魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~   作:左近 遼

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ユウとユアが対決を始める数時間前…。

とある建物の廊下

アルト視点

「ねぇ?ユウ?あの人の話…信じられる?」

「ん?なんの話だっけ?」

「あんたねぇ!!」

未来から来たというツバキさんと行動をともにすることを決めた私は、事前に用意されていた高級車に乗り込み今私がユウと大地君…それとツバキさんとがいる和風の建物へとやってきた。

ここについて、ツバキさんも事前に知らされている訳ではなかったらしく…。この建物につて…そして、これから会おうとしていた人物について何も知らないまま奥へと通された。

通された部屋は、和風の部屋にその部屋にはそぐわない大きなベッドとそこに寝ている赤い髪で…。体はまるで何か、病気の末期かのような痩せこけた感じの優しい表情をした女性がベッドから上半身を起こした状態でこちらを見ていた。

ベッドの周囲にはユウと大地君、なぜか神楽ちゃんとオレンジ色の髪をしたティアナ似の女性。ベッドに寝ている人をお世話しているというタクミ君という少年がいて…どうやら私とツバキちゃんが到着するのを待っていたとのこと。

話がひと段落ついた所で、神楽ちゃんが「時間がない…。さっさと始めようか…誠…。」と言いその彼女に声をかけた。

彼女の口から語られたのは…。

…今…私たちに起きている真実…そして…未来で起こっていたある出来事の事を…。

今、私たちは、その話を聞き終えそれぞれに行動を開始しようとその邸宅…神楽ちゃんとこの世界唯一の陰陽師一族…孫一族の総本部がある建物の廊下を出口へと行こうとしていた。

「おし!!そんなもんでいいぞアルト。事情説明ご苦労さん」

「ってぇ!!結局の所、さっきのって私に事情説明させるための前フリって事!!」

「ピンポーン!!」

「あんたねぇ!!」

「ぎ…ギブギブ~!!」

おどけるユウに対し私は、ヘッドロックをしながら声をあげる。それに対しユウは、私の腕を手でたたきながらギブアップを宣言していた。

~数分後~

大地視点

「なぁ?大地?それとツバキ?連中が行っていた事って本当か?」

「特にあのオレンジの髪の人が、未来のティアナでベッドに寝ていた女の人があの…」

「本当です。ですが、まさか…あの誠が…」

ユウとアルトのバカップルのひと騒動がようやく済み再びその歩みを始めて少し経った頃、ユウとアルトが今回事情を知る中で大方信用できるであろう俺とツバキに話の真偽について聞いてきた。

ユウとアルトの後ろを歩いていた俺達の方を見ながら話をしてきた2人に対し俺は、頷く一方…ツバキの方は、今まで見たことがないくらいに驚いていた。

「そういえば、ツバキさん…。話が始まる直前…誠…さんだっけ?あのベッドに寝ていた人?あの人に抱き着いていたけど…知り合い?」

「ええ…そうです」

「でも、それなら、今までの話の中に出てきてそうな事だったんだけど…?」

アルトの話に対し、俯きながら静かに答えるツバキ。それに対しその時感じた当然の疑問を彼女にぶつける。

それに対しツバキは…まるで口にはしたくなかった事を口に出すかのような素振りを見せた後、意を決したかのようにそのことを口にした。

「このことは、私たちの未来での話。過去にいるアルトさん達のこれからの未来に影響するかもしれない事ですが…。希には、かつて双子の姉がいました。名前を「槇村 誠(まきむら まこと)男性のような名前ではありますがれっきとした女性です。」

「それが…さっきベッドにいたあの女性(ひと)?」

「はい、そうです。誠は、私たちがいる未来の世界では…すでに…亡くなっています」

「えっ…!?で…でも…さっき…」

ツバキの話に驚きをあらわにするアルト。それに対しユウは、何かに気づいていたかのような素振りを見せた後…。

「おそらく、亡くなった後…希の紅凰の石の中にその意識だけを取り込ませたんだろうな。そういや、神楽の「白凰の石」と希の「紅凰の石」の元の龍は昔っから仲がいいってノアが言っていたなぁ。だからここにいたって訳か…」

「おそらくは…」

「なら、どうしてツバキさんと…?」

ひとりで納得しているユウを他所に、ツバキに次々と感じた疑問をぶつけるアルト。俺は、と言えばこの状況を冷静に見ながら話しの成り行きを見守る事にした。

「誠と希とは、私とツバサが…。ちょうど今頃でしょうか?ツバサと…そして、ナンバーズのお姉さま方と更生プログラムを受け始めた頃…。プログラムの一環として、同世代の子達とのコミュニケーションを図るための訓練として施設の職員や教官達の知り合いや友人達の子供達を集めてパーティをやろうという事がありました。その中に…当時、私とツバサと同じ年でしかも双子の姉妹だったという事で、教官から紹介されたのが誠と希でした。最初こそ私は、元からフレンドリーなツバサに2人の相手を任せていましたが話が進むにつれて意気投合してしまいまして…。以来、手紙やメール等とやり取りとしていました。ですが、ある日を境に連絡が取れなくなり…再開したのは、希がユアの警護をしてつくようになってからでした。再開した際、希に誠の事を聞いた所…。その時です。私とツバサが、誠の死とその原因となった…。ヤツの事を聞いたのは…」

「さっきの話に出ていた人の事だよね?(そうです)おそらく、今回のこの事を起こしたすべての元凶であり黒幕…」

ツバキからの話を聞いたアルトは、先ほどの話を振り返りながら彼女の話を聞き相槌をうっていた。

まてよ…。確か、今日は…。

ツバキの話を聞いていた俺は、ある事に気づき未来のティアナから聞いていた事をメモした事を記載していた画面を開く一方別画面では、事件事故等の速報が出るネットの画面を開きそれを比べて見ていた。

「ん?どうした?大地?急に?」

「いや、ちょっとな?」

俺の行動に気づいたユウは、声をかけてくる。それに対し俺は、それに軽く答えた後ある事に気づいた。

「まずい!!もしかしたら…あのヤロー!!ユアがこっちの世界に来る事を利用して…」

「まさか!!

「そのまさかだ。あのヤロー…。歴史を変えやがった!!」

「どういう事だ?説明しろ?大地」

俺の声にいち早く気づいたツバキは、焦りの表情を見せる。その一方で、状況がいまいち呑み込めていないユウが俺に説明を求めてくる。

「つまりだ。ヤローは、さっきの話にあったゲームのクリアノルマである「紅凰の石」を無視して、レアアイテム狙いに方針を変えたんだ。つまりは、ユアとマルゲに俺達の相手をさせている間、この時代の真琴を石にしてそして、剣となった希を奪う。つまり、違う時代の2人を融合させようとしているんだ。なんせ、この状況…滅多にないレアケースだからな?そのために、今暴れまわるその前に今よりも過去の時代に飛んでこの時代の希を殺して歴史を変えてやがる。ちなみに、もう変更は出来ない…。(そ…そんな…)これ以上、変更する今、剣になっている希にも影響が出るかもしれない。今は、まだその影響は、出てはいないが…。チッ!!連中がここまで、無茶をするとは…。どうやら連中をあまく見ていたようだな…。(どういう事?)紅凰の石は、元来、同じ人間としか契約しない。だから、そいつが死んだらそいつが次に転生してくるまで現れないらしい。もし、そいつ以外の人間が契約しようとしたけりゃ、そいつを殺して、その魂が天に帰る前…もしくは、紅凰の石とそいつの魂が融合して武器になる前までにその肉体と魂もろとも「石」にしなけりゃならねぇんだ。通常、1人の契約者に対し石はひとつ。だが、転生した先でその魂が「双子」や「三つ子」のように複数にわかれちまったらそのどちらかに石を与えるのではなく両方それぞれに石になる前の段階「核」を与える。だが、その力は、石と同等の力を持ち2つの「核」を融合する事で「石」になるが1人の時の倍の力を持つ。しかも、双子や三つ子…ましてや五つ子なんてめったに生まれない。だから、連中が言う「ゲーム」のクリアノルマにはうってつけで俺達はそっちを優先するだろうと考えていたんだ。それを思わすようにやつは、前回…誠を先に殺しちまったのはいいが彼女が持つ「朱雀の核(すざくのかく)」には出来なかったんだ。ヤツが暴れすぎてその後当時の局員やユウ達に邪魔されためっていうのがその原因らしい。次こそは、意気込んでやったのはいいが、自分側に取り込んだはずのマルゲが虫の息の希を殺さずに次元の狭間に放り込んだ挙句、希は、「朱核(しゅかく)」にはならずに剣になっちまったからな?」

「つまり、そこまで執着していた事をいきなり方向転換したって訳か?」

「ああ、ちなみに石と剣を融合させて自分の所有物とする方が石を完成させるよりも難しいらしい。なんせ、2つの世界で、それぞれ双子の片方ずつのみを剣と石に変えなきゃいけないらしい。そうしないと、剣を使うための条件っていうのがリセット出来ないらしい…。とまぁ、ダラダラと説明してきたがどうする?」

「ちっ!!面倒な状況になってきたな…」

俺の話を聞いたユウは、まるで苦虫を噛んだかのような様子で愚痴をこぼす。それに対し俺は、次の行動を彼に確認する。

「ならば、大地とツバキは、ヤツの所に行け!!ユウは、先行してユアの所へ。そして、アルトは、我と共に遅れて行く」

「神楽ちゃん!?どうしてここへ?」

俺の声に対しユウが答えるその前に俺の後ろから神楽の声が聞こえてきた。それを聞いたアルトが神楽に声をかける。

「なに、この時代の真琴に我が事前に式をつけておっていな?そやつから、今しがたこの時代の真琴の元にヤツめが現れたとの知らせが入った。まだ彼女は、無事じゃ。我の式が真琴を逃がそうとその誘導をしておる…じゃが…。」

「そんなに時間は、持たないって事。(そうじゃ)でも、ユウ達は、ともかく私は、なんで神楽ちゃんと?」

神楽の話に納得する一同。だが、アルトは自身の行動について神楽に疑問を投げかける。

「なに、誠がお主だけに話したい事があるあるのと、その後向かうであろうユアの所までの護衛じゃ。その方が、お主以外のものが安心してその責務を果たせると思うての」

「なるほど~」

笑顔で、その問に答える神楽。その話に彼女も納得した様子。

「なら、それでいきましょう、大地さん。(ああ…)」

「んじゃ、神楽、アルトの事を頼むな。(了解した)さて…未来の俺の娘がどんなバカ面かちょっと先に行って拝んでくるわ」

「ん、わかった。気を付けてね…ユウ」

「ああ…」

互いにそう声をかけあった後、俺達はその行動を開始した。

「魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~最終話「明日への扉(後編)」始まります」



最終話「明日への扉(後編)」

魔法少女リリカルなのはStrikers~影の守護者~再戦~最終話「明日への扉(後編)」

 

クラナガン市街 とある廃倉庫街 倉庫建物内

 

スバル視点

 

「れ…レポーターティアナです。ただいまここ…クラナガン市街にある倉庫内では、突如現れた謎の集団と…ってぇ!!なんで、私がレポーターをやらなきゃいけないのよ!!」

 

「仕方がないじゃないですか、ティアナさん。ツバサちゃんからのリクエストなんですから…」

 

「そうですよ。ティアナさん(くきゅー)」

 

「んで、あんた達は、なんでカメラマンと音声さんの恰好までしてんのよ!!今は、戦闘中!!」

 

「そういうティアもいつの間にアナウンサーの恰好なんてしているの?戦闘中なんでしょう?」

 

「こ…これは、ミツキさんが…。ってぇ!!このバカスバル!!揚げ足をとっているんじゃないの!!」

 

「ゴメンゴメン。でも、これからどうするの?私たちの出番が来る前にもうすでに大半の敵は、倒されちゃっているけど?」

 

「…」

 

ツバサちゃんからのリクエストにいつの間には応じていたティアは、アナウンサーのコスプレをしたカメラマン役のエリオ、音声役キャロとフリードの前に立ちレポートを開始していた。

 

でも、すぐに我に返ったティアは、エリキャロに文句を言いだす。

 

エリキャロの二人は、その経緯について説明。でも、納得しないティアに対し何もする事がなかった私が、援護。

 

それでも納得しないティアに対し私は、すでに戦闘の大半が終了。私たちの出番がまったくなく後は力さん達が壊した残骸の掃除だけとなってしまっている現状を告げていた。

 

「結局、今回も僕らの出番は、なかったようだね?」

 

「うん。でも、エリオ君がケガしなくてよかった。ね?フリード?」

 

「くきゅ~♪」

 

私とティアのそんなやり取りが続く中、エリキャロの2人はなんだか違う世界へとフリードと共に出かけようとしているそんな雰囲気…。

 

でも…。

 

私としては、自ら犯を犯してまで取り戻そうとした結果が、最悪の結果となってしまったユアちゃんの方が心配。

 

アルト…「まかせて!!」って…言っていたのはいいけど…大丈夫かな?ユウ兄もフォローする見たいだけど…?

