やはり俺達が世界の銃爪を引くのは間違っていない 作:シャルルヤ·ハプティズム
今回の話は思いっきり受け流してくれて構いません。
「参加することに意義がある」昔、誰かがそう言った。ならば、参加しないことにも意義なるものはあるのではないか。
八幡「ハァ、帰りたい」
戸塚「駄目だよ八幡!」
体育祭当日。俺は救護班として、強制的に参加させられていた。
雪乃「あら、義兄さんはそんなに私に会いたくなかったのかしら?」
雪乃ちゃんと戸塚は同じ救護班である。
八幡「ちげぇよ。今日は平日だろ?陽乃は大学、祐夜は小学校、柚稀奈は幼稚園、小町も中学、お袋は仕事。俺来る意味ねぇじゃねぇか。家族3人が揃って居ないってだけでも来る意味無いのに」
雪乃「流石はボーダーで嫁バカ兼親バカと言われているだけあるわね」
八幡「ここでそれ言う?」
雪乃「いいでしょう?先の文化祭であなたと姉さんがイチャイチャしていたのは多数の人物が目撃していたわ」
八幡「それ、殆どボーダー関係者が占めてるだろうが」
あの文化祭に遊びに来たのは、3バカ、黒江、加古さん、太刀川さん、風間さん、冬島さん、忍田さん、沢村さん、林藤さん、陽太郎、レイジさん、烏丸、熊谷以外の那須隊、以下エトセトラ。というか、俺の知り合いは防衛任務がない人はほぼ全員来た。そして、全員が俺達を見て暖かい目を向けて来た。俺達は見世物じゃないんだが。そして、城戸さんと嵐山隊が来なくてよかった。あの状況で城戸さんに会ってたら色々ヤバそう。婚約者なのは知っているが。そして、嵐山隊は更にもの凄く目立ちそうだ。あの人達広報でいなくてよかった。流石に綾辻は居たが。因みに、小南は修と市外でデートだったそうな。
雪乃「あら、私は多数の人物としか言ったつもりはないんだけど」
八幡「ほぼ同意だろ······」
雪乃「失礼な言い方ね。否定出来ないことはとても残念に思うわ」
八幡「まぁ救護班だから、最後の棒倒し以外やらなくていいのが幸いだな」
雪乃「それこそここで言うべきではないと思うのだけれど」
八幡「気にすんな」
雪乃「ハァ······そうするわ」
とかなんとか言っているが、本来は、俺は来なくてよかったのだ。理由は2週間前に遡る。
俺達は、最近行っていなかった奉仕部の部室で久しぶりに、読書していた。別にサボったわけじゃなくて、新規入隊者の書類整理とか色々あって、全然時間がなかっただけだ。比企谷隊は遠征任務を免除する代わりに色々な雑務を手伝うことになっている。そして、それが一段落ついたそんな日。
よりによって、そんな日に依頼人が来た。
城廻「失礼しま~す。奉仕部ってここでいいんだよね?」
雪乃「ええそうですが、何か?」
城廻「ちょっと依頼をしたいんだけどいいかな」
八幡「内容にもよりますね」
城廻「何か、相変わらずだねって感じだね〜」
八幡「文実で初めて会った貴方が言いますか?それ」
雪乃「それで、依頼というのは?」
城廻「うちの学校の体育祭で何か面白いことしたいね〜って呟いたら、綾辻さんに、比企谷君と雪ノ下さんに聞けばいいんじゃないですか?って言われてね」
八幡「綾辻め、丸投げしやがったな。上司をなんだと思っていやがる」
雪乃「貴方が上司だと知っている人はほぼ居ないわ」
八幡「何それ悲しい」
雪乃「依頼というのは、新たな競技のアイディアを考えればよいのでしょうか」
城廻「お願い出来る?」
雪乃「一応は。そういえば、去年は何をしたのだったかしら」
八幡「さあ?」
城廻「あれ?全く知らない?」
八幡「去年はボーダーで仕事があって、そもそも体育祭出てないんで。雪乃ちゃんは?」
雪乃「私も何をしたのか記憶にないわ」
城廻「えっと····去年は確か、男子が騎馬戦で、女子が組体操だったよ」
雪乃「なるほど。後、期限はいつまででしょうか」
城廻「それなんだけどね、今日、運営委員の会議があるからそれに参加してくれない?」
八幡「え?今からですか?」
城廻「駄目?あ、2人は何組?うちの学校はクラスで赤白の半分に分けるから。私は赤だよ〜」
