やはり俺達が世界の銃爪を引くのは間違っていない 作:シャルルヤ·ハプティズム
修「······というわけだ。千佳、分かったか?」
僕は、学校の屋上で空閑と千佳と千佳の友達の夏目さんにアフトクラトルが来た時の行動を教えた。こうでもしないと、千佳は囮になろうとする。それは、千佳にとっては危険以外の何物でもないし、千佳クラスのトリオン量の人間を奪われると、敵が大幅な戦力の増強を図ることも出来てしまう。
修「空閑は、千佳を玉狛に送り届けたら、そのまま戦いに参加してくれ。黒トリガーは、出来れば使わない方がいいけど、いざとなったら使ってくれて構わない。夏目さんは、千佳と一緒に玉狛に居てもいいし、本部に行ってもいい」
遊真「分かったオサム。チカ、これ持ってけ」
そう言って、空閑は指輪からレプリカを出して、ちびレプリカを千佳に渡す。
千佳「ありがとう遊真君」
夏目「分かったっすメガネ先輩」
修「後は、いつ来るかは分から·····」
千佳「何か来た」
警戒区域には、無数の門が開いており、空の色も一気に暗くなった。一旦教師に戻り、先生に一刻も早避難するよう指示を出す。空閑達は、もう玉狛に向かわせている。
修「もうか。空閑、千佳を頼むぞ」
遊真「任せろオサム」
もう一度屋上に上がり、トリガーを起動する。黒トリガーの使用許可は下りてるけど、あれの負担はかなり大きいから、まだ使わない。
修『義姉さん聞こえる?』
陽乃『聞こえるよ~』
修『今、そっちに空閑達が向かったからよろしく』
陽乃『分かった。今、望が一緒に居るんだけど、どうする?』
修『聞こえますか加古さん』
加古『聞こえるわ』
修『加古さんは、南部地区に向かって下さい。合流出来る人が居たら合流して下さい』
加古『分かったわ』
通信を切る。
修「鬼が出るか蛇が出るか·····」
一人呟いたあと、通常トリガーを起動し、空に飛び上がった。
十数分前。総武高校。
俺は、奉仕部の部室で雪乃ちゃんと飯を食いながら、平塚先生の連れてきた依頼人の話を聞いていた。依頼人は一色いろは。後、付き添いで城廻先輩も来ている。依頼ってのは、なんでも、今度の生徒会選挙に勝手に立候補させられたらしい。うちの学校は、推薦人を最低30人は集めないといけないから、計画的に行われたのだろう。でも、推薦人名簿に本名書くのはアホすぎるとは思うが。
八幡「······まぁ、話は分かりました」
一色「ありがとうございます~」
雪乃「それで、担任の先生へ話したりはしたのかしら」
一色「もちろんしましたよ〜!で~も〜、なんか先生が凄いノリノリで〜話聞いてくれないんですよ~」
うわ、なんだこいつ。めちゃくちゃあざとい。あざといけどそこまで可愛くない。ただあざとい。
雪乃「とりあえず、依頼は受けましょう。まず、先生の説得など、そちらても出来る限りやっていただけないかしら。私達は、それが通じなかった時の対策をこうじておきますので」
一色「ありがとうございます〜雪ノ下先輩!」
そんな、あざといくだりがあった時、外から悪寒がした。見ると警戒区域内に、かなりの門が開いている。
八幡「····っとそんなお前には悪いが、依頼は一旦中止だ」
一色「え!?何でですか!?」
八幡「外を見てみろ」
一色「外····な、何ですかあれ!?」
八幡「あざとい演技忘れてるぞ~。平塚先生、生徒の避難をお願いします。雪乃ちゃんは、C級とともに避難誘導」
雪乃「了解」
八幡「平塚先生、雪乃ちゃん以外のボーダー隊員を全員集めて下さい。指示を出します」
平塚「分かった。すぐにやる」
そう言うなり、平塚先生は、ダッシュで出て行った。
八幡「一色だったか?お前も早く行け」
一色「分かりました·····」
八幡「よし、隊員全員集まったな」
三輪「どうするんだ?」
その後直ぐに平塚先生は校庭にボーダー隊員を集めてくれた。
八幡「とりあえず、正隊員は俺以外は東部と南部の二手に分かれて、迎撃だ。C級は市民の避難にあたれ。雪乃ちゃんには、C級と市民の護衛を頼んである」
奈良坂「お前はどうするんだ?」
八幡「俺は西部区域の担当だ。北部には天羽。北西部には、迅さんが向かってる」
熊谷「あんた一人でやるの!?」