 

 

 

アルト視点

 

 

誠さんから話を聞いた私は、神楽ちゃんと一緒に未来の娘が待つ倉庫内まで足を運んだ。

 

私が、到着した頃には戦闘の大半が終了。残った敵との掃討戦が行われている。

 

そんな中私は、その戦闘には一切参加せず背を向け俯きクリスから受けった剣を座ったままみていたその子に声をかけた。

 

「どうしたの?大丈夫?」

 

「…」

私の問いかけにその子は、俯いたまま何も答えてはくれなかった。

 

仕方がないよね…。

 

自分の両親があんな事となりそして、姉としたっていた女性(ひと)が人ではなくなってしまったのだから…。

 

その子の状況を見ながら私は、そんな事を考えていた。

 

でも…。このままじゃ…何も変わらない…。

 

そう自らに言い聞かせ…。

 

「ねぇ?もしかしたら…だよ?あなたのご両親と希さん…だっけ?その人達に会える方法があるっていったら…あなたどうする?」

 

「………嘘だ………。(えっ?)嘘だって言っているんだ!!だいいちあんたは、魔導士じゃないでしょ!!だったらそんな方法あんたに出来る訳ないじゃん!!」

 

私が、そんな風に声をかけてから少し経った頃…俯いたままであったその子が急にこちらの方に振り返り目に涙をいっぱいためながら私にそう言ってきた。

 

「もちろん、私には、何もできないよ。(でしょ!!)でもね?この中にその方法が書いてあるみたいなの?読んでみて?」

 

まるで、自ら抑え込んでいた感情を爆発させるかのように声あげるその子に対し私は、ツバキさんから預かっていたアレにあるものを事前に挟んでおいたものを彼女に見せそれを読むよう告げる。

 

「これ…ママの…」

 

「そうだよ。これは、あなたのお母さんが書いていた日記。中身は…ごめん。読ませてもらったの。この中の最後のページ…見て…とにかくもう時間がないの…お願い…」

 

そう言った私は、戸惑う彼女を尻目に読んでほしいページを開き半ば強引に手渡した。

 

「わかった…。でも、ちょっと待って…。今、涙拭くから」

 

「わかったよ」

 

彼女はそう言い、バリアジャケットの裾で涙を拭いた後そのページを読み始めた。

 

 

 

ユア視点

 

ユアへ

 

これを読んでいるって事は、私とユウはもうこの世にはいないのかな?

 

ごめんね。最後まで、わがままな親で…。

 

「ママ…」

 

この時代のママから手渡された日記には、おそらく爆発する前に書いた最後のメッセージであろう事が書かれていた。

 

私は、悲しい気持ちを抑えながらそれを読みつづける。

 

色々書いてきたけど…そろそろ最後みたい…。

 

ユア…元気で…。

 

 

 

 

文章も最後の方に差し掛かり私の悲しみも最高潮に達する。

 

でも…。そのあと、続きがあって…。

 

ごめん!!なんだかなんとかなりそうなんだって!!でも、生きてはいるけど家にはまだ帰れそうにないけど?ゴメンね?今までの展開ひっくり返すような事になって(笑)

 

「はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!」

 

次の文章を見た瞬間、ユアは自分の目を疑い思わず声をあげた。

 

「ちょっと!!これ!!どういう事!!パパとママがまだ生きているって事!!」

 

そう言い、その場から立ち上がったユアは、この時代のママを問い詰める。

 

「あぁ~…。それについては、そっちの手紙の方を見てくれないかな?ほら?今、足元にある…」

 

「これ?」

 

「そうだよ。それと…。はいこれ?これからあなたがやらなきゃいけない事に必要だろうからって…預かってきたの」

 

「ユアの…デッキ?」

 

「そう!新デッキだって?」

 

声をあげたユアに対しこの時代をママは、ユアの足元の方を指さしながらそう答える。

 

それを手に取ったユアは、それがそうである事を確認。そして、彼女からデッキを受け取りその中身を読んだ。

 

…すべての点が…今…ひとつの線になった…

 

「ユア!!!!」

 

「ひ…畢ちゃん!!」

 

「すべては、神楽から聞いたのだ!!これを受け取るのだ!!」

 

ユアが、すべて理解した所で畢ちゃんがあるものをユアに投げてきた。

 

それを受け取ったユアは、畢ちゃんが言いたかった事をすぐに悟り身に着けていたパパのバリアジャケットを解除。私服の状態に戻ったうえで、すでに手にしていたオレンジ色の宝石が付いたハート型のカチューシャ頭にかぶり両手で水を救うようにしそして…。

 

「よぉおおおし!!いっくよー!!出番だよ!!姫子!!」

 

そう言いユアの相棒を呼び出しだ。

 

ユアの手に平からまばゆい光が放たれている。

 

「ふぁぁあああああああ…。お…おはよう…ございます…ユアちゃん…。あれ?ここは…いったい?」

 

「ちょっと!!姫子!!久しぶりに呼んであげたのに…その恰好はないんじゃない?」

 

「か…恰好?…。うぁああああああああああああああ!!ご…ごめんなさい!!すぐに着替えて来るからちょっと待っていてください!!」

 

と、光の中から登場したSDサイズでママそっくりな顔をし、その背中に妖精の羽をつけた「姫子(ひめこ)」が登場。でも、来ていた衣装がパジャマであったため、ユアがそのことを姫子に注意する。

 

それに対し姫子は、自分の恰好に気づいた途端すぐに消え着替えが済むまで待つよう告げてきた。

 

「ええっと…。い…今のは?私に似ていたようだけど?」

 

「姫子だよ。(姫子?)そう。姫子は、パパとママがユアのためだけに作ってくれたこのデバイス「レインボー・フェアリー」のAIでユアと直接コミュニケーションがとりやすいようにああやって表に出てくる事が出てくる事が出来るんだよ?ちなみに姫子がこっちに出てくるのは、ノアとちがってCGで出るようにしているんだぁ。んで、アーちゃんに似ているのは、姫子デザイン元がママだったからなんだって?」

 

「あ…アーちゃん?それって、私の事?」

 

「そうだよ。だってぇ、この時代のママ!!なんて…いいづらくってめんどっちぃんだもん!!ちなみに、この時代のパパの事は、ユウちゃんって呼ぶことに決めたから!!」

 

「あははっ…。そ…そうなんだ…。(やっぱりこの子…。ユウの子供なんだね。め…めんどっちぃって…。ああ言っている時の顔なんて…)」

 

「やっぱりこいつは、アルトの子供だな。バカみたいに明るい所なんて特に…」

 

「それっ!!どういう意味よ!!」

 

ユアがそう説明した所、ユウちゃんとアーちゃんは、互いに何かを納得した様子の後2人で言い争いを始めていた。

 

…なにやってんだか…二人とも…

 

「まぁまぁ、お二人とも落ち着いて下さい。(怒)改めまして、「姫子」と申します。以後、お見知りおきを。(「「は…はぁ…」」)んで?ユアちゃん?一体、何を始める気なの?着替えている時に畢ちゃんから大体の状況は聞いているけど?(怒)」

 

(「ねぇねぇ?ユウ?あの姫子の言いっぷりっとあのい…威圧感…」)

 

(「ああ…。まるで…」)

 

「何よ!?二人ともこっちの方を見て!?」

 

「「いえいえなんでも」」

 

言い争いを続ける2人をミーちゃんばりの威圧でそれをやめさせた後、自己紹介を行った姫子は、今度はその矛先をユアに向ける。

 

そんな様子の姫子を見た2人は、ミーちゃん(ミツキの事)の方を見ながらひそひそ話をしていた。

 

「姫子?ユアが送ったメールは、見た?(もちろん)なら、ユアがやろうとしている事…姫子ならわかるよね?」

 

「それは、そうですけど…。でも、八神組にこの時代の機動六課。さらには、ファントム・ナイツに新田飛鳥さんとそのお友達…。パパさん達が、最強と自負する戦力がそろっている絶対的優位なこの状況で?こんな状況で、わざわざユアちゃんの奥の手を使わなくても?それに、あれを使ったらかえって皆さんがご納得されないかも?」

 

「うん。でも、このままじゃ…。この時代の希ちゃんのお姉さんが…」

 

(ミツキお姉さま。緊急事態発生。「どうしたの?ミオちゃん?」街中に巨大ロボットが広範囲にわたり出現。その数、約50。数自体は、大地さん1人でも問題はありませんが…)

 

「まずい!!姉貴!!あの辺には、この時代の真琴その母親が!!」

 

「今、未来のツバキさんと大地君が、2人が既に達の事をガードしています。でも、このままじゃ!!」

 

「…。仮にもし、街を守るように動いたら、この時代の真琴ちゃん達のガードが手薄となり…。彼女の方を優先したら、今度は街が…。しかも、ここ周辺にも足止め要員が…」

 

(はい。後5分程で、エンゲージ)

 

「どないする?ミツキ?」

 

ユアと姫子が、そんな風に話していた所…。ミオちゃんからミーちゃんに緊急事態を告げる通信が入る。

 

それを聞いたユウちゃんとアーちゃんが、どうやら事前策を打っていたらしくその事をミーちゃんにつげる。

 

ミオちゃんに状況を確認しながら、思考をめぐらしていた。

 

 

ミツキ視点

 

 

「ツバサ?ツバキの現状は?」

 

「えっと…。現在、最初にいたポイントから普通よりも遅いスピードで移動中。えっ!!ママ!!大変!!真琴ちゃんお母さんが、崩れてきた瓦礫に巻き込まれてお母さんが既に亡くなっていて…。真琴ちゃんも大けがをしているんだって!!どうやら、ツバキちゃん達が、到着する前に爆発が起きてそれで…。今、とりあえずお母さんの遺体の回収は後回しにして真琴ちゃんを瓦礫の中から救出に成功!!今、ツバキちゃんが、彼女をおんぶしながら真琴ちゃんを助けてくれた子と一緒に病院に向かっているって。でも、真琴ちゃんの事を助けてくれたその子も瓦礫に巻き込まれていたらしくて、その子もケガしているから到着するまでに結構時間がかかっちゃうそうなんだって!!それで、敵の方は、大地が1人で相手していているんだけどツバキちゃん達を守りながら戦っているからロボットの方までは難しいって!!」

 

「うん…かったよ。ありがとう、ツバサ」

 

ミオちゃんからの報告を聞いた私は、ツバサからツバキの現状を確認する。そして、それと同時に打てる手だてを考え始める。

 

1. 足止めの連中をこっちで押さえておいてロボットを使わないで、八神組の強行突破。ツバキ達にもうちょっと頑張ってもらっている間に両方の敵を一気に撃破。

2. 飛鳥君とジェイダーに先行してもらってこの時代の真琴ちゃんを確保。安全を確認したら全員で、敵を掃討。

3. 1と2を行うのも含めこの場に集まった味方全員が、持てる最大戦力を用い一気に敵を掃討。

 

う~ん…。一番魅力的なのは、3なんだけど…。これだと、準備するのに結構時間となんやかんやがかかるしなぁ。

 

「もちろん!!3だよ!!(えっ!?)その方法は…。ごにょごにょ、ごにょ」

 

考え続ける私に対しユアちゃんが、その選択肢を決定。そして、その方法を耳打ちする。それを聞いた私は…。

 

「なるほど、それなら行けるね?(でしょ?)だったら、八神組のみんな!!現場へ急行!!おってロボットとかそっちにおくるから!!

