やはり俺達が世界の銃爪を引くのは間違っていない   作:シャルルヤ·ハプティズム

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21話:三輪秀次は彼を受け入れない。

会議終了後、迅さんと、三輪隊をどうするかを話した。結果として、今は何もしないことになった。下手に動いて空閑が更なる危険に巻き込まれる可能性がある。おそらく、三輪先輩は空閑を人ではなく、人型近界民としか、認識していない。

夜になって、空閑とも話したが、空閑は、イレギュラー門の調査に学校にいた。

 

 

 

翌日。僕は家を出ると、遠くに三輪隊の人がいた。隊服から三輪隊だとは分かったけど、誰かは分からなかった。こういう時兄さんのサイドエフェクトって本当に便利だな。今は三輪隊の人は相手にしなくてもいいだろう。迅さんとの待ち合わせの場所に行く。

 

迅「よう修」

 

修「どうも迅さん、おはようございます」

 

迅「さあ行こうか。この先にイレギュラー門の原因を知る奴がいる」

 

修「相変わらず便利なサイドエフェクトですね」

 

迅「ハハッ、八幡のほどじゃないって」

 

修「あれは、チートみたいなもんでしょう」

 

迅「そう言う修のもかなりチートじみてるがな」

 

修「そうですかね」

 

そんな軽口を叩きながら、歩いて行くとこの前馬鹿に連れて行かれたところに来た。そして、そこには空閑とレプリカが居た。そこで、迅さんが口を開く。

 

迅「お前、向こうの世界から来たのか?」

 

その一言で空閑は身構える。

 

修「落ち着け空閑。この人は一昨日話した近界民とも仲良くしようっていう派閥の人だ。迅さん、こいつは空閑遊真。有吾さんの息子です····って言っても分からないと思いますが」

 

遊真「でも何であんたは俺が近界民だって分かったんだ?」

 

迅「俺のサイドエフェクトだ。俺には少し先の未来が視えるんだ」

 

修「それで、ラッドは見つかったか?」

 

遊真「まぁね。てか、オサムが分かってんなら俺がやる必要なくない?」

 

修「悪いな。今僕を見張ってる奴がいてな」

 

遊真「へぇ〜。で、どうする?ラッドって数千とかいるけど」

 

迅「いや、助かった。こいつは俺が持ってってもいいか?」

 

遊真「どうぞどうぞ」

 

どうやら、ラッドをレーダーに映るようにして、隊員総出で駆除するらしい。市民には緊急放送で伝えるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

その後、昼夜を徹して駆除を行い、なんとか時間内に終わらせることが出来た。

その後、迅さんと空閑と話しをしたら何がどうなったかは分からないが、空閑の手柄が僕に付けられることになった。普通、迅さんに付けると思うんだが。しかし、空閑がバレると引き合いに出されて、押し付けられてしまった。もうバレてるの言った筈なんだが。

 

迅「·····そういえば、あの子はどうなの?」

 

修「そうですね。相変わらずです····ハァ」

 

遊真「···ふむ?」

 

 

 

 

 

翌日。一人の少女·····雨取千佳は河川敷で待ち合わせをしていた。彼女は自分の時計を覗き込む。

 

千佳「(ちょっと早すぎたかな·····)」

 

ガシャン!

 

千佳「?」

 

千佳が音のする方へ行ってみると、自転車に乗っている遊真が居た。しかし、再び遊真は自転車に乗っていたが、転んでしまっていた。

 

千佳「大丈夫?」

 

遊真「ムムッ。これはご心配おかけして申しわけない」

 

2人は、それぞれ待ち合わせしていること、遊真は自転車に乗るのが難しいことなどを話している。そこで、千佳の携帯が鳴る。千佳は通話を終え、遊真の自転車に乗る練習の手伝いをする。少しは真っ直ぐ進めるようにはなったが、川に突っ込んでしまった。2人で自転車を引き上げる。

 

遊真「いやぁ助かった。買ったばかりの自転車が川の藻屑になるところだった」

 

その時、千佳が突然血相を変えて走り出した。

 

ウウーッ!!『門発生!門発生!付近の方は避難して下さい!』

 

千佳「ごめん!私もう行くね!」

 

遊真「おい!そっちって!」

 

 

レプリカ『彼女···警報がなる前に気付いているように見えた』

 

遊真「ああ。追うぞ!」

 

レプリカ『遊真、トリガーは使うな。オサムが近くまで来ている』

 

遊真「分かった」

 

 

 

 

遊真「お、見つけた」

 

千佳「····え?」

 