八幡「トリオン兵だけなら何体居ようが問題ない。····全員、敵の人型には注意。単独で行動しないように」
「「「「「了解!」」」」」
八幡「行動開始!」
俺が一声かけると、全員が、散っていった。といっても、俺以外は誰かしらと連携するけど。
八幡「もしもし小町」
小町と携帯で連絡をとる。
小町『な~にお兄ちゃん』
八幡「状況は分かってるな?」
小町『もちろん、これから本部に向かうよ』
八幡「それでいい。誰かいたら合流しても構わない」
小町『了解!』
八幡「頼んだぞ」
通話を終了し、俺も担当区域に向かう。
八幡「出し惜しみはしない。ラプラス、起動」
親父の形見でもある黒トリガーを起動する。ボーダーのトリガーは、全部使えるように学習させてある。俺は、グラスホッパーで西部に向かった。
僕は、警戒区域に突入し、湧いて出てくるトリオン兵の殲滅をしている。既に、200体近くバラバラにしたけど、全然減らない。迅さんの予知···最悪の未来。阻止するには、兄さんと合流しないといけないらしい。兄さんは、西部地区に向かったから、今はまだ合流出来ないな。空閑は千佳を玉狛に送り届けたらしい。よりによって、ラービットが出て来るなんて思ってもみなかったが。
諏訪「何だコイツ!?」
諏訪隊は、新型トリオン兵ラービットの遭遇した。
笹森「新型····!?」
諏訪「日佐人、カメレオンで奇襲しろ。俺達で気を引く」
笹森「了解です!」
諏訪と堤が散弾銃で攻撃する。そして、笹森はラービットの背後に周り接近する。そのまま、ラービットの頭部に飛び乗り、弧月を突き刺した。しかし、突然電流が走り笹森は気を失う。笹森を庇って前に出た諏訪は、ラービットに捕まる。ラービットの腹が開き、中から触手が出て来て、諏訪は、キューブにされた。同様にキューブになりかけた東隊の小荒井は、東に狙撃されることで難を逃れる。鈴鳴は、攻撃手の村上が単独で時間を稼ぐことになった。
『敵の新型に諏訪隊長が捕まりました!』
忍田『何だと!?』
八幡『····忍田さん、そいつはラービットです。ラービットは、トリガー使いを捕獲する用のトリオン兵です。こっちでも既に6体出ました』
修『忍田さん!こっちにもラービットが来ました!B級C級には戦わないよう指示を!』
忍田『よし、B級は全部隊で合流しろ!A級はラービットの撃破だ!守るのは、東部と南部だけでいい!』
根付『そ、それでは、北部と西部はどうなるんですか!?』
忍田『問題ない。北部と西部には、天羽と八幡。南西部には、迅が。トリオン兵の殲滅をしている』
根付『そ、そうですか。なら大丈夫でしょう』
諏訪が捕まり、ピンチに陥った諏訪隊もとに、風間隊が到着した。風間隊は、ラービットを連携して攻撃する。後少しのところで、音により、カメレオンからの奇襲が防がれる。風間隊は、連携して弱い所から攻めていく。
「おいおい、もうラービットとまともに戦える奴が出てきたぞ」
黒髪で黒い角を持つガラの悪い男、エネドラはディスプレイに映る青い服の男を観ながら嬉しそうに喋る。
「いやはや、玄界の進歩も目覚しいということですかな」
白髪の杖を持った老人、ヴィザがそう続ける。
「······ん?これは?」
黒い角を持つ今回の襲撃部隊の隊長、ハイレインの呟きに、弟のランバネインが返す。
ランバネイン「どうした兄者」
ハイレイン「エネドラ、これを見てみろ」
ハイレインは、ディスプレイを指差す。
エネドラ「こりゃあ、ツキが回ってきたんじゃねぇか!」
ヴィザ「ほう、もしかしなくとも彼ですな。懐かしい」
ランバネイン「そうか。あいつは玄界の人間だったのか」
彼らが見ているディスプレイには、銀髪で1本だけピョコンと髪がはねている中肉中背の男が映っている。
ハイレイン「そのようだ。もうプレーン体のラービットを7体破壊している」
ヴィザ「彼が居る、ということは、彼の弟も来ていますかな」
「こいつは····!」
今まで黙っていた青年、ヒュースも続ける。
ハイレイン「奴の弟も既にラービットを5体破壊している。もう少ししたら、お前達の出番だ」
違うディスプレイには、メガネを掛けた少年がラービットをバラバラにする様が映っていた。
エネドラ「早くしろよハイレイン。戦いたくてたまんねぇ」
彼等の士気と興奮は高まり、戦いは加速する。