 

「もう動いていますよ!!ミツキさん!!」

 

「まさか、ここまで今回の出番なしってなぁ…」

 

「まぁまぁ、しょげないしょげない。どうやら、ここからが例の感想で言っていた第2ラウンドってヤツらしいよ。相棒?」

 

「はぁ~ようやくか…」

 

「…まったくだ…。さて、暴れるとするか!!」

 

「んじゃ、とっとやるか!!(わかりました)(あいよ)(オッシャー!!)(…)」

 

それぞれに指示を出そうとしたところ、すでに力君達は行動をそれにまちきれず行動を開始していた。楓さん、力君、飛鳥さんの順番でそれぞれ声をあげながら外へと走り出していた。そして、力君の号令と共にそれぞれが変身を始める。

 

「「「トライダグオン!!」」」

 

「アクセス!!」

 

「フュージョン」

 

それぞれの掛け声を合図に全員が、それぞれの色をした光に包まれる。

 

「ブレイブリキ!!」

 

「ウィザーアスカ!!」

 

「ストームカエデ!!」

 

「タクティカルスーツ装着完了!!」

 

「竜神!!北斗!!」

 

「それじゃ!!いってきま~す!!」

 

それぞれが、バトルスーツに身を包みそのまま足止め部隊をスルー。街で暴れているロボットの元へと向かっていった。

 

「お願いねぇ!!それじゃ!!あっ、そうだ!!楓さんは、飛鳥君と一緒にお願いね!?

(わかりました!!)と、と、言う訳で飛鳥君もお願い出来る?」

 

「了解!!ジェイダーと楓さんと一緒にツバキと大兄のフォローをすればいいだよね?」

 

「うん…お願い」

 

「わかった!!変身!!…仮面ライダーD!!…ジェイダー!!」

 

力君達を見送った私は、次に飛鳥(D)君にも声をかける。彼は、私が声をかけた時には、すでにもう自分のやるべきことを理解していた。

 

それを私に確認した後、仮面ライダーに変身。相棒であるジェイダー(AI搭載のバイク)を呼び出し現場へと急行してくれた。

 

「それじゃ、ユアちゃん?お願い出来る?」

 

「りょうか~い!!姫子!!行くよ!!」

 

「わかったよ、ユアちゃん」

 

飛鳥(D)君が出撃した後、ユアちゃんにも声をかける。そして、その声に応じた彼女は、姫子と共に魔法陣を展開し始める。

 

「させるかよ!!」

 

「はやて!!ユウ!!畢ちゃん!!」

 

ユアちゃんの様子を見ていた敵の残存および足止め部隊が、それを阻止しようと攻撃を開始。それを見た私は、はやて達に声をかける。

 

「了解や!!機動6課!!戦闘開始!!」

 

「「「「「「了解!!」」」」」」

 

「ようやくなのだ…。変身!!仮面ライダーアース!!」

 

「ボクも行くよ!!でりゃぁあああああ!!」

 

「了解!!アルト!!お前は、姉貴のそばから離れるな!!ナリア!!姉貴達の方、頼む!!」

 

「うん!!わかった」「了解!!」

 

私の声に対しはやてが、六課に攻撃開始を合図。そして、畢ちゃんが変身。ツバサがセットアップを終えたと同時に攻撃を開始。それに続きユウが、アルトに声をかけた後その戦列に参加していった。

 

「ミツキ。私もでるわ。ノア!!行くわよ!!」(あいよ!!)

 

「うん。でも、こっちで大丈夫?クリス?」

 

「大丈夫。お母さんの方は、悔しいけど…。でも、こんなくらいじゃ真琴は、死んだりはしないわよ。それじゃ」

 

「うん」

 

ユウ達が、戦闘を開始した頃クリスが私の所へと近づいてきて自分も出撃する旨を伝えてきた。

 

それを聞いた私は、この時代の真琴ちゃん…。つまりは、クリスが幼いころ面倒を見ていた真琴ちゃんがケガをしているとこで心配していないかどうかを確認。

 

それに対しクリスはまるで、自分に言い聞かせるようにそう言いノアと共に戦線へと出撃していった。

 

 

アルト視点

 

 

「レイボー・フェアリー!!せぇぇぇぇぇぇっと…アップ!!!」

 

(了解。セットアップシークエンス起動。マスターの周囲にバリア展開。バリアジャケット装着開始。平行してオペレーションYMW起動。ロディマスの偽装解除。フェアリーバード

出撃シークエンス起動開始)

 

「なになに!!いったい何が起こっているの!?」

 

ユアが、足元に魔法陣を展開した後セットアップを開始してから数秒後。私たちがいる所の後ろ側にあったプレハブが突如消え小型の戦艦?が現れた。そして、その戦艦が変形を開始。何かの発射口が現れた。

 

驚く私を完全にスルーしながら、ユアちゃんの肩の上で淡々と作業をこなす姫子。そして、この状況を説明してほしいので説明役を探す。

 

「アルトさん…。私じゃ無理です」

 

「私も」

 

「なんせ未来の事やからやなぁ?ウチも無理や」

 

周囲をキョロキョロしていた所、ナリアちゃん、先輩、部隊長の順で私が目を合わせるのと同時にそれを拒否。

 

「誰かぁ!!説明してぇ!!」

 

(ならば、わしが説明しよう!!)

 

「げ…源三さん!?」

 

周囲に説明役がいないというこんな状況が初めてだった私は、誰でもいいから説明してくれ!!と言わんばかりに声をあげる。

 

すると、私の目の前に突如画面が現れその向こう側に移っていた新田飛鳥君のおじいちゃんでありユン先生の病院の相談役でもある新田源三さんが現れた。

 

(ユア君は、おそらく「YMW」をしようとしとるんじゃな?)

 

「YMW?」

 

驚く私を尻目に源三さんは、説明を始める。それに対し私は、いつものようにいつの間にか聞き役にまわっていた。

 

(ユアのマジカルワンダーランドの略でな。彼女の趣味趣向に合わせて彼女の時代のユウ君達により生み出された彼女オリジナルの戦闘スタイルじゃ)

 

 

「戦闘スタイルって…。こんなに大がかりな事って…」

 

(必要なのです。彼女にとっては…ね♪)

 

(まぁ、詳しくは、後程説明するからまずは成り行きを見守ろうではないか?)

 

「は…はぁ…」

 

源三さんの聞いた私は、いまいち納得していない様子。そんな私を見たJさんがすぐさま源三さんをフォロー。とりあえず成り行きを見守ろうと提案された私は、そうすることにした。

 

「セットアップ完了!!おいで!!フェアリーバード!!」

 

(了解。フェアリーバード発進)

 

セットアップが完了したユアのバリアジャケットは、さっきまで来ていたユウのバリアジャケットとは違い明るい色のワンピースのようなバリアジャケットであった。

 

「かわいい!!」

 

「ありがと!ちなみにこのバリアジャケット。ママのデザインなんだぁ!!」

 

彼女のそんな姿に私は、思わず声をあげてしまった。すると、彼女が今日一番の笑顔でそれに答えていた。

 

(フェアリーバード出撃確認。後、5秒後にエンゲージ)

 

私たちがそんなやり取りをしていた所、姫子のアナウンスが聞こえる。それと同時に彼女たちの周囲を小型の垂直着陸機(ガンダムのドダイ改みたいなもの)が飛び回っていた。

 

「フェアリー!!チェンジ!!バトルモード!!」

 

(バートフェアリー変形開始)

 

ユアの声と共にその垂直着陸機が、変形を開始。上部に1人分の足場が出来そして、その前に何かを置くテーブルのようなものが展開されそこにユアが降り立った。

 

「いった…。何が始まるんだろう?」

 

(まぁ、見とればわかるじゃろうて。これからじゃよ、これから)

 

これから何が起こるかいまだにわかっていない様子の私に対し、源三さんは、意味深な様子で声をかけてくる。

 

「さぁ!!いくよぉ!!カードオーンプン!!「ユアのマジカルワンダーランド!!起動!!」

 

(このエリアおよび現在、力さん達が向かっている戦闘中のエリアにも「マジカルワンダーランド」の効果発動確認。さぁ、ユアちゃん!!思いっきりやっちゃって!!)

 

「オッケー!!姫子!!んじゃ、さっそく…。カードドロー!!マジカルカード!!強制転送を発動!!これで、力ちゃん達の元にダグベースおよび異空間から、各ビークル及び黄龍、ダイを搭乗者のコールに応じ強制召喚が可能!!と、いう訳で力ちゃん!!ビークル、呼び出していいよ!!」

 

「か…カードゲーム?」

 

ユアが台上で突如カードゲームを始めた。それについて私は、唖然としていた。

 

(本当か!?なら、いっちょやってみるか!!こいっ!!ブレイブエゴラ!!ブレイブローダー!!おおっ!!マジで来た!!)

 

(なら、私たちもいくか!?)

 

(ああ!!)

 

彼女の通信に対し物は試しとさっそく自身のダグビークルと召喚。すると、上空に穴が開きそこからリキ君のビークルが飛び出してきた。

 

それを見た飛鳥さん達も次々に召喚。それぞれ合体体制に入りそして…。

 

(勇者合体!!ブレイブダグオン!!)

 

(魔導合体!!ウィザーダグオン!!)

 

(超星機甲!!ダイブラスト!!)

 

(神竜神!!北斗!!)