警戒区域内で千佳を見つけた時、近くに砲撃型トリオン兵・バンダーが居り、危ないところだった。そして、遊真は千佳を抱えて離脱する。その直後、バンダーの頭部にアステロイドが放たれる。アステロイドは直撃し、バンダーは向きを変える。向きを変えた瞬間にスラスターで加速したレイガストで、心臓部を斬られバンダーは沈黙した。

 

 

 

 

修「·······千佳!」

 

遊真「·····へ?」

 

千佳「修君!?」

 

修「何度言ったら分かるんだ!バカなことはやめろ!」

 

千佳「ごめんなさい·····街の方に居たら危ないと思って····」

 

遊真「····?」

 

修「ハァ·····レプリカ、ちょっといいか?千佳のトリオン量を計測して欲しい」

 

レプリカ『ならば、場所を変えよう。付近に別のボーダーがいる』

 

修「分かった」

 

 

その後、僕達は弓手場町駅に跡に来た。ここらは、警戒区域に指定され、路線から外されたのだ。何かくっついて来たが、ここで襲撃するだろうな。絶好の場所だし。まぁそれは放っといて、2人から何で一緒に居たのかを聞いたが、待ち合わせ場所が同じで自転車の練習してたら川に落ちたとか、半分くらい何言ってるか分からなかった。

 

修「一応紹介しておく。空閑、こいつは雨取千佳。うちの学校の2年生だ。千佳、こいつは空閑遊真。うちのクラスに転校して来たんだ」

 

そう言ったら、千佳は驚いた。まぁ気持ちは分かる。千佳と同じか、それ以下の身長だからな。

 

千佳「そういえば、さっき修君がトリオンって言ってたけど、トリオンって何?」

 

修「まぁ簡単に言うと、トリガーを使うのに必要なエネルギーだ。お前が狙われるのは、これが理由なんだ」

 

遊真「そういう事だ。レプリカ!」

 

レプリカ『心得た』

 

レプリカはそう言って、空閑の指輪から出て来る。千佳は、さっきより更に驚いている。

 

レプリカ『はじめましてチカ。私はレプリカ。ユーマのお目付け役だ』

 

そして、舌のような物を出す。僕がやると、三輪隊が更にややこしくなるので誤魔化して、千佳に握らせる。少し手間取っているな。そこで、空閑が話し掛けてきた。

 

遊真「オサムとチカって·····コイビト?」

 

修「いや、違うよ。千佳はお世話になった人の妹なんだ。というか、僕の恋人は違う人だ」

 

遊真「おおっ!それは失礼しました」

 

なら、もう少し申し訳なさそうにしてくれ。

 

修「いやいいよ別に」

 

遊真「それより、チカはあんなにあからさまに狙われてんだから、ボーダーに助けて貰えばいいじゃん」

 

修「それが出来たら苦労してない」

 

遊真「ふむ?」

 

修「あいつは超が付くほど強情で、絶対に首を縦に振らないんだ。ボーダーに入るよう説得はしていたんだ。4年前から」

 

遊真「4年もか!どんだけ強情なんだ····」

 

修「だから、ボーダーに入れっていう説得はだいぶ前に諦めたんだ。警戒区域に近づくなって何度も言っているけど」

 

遊真「なかなかにめんどくさい奴だな」

 

修「まぁそう言えちゃうんかな····」

 

遊真「でも、そんなに何で1人で逃げてられるんだ?」

 

修「あいつは近界民の場所が分かるサイドエフェクトを持っているんだ。でも、そのうち限界が来る。だから、せめて自衛の手段くらい持ってて欲しいんだ」

 

実際に今回みたいなことは増えていくだろう。そうなると、千佳が一人で逃げるなんて絶対無理だ。

 

遊真「大変だな····にしても、やっぱオサムは面倒見の鬼だな」

 

修「何なんだそれ」

 

レプリカ『2人とも、チカのトリオン量の計測が終了した』

 

遊真「うおっ!凄いな····」

 

やっぱりこれくらいあったのか。それなら狙われて当然だな。

 

遊真「こんな量持ってる奴初めてだ」

 

ごめんなさい、僕はこれより多いです。······そろそろいいかな。邪魔が入るくらいなら、邪魔をしようとしている者を引き摺り出してしまおう。

 

修「······さてと」

 

遊真・千佳「「?」」

 

修「このトリオン量を見逃すなんて、ボーダーも結構ザルですね!」

 

遊真「突然どうしたんだ?オサム」

 

修「隠れてても最初からバレバレなんですよ。三輪さん!米屋さん!」

 

僕が叫ぶと、三輪隊の2人は出てきた。

 

米屋「あちゃ〜バレてたか~。いつから?」

 

