だが、姉貴を慕っている連中もいるから…そう簡単には、ファントムからは離れられないみたいだってさ?」
「そうなんだ…」
ユウから突如言われたその話に私は、驚きを隠せずにいた。
そして、その後彼から先輩の事を聞いた私が次に聞きたい事…それは…。
「ユウは、どうするつもり?」
「まだ決めてねぇ。とりあえず、当面は局一本で仕事をする事になるだろうが…またいつファントムからお呼びがかかるかもしれねぇし…」
彼からの返答を聞いた私は、すぐさまある結論にたどり着いた。
「それじゃ、私もユウがそうなったらファントムに戻るかな?」
「お前…自分が何言っているのかわかっているのか?今度ファントムに戻る時は、今までとは比べもんにならないくらいの危険な任務が…(そんな事わかっている!!)だったら…」
「ユウと同じだよ。私だって…ユウにそんな危険な任務をさせたくはないの。それに…もう待っているだけじゃ嫌なの!!そのためにヘリパイの資格も取った!!だから!!」
「足手まといだ!!」
「足手まといには、ならない!!」
私の話を聞いたユウは、その決断をやめさせようとする。でも、そんな彼の優しさに対し私は、それに対しまるで噛み付くかのように声を荒げ反論。
その後もお互いに意見は引かず…2人の話は、平行線を辿っていた。
「ったく…こんな所で大声だしてケンカするんじゃないよ?2人共?(あ…飛鳥さん?)はい、デザート。これを食べて2人とも頭を冷やしな?このお店自慢の特性アイスだ」
「あっ…ありがとうございます」
「ど…どうも…」
そんな時だった。
いつの間にかケンカを始めていた私達を宥めるかのように店員さんの姿をした飛鳥さんが、デザートを運びながら声をかけてきた。
目の前にデザートを置きながら優しく声をかけてくる飛鳥さんに私達は、少しだけ…落ち着きを取り戻し始めていた。
その後…2人共無言になり…飛鳥さんが持ってきてくれたデザートをそれぞれ口にし始める。
ユウ…どうして…私の気持ち…わかってくれないの?
…心配…なんだから…。
デザートを口にしながら私は、そんな事を考えていた。
そして、そのデザートを半分くらい口にした所で…ユウが…。
「そ…その…大声出して?わ…悪かったな?アルト?」
「ううん。私だって…その…ゴメン」
いきなりだった。
アイスを食べて冷静さを取り戻したのかユウが、突然私に謝ってきた。
それを聞いた私は、驚きながらも素直にこちらの非を認め彼に謝りそして頭を下げる。
「いいさ。なら、この事は、とりあえずこれで終わりにして…この後…どっかにいかねぇか?姉貴達をまいてさ?」
「そうだね?なら、早くデザートを食べちゃわないと…」
「そうだな?」
ぎこちなさがまだ残る中…私達は、大急ぎでデザートを食べその店を後にした。
そして、先輩達が付いてきていない事を確認しながらその後のデートを楽しむこととなった。
次回で、本編最終回!!