 

「いくぜぇ!!!!」「「「「おおっ!!!」」」」

 

無事に合体を終えた力君達は、周囲に散らばって暴れまわるロボット達へと攻撃を開始。

 

「ま…マジ?」

 

(マジじゃよ?アルト君)

 

(ユアちゃんが今発動させたマジカルカード「ユアのワンダーランド」は、彼女が味方と認識したすべてに対しカードに書かれている内容を彼女が持つその莫大な魔力によりどんな状況だろうとそれを叶えてしまうといった内容のものなんだ。ただし、これが使用可能なのは、あくまでも有効エリアでの戦闘に関する事のみ。回復とか、誰かを生き返らせるとかはできないらしいじゃよ。いくらなんでも、彼女も神ではないのだからのぅ)

 

「だから、カードゲームみたいに…」

 

(さようじゃ。だが、飛鳥の話だといつもは、集団戦における一発逆転の切り札として使うらしいのじゃが…。今回に限っては、何かあるようじゃのう?こんなに早く発動させるとは…)

 

ユアも…気が付いているんだ…。あの子が大けがをしているってあの人が聞いたら…おそらくこうしするんじゃないかなって?でもまぁ、私ですらそうするんじゃないかな?って、思っているくらいだから…。姉妹みたいな関係だったっていうから…。だから、奥の手をこんなに早くに…。

 

2人の話を聞いた私は、ようやくこの状況を理解。彼女が焦っている様子であることをきにかけていた源三さん達を他所にそれに気づいた私は、心の中でそう考えていた。

 

「ユア!!こいつ等むかつくのだ!!私1人で、料理してやるからこいつ等と私をどっかに転送してほしいのだ!!」

 

「オッケー!!んじゃ、カードドロー!!「幻惑のコロシアム」を召喚。このカードが場に出たとき、ユアが指定した人たちすべてを幻惑のコロシアム内へ強制転送。決着がつくまで、ここに戻ることはできない!!んじゃ、畢ちゃん!!それにその周辺の敵の皆さん!!いってらっしゃ~い!!」

 

「「「「なっ!!なにぃ!!!!!」」」」」

 

「それじゃ、行ってくるのだ!!」

 

畢ちゃんからのお願いを聞いたユアは、再びカードを引き召喚させたコロシアム内に畢ちゃんとその周囲にいた敵を強制転送させる。

 

「な…なに…。このなんでもアリな状況…」

 

(そう思うのは、当然じゃ。じゃが、これにも弱点は、ある。「弱点?」そうじゃ、YMWは、味方に対しこちらが絶対優位な状況を作り出す事が出来る。その代わりユア君自身は、攻撃も防御もできない完全無防備な状況になってしまうのじゃよ?そこを突かれてしまうと…)

 

私の声を聴いた源三さんは、そう説明しながらユアの方を指さす。

 

すると、そこには、ユアが敵の攻撃から逃げ回っている様子が見えた。

 

「はぁああああああ!!」「ぐぁあああ!!」

 

「ありがとう!!ツバサちゃん!!」

 

それに気づいたツバサさんが、すかさずフォロー。ユアちゃん達に声をかける。

 

「どういたしまして。でも、そろそろ後ろの方にいた方がいいよ?あちらさん、どうやらユアのワンダーランドの弱点。どうやら、気づいたみたいだから?」

 

(なるほど…。では、そろそろ次の手を打ちませんか?)

 

「う…うん…。で、でも…」

 

「大丈夫。心配いりませんよ!ユアちゃん。パパさんとママさん…そして、紅凰と白凰が必ず出来るとお墨付きをすでにいただいているです。自信をもって!!それに、私達には、彼女にもう1度あの人に合わせてあげないといけないんです。おそらく、これが、再会できる最後のチャンスなんですから…」

 

ツバサさんの話を聞いた姫子は、ユアちゃんにあることを提案。でも、当の本人は、いまいちそれをするのをためらう。それを見た姫子が、まるで彼女の背中をおすように声をかける。

 

「…そうだよ。そうだよね!?最後に会わせてあげないと!!だって、最終回なんだから!!」

 

「それと、これとは、違うような気が…」

 

姫子の声に対しユアちゃんに意を決し声をあげる。それを聞いた姫子は、少し呆れた様子でそれにこたえる。

 

「そうわさせませんよ…」

 

「だ…誰やッ!!」

 

(建物内に転送反応…2。これは…人では、ありません)

 

「人じゃない?それって…」

 

ユアちゃんが、ようやく決意したかと思えば今度は突然声が辺りに響き渡った。そして、部隊長が声をあげたその直後ミオちゃんが、転送反応があった旨を告げる。でも、その報告を聞いた先輩が疑問の声をあげる。

 

「お初にお目にかかります。私は、「サジタリウス」。そして、こちらが、「バルゴ」。後、市街地で、ロボット達と共に暴れまわっている緑の鎧を着たのが、タウラス。ユア・クラエッタさん…。あなたにそれをされると、こちらの計画に支障が来してしまいます。ですので…邪魔をしにきました」

 

「てめぇ等か?ゾディアック・ファントム…ZF(ゼフ)っていう連中は?」

 

ミオちゃんからの報告のその直後、建物内の空間に全身に青い鎧と赤の鎧を身に着けた男女が現れ自己紹介と現れた目的を話し始めた。

 

それを聞いたユウは、あの部屋で未来のティアナから聞いた内容の事を思い出しそれを口にする。

 

「ほう?この時代に我々の事を知るものがいたとは?そうです。我々は、ゼフのメンバーです」

 

「ちょっと!!サジタリウス!!そのことは!?」

 

「心配いりません。全て…消せばいいのですから?ちなみにその事は、一体どこで知ったのですか?ユウ・サエグサ?」

 

「どこぞの死にぞこないのツンデレ執務官からな?」

 

「ほう…。あの方は、生きていましたか…」

 

ユウの話にサジタリウスと名乗った男が、関心を示しそれを認める。すると、その横にいたバルゴが驚いた様子でそれを止めようとするも彼の方は私たちの事をすべて殺すつもりらしくそれを制した上でユウに質問をする。

 

その質問に対しユウは、隠すことなく話をしていた。

 

「ちなみに、その「ゼフ」っていったいなんや?」

 

「俺達の未来にある組織…というよりありゃ、友達が集まって作ったグループって

所でしょうか?そいつら全員大金持ちのボンボンで、親に頼めばその時代の管理局を黙らせる事が出来る立場の人間。んで、そいつ等が、何を思ったのかとあるゲームを始めた。ルールは、いたって簡単。指定されたお宝とか珍しい武器等を過去から持ち帰る事。持って帰ってこられれば、そいつの勝ち。事前に参加費って事で集めておいた金を総取り出来るって事らしいです。ただ、そのルールの中に「過去に影響を与えない」とかいうのがなく、やり方は、バレなければなんでもアリ。そして、指定されたもの以外にもレアアイテムとか言って特別賞みたいなものがあるらしいんですけどね?」

 

「バレなければなんでもアリって…。って、事は、こいつ等過去にきて人殺しなんかも!!(もちろん、しているでしょうね?)未来の管理局は、いったい何をしとるんや!!こんな連中を野放しにしておいて!?」

 

ユウ達のやり取りを聞いていた部隊長が、質問。ユウの答えを聞いた部隊長は、激怒していた。

 

「それは、おそらく無理に近いよ?(なんでや?だって、今彼らの体は、こっちには来ていないもん)

 

「なんやて?それは、一体?」

 

「つまり、今、僕たちの前の前にいるのは、精密に作られたアンドロイド。んで、それを本人達は、別の場所から自分達の意識をあのロボットに転送して操っているに過ぎないから?もし、自分達の事がバレたとしても自分の家で操作していれば「家にいた」とだけ言えばいいし、転送するのに使っていたサーバー類も壊してしまえば足はつかない。いざとなれば、親に泣きついて圧力をかけてもらえばいいって事」

 

「ほぉ、よくご存じですなぁ?ツバサ・サエグサ?」

 

「そりゃ、もちろん。なんせ、君たちの中の誰かのご両親からよくセキュリティに引っかからないサーバーとかを作ってくれって頼まれた事が多かったもん。もちろん、全部断ったけど?そしたら、なんだかんだと無理やり理由をつけて刑期を延長されたけどね?」

 

部隊長の声にツバサさんが、それが無理な訳を話だす。それを聞いたサジタリウスその訳を質問。ツバサちゃんは、両手を頭の後ろに回しながら答えていた。

 

「な…なんで、そないな事するんや!!あんた等!!そないな事をしなくても、未来は約束されているはずやのに!?なんでや!?」

 

「理由は、特に…。しいて言えば…「刺激」でしょうか?(刺激?)ええ…。我々にとって今あなたが言った「約束された未来」といのは、退屈で仕方がありません。その結果がこの「トレジャー・ハント」。ですが、我々も一応歴史には配慮しているのですよ?なんせ、ターゲットに選ばれる者のその大半が歴史に対して影響を及ぼさない者…。ですので、その者達を消そうと消すまいと大した事ではありません。ですが、歴史に名を残しているミツキ・サエグサとその弟であるユウ・サエグサ…。あなた方は、我々にとって最高のターゲットではあります。ですが、あなた方お二人は歴史に対し大きな影響をもたらしている。故に中々ターゲット据える事が出来ないのですよ?」

 

「なるほど…。つまり、今回こんなに大がかりな事をしているのもあなた方は、今回のターゲットである誠ちゃんと希ちゃん。さらには、ユアちゃんまでをも餌に私達をおびきよせた上、ついでにこの時代の真琴ちゃんと希望ちゃんをひっくるめて一網打尽にしようって魂胆ね?」

 

「さすがです。その通りです。ちなみにその中には、八神組と新田飛鳥君も含まれていますが…?」

 

部隊長の問いかけにサジタリウスは、淡々とそれに答えさらに先輩推理を聞いても彼は冷静なままであった。

 

「…最低や…。あんた等!!!人の命を一体なんやと思うとるんや!!」

 

「ゴミ…。烏合の衆…その他もろもろ…」

 

「ついでに言うなら、その辺に捨ててある石ころと一緒って事かしら?あっ、でも私達の生活のために働いてくれているから…奴隷に格上げしてあげるわ(笑)」

 

辺りにバルゴの高笑いが、響き渡る。彼らの回答を聞いた部隊長は怒りを覚えながらその手を握り締めていた。

 

「さて…。そろそろ、本題に移りましょうか?ユア・クラエッタ?あなたが、持っているその剣…こちらに渡してください。なんせ、一度剣から人に戻ってしまえばもう二度と剣にはもどれませんからね?」

 

「そういうのって、全員殺すとか言う前に言うもんじゃないの?サジタリウス?」

 

「そうでしたね?では、交渉せずとも力づくで…。ゲフッ!!」

 

「だ…誰っ!!ぐはぁ!!」

 

話を元に戻そうとサジタリウスが、ユアに手にいしている剣を渡すよう要求。それを聞いたバルゴが、今それを言う事ではないと笑いを抑えながら声をかける。

 

サジタリウスは、バルゴの注意を素直に認め…というより、最初っからそんな事をすることがなかったと言わんばかりな態度をとる。

 

2人が、戦闘態勢を取ろうとした所突如誰かが彼らを攻撃したらしくその勢いのまま建物壁に激突していく。

 

「ひとつ…聞かせて下さい。あなた方のリストの中に…僕は、入っていますか?」

 

「誰だ!!」

 

「もう一度聞きます。「魔戒騎士」という名は…あなた方、のリストの中にありますか?」

 

「あぁ~!!タカヤだぁ!!それにキクリも!!」

 

2人が、立っていた場所には、いつの間にか全身金色の鎧に身を包んだ人が立っていた。

 

おそらく男性でろうその声をした彼は、内に怒りを秘めたまま壁に激突し崩れた瓦礫の方を見ながらそう彼らに問いかけていた。そして、彼を見たツバサさんが声をかける。

 

「お久しぶりです。ツバサ、それに皆さん。(いよう!!ツバサ!!久しぶり!!)飛鳥君の方から追加のデザートの依頼を受けて来てみたのですが…」

 

(どうやら、別のものを届けなきゃなんねぇみたいだな?)