修「僕が家を出た時からです」

 

米屋「ホントに最初からかよ····」

 

修「あと、向こうにスナイパーが二人待機してますよね」

 

三輪「!·····チッ···現場を確認した。これより近界民を排除する」

 

米屋「さ〜て。近界民はどっちだ~?」

 

三輪「今までトリガーを使っていたのはその女だ」

 

千佳「え!?」

 

遊真「違うよ、近界民は俺だよ」

 

その瞬間に三輪先輩が発砲してきた。空閑はシールドでガードする。空閑は迅って人に聞いてくれと言っているが、

 

修「空閑、無駄だ。その人は近界民を駆逐するっていう派閥の人だ。この前も言ったろ。だから、手加減しなくてもいい。全力で制圧しろ」

 

遊真「オーケー。オサム、俺一人でやる」

 

修「分かってる。遠慮なくやってくれ」

 

遊真「よしきた。トリガー、オン」

 

空閑は、真っ黒なスーツのような物を纏った戦闘体に換装する。

 

米屋「うひょー、強そうじゃねぇか!なあ秀次、コイツとサシでやらせてくれよ」

 

三輪「ふざけるな陽介。遊びじゃない。こいつは4人がかりで確実に仕留める」

 

そう言って、お互いに臨戦体勢を取る。三輪先輩が近界民を殲滅するっていう憎悪は、城戸さんを上回ってそうだな。とりあえず、迅さんと連絡を取ろう。

 

修『もしもし迅さん?』

 

迅『ハイハイ~どうした?』

 

修『こっちが見えてますよね?』

 

迅『まぁね〜』

 

修『僕は何かした方がいいですか?』

 

迅『いや、今回は何もしない方がいい。遊真はあれぐらいなら、全然大丈夫だ』

 

修『敢えて、言わなかったこと言っちゃいますか』

 

迅『まぁまあ大丈夫でしょ』

 

修『まぁそれはそうでしょうね。じゃあまた後で』

 

千佳「修君、遊真君って本当に近界民なの?」

 

修「そうだ。でも、他の近界民とは違う。千佳はどう思う?」

 

千佳「私も·····近界民でも、遊真君は怖く感じない···」

 

修「そうか、ならそういうことだ」

 

 

現在、空閑は三輪さんの鉛弾を食らっており、今まさに、三輪隊の2人が飛びかかるところだ。そこで、空閑が動いた。鉛弾をコピーし、オリジナルの数倍の威力で2人に返した。2人は動けなくなり、線路の上に落下した。

 

修「なるほどね····いい連携だな。でもお前なら、もう少しあっさり倒せたろ」

 

遊真「いや、なかなか強かったよ」

 

三輪「クッ·····三雲!何なんだソイツは!」

 

三輪先輩はかなりの動揺を隠さずに聞いてくる。

 

修「空閑がかなり手加減していたとはいえ、あなた方は善戦したと思いますよ。こいつのトリガーは黒トリガーですから」

 

三輪「何!?」

 

そこに、迅さんが奈良坂先輩と古寺先輩を連れてやって来た。

 

迅「やめとけ秀次。黒トリガーを敵に回しても何もいいことはないし、一つも得しないからこれ以上追い回すのはやめとけって、帰って城戸さんに伝えろ。何なら、クビでも全財産でも賭けてやる」

 

三輪「一つも得をしない、だと···そんなことは関係ない!近界民は全て敵だ!」

 

イライラしてきたから少しくらい言い返してもいいかな。

 

修「何をそんな子供みたいな事言ってるんですか?」

 

三輪「何だと!?」

 

修「向こうの世界にだって、いい人はいくらでもいる。例を言えば、第二次世界大戦で日本は原爆を落とされました。でも、アメリカ人全員を恨むのは筋違いですよね」

 

三輪「貴様·····何のつもりだ!」

 

修「近界民全てが敵だなんて言ってたらいつか、破綻しますよ?」

 

三輪「黙れ!貴様に····貴様に何が分かる!?」

 

修「だから、それですよ。あなたの事情は知っています。何で城戸派に居るのかも」

 

三輪「だったら···」

 

修「言いましたよね。全てを恨むのは筋違いだって。そもそも、向こうの世界でそんな事言ってたら、利用されて利用されて潰れますよ。詰まるところ、あなたは何も分かってない」

 

三輪「あぁぁぁぁぁっ!!······ハァハァ······ベイルアウト!」

 

三輪先輩は僕が言ったことを、理解するのを拒むかのようにベイルアウトして行った。

 

遊真「うおっ!飛んだ!」

 

