やはり俺達が世界の銃爪を引くのは間違っていない   作:シャルルヤ·ハプティズム

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31話:こうして、戦いに決着がつく。

 

アフトクラトル遠征艇内。

 

ハイレイン「·······やはり、あいつらを放っておくのは危険だな」

 

ミラ「如何がなさいますか?」

 

ハイレイン「······出るつもりはなかったが······不本意ながら俺が出る」

 

 

 

 

 

 

遊真「······どんどん近つげなくなるな」

 

レプリカ『こちらの動きに対応してきている』

 

優真とレプリカは、ヴィザ相手に分の悪い戦いをしていた。ヴィザは、足止めと考えている分戦いに余裕があるのだ。対して、遊真にとってはヴィザの攻撃を凌ぐだけでもそうとうキツかった。

 

遊真「····一つ聞きたいんだけど」

 

ヴィザ「何でしょうかな?」

 

遊真「俺よく知らないんだけどさ、オサムやハチマン先輩って向こうでどれくらい強かったの?」

 

ヴィザ「·····そうですね。彼等は、救世主とも死神や悪魔とも呼ばれていましたね。私にとっても、彼等2人の連携になす術もなくやられたのはいい経験でしょうかな?」

 

遊真「ふ〜ん、なるほどね」

 

ヴィザの遠隔斬撃が飛んでくる。優真は跳んで避ける。

 

レプリカ『もう1度策を練ろう。この相手は、今のユーマでは意識の外から攻めなければ勝てない』

 

遊真「·····いや、それでもだめだ。それに、オサム達が勝ったんなら、何かしらいける筈だ」

 

レプリカ『·······!』

 

遊真「揺さぶり合いじゃ勝負にならないことはよく分かった。このままじゃ時間とトリオンを削られるだけだ」

 

遊真「(親父に鍛えられ6年間。親父が死んでからの3年間。その全部を合わせても、この爺さんの厚みには勝てない)」

 

遊真「勝負をかけるなら、技術とか経験とかとは違うとこだろ·············仕掛けは出来るだけシンプルなものにして、正面から最速で叩く。読み合いのポイントを絞って、相手を一本道に引きずり込む」

 

レプリカ『勝算はあるのか?』

 

遊真「ないと思うか?」

 

レプリカ『いや、それを決めるのは私ではないユーマ自身だ』

 

ヴィザ「(·········来る)」

 

 

 

 

 

修は、八幡、加古、黒江とともに、トリオン兵の殲滅を続けていた。加古、黒江と合同した後も、更にバムスターやバンダーが投入されたため、合計で500体近いトリオン兵を4人で相手する羽目になったのだ。

 

 

修「行け」

 

僕はキューブを27分割し、ラービット3体を狙う。狙い通り3体はガードしたが、ガードごと突き破って3体の上半身を破壊した。

 

八幡「これでラービットは片付いたな」

 

加古「早くないかしら?こっちはまだ30体近く残ってるんだけど?」

 

八幡「そうですか。トマホーク」

 

兄さんは、加古さんと黒江に当たらないようにトマホークを放った。そして、黒江が最後の1体を旋空で倒したことで、僕達は投入されたトリオン兵を全て破壊した。

 

加古「この後はどうするの?」

 

修「他の地区のトリオン兵の殲滅に行きましょう。まだラービットも残ってる筈です」

 

そこに、嵐山さんから内部通信が入った。

 

嵐山『····三雲君!そっちに、キューブ化の黒トリガーとワープ使いの黒トリガーが向かった!こっちは藍と出水、緑川、烏丸が緊急脱出してC級が何人か連れ去られた!』

 

修『嵐山さん達は、そのまま無事だったC級を誘導して下さい!黒トリガーは僕達が相手します!』

 

嵐山『分かった!気を付けろ!』

 

そう言って嵐山さんは通信を切った。その時

 

黒江「········鳥?」

 

八幡「!!」

 

鳥?この状況でそんなことをするのは一人しか居ない。·········まずい!