 

「ま…魔戒騎士の…白煌騎士煌牙こと…秋月鷹矢ですか…。まさか、あなたまで登場するとは…。とんだ想定外ですね?」

 

(なんでも、ここの作者が、この場面で誰を出そうか迷っていたらしくてな?んで、俺達の出番って訳だ?)

 

ツバサさんの声に答える秋月鷹矢君…。彼は、普段「眼鏡型魔導身具のキクリ」と共に「ホラー」という心の闇から生まれし魔獣と戦っている。それ以外にも、デザート作りがとても上手で前にスバルに騙されユウと食事に行った時に食べたデザートなんて…。

 

「アルト~…。話が、ずれているよぉ~…」

 

あっ!!ゴメンゴメン。

 

ツバサさんの声に我に返った私は、口についていたよだれを拭きながらそれに答えていた。

 

 

姫子視点

 

「…さすがにこの数を2人で相手するのは、厳しいですね?」

 

「なんや!!逃げる気か!?」

 

「まさか?こいつ等を呼び出すのさ?こい!!お前たち!!」

 

鷹矢さんの登場に敵は、一度は驚いたもののすぐに冷静さを取り戻し自身の上空に魔法陣を展開。おそらく、援軍を呼ぼうとしているようです。

 

(こ…この反応!!まさか!!)「ホラー…?」

 

「それだけでは、ありません!!力さん達の世界の宇宙人そして、畢さん達の世界の怪人たちもです!!」

 

展開された魔法陣から次々と飛び出してくる敵の中に鷹矢さん達が、普段相手にしているホラーが現れた事に彼らが、驚く。

 

さらにミオさんから普段、畢さん、力さん達が相手にしている宇宙人や怪物達までもが現れる。

 

「こいつ等は、我々が集めた「コレクション」のごくごく一部。金にものを言わせて集めた最強戦力!!さぁ、あなた方もこの戦力に混ぜてあげる…」

 

「そ…そんな事って…」(いくらなんでも、ホラーは無理だろ!!)

 

驚く私達をまるで見下ろすように高い所にたったバルゴは、自信満々に召喚した者たちを紹介する。

 

それを聞いた鷹矢さんとキクリさんが、驚きの声をあげる。

 

「おそらく…。本物のホラーじゃないよ?こいつ等?(どういう事だい?ツバサ?)簡単に言えば、本物に似せた粗悪品のコピーって所かな?つまり、こっちの世界の…つまりは、ボク達がいる未来の方の技術を使って本物に可能な限り近づけたもの…。って、こういうのって、ボクよりもツバキやママの方が得意なんだけどね?」

 

「でも、よく出来ました。ツバサ」「やったぁ!!ママに褒められた!!」

 

「なるほど…。つまり、本物じゃないって事だね?(そう)」

 

「あんた達の言う通りさ!!ただ、本物よりも優秀で強力な…つよ…さ…を…」

 

驚く鷹矢さん達に対しツバサさんが、冷静に分析。それを説明した所、ミツキさんが彼女の事を褒めていた。

 

それを聞いた鷹矢さんが、その事を確認。それをツバサさんが、頷いた所、それを否定するかのようにバルゴが高らかと声をあげたが、召喚されたはずのホラーや怪物達が次々と撃破されていく。その様子に先ほどまで自信にあふれていたバルゴの態度が、愕然とした様子へと変わっていく。

 

(どうだ?タカヤ?こいつ等は?)

 

「ツバサちゃんの言う通りだ。彼らは、本物のホラーじゃない」

 

「いつも戦っている怪人達より弱いのだ」

 

「俺も力達の所で、宇宙人とかを相手にした事があるけどなぁ?そいつ等よりも雑魚…だな?」

 

「まったく…。時間の無駄よ…。こっちは、さっさと片づけて早く真琴の所に行きたいって言うのに…」

 

「私の出番…これじゃ…なさそうね?」

 

「当たり前です!!姫は、今回皆さんを見守っていて下さい!!」

 

愕然とするバルゴを尻目にツバサさんの分析が、正しいのかどうかをそれぞれが確認。キクリ、鷹矢さん、コロシアムより戻った畢ちゃん。そして、ユウさん、クリスさん、ミツキさん、ナリアさんの順でそれぞれ自分なりの感想を述べていた。

 

「なぜだ…。なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!なぜだ!!こいつ等の戦力をすべて調べ上げ、十分にシミュレーションを重ねて万全な体制で…99.98%の…絶対的な勝算だっていうのに…。負けたがない私達が…なぜ…」

 

「…まったく…。ここまで、追いつめられるとは…ありえませんねぇ?」

 

召喚したはずの戦力が、ものの5分もかからずにその数が、残り1割も満たない数に減らされていた。

 

この状況にバルゴは、錯乱。サジタリウスもよほどの想定外だったのか、頭を抱えている様子。

 

正直、姫子もこの状況に驚いています。私の分析でも、現行のユウさん達の戦力だけではあの数は正直厳しいと出ていました。それに姫子でも未来に存在するデータをみれば、姫子も同じ戦略をユアちゃんに進言していたでしょう。

 

具体的な作戦としては、あちらで先に戦闘が起こし戦力の槇村真琴を狙うと見せた上での陽動をかける事で分断。大型のロボットを主力とすることでこの中で、一番やっかいであろう八神組をその頭脳となるミツキさんを引き離す。そして、頭脳を失いただの戦闘狂となった八神組を数で押し切る。後は、ユアちゃんの「ワンダーランド」さえ封じ手しまえば、ビークルを呼び出す事が出来ない八神組を叩いた上でターゲットを確保といった所でしょうか?

 

姫子としては、このような事が起きてもいつでも対処出来るようにはしていましたが…。その必要はどうやら全くと言っていいほど必要ないです。

 

…まったく…。未来の方々一体どんなデータを元に彼らの戦力を分析していたのでしょうか?過小評価もいい所です。

 

…もし…あの時…。皆さんがパパさんとママさんのそばにいれば…。

 

「おっわり~!!さぁ!!後は、君たちだけだよぉ!!」

 

(こっちも大方、片付いたよ?)

 

「大人しく投稿…しないわよね?真琴をケガさせた事へのこの怒り…まだ収まってはいないのだから?」

 

姫子が、そのような事を考えていた所…ツバサさんが召喚した援軍の全滅を声高らかに宣言。一方、あちらで、戦闘をしていた飛鳥さんの方からも同様の報告が入っていた。

 

「そんな訳ないでしょう!!こうなればいでよ!!タイタン!!」

 

(転送反応!!これは…超大型のロボット…いえ!!これは、超大型巨神!!その数1!!市街地に転送されてきます!!このままでは、召喚が済んであれが着地してしまうと市街地が半壊する恐れが…)

 

「巨神兵タイタン!!古代ベルカの時代。兵器利用を目的に開発された岩の巨神!!ですが、当時の魔導士達では、こいつを制御する事が出来ませんでした。ですが、我々の力と技術により完全に制御することに成功した!!この力をもってすれば…あなた方など…」

 

「力君?瞬殺可能?」

 

「んなの朝飯前だ!!」

 

クリスさんの声を聴いたサジタリウスは、完全に冷静さを失い感情をむき出しにする。そして、感情のおもむくままに声をあげる。

 

すると、ミオさんから市街地上空に巨大な魔法陣が展開。そこから超大型の巨神が召喚されてきていることが報告される。

 

驚く私達にサジタリウスは、その様子に喚起するかのように声高らかに巨神兵の事を説明し始める。

 

彼のそんな様子を尻目にミツキさんは、市街地で戦闘中の力さん達に通信を入れる。彼女の要求に対し彼らは余裕な様子でそれに答えていた。

 

「ちょ~っと、まったぁ!!!!!!」

 

「ぶ…部隊長?いったいどうしたんです!?」

 

どうやら、この状況に納得されていない方がいらしたようで…。

 

突如、声をあげた八神部隊長に対しもはやリアクション要員である事が規定事項となった今作品のヒロイン?アルトさんが声をかける。

 

「はぁ~…。ようするにはやて…。あんた自分の見せ場がほしいんでしょ?」

 

「そうや!!しかも、これで!!」

 

「なんですか…?それ…?」

 

彼女のその声に対しミツキさんが、大きなため息をつきながら何を考えているのかを言い当てる。

 

部隊長さんは、それに驚きもせずに胸元から何か機械のようなものを取り出しそれを皆さんに見せつけながら声をあげる。

 

ですが…。我々には、それがなんなのかよくわかりませんでしたので代表してアルトさんがそれがなんなのか彼女に聞いていた。

 

「これ…なんやったっけ?」

 

「「「「「ズコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」」」

 

彼女の問いかけに対し部隊長さんは、古典的なお約束というヤツでそれに答える。すると、まるで皆さんその事を理解していたようでその場に一斉にコケだした。

 

さすがです。これが、チームワークというものですね!!

 

「…違うから…それ…」

 

感動している私を見てティアナさんが、呆れた様子で声をあげる。

 

(えっと…。それは、「ダグコマンダーツヴァイ」っていうもので、これを使うことでブレイブダグオンとウィザーダグオンが合体。グレートブレイブダグオンになるための言わばキーアイテムなんです。ちなみにですが…。いったいどうやって、それを?)

 

「組長に理由を言って借りてきたんや。もちろん、二つ返事で貸してくれたで?」

 

(そ…そうなんですか…(汗))

 

ひとネタが済んだところで、楓さんがそれがなんなのかを通信にて説明。そして、それが、ここにある理由を部隊長さんに確認していた。

 

「ツウ訳で、力君!!飛鳥!!四の五の言わずに合体や!!「超勇者合体!!発動!!」

 

「「おう!!」」

 

部隊長さんは、どうやらこれ以上ツッコまれるのが嫌だったのか力さん達に合体命令を発動。その命令にお二人はやれやれと目を合わせた上で合体体制に入る。

 

ブレイブダグオンが獅子、ウィザーダグオンが不死鳥のようになり一つに重なる。そして…。

 

「「グレェ…ト!!ブレイブ!!ダグオン!!」」

 

グレートブレイブダグオンが、完成した。

 

「んじゃ、ちゃちゃっとやっちまって!!」

 

「「おう!!」」

 

部隊長さんの声にグレートブレイブダグオンが答えた後、全砲門を展開。魔法陣から現れるタイタンへとその砲身が向けられた。

 

「ブレイブ…ノヴァ!!!!」

 

掛け声とともに全砲門から一斉射撃が開始。タイタンを魔法陣程吹き飛ばしていく。

 

「そ…そんな…。バカな…」

 

「あ…ありえない…」

 

一斉射撃が、終了した上空には、タイタンの物陰ひとつなくなっていた。それを通信画面を開きながら見ていたサジタリウス、バルゴは、愕然としガックリと肩を落とす。

 

「これで、チェック…メイトなんだけど…?どうする?こいつを拘束しても、無駄みたいだけど?」

 

「心配いらないわよ?まだ、元気が有り余っている人たちがいるみたいだから?」

 

2人のそんな様子に対しクリスさんとミツキさんが、今後の事を話し始める。彼女の問いかけに対しミツキさんがある方向を指さしながらそれに答える。

 