八幡「赤」
雪乃「赤です」
城廻「おおっ!2人とも赤なんだね!なら、優勝目指して頑張ろ~!」
八幡·雪乃「「オ、オー?」」
平塚「どうやら、無事に人員の確保が出来たようだな」
この人また一枚噛んでんのかよ。
八幡「それで、体育祭も先生が担当するんですか?」
平塚「まぁな。こういうのは若手が任されるんだ。ほら、私、若手だから。若手だからな」
八幡「(うへぇ·····大事なことなので二回言いましたって顔してるよ·····)」
平塚「城廻、そろそろ会議を始めようか」
城廻「はい」
城廻「議題は、体育祭の目玉競技です。皆、どんどんアイディア出してこ〜!」
その後、アイディアはポツポツと出ていたが、全部却下された。途中から、半分連想ゲームが始まっていた気がするが気の所為だろう。因みに、却下したのは全部平塚先生だ。どんだけ、規制が多いんだ。先生が興味ないだけな気がしてきたぞ。あ、平塚先生が視線送って来た。
八幡「ハァ····はい」
城廻「はい、比企谷君!」
八幡「去年は男子がやったので、今年は女子が騎馬戦を。男子は······棒倒しとか?」
平塚「そういうのを待っていたんだ!」
八幡「いや、パン食い競争とかと大差ない気がするんですが」
平塚「いや、これなら規制はない!」
八幡「·····結構危ない競技なのに、規制ないのかよ」
回想終わり。そんな理由でここに居るのだ。発案者が逃げるなと言われて、退路ゼロなだけだが。
八幡「ほら、そろそろ行かないと着替えが間に合わんくなるぞ」
雪乃「そうね。少し席を外すわ」
八幡「ああ」
着替えというのは、目玉競技が決定した次の会議。どこから聞き付けたのか、デブ(剤·····ざい····材木座)と海老名さんが乗り込んで来た。そして、各競技の大将がコスプレすることを強引に採決させた。
材木座義輝。ボーダーで開発室所属のチーフエンジニアだ。比企谷隊は、試作トリガーのテスターもしているのだが、コイツが作るのは小南の双月とかを遥かに上回る色物ばっか作るのだ。陽乃にそんなの使わせるわけにはいかないので、必然と俺がコイツの試作トリガーのテスターになるのだが、この前そろそろマシなもの作るかと思っていたが、コイツが作ったのは刃が2つある大鎌だった。何がツインビームサイズだ。お前は見た奴全員殺す死神になりたいのか。取り回しとトリオン効率が悪すぎて却下した。
そして、男子はホストでも着るのを拒むような派手なスーツ。女子はどっかで見たことのある、鎧だった。鎧の意味を教えろデブ。雪乃ちゃんは、女子赤組の大将になってしまった。俺?俺は何とか回避したよ?あんなの今までとか遥かに上回る黒歴史だからな。俺の黒歴史は、中学生の頃。ランク戦でステゴロやったり、グラスホッパーで打ち上げてトマホークで花火やったり(被害者:弾バカ、槍バカ、太刀川さん、二宮さん、風間隊、唯我、カゲさん、佐鳥、以下略。来馬さんと嵐山さんにはやらない。いい人なので)とか色々だ。あの頃は偶に陽乃に怒られてた(戦術的な面で)。
八幡「で、デブよ。何なんだこれは」
雪乃「私が知りたいわ」
俺の前には、騎馬戦を10分前に控えた雪乃ちゃんが居る。何故か、中世の騎士風の鎧を纏って。
材木座「ふふん。これは、長きに渡る千葉での戦いの歴史を考慮した素晴らしい衣装だ!」
そこで、白組の大将の海老名さんと川崎が来た。
海老名「そりゃあ、合戦だし。大将はちゃんと鎧着なきゃーね」
八幡「合戦?」
材木座「放送でも言っておったであろう。千葉市民の騎馬戦。略して、千葉戦!」
八幡「何だそりゃ。あ、雪乃ちゃん写真撮っていい?」
雪乃「何故かしら?」
八幡「陽乃に送る」
雪乃「却下。殴るわよ?」
八幡「悪い、冗談だ」
海老名「ふっふっふ、いい衣装でしょ。プロデュースド バイ私。メイド バイサキサキ」
川崎「サキサキ言うな!」
八幡「川崎、大志と鶴見はどうだ?」
川崎「2人とも凄いよ。この前、確か正隊員の·····米屋?っていう人が来てたよ」