迅「ベイルアウト。ボーダーのトリガーはトリオン体を破壊されると、自動的に基地に帰還出来るようになっている」

 

遊真「負けても逃げられる仕組みか。便利だな~」

 

修「ああ。負けても死なずに済む」

 

迅「·······(死なずに済む、か)」

 

そこで、米屋先輩が戦闘体を解除した。

 

米屋「あー負けた負けた。しかも手加減されてたとか。好きにしろ。殺そうとしたんだから、殺されても文句は言わねー」

 

そのまま、駅のホームに寝転がった。

 

遊真「殺さないよ。あんたじゃ俺を殺せないし」

 

米屋「かーマジかー」

 

遊真「あんたは近界民に恨みはないの?」

 

米屋「·····俺は別段恨みはないけど、あそこにいる奈良坂と古寺は家を壊されてるからそれなりにあるだろうし、さっきベイルアウトした三輪は近界民に姉貴を殺されてるから一生許せないだろうな」

 

奈良坂「陽介、帰るぞ」

 

米屋「おっと、じゃあな!次はサシでやろうぜ!そこのメガネボーイも!」

 

迅「三輪隊だけじゃ報告が偏るだろうから、俺も基地行くけど、修はどうする?」

 

修「僕も行きます。どうせ召集がかかるだろうし。2人はどっかで待っててくれ。千佳、空閑に日本のこと教えてやってくれ。まだ全然分からないだろうから」

 

千佳「分かったよ修君」

 

迅「じゃあ、行こうぜ。またな、2人とも」

 

遊真「じゃあね迅さん」

 

 

 

 

 

 

 

僕達は、会議室に向かっている。迅さんが何を言っても城戸さんが簡単に頷くとは思えない。空閑は多分、玉狛に入るだろうから、ボーダー内のパワーバランスが崩れるっていう名目で、直ぐに襲撃されるだろう。尤も、実質的に玉狛には、ラプラス・サンドラ・クオリア・マステマ・風刃と黒トリガーが5つあるから、パワーバランスなんて最初から存在してないのと大差が無い。今思ったけど5つって凄いな。近界に黒トリガー5つ持ってる国が幾つあるだろうか。

 

 

 

 

 

城戸「·····なるほど。報告ご苦労だった」

 

僕達が報告すると想像通り、近界民の持つ黒トリガーの危険性について騒がれている。迅さんが黒トリガーが、仲間に加われば戦力の大幅な強化になると言ったが、城戸さんは素直にそれを飲まなかった。城戸さんは、空閑を始末して、空閑の黒トリガーを手に入れると言い出した。根付さんと鬼怒田さんが賛同し、忍田さんが反対した。これで、この一件で城戸派と忍田派が完全に対立したことになる(忍田さん引き込めないかな·····)。それに、迅さんが城戸さんの言う事を素直に聞くわけがない。

 

城戸「迅、黒トリガーを奪取しろ」

 

迅「お断りします。城戸さんに俺に直接命令することは出来ません。命令したいなら、うちのボスを通して下さい」

 

上手いこと考えるな。流石は趣味が暗躍。

 

城戸「·····林藤支部長、命令したまえ」

 

林藤「やれやれ。支部長命令だ。迅、黒トリガーを捕まえてこい」

 

迅「はい」

 

林藤「····ただし、やり方はお前に任せる」

 

林藤さんがそう言うと、迅さんは不敵に笑う。

 

迅「了解、ボス。

実力派エリート迅、支部長命令により任務を遂行します」

 

城戸「···林藤!」

 

林藤「ご安心下さい。城戸さんのご存知の通りうちの隊員は優秀ですから」

 

そこで、迅さんが退出しようとしたので、僕も一緒に退出しようとしたところで、

 

唐沢「三雲君、ちょっといいかな」

 

修「何でしょうか」

 

唐沢「君の友人の近界民が何故こっちに来たのかという、目的などは聞いているかい?」

 

この人は、外務·営業部長。交渉の余地があるなら、しておこうと考えたのだろう。

 

修「父親の知り合いがボーダーにいて、その知り合いに会いに来た、と言っていました」

 

唐沢「その知り合いというのは誰なんだい?」

 

修「名前は聞いていませんが、おそらく最上さんです。·····そして、僕の友人の名前は空閑遊真。有吾さんの息子さんです」

 

その言葉に、旧ボーダーの3人が反応する。兄さんも多少驚いたかもしれないが、あまり分からない。鬼怒田さんや根付さんは分からないようで、首を傾げている。それに忍田さんが説明する。有吾さんは、旧ボーダーの創設に関わった人で、忍田さんや林藤さんの先輩であり、城戸さんの同期であると。そこで、忍田さんが聞いてきた。