「ユア!!いくぞ!!連中の本体をやっつけに!!」

 

「そうだな!!俺もまだやりたりねぇし!!」

 

「ごめんね?畢!それに飛鳥!ユアは、まだやる事があるから。ちなみに、本体の方へは、ボクが来た方法を使っていく事が出来るから…お願い♪」

 

「わかった。なら、そっちは私達の方で片づけるのだ。いくぞ!!飛鳥、ツバサ!!」

 

「了解」、「わかった」

 

指示した方では、畢ちゃんがユアちゃんに連中の本体がある未来にいってそいつ等を倒しに行こうと声をかける。その声を聴いた飛鳥(D)さんもそれに参加しようと声をあげる。

 

意気揚々と出撃しようとしている2人に対しツバサさんが、ユアちゃんがいけない理由を説明。畢ちゃんは、それに素直に答えツバサさんと飛鳥(D)さんに声をかける。

 

「ユア!!…ちゃんと…会せてやるんだぞ!?…いいな!!」

 

「うん!!わかった!!」

 

ツバサさんの誘導により行動を開始しようとしていた所、突然、畢ちゃんが立ち止まった。そして、振り返らないままユアちゃんに声をかける。それに対しユアちゃんが、笑顔で答える。

 

こうして、一連の事件が…ようやく終わりを告げた。

 

 

 

…数日後…。

 

市街地 クラナガン中央病院

 

アミ視点

 

「さてと…。そろそろあの2人の様子でも…と…」

 

病院のいつも仕事をしている部屋で、書類仕事をしていた私は、ふと時計を見て時間を確認。ちょうど時間となったため…していた仕事をひと段落させ書類片手にその部屋を後にした。

 

「それにしても、体を動かすくらいならわかるけど…五感や痛覚。感覚神経や交感神経とかまでもが意識を移したアンドロイドに反映させる事が出来るなんて…。脳神経の方は、ともかくとして抹消神経とか知覚神経とかに問題とかでないのかな?そういえば、地球じゃネットに意識をダイブさせてアバターを使ってするゲームとかがあるらしいんだけど…。それと似たようなものなのかな?」

 

目的の場所まで行く間、手にしていた書類を見ながら通りなれた廊下を進む。見ていた書類は、ミツキ達がついこの間戦闘したというアンドロイドに関する報告書。その中身は、未来の技術に精通する楓さんが未来から来ていたツバサと共に分析しまとめたもの。現代にいる私じゃ、到底…理解するのにも難しいのだけど…。

 

「おっと…。危うく通りすぎる所だった…」

 

トントン

 

「失礼しま~す。真琴ちゃん、希さん。調子どう?」

 

あれこれ考えていた所、目的地である病室を通り過ぎようとしていた。それに気づいた私は、すぐにそのドアの前に戻りノックをする。そして、部屋の中にいる患者さん達に声をかけながら入室した。

 

「(ツンツン…)ねぇねぇ?ユア姉ちゃん?この子?どうやって動いているの?(ツンツン…)」

 

「こらぁ~!!いつまでも、ツンツンしてんじゃねぇ!!」

 

「お兄様!!ここは病室です!!お静かに!!」

 

「ちょっとフェアリー!!動かないで!!」

 

「な…なに…あれ…?プラモが…しゃ…しゃべっている…」

 

病室は、一応個室。2人用で、窓側と廊下側にベッドがひとつずつあり窓側のベッドには真琴ちゃんが…。そして、廊下側を希さんが利用。2人ともベッドの上で上体を起こし希さんが読書。真琴ちゃんが、お見舞いに来ていたユアちゃんと…。ベッドの上で寝ながらあれこれ出来るように用意してあったテーブルの上に小さなガンプラ?らしきものが2つ…あった。

 

それらは、まず男性の声がする方が、彼を物珍しそうに見ていた真琴ちゃんにツンツンと指でつつかれている事に激怒。そして、もうひとつの方の女性の声がする方が、その事に注意するも彼女をモデルにデッサン?らしき事をしていたユアちゃんに怒られていた。

 

「なんでも、私がいない間に出来た新しい友達みたいです。ユアったら、今地球で行われているガンプラバトルの…それも小学生のチームのコーチをしているらしくて…。その子達が、使っているガンプラらしいのですが…ちょっと特殊らしくて…。しゃべったり動いたりする事が可能らしいです。それには…」

 

「ミツキが絡んでいるって事?(そうらしいです)」

 

「まったく…。あの子は…休めって、医院長からあれほど言われているのに…。あっ、そうだ。希さん。真琴ちゃんとは…うまくいっています?」

 

「ええ…おかげ様で。これも、トトと…希望ちゃんのおかげです」

 

目の前に広がる摩訶不思議な光景にパニックを起こしていた私に対し希さんが、この事について説明。そして、当然のごとくこの事にミツキが絡んでいる事を教えてくれた。

 

ミツキが絡んでいる事に呆れた様子の私は、ため息をした後真琴ちゃんとの関係について声をかける。すると、彼女は、少ししんみりとした様子をした後笑顔で答えてくれた。

 

まぁ、こうなるのも仕方がないか…。

 

彼女のそんな様子に私は、数日前の…あの事件が起きた後…病院でおきた事を思い出していた。

 

あの日は、市街地でロボット達が暴れていてけが人が多数出たとの事で病院の方も大忙しだった。

 

そんな中、飛鳥(D)君と共に未来から来たというツバキにおんぶされながら駆け込んできたのが今ユア達と話をしている真琴ちゃん。

 

瓦礫の下敷きになったということで、最初は外科の先生が診ていたんだけど龍神石の契約者になりうるとの事で、ミツキでその事には慣れている私と医院長がその子を助けたという所在不明の少年と共に担当。

 

診察の結果、その少年の方は、瓦礫に巻き込まれたとは言うものの大したケガでは事ではなかったのだけど…。真琴ちゃんの方は、重傷ですぐさま手術が施されたもののこちらに到着するのに時間がかかりすぎたこともあって…正直な所…その日の夜が山といった状態であった。

 

そんな中、術後の様子を見に行こうとその部屋をのぞきに行った所…。神楽と…そして、痩せこけた女性がいつの間にかいて口論となっていた。

 

内容を聞けば、その痩せこけた女性こそ…さっき希さんが言っていた「トト」こと…未来の誠さん。なんでも、今から数年後に亡くなり以後希さんの石の中にいたという…。そんな彼女が希さんのピンチとなるや自らの意思で、石の外に出て現れた。そして、ひん死の彼女を助けた上、紅凰の石と融合させ剣にしこの時代へと送ったという。そう、その彼女こそ今回の事をミツキ達に知らせた最初の人物である。さらに、それだけではなく…。ユアの両親…つまりは、未来のユウやアルトも彼らに使われたロスト・ロギアの呪縛から一時避難させるために助けたり、未来のティアナや大地君達に色々とアドバイスとかをしていたり…。まさに…今回起きた一連の事件では、八面六臂な活躍を見せた人物。でも、無理がたたって…。でも、もうこれ以上力を使ってしまうと…。もう2度と転生する事も…そして、希さんの石の中に戻る事さえも出来なくなってしまうとの事。

 

なんとかその事をやめさせようと必死に彼女の説得を試みる神楽。でも、誠さんは、やめようとはせずベッドに寝る真琴ちゃんに胸元に手を置きそして自身の中にある残りすべての力を彼女の中に流し込んでいた。

 

ただ…彼女の命を救うために…。

 

そんな中、その病室に戦闘を終えたばかりのユアちゃん…。そして、剣の姿から無事戻る事が出来た希さんが到着。神楽から話を聞いたユアちゃんも誠さんを説得しようとするもそれを今度は、希さんがやめさせた。それどころか、辛そうな彼女のフォローを始めだした。その理由について、希さん曰く…。誠さんは、そうとう頑固で一度こうなったらテコでも動かないからとの事。そうして、数奇な形ではあるが久しぶりに再会した姉妹。以降、まるで何事もなかったかのように姉妹の会話が続く。どうやら、誠さんがこうするのでは?と気づいた時からユアやユウ、畢達はこれをしてほしかったらしく戦闘をなるべく早く終わらせようとしていたらしく、姉妹の会話を聞きつつも安堵した様子であった。

 

でも、そんな時間も長くは、続かなかった。いよいよ誠さんの力もつきかけ別れが近づいてきた時…。胸元においていた誠さんの手が光りだしそして、その中から今から2年前に今回騒ぎを起こした連中に殺された真琴ちゃんの双子の妹である「希望ちゃん」が現れた。彼女は、誠さんのおかげで真琴ちゃんが窮地を達する事が出来た事へのお礼。そして、真琴ちゃんの中にある事が起きている事を告げる。

 

それは、真琴ちゃんの中で、今送り続けている誠さんの力が同化しておりこのまま真琴ちゃんの中に誠さんが入れば希さんの時と同じ状態を維持する事が出来るとの事。ただし、それには、今、誠ちゃんの石の中に眠る「希望ちゃん」が別の場所へと移らなければならないとの事。希望ちゃんは、自分が石の中から出ていきそのまま輪廻転生の輪の中に入るので誠さんにはこのまま真琴ちゃんの中に入ってほしいとの事。でも、誠さんは希、一緒にいるなら自分よりも希望ちゃんの方がいいと反論。双方平行線のまま時間だけが過ぎて行く。それを打開したのが、希さんのある提案であった。それは、誠さんには、このまま真琴ちゃんの中に入ってもらいそして希望ちゃんには、自分の石の中に入ればいいのではないか?という事であった。

 

これには、その場にいた全員が最善の策と納得。今へと続く。

 

ちなみに、今回の事件を起こした連中については、未来へと飛んだ畢達により組織ごと壊滅させられた挙句その全員を拘束。各種証拠の品々と共にその時代の管理局へと送られていった。もちろん、ユアが起こした事も全部彼らに擦り付けた形で。その後、未来から来たツバサ、ツバキそしてティアナそして、助っ人に来てくれたみんなは、自分達の世界へと帰っていった。

 

そして、ユアと希さんは、未来へと帰らずこの時代に残っている。でも、2人で一緒にこの時代で暮らすとかではないらしい。

 

なんでも、事件は、解決したものの、ユアの両親であるユウとアルトがかけられたロスト・ロギアの影響はまだ消えてはいない。そのため、無事に再会は果たす事が成功するも家族そろって自宅には帰る事が出来ない。それで、ユアはこの影響を解除する方法を探しに「自分探しの旅」という名目で旅にでるらしい。

 

そして、希さんは、現在石から戻ったからと言え剣になる前に受けた傷は、まだ完治すらしていないとの事で無事に意識を取り戻した誠ちゃんと共に入院。退院後も2人で一緒に過ごすらしい。ちなみに、双方漢字は、違うも同じ名前であったため呼びづらいとの事で2人の間で「真琴ちゃん」は「まこ」、希さんは「のの」、希さんのお姉さんの「誠さん」は、トト、真琴ちゃんの妹の「希望ちゃん」は、「ミミ」といった具合にそれぞれに愛称をつけ呼び合う事になったらしい。

 

「んで、ユアはいったい何をしているの?」

 

「これ?今、ユアは、新しいガンプラのイメージを考えているの。だって、フェアリーにはちゃんと「流羽鷲(るーじゅ)」って名前がちゃんとあるんだから…。それだったら、流羽鷲専用のガンプラがあってもいいのかな?って思って?」

 

「それで、今、そのイメージを固めるためにデッサンを行っている…との事です」

 