 

修「·····!!逃げろ黒江!」

 

しかし、僕が声をかけるのは遅く、鳥が直撃し、黒江がキューブになり始めた。

 

黒江「······え?」

 

修「クッ····!」

 

僕は、キューブを分割せずにそのまま撃ち出して、黒江を緊急脱出させた。

 

加古「どうしたの?」

 

八幡「敵の黒トリガー «アレクトール»です」

 

加古「アレクトール?」

 

修「トリオンならなんでもキューブにするトリガーです。使用者は、今回の敵遠征部隊の隊長です」

 

加古「······親玉ってわけね」

 

そこで、僕達の目の前から門が開き、ハイレインとミラが出てきた。

 

ハイレイン「······久しぶりだな。ハチマン、オサム」

 

八幡「ようハイレイン。久しぶりだな」

 

ここを凌げば·······

 

 

 

 

 

 

遊真「行くぞレプリカ!」

 

レプリカ『承知した!』

 

遊真とレプリカは、大勝負に打って出た。

 

遊真は、ヴィザの斬撃をそれ以上のスピードで躱していく。

 

ヴィザ「なかなかに鋭い。(しかし、正直すぎではありませんかな?)」

 

その時、突っ込んできた遊真の体が空中で停止した。遊真の首のすぐ下を斬撃が通り抜ける。

 

遊真「チェイン······バウンド!」

 

チェインで急停止し、バウンドで再加速した遊真がヴィザに突っ込む。ヴィザは遊真の視界の外から斬撃を放ち、遊真の両足を飛ばす。

 

レプリカ『即死は避けた。攻撃は届く。こちらの狙い通りの展開だ』

 

その時、遊真の戦闘体が真っ二つになる。

 

ヴィザ「······残念ですな。気迫だけでは、私の剣は破れない」

 

遊真の戦闘体が爆発する。

 

レプリカ『······良し』

 

その時、煙の中から、換装が解けた遊真が飛び出してくる。

 

ヴィザ「馬鹿な······(生身で·····?)」

 

その時、ヴィザの剣が突然重くなる。

 

ヴィザ「·····!(重石のトリガー!?まさか、わざと斬らせたと?)」

 

遊真「ブースト」

 

遊真がヴィザを殴って、トリオン体を破壊した。

 

ヴィザ「(······換装前からトリオン体だったと?)······やれやれ、これだから戦いはやめられない」

 

ヴィザの戦闘体は、爆発する。遊真は後ろを見もせずに、そのまま飛びだし、オサム達の下に向かった。

 

 

 

 

 

ハイレイン「·····!!!!」

 

ミラ「ヴィザ翁!?」

 

俺達と戦っている最中に、突然2人がおかしな声を発した。そうか、ヴィザと戦っていた空閑がヴィザを倒したのか。

 

八幡「どうした?·····ヴィザがやられたな?」

 

ハイレイン「黙れ「おー怖い怖い」チッ····(ヴィザがやられた!?信じられん······)」

 

修「余所見を!」

 

修がハイレインに向かってブレードを振り下ろす。ハイレインは咄嗟に回避したが、左腕と左足の一部を切り落とした。これで、ハイレインはじきにトリオン切れで撤退せざるを得ないだろう。

 

 

 

 

レプリカ『ユーマ、戦闘体を失った。トリオンも残り僅かだ』

 

遊真とレプリカは、全速力でオサム達の方へと向かっていた。

 

遊真「分かってる!残りは全部印にする!バウンドと遠くから殺せるやつだ!」

 

レプリカ『承知した』

 

遊真「レプリカ!敵の位置を教えろ!······ブースト+ボルト クインティ!」

 

 

 

八幡「ここまでたな。終わりだ、ハイレイン」

 

俺達3人は、できる限り細かく分割したキューブを、ハイレインに撃つ。

 

ミラ「隊長!」

 

ミラがハイレインの前に大窓を出現させ、違う所に反らそうとする。

 

八幡「甘いな」

 

俺の放った弾の一部が門を避けてミラに飛んでいく。

 

ミラ「!!!??弾道が変わった!?」

 

ミラの右腕、右足、左足が穴だらけになる。その時、ハイレインに向かって、後方から多数の弾丸が放たれた。周りの鳥が殆ど消えていたハイレインは、抵抗出来ずもろに受けて、大ダメージを食らう。だが、それで終わらせるわけじゃない。

 

八幡「······修!!!!」

 

修「うぁぁぁぁ!!!!」

 

修が叫ぶと同時に、瞬間移動かとしか思えないようのスピードで、ハイレインに突っ込み、すれ違いざまにハイレインを斬る。あまりの速さに対応出来ずに、ハイレインは真っ二つにされた。

 

ハイレインの戦闘体が爆発し、生身のハイレインが姿を現す。俺は、ハイレインの首にブレードを突きつけた。全く関係ない話だが、俺のラプラスではボーダーのトリガーのうち、テレポーターだけはコピー出来なかった。出来てたら、俺が止めを差してただろうか。