八幡「ああ、そいつは次からは追い返していい」
材木座「それは米屋殿に酷くはないか?」
八幡「いやいい。アイツはおふざけがすぎるから、少し前から加古隊作戦室に放り込んでるからな。ちょうどいいだろ」
材木座「それは·····酷だな·····」
材木座も加古炒飯被害者の会の会員である。
雪乃「で、何故西洋風なのかしら?」
材木座·海老名「「ふっ、知ったことよ。我(私)の趣味だ」」
城廻「よ〜し。次は勝ちが行こ〜!オー!」
八幡「頑張れ~」
雪乃「ええ。義兄さんも」
八幡「ああ····ハァ」
何やかんやあって、赤組の勝利に終わった。個人的には、海老名さんが終始「ぐふふふ」って言ってた気がするが絶対に突っ込んではいけない。
八幡「お疲れさん」
雪乃「次は義兄さんよ」
八幡「ああ、はあ」
めんどいな。どうしようか。
八幡「戸塚····大将になっちまったんだな····」
戸塚「うん·····変じゃない?」
戸塚が上目遣いで聞いてきた。陽乃が居なかったら惚れてるかも。
八幡「ま、変じゃないだろ······材木座いいか?」
材木座「何だ?申してみよ!」
八幡「ああ·······」
材木座「あいや分かった!我に任せておけ!」
材木座「聞けい皆のども!総大将のお成りである!」
戸塚「え、えっと····赤組大将の戸塚彩加です。皆さん頑張りましょう!」
材木座「我らが敵は葉山隼人ただ一人!あのいけ好かない、クソイケメンに優勝まで掻っ攫われていいのかー!?我は嫌だ!凄く嫌だ!もうこれ以上惨めな思いはしたくない!·····話し掛けられた時、頬を引き攣らせて笑いたくない!」
八幡「(それはお前だけだ)」
材木座「近くを通り掛かったとき、黙って道を譲りたくない!」
八幡「(お前そんなことしてたんかよ)」
葉山·戸部「「···???」」
材木座「皆はどうだー!?」
「「「お、おお·······」」」
材木座「ならば勝つしかあるまい!目覚める時は今しかないのだ。立てよ県民!!!」
「「「「「ウオオォォォォ!!!!」」」」」
八幡「(陽乃が居なかったらこんな風になってたんかねぇ)」
材木座「ふむ。こんなものでどうだ?」
八幡「ああ。想像以上だ。後は、俺が気配を消して敵陣に突っ込むだけ」
材木座「しかし、お主も容赦がないな。貴様が気配を消したら見つけられるのが陽乃嬢以外居らんではないか」
八幡「ならいいじゃねぇか。陽乃、今日居ねぇんだよ····ハァ」
材木座「クソッ!爆ぜろよリア充!」
八幡「何言ってんだお前」
俺達は睨み合っている。
平塚先生がピストルを鳴らす。
平塚「試合開始!!」
パンッ!!
海老名『さぁ始まりました!男子の男子による男子のための棒倒し!攻めと受け!両軍が入り乱れる!』
三浦『妃菜、擬態しろし!』
何を言っとるんだ·····-
早速白組が攻めてくる。それを赤組の奴で止める。
「大丈夫!?」
戸塚「あ、ありがとう」
「グハッ!」
戸塚は上目遣いでそう呟いた。····バタン!取っ組み合ってた奴全員が倒れた。
「か、可愛い····」
八幡「赤組の男子は馬鹿ばっかりだな」
そう言って、俺は堂々と白組の陣に突っ込む。だが、周りは誰も反応しない。
海老名『おおっと!?赤組の比企谷君が敵陣に突っ込む!だが、誰も反応しない!?』
しかし、葉山が立ち塞がる。
葉山「驚いたな。どうやったんだ?」
八幡「普通に走って来た。にしても、他対一てのは酷いな」
葉山「人聞きが悪いな。物量作戦さ。皆、比企谷を止めろ!」
八幡「やなこった」
葉山とその周りの奴が突っ込んで来るのを身をよじって躱す。
葉山「流石はボーダーだな」
八幡「そりゃどうも」
来たか。俺の後ろから、赤組がなだれ込んで来る。俺と葉山達が攻め合う間にこっちに来たのだ。
葉山「なっ!?」
八幡「悪いな葉山。勝たせてもらう」
俺は葉山の横をすり抜け、思いっきりジャンプする。そして、ライダーキックよろしく飛び蹴りを棒のテッペンに思いっきりかます。俺は宙返りして着地し、叫ぶ。棒と支えている奴は一気にバランスを崩した。