「なるほど…。んで、そっちの…」

 

「ああ…。自己紹介が、まだでしたね?私の名は、将頑駄無…。ですが、今は、スカーレッド・フェアリーと名乗らせていただいております。そして、こちらは、私の兄で武者烈斗頑駄無。ユアさんが、デッサンをしている間、真琴さんのお相手をと…。ユアさんにお願いしてここに連れてきたのですが…」

 

「こらぁ!!いつまでもツンツンしてんじゃねぇ!!」

 

「完全に遊ばれているわね…」

 

「は…はぁ…」

 

事情説明がようやく済んだ所で、私は真琴ちゃんのベッドの方へと向かい何か絵を描いているユアに声をかける。

 

私の問いかけに対しユアが真剣な眼差しのまま答えた後、フェアリーがそれに続く。

 

一方、真琴ちゃんと言えばテーブルの上にいる烈斗頑駄無をツンツンしながらそれに怒る彼を見て笑っていた。

 

「そういえば、ひとつ…。気になっていたのですが…?」

 

「ん?どうしたの?フェアリー?」

 

「希さんは、真琴さんの未来から来た…。と、聞いておりますが、なぜ?名前が同じなのにそれぞれの漢字が違うのでしょうか?」

 

「大方、ここの作者が区別出来るようにしたんじゃねぇか?」

 

フェアリーの問いかけに烈斗頑駄無が、真琴ちゃんから突かれる事から解放されホッとしながらそれに答える。

 

「それもあるとは、思いますが…。それでは、未来から来た…という設定には反してしまうのでは?」

 

「そりゃ、そうだな…」

 

「おそらく、同じ未来じゃなくって、ちょっとだけずれた未来…なのかもしれないわね?(どういう事ですか?)これは、私の母さんから聞いた話なんだけど…。私とトトが生まれた時…名前は、決まっていたんだけどその漢字を決める時2つの漢字をどちらにするかでもめていたらしいのよ?」

 

「も…もしかして…。その漢字というのは…?」

 

烈斗頑駄無の答えをフェアリーが、その可能性を否定。納得する烈斗頑駄無を他所にその真意を告げる。彼女のそんな問いかけに希さんが思わぬ答えを口にする。

 

「フェアリーの思っている通り、「真琴と誠」「希と希望」でもめたんだって?」

 

「あっ!!それ!!ボクのママも言っていた!!」

 

「つまり、それぞれの名前の漢字が違うけどそれ以外はほとんど同じ未来から来たという事でしょうか?」

 

「たぶん…。でも、詳しい事はわからないけど?」

 

まさか…。という顔をするフェアリーに対し、希さんがそうである事を認めさらに真琴ちゃんが、自分も同じだった事を告げる。

 

でも、それがその理由である事は、定かではなかったため曖昧なままとなってしまっていた。

 

「でもよ?真琴は…ともかく女の子に「誠」はねぇだろ?いったい誰が名づけ親なんだ?」

 

「そ…それは…」

 

「入るぞ~!!おう!!真琴!!元気かぁ?」

 

「あぁ!!おじちゃんだぁ!!」

 

曖昧な感じのまま話が終ろうとした所、今度は、烈斗頑駄無が疑問を投げかける。これに対し真琴ちゃんが「?」マークを浮かべる中希さんは、なんだか苦笑いをしていた。

 

そんな中、部屋のドアが開きフェラルドが入ってきた。彼の登場に喜びを露わにする真琴ちゃん

 

「ま…まさか…この流れって…。ねぇ?フェラルド?もしかして…真琴ちゃんの名付け親って…」

 

「真琴の名づけ親?いや、俺は、名前の案をだしただけだ?(な…なんでまた…?)真琴の父親とは、俺がまだ局員だった頃、訓練した中の1人てな?娘が生まれたからぜひ俺に名前をつけてくれと…って、頼まれてなぁ?「誠」って名前の案をだしたんだが…。その子が、女の子って事をすっかり忘れててな?結局両親によって却下されたって訳だ」

 

「つう事は、希の方はその案が採用されたって訳だ?(そういう事)」

 

彼が入ってきた事に何かを感じた私は、その事を聞いてみる。すると彼は、その時の事を思い出しながら語りだした。

 

それを聞いた烈斗は、希の方を見ながら彼女達の時の事を確認していた。

 

「フェラルドが来たって事は、もうそんな時間かぁ?(あの…。いったいこれから何が?)すぐにわかるよ?さぁ!!真琴ちゃん!!今日は、勝つんだよ!!ユア達が、応援しているから!!」

 

「うん!!わかった!!」

 

「んじゃ、つなげるぞ?」

 

烈斗の言葉を認める希さんを他所にユアが、いそいそと机の上に出していたものを片づけながら真琴ちゃんに声をかける。

 

疑問の声をあげるフェアリーに対し事の成り行きを見守るように言うユア。そして、テーブルの上には鉛筆と消しゴムといった筆記用具が並べられ用意が出来た所でフェラルドが画面を表示させる。

 

(はい。こちらは、レポーターの八神組組長八神はやてです。ここ、授業終了後で、クラスメイト全員が帰った後の「公立征西学園高等学校1年B組の教室では、通算成績1勝1敗勝ち越しをかけて南力選手が準備万端整っております。さぁ。力君!!対戦相手である画面の向こうの真琴ちゃんに一言!!」

 

(真琴ぉ!!連勝して返り討ちにしてやる!!覚悟しろ!!)

 

「ふんだ!!昨日は、負けたけど今日はボクが勝っちゃうから!!」

 

表示された画面の向こうには、学校の制服に身を包んだ組長さんと自分の席に座り準備万端整っているといった様子の力君が映された。そして、組長からコメントを求められた力君は、カメラに顔を近づけ真琴ちゃんを挑発。すると、真琴ちゃんもベッドの上に立ち上がりそれに応戦していた。

 

(2人とも少しは、落ち着きぃ…。それじゃ、始めるで!!よ~いスタート!!)

 

興奮する2人を落ち着かせた後、2人の前に裏返しにした紙がおかれた。そして、組長の合図と共に2人は、紙をひっくり返し…そして…そこに書いているものを見た瞬間…。

 

(ぐぉおおおおおおおおおおお!!わかんねぇ!!)

 

「なにこれ!!ぜぇんぜぇんわかんないよ!!」

 

2人は、ほぼ同時に頭をかかえながらパニックを起こしていた。

 

「一体…この紙に何が?…こ…これは!!(一体なんですか?お館!?)…小テスト…です。それも算数の足し算の…」

 

「ズコーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

その様子に対しフェアリーがその中身を確認そして、驚く。その内容を烈斗が、聞いた所…彼は、その場にヘッドスライディングしながらコケた。

 

「おいこらぁ!!なんでこんな事になっているんだ!!」

 

「う~ん…。最初から説明すると…。真琴ちゃん…瓦礫の下敷きになった際、頭も打っちゃっている事がわかってね?あれこれ検査して、確認した所…。おそらく…一時的な事だとは思うのだけど、彼女の知能レベルが事故に会う前よりもかなり低下している事がわかってのよ?それで、リハビリがてら勉強をしてそれを取り戻そうとしたんだけど…中々うまくいかなくって?そんな時、組長さんからテストが近いから力君に勉強させたいって話を聞いて…。だったら、2人をテストで対戦させればお互いに上手くいくかも?って、ミツキが話を進めたら…トントン拍子に話が進んじゃって、こんな風になっちゃったって訳。フェラルドには、テストの作成と採点。後、真琴ちゃんがズルしないように監視してもらう事をお願いしているの。ちなみに力君の方は、組長さんにお願いしているんだけどね?」

 

「まぁ、このくらいのものなら俺でも出来るからな?」

 

怒りながら、私に対し説明を求めて来る烈斗。それに対し私は、完全に成り行き任せといった感じでその事を説明。それにフェラルドも続く。

 

「さて…。今日は、あと何時間かかるのかな?」

 

「そういやユウとアルトは、どうした?いつもなら、そろそろ来ている頃なのだが?」

 

「今日は、2人とも用事があるらしくてそれが終わってから来るって言っていましたよ?

 

頭を抱えながらパニックを続ける2人を他所に私は、時計を見ながら後どれくらいで終わるかを考えていた。

 

すると、フェラルドが、今日ここにはまだ来ていないユウとアルトの事を聞いてきた。それに対し私は、昨日2人から聞いていた事を彼に話した。

 

 

その頃、ユウとアルトは言うと…。

 

 

 

??? 衛星軌道拘置所

 

ユウ視点

 

「あ…あのさ?なんで、私達があのスカリエッティに会いに行かなきゃならないのよ?」

 

「仕方がねぇだろ?今回の…JS事件って名前になったらしいが、そのJS事件に際しファントムと連中との間で行われた件に関し2,3確認しなけりゃならない事があるんだ。それを…」

 

「私が、言っているのは、その事が書いた書類があるのになんで直接それを見せに行かなきゃいけないかって事!!郵送でもメールでもそれでいいじゃない!!それを…」

 

今、俺とアルトは、衛星軌道拘置所に来ている。んで、ここに来る訳は、今言ったが、姉貴に頼まれてJS事件の際ファントムとスカリエッティ一味の間で取り交わされたいくつかの密約について詳細に書かれた書類の中身の確認とこちらで聞きたい事があるため来たって訳。

 

んで、連中に会うためにその施設の廊下を歩いている俺の横で書類の束を抱えたアルトがブウブウ文句を言いまくっている。

 

それに対し俺は、面倒くさそうにそれに答える。

 

「検閲されるとまずい事もあるからな?」

 

「でも、それは、直接持ってきても同じじゃない?」

 

「まぁな?でも、ここの施設とファントムの間である密約があってな?こういう検閲とかにひっかかりそうなものを持ち込む時には、直接持ってきてファントム関連である事を説明する事ってな?」

 

「んで?そんな事をなんで私達に?」

 

「ヤツのリクエスト…。だそうだ、しかも、俺達2人で…だと?」

 

「そ…そう…」

 

俺の説明に対し最初こそ、テンションMAXでご立腹であったアルトが次第にそのテンションが下がっていく。

 

まぁ、あいつからすれば六課をあんな事にした張本人。いくらファントムの任務とはいえ、気持ちの整理には、まだ時間が足りないよな?

 

さて…どうしたものかな?

 

複雑な心境といった感じのアルトの横で俺は、「まいったなぁ~」といった感じでその歩みを進める。

 

「…こちらです…どうぞ。あと…これは、所長達からの伝言なのですが…」

 

「ああ、わかっている。書類を持ち込ませた上、逃がすような事及びそのような真似事もするな!ってんだろ?ウチの姉…もといウチの「姫」からきつく言われているから…。安心しなって?」

 

「わ…わかりました。お願いしますね?絶対に!!」

 

「ああ…。わかったよ」

 

俺達がその歩みを進めている中、その前を歩いていたこの看守が目的地へと続く最後の扉を開けた。

 

その中に進む俺達にその看守が、念押しをする。これは、毎度毎度の事なんだが…連中。この事が上にバレれば自分達のクビが飛ぶとでも思っているんじゃねぇか?…ったく…仮にもし、んな事がバレてもウチの姉貴なら…。

 

「やぁ?久しぶりだね?ユウ・サエグサ?それと、初めまして…アルト・クラエッタさん?」

 

「相変わらずだな?スカリエッティ」「…」

 

俺が、あれこれ考えていた所…目の前に何重に重ねがけがされた結界魔法の中から囚人服を着たスカリエッティが地べたに胡坐をかきながらこちらの方をニヤニヤしながら声をかけてきた。

 

彼の声に対し俺は、いつもの調子で答える一方…。アルトは、無言のまま手にしていた書類の束をその中に転送。ヤツが、それを受け取る。

 

 

 

スカリエッティ視点

 

 

「君も…。とはいえ、彼女の方は、つれないねぇ?」

 

「んなの言わなくてもわかるだろ?少しは、気を遣えっての」

 

「ああ…。そうだったね?」

 

私の問いかけに対しイラだちを露わにする彼。それに対し私は、転送されてきた書類に目を落としながらそれに答え彼女は書類を転送し終えた後彼の後ろに隠れるようにその場を離れる。

 

どうやら、いつまでもこちらの話には付き合ってはもらえないようだ…。

 

「それで?看守の方のからきいたのだが?これ以外にも…どうやら私に聞きたい事があるとか?」

 

「ああ…。それは、こいつだ?」

 

(これは、棺桶?ですか?ドクター?)