 

八幡「撤退しろ」

 

ミラ「隊長!」

 

ハイレイン「クッ·····ミラ、撤退だ······急げ!」

 

ミラ「わ、分かりました!ヴィザ翁を回収します!······ヒュースは、如何が致しますか?」

 

ハイレイン「ああ、目的は達成した。予定通りヒュースはここに置いていく」

 

修「······自分に噛み付く犬は捨てるのか?」

 

ハイレイン「貴様達は分かっているだろう?ヒュースは連れ帰れば敵になる」

 

修「············」

 

門はそのまま閉じて、アフトクラトルは撤退して行った。空は、侵攻前の晴れた空に戻った。

 

 

侵攻は終わったが、修の様子がおかしい。もしかして、またか?

 

修「·······疲れた。兄さん、ちょっと······休む、ね······」

 

八幡「あ、おい!」

 

案の定、修はそのまま何かが途切れたかのように眠りについた。この状態になると数日起きねんだよなぁ。

 

加古「修君、どうしたのかしら?」

 

八幡「こいつの黒トリガーの反動ですよ。見たでしょ?こいつが瞬間移動したみたいなスピードで動いたの」

 

加古「ええ」

 

八幡「修は、今でもそのスピードに体がついていけてないんですよ。だから、こうやって、黒トリガー使いすぎるとその場で倒れるみたいに寝ちゃうんすよ」

 

向こうの世界で、修は、クオリアを手にしたばっかの時は、しょっちゅう倒れてたからな。最初のうちは1分と、もたなかったからかなり成長していることは間違いないんだが。しかも、初めて起動して能力を使った直後は、倒れて半日眠ってたからな。

 

遊真「········あれ?オサム寝てる?」

 

その時、ヴィザを倒した空閑がこっちに来た。

 

八幡「ああ。黒トリガーの使いすぎによる反動でな」

 

遊真「オサム、無茶したのか」

 

八幡「本人は認めないだろうがな」

 

遊真「ふむ、十分有り得る」

 

レプリカ『有り得る、と言うより確定だろう。オサムの性格を考えれば』

 

八幡「そうだな。それより、修を運ぶの手伝ってくれないか?念のために、本部の医務室で寝かせておこうと思ってな」

 

遊真「いいよ、早く行こう」

 

八幡「ああ」

 

俺達は、そのまま修を本部の医務室に連れて行き、そこのベッドで寝かせておいた。

 

 

 

 

 

迅『くあ~っ!もう大丈夫だ。皆無事だ』

 

ヒュースと戦っていた迅は、地面に寝転がった。

 

宇佐美『本当!?でも、修君が倒れたって····』

 

迅『多分大丈夫だよ。修は疲労で疲れて眠っただけだから。八幡によれば、向こうでも黒トリガー使いすぎて、疲労でしょっちゅう倒れてたらしいから』

 

宇佐美『よかった~』

 

ヒュース「·····貴様···!」

 

迅「悪かったな。お前がフリーになるとうちの後輩がやばかったんだ·······でも、お前、こっちに残って正解だと思うよ?俺のサイドエフェクトがそう言ってる」

 

ヒュース「·····!(コイツ·······)」

 

迅「もう戦ってもしょうがない。投降しろ悪いようにはしないさ」

 

ヒュースは、結局ハイレインに置いていかれたため、捕虜として迅についていくことにした。

 

 

 

 

 

迅『城戸さん、もう戦力の追加はないよ。ぶっちゃけ、八幡と修の所に敵の戦力の半分以上が行ってたから。各地区へに救護班向かわせても大丈夫だよ』

 

城戸『········迅。この結果はお前の中ではどのあたりの出来だ?』

 

迅『う~ん······最高に限りなく近い2番目ってところかな?A級B級が捕まりまくるパターンも民間人が死にまくるパターンも、玉狛が襲撃されて避難してる陽乃さん達が連れ去られるパターンもあったし、八幡が攫われて修が死ぬ未来まであった。·······皆本当によくやったよ』

 

城戸『·······なるほど。分かった。御苦労』

 

 

 

民間人 死者0名 軽傷42名 重傷23名

 

ボーダー 死者6名(全て通信室オペレーター)重傷2名 行方不明者23名

 

近界民 死者1名 捕虜1名

 

対近界民大規模侵攻三門市防衛戦 終結

 

 

 

 




被害者が原作より少ないのは、千佳が居なかったことと、戦力の多くを八幡達に割かれたからです。
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