 

忍田「有吾さんは、今どこに?その、遊真という息子だけを来させるとはあの人の性格からして考え難い」

 

修「有吾さんは、空閑の黒トリガーになって亡くなられています」

 

城戸「修、その空閑遊真という人物は本当に有吾の息子なのかね」

 

修「それは間違いないと思います。顔とか仕草とかかなりそっくりだし、有吾さんが作ったレプリカが同行していましたので」

 

忍田「なるほど。修が言うなら間違いないだろう。迅、修。彼との繋ぎを頼む」

 

迅「はい」

 

修「もとよりそのつもりです」

 

城戸「では解散とする。進展があれば報告するように」

 

 

 

 

僕達は人の居ないところまで、移動して来た。

 

修「ハァ····ここから、どうします?城戸さんは遠征部隊が帰還したら、絶対送り込んで来ますよ」

 

迅「それはそうだろうな。玉狛に黒トリガー6つって向こうの世界の国に匹敵するレベルだから」

 

修「迎え撃つのに僕が出ますか?」

 

迅「いや、修は遊真の方を見てやってくれ。こういうのは俺の役目だ」

 

八幡「それ、俺が手伝いますよ」

 

兄さんが来た。

 

修「兄さん····でも」

 

八幡「問題ない。有吾さんの息子なんだろ?それにあんまいいやり方じゃないけど、その空閑遊真が何かしたなら、最悪の場合俺が始末すればいい。あるいは、何かされたら城戸派を潰してやろうぜ」

 

修「それはどうかと思うよ····出来るとは思うけど···」

 

迅「出来る方がおかしいってお前ら····」

 

 

 

 

 

遊真「おお〜っ!いいところだな!」

 

遊真と千佳は、三門市内でもかなり高所の神社に来ていた。2人は途中で買った、ハンバーガーや飲み物に手をつける。

 

千佳「ねぇ、遊真君。近界民に攫われた人ってどうなるの?」

 

遊真「う~ん。向こうにも国がたくさんあって、千佳ほどじゃなくても、トリオン量が多い奴は結構大事に扱われるよ。でも、何でそんな事聞くんだ?」

 

千佳「えっと····た、ただ気になっただけだよ」

 

遊真「千佳って嘘つくんだね」

 

千佳「えっ?··ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったの。·······えっとね···私、昔から近界民に狙われてたの。ボーダーができるよりずっと前から。

それでね、昔はボーダーが無かったから、皆、近界民に襲われてるって言っても信じてくれなかったの。····でも、一人だけ信じてくれる子が居たの。その子が居てくれたお陰で私は凄い救われた。でも、ある時···その子は私を庇って近界民に攫われてしまった。その後は、私の兄さんが必死に私を守ってくれた。修君はその時私を守るのに、協力してくれた。でも、兄さんはある時いなくなってしまった。修君は近界民に攫われたかもしれないって言ってた····それで、私は人に頼るのが怖くなったの。

········修君はボーダーに入れってよく言ってたけど、私がボーダーに入ればまた、周りの皆に迷惑をかけるかもしれないって、怖くてボーダーにも入れない····」

 

千佳の話を聞く間、遊真はずっと黙って千佳の話を聞いていた。

 

遊真「それでも、千佳は誰かに頼ることを覚えた方がいいよ。オサムに頼れないんなら、俺を頼ってくれ。ボーダーが何人かかってきても俺は負けない。····いや、迅さんは違うな····」

 

千佳「じゃあ、迅さんが敵になったらどうするの?」

 

遊真「大丈夫だよ。迅さんは敵にはならない。迅さんはそんなことしない」

 

千佳「そう、なの?」

 

遊真「ああ。俺が保証する」

 

遊真と千佳はその後も、様々なことを話した。遊真が向こうの世界にいた時のこと。自分のせいで、父親が死んだことや、父親に教わったことを。その後も更に話し込んでいると、修から、合流しようという連絡があったので、2人は神社を出て、言われた場所に向かった。

 

 

 

 

 

迅「お、来たか」

 

修「···早速で悪いが、残念な報せだ。空閑、ボーダーにお前のトリガーが狙われている」

 

遊真「まぁそうだろうな。黒トリガーなんて1個でも大変な代物だからな」

 

迅「ここで、遊真に提案があるんだ。これなら、お前がボーダーに狙われることもなくなる」

 

遊真「ふむ?その提案とは?」

 

迅「シンプルだ。遊真····お前、ボーダーに入んない?」

 

 

 





ボーダー設立時の面々はレプリカと面識がある設定。
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