 

(違いますわ、ウーノお姉さま?これは、簡易型の生命維持装置。この大きさだと…。大体子供サイズくらいですね?小学校高学年くらいの?でも、これ?壊れていませんか?ドクター?)

 

そう考えた私は、さっさとこちらの要件を済まそうと彼に声をかける。すると、彼は、懐から端末を取り出しこちら側にある画像を表示された。

 

私が、それを見た所、私のそばに小さな画面がいくつも表示されその中から別の折に入れられているウーノとそして、クワットロが画像の中にあるものについて話を始めた。

 

「ああ…。どうやら外部から破壊されているようだね?それで、これが何か?」

 

「この間、市街地でロボット達が大暴れしたって話…知っているよな?(ああ…知っているとも。ニュースでみたからね?)なら、話は早い。その犯人達が、あんたが残していた研究施設に侵入。そいつを持ち出して自身の戦力につけようとした…」

 

(…だが、あいつは、それを拒否した。何せ、クワットロの言う事を聞かず…。それを理由に粛清をしようとした所、それを返り討ちにしその上半殺しにされたからな?あの時はヤツを止めるのに大変だったぞ?なぁ、クワットロ?)

 

(もうトーレお姉様ったら…!!余計な事を思い出させないで下さい!!)

 

彼の問いかけに対し私が、それに答えた後トーレとクワットロがその事について語り始める。

 

「んで、あいつはいったい何者だ?こちらの調べによるとツバサとツバキと同じらしいって話だが?」

 

「ああ…。だが、作った人間が違う…」

 

「まさか…」

 

(そう、あれこそドクターが、作り上げた「魔導機人」その試作機。戦闘能力的には、問題はなかったのだけど…。性格にかなりの難がっあってね?それで、ずっとあの箱の中に閉じ込めといたんだけど…)

 

「それで?彼がいったいどうしたんだ?ニュースには、その事については一切ふれてはいなかったのだが?」

 

(大方、彼らが隠蔽したんじゃないです?あなたのお姉さん?そういうの得意そうだし?)

 

彼の問いかけに対しクワットロが、自信満々な態度で私に代わりその事について説明。その後私が、彼の事について聞いてみた。

 

無論、クワットロがその後に言った事については、話の腰を折りたくなかったためスルーしたがね?

 

(そ…そんな~!!ドクター!!)

 

「アルト?」

 

「彼は、犯行グループから研究施設よりその箱ごと運び出された後、市街地で戦闘に参加するよう指示されましたがそれを拒否。その場にいた首謀者達の部下数名が操るアンドロイドを破壊。その場から離れたもののその後起きた戦闘により崩れた瓦礫に巻き込まれ現在入院中。目撃者の話によると崩れた瓦礫に巻き込まれた後、自らの力で、その場を脱出。その後、同じく瓦礫に巻き込まれた少女を救出。少女と一緒にいた母親の亡骸も瓦礫より救い出し、病院に向かったという事です」

 

…そうか…。出会ってしまったか…。

 

彼女の報告を聞いた私は、彼の事と…そして、彼のベースとなったある遺伝子の事を思いだしながらふと…そんな事を考えていた。そして…。

 

「ウーノ…。研究ファイル…T0012を彼女に。原文を一部、それと彼女にわかりやすく編集したものを別に用意してね?」

 

(わかりました。ですが…)

 

(そうですよ?ドクター?なぜあの女になんですか?普通なら、原文だけでもいいのでは?)

 

「いや…。彼女に…だ。(わかりました。ですが、少々お時間を)ああ…頼むよ?ウーノ。それと、アルト・クラエッタ。悪いが君に頼みがある」

 

ウーノにそう指示をだした後、その指示に異論を唱えるクワットロを無視。まるで、念を押すかのように再度指示。なぜ?自分なのか?という驚いた様子の彼女に対し声をかける。

 

「な…なんでしょうか?た…頼みって…?」

 

 

「彼は、まだ人とはいったいどういうもので、普段一体どんな事を考えながら過ごしているのかをまだ理解できていない。悪いが、君がその事を彼に教えてあげてくれないか?」

 

「…それなら、私じゃなくても…」

 

私の問いかけに対し彼女は、彼を私との間に置くかのように距離をおきオドオドとしながらその問いに答える。

 

「どうやら、魔導士達では、ダメらしい。クワットロが、その可能性を全滅させてしまったからね?おそらく、犯人達を破壊したものその辺がその理由だろう。だから、魔導士ではなく…しかも彼らと同じ存在であるツバサとツバキ達とも交友がある君が適任という訳だ。それに…瓦礫の中から助けたというあの子の事にも…」

 

「もしかして…。今回私をここに呼んだもの?」

 

「いや…それとこれとは話は別だ。それで?答えは?」

 

私の話に対し疑問を投げかけて来る彼女。それに対し私は、その問いに淡々と答えた後その答えを求める。

 

「…どうしよう?ユウ?…」

 

「とりあえず、アルト1人でって訳じゃねぇんだな?」

 

「ああ…そうとも。だが、彼女にもかかわってもらわないと…。困るのは、おそらく…そちらの方だと思うのだが?クワットロの二の舞になりたくなければ…そうした方がいい」

 

「なら、受けても構わないと思うぜ?…心配すんなって、もし、あいつが暴れだしたら俺が止めてやるって…な!?」

 

「…わかった。なら、受けます。ですが、あなたの思い通りにはならないとは思いませんけど?」

 

動揺する彼女は、彼に意見をもとめる。それに対しこちらに2.3確認した後、その事を受けるよう答える。

 

それを聞いた彼女は、真剣な眼差しでこちらにその旨を伝える。

 

「…ああ…それで、構わない。好きに彼を育ててあげてくれ。もし、彼に関しての事でわからない事があればこちらに来るのは、何かあれだからドゥーエにでも聞いてくれ。連絡先は、君のお姉さん辺りが知っていると思うだろうが?」

 

「ああ…。そうさせてもらう。それで?こちらの用向きの方は?」

 

「ああ…。問題ないと君のお姉さんの方に伝えてくれ。(わかった。んじゃ、な!?)あと…ひとつ。(んだよ?)ユウ・サエグサ…例の約束の答え…。さっきの言葉でそれを答えとしていいんだな?(さっきのって…?)君が、先ほど…彼女に言っただろ?「あいつが、暴れたら俺が…」とか言っていた事だ」

 

「…勝手にしろ!!」

 

それを聞いた私は、それでいい事を彼女に伝える。そして、元々の用向きについて彼にその解答を告げた後…。2人は、その場を後にしようと入口の方へと向かいその歩みを始めた。

 

それを見た私は、こちらに背を向ける彼に対しいつぞや約束した事のその答えを確認。かれは、私に背を向けたままそう答えてきた。

 

 

市街地 一般道

 

 

アルト視点

 

 

「ねぇ?ユウ?スカリエッティが、なんで私にあの子の事…?」

 

「「あいつが、折の中で言っていた通りだろう?」って…。一体何回同じ事を言えばいいんだ?」

 

「ごめん、ごめん。でも、なんか気になって…」

 

衛星軌道拘置所を出た私は、現在六課に戻る予定を変更。先輩にも連絡しユン先生達ともスカリエッティが私に頼んできた事を相談するためにユウの運転でクラナガン中央病院へと向かって車を走らせている。

 

助手席に座る私は、彼が渡してきた私にわかりやすくしている方の書類を画面に表示させながらさっきから同じ事を何度もユウに質問していた。

 

私の問いかけに対しユウは、面倒くさせそうな様子で同じ答えを繰り返していた。

 

「まっ、ヤツが一体何を考えているかは、わからねぇが…。とにかく、まずは…」

 

「先輩達に相談…だよね?あっ!!そういえば…。ねぇ?ユウ?そういえば、あの折で言っていた事…。本当…なんだよね?」

 

「…一体、どの事を言っている?」

 

「ほら、あの…「ヤツが、暴れたら…」ってヤツ。スカリエッティも約束の答えとして聞いていたあれの事…。あれって…」

 

あれこれ悩みだす私に対しユウは、とりあえず今の私達に出来る事を示唆。それを聞いた私は、違うというか…本当に聞きたかった事を…聞いてみた。

 

ドキドキしながらその答えに対しユウは…。

 

「んな事言ったか?」

 

「ちょっと!!あんなにかっこよく(アルトの中では)言った上スカリエッティが確認していた事を忘れるっていったいどういう事!!」

 

ドキドキしていた私に対しユウは、その気持ちを思いっきり裏切るような答えを言い放った。

 

それに対し私は当然激怒。そして…。

 

「いや~…。最近、物覚えが悪くってなぁ?」

 

「んじゃ、思いだしてもらおうかな?確か…記憶喪失には、ショック療法がいいっていうし…」

 

「あ…アルトさん?こんな車内で…しかも俺…運転中…。まさか…こんな状況で、その手にしているハンマーを振り下ろそうとは…」

 

「思いだしたらやめてあげる♪」

 

とぼける彼に対し私は、必殺のハンマーを取り出しそれを振り下ろそうその準備を整える。それを見たユウは、ゲッ!!っとした様子で運転を続けながらそれをなんとかやめさせそうよとするも…。それに対し私は、思いだすまでハンマーをしまわないと宣言…。

 

ユウは、言えうと…。

 




さて、ここから先の事については、ここまで読んでくださった皆様のご想像におまかせいたします。

ここまで、読んでくださり誠にありがとうございました。

連載開始からおよそ3年…。

前のサイトからとなればもっと…ですね。

まさか、ここまであの姉弟と付き合う事になるとは、正直思ってはいませんでした。

とはいえ、書いていない期間の方が、多かったのですが…。

その間でも今や他サイトで活躍されている先生達の所で、登場させていただくとかがあり本人としてそんな気がしていないような気がします。

今日で、本編の方は、いったん終了となります。

ですが、話の中で伏線のようなものがありますから…今後どうなるのかは、本人である私自身も正直言ってわかりません。

とりあえず…気が向いたら…。と言う事でよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、今までコラボ等で大変お世話になりましたジャン.先生、XENON-199X-R先生と今までコラボしてくださった全作者様にお礼を申し上げるとともにこれからも何かあればよろしくお願いいたします。

そして、最後の最後までこの作品を読んでくださった読者の皆さま。

こんな拙い文章に最後までお付き合いいただき大変ありがとうございました。

では…また…どこかで…。



左近 遼
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