八幡「今だ!やれ!」
そう叫び、全員で思いっきり棒を倒しにかかる。
葉山「何っ!?」
八幡「そっちが物量ならこっちも物量だ」
葉山「だがっ!」
八幡「まだだ。·····材木座、行くぞ!」
材木座「もちろんだ!行くぞー!」
俺と材木座でダッシュして、棒に突っ込む俺は材木座の手をジャンプ台にし突撃する。
材木座「行けよ!」
八幡「ああ。·····悪いな」
俺は棒のテッペンを掴んで思いっきり倒す。
海老名『···ぶふっ····ハッ!勝者、赤組!』
戸塚「やったね八幡!」ガバッ
八幡「うおっ!」
戸塚が抱き着いて来た。
葉山「いやぁ完敗だな」
八幡「まぁな。·······ヒッ!?」
そこで、猛烈な殺気を向けられた。
葉山「?どうかしたのか?」
八幡「誰d····ヒッ!!と、戸塚離れてくれ····」
俺の視線の先には、それはそれは満面の笑みを可愛く浮かべ、恐ろしいオーラを放っている陽乃がいた。陽乃の口が動いた。(どうやら、顔を出しに来たつもりだったようだが······)動きからして····「か·く·ご·し·て·ね·は·ち·ま·ん?」か······やばい、向こうの世界にいた時も含めても、全然殺気のレベルが違う。殺される·····
八幡「戸塚離れて···俺、殺される····」
戸塚「え!?大丈夫!?」
八幡「ああ、だから離れてくれ····」
戸塚「·······そ、そうなの?」
俺の戦いはここからが始まりだったようだ。
八幡「悪い戸塚。俺はここでちょっと席を外す···」
戸塚「どうしたの八幡····大丈夫!?顔色が、真っ青だよ!?」
材木座「戸塚殿、夫婦間には色々あるのだろう。離してやってやれ」
八幡「そういうことだ····悪いな戸塚。じゃあな、材木座、葉山」
葉山「あ、ああ。じゃあな比企谷····」
俺はフラフラした足取りで陽乃の下に向かった。
陽乃「····さて、何か申し開きがあるなら聞くよ?」
俺は今、正座で地面に座らされている。物陰から、熊谷、奈良坂、犬飼さん、荒船さんが見ている。やめて······これは見世物じゃない····というか、写真撮んなや。
陽乃「聞いてる?八幡?」
八幡「ヒッ!!!大変申し訳ございませんでした!」
そう言うと同時に俺は土下座する。物陰から見ている4人は大笑いしている。後でシバく。
陽乃「ん~どうしょっかな〜?」
八幡「大変申し訳ございませんでした。罰は軽めにして下さいませ。お願いします。何でも致しますので」
もう一度土下座。
陽乃「何でも?」
八幡「イッテマセン」
陽乃「言ったね?なら今ここで私を思いっきり抱き締めて」
八幡「·····え?」
陽乃「出来ないの?」ウルウル
陽乃が涙目と上目遣いの2コンボでお願いしてきた。
八幡「グッ!ああ、もう!」ガバッ
陽乃「ふふっ·····八幡約束して?」
八幡「約束?」
物陰から携帯が6つくらい出てシャッター音を鳴らしているが、無視だ。材木座と、雪乃ちゃんまで来てやがる。
陽乃「約束。私の隣からいなくならないで···私だけを見てて」
八幡「ああ。お安い御用だ」
俺達はキスをする。俗に言うフレンチキスだ。·············俺達はキスをやめる。俺達の口は銀色の糸で繋がる。そして、トロンとした目でしばらく見つめ合っていた。
陽乃「さてと····そこに居る子全員出て来なさい」
唐突に、陽乃が6人の肩が震えさせる。
八幡「·····」ビクビク
「「「「「「······」」」」」」ビクビク
6人は思いっきり怯えながら出て来る。
陽乃「皆は何をしていたのかなぁ~?」
八幡「ヒッ!?」
「「「「「「ヒッ!!(ヒェッ!?)」」」」」」
俺は自分もそうだが、6人に向かって心の中で合掌した。俺の諦めの表情を見て、6人は更に顔を強ばらせる。自業自得の結果だ。
陽乃「お姉さん達を盗撮しようとしてどうするつもりなのかな〜?」
「「「「「「······」」」」」」