やはり俺達が世界の銃爪を引くのは間違っていない   作:シャルルヤ·ハプティズム

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今回の修のトリガーセット

メイン サブ
レイガスト アステロイド
スラスター イーグレット
バイパー グラスホッパー
バッグワーム シールド

バッグワームは使った方がいいか、と反省したよう。
実は、修のトリガーにはリミッターが他の隊員同様にかけられています(緊急脱出とかでの基本性能に使う際、安定させるため)。ランク戦時は、リミッターの解除は出来ません(防衛任務時は可能)。
しかし、八幡と陽乃のトリガーは、(何段階かある)リミッターを、最終段階以外全て外しています(玉狛で、かなりトリガーを改造しているので、基本性能で使うトリオン量を調節してある)。なので、修と八幡・陽乃では、ボーダーのトリガーで使えるトリオン量が全然違います(黒トリガーなら違う)。今回、突発的にできたこのオリジナル設定を適用します。


38話:ROUND4。彼らは新たな壁に直面する。

2月15日。

 

綾辻『·······B級ランク戦ROUND4!実況を務めます嵐山隊の綾辻です!解説席には、風間隊隊長の風間さんと、加古隊隊長の加古さんにお越しいただきました!』

 

風間・加古『『どうぞよろしく』』

 

綾辻『転送まで後僅か!MAPは「市街地B」です!高い建物と低い建物が混在し、場所によっては非常に射線が通りにくい地形。選択したのは東隊です。

地形戦と言えば、ROUND4にて、那須隊が天候設定で敵部隊の分断を狙うという大技を使ってきましたが·····』

 

加古『面白かったけど······東さんがそういう博打をするとは考えにくいわね』

 

風間『だろうな』

 

綾辻『なるほど。ここで、全チーム仮想ステージへと転送完了!······天候「雪」!積雪は30cmといったところか。戦闘体なら走れなくはないが、移動には少々骨が折れるといった様子』

 

積雪の中、全隊員が転送される。ほぼ全ての隊員が、均等にバラけた状態になった。

 

加古『これ、東さんじゃないわね。小荒井君よ小荒井君』

 

綾辻『転送位置は、どの部隊も均等にバラけています。雪上戦を仕掛けた東隊、仕掛けられた3チームはどう動くか!』

 

 

 

辻『ひゃみさん、レーダーの敵の数が足りないんだけど』

 

氷見『東隊が全員バッグワーム使ってる。雪で動きを鈍らせて、奇襲してくるかも。グラスホッパー持ってるかもしれないから気をつけて』

 

辻『了解です』

 

犬飼『二宮さんどうします?やっぱ、合流しますかね?』

 

二宮『·······チッ』

 

 

 

綾辻『玉狛第2、東隊は合流を優先する模様。影浦隊は急戦を仕掛ける模様。二宮隊は動きが鈍いようですが·····』

 

二宮の動きが鈍いため、他の隊員も必然的に動きが鈍る。

 

風間『慎重だな。東隊が仕掛けたMAPの意図を図ろうとしているのかもな』

 

加古『雪は絶〜~〜っ対、東さんの作戦じゃないわ。そんなことも見抜けないんじゃまだまだね』

 

綾辻『東隊は迷わず合流地点を目指す!玉狛より合流が早そうです!』

 

 

 

奥寺『7番で小荒井と合流します。目標の情報を下さい』

 

東『一番近いのは玉狛の空閑。次が二宮隊の犬飼。もう1人はまだ未確認だが、空閑と合流しようとしてるあたり玉狛の三雲だろう』

 

人見『バラけてるうちに獲りたいわね。空閑君と三雲君には気をつけて。戦う時は3人で。いいわね?』

 

小荒井『了解!』

 

 

 

修「(·····東隊の動きが掴みづらいな。こっちの動きはスナイパーの東さんとかが見てるだろうからな······こっちもバッグワームを使うべきか?)」

 

その時、7番周辺の隊員にメテオラが降ってきた。

 

修「(······あれが北添さんの適当メテオラか·····)」

 

適当メテオラは、全てが避けられる。

 

 

仁礼『おいゾエ!一発も当たってねぇぞ!』

 

北添『いやいやヒカリちゃん。レーダー頼りならこんなものじゃない?ついでに、東さん達が隠れてそうな所教えて?』

 

仁礼『······ったく、お前らはアタシがいなきゃ何も出来ねぇな!』

 

 

犬飼「出た、ゾエの適当メテオラ。これはウザい」

 

 

二宮「アステロイド」

 

二宮は、正四角錐型にアステロイドを6個に分割し、近くにいる北添に放つ。北添は間一髪でこれを免れる。

 

北添「やばっ!一番近いの二宮さんだった!」

 

北添『ユズル、ヘルプ!』

 

ユズルは二宮にイーグレットを撃つ。が、二宮はシールドを集中し難なく防ぐ。

 

ユズル『(イーグレットじゃダメだな······)ゾエさん頑張って逃げて』

 

北添『マジ?』

 

 

 

二宮『北添と絵馬が近い。俺が獲る。辻と犬飼は玉狛を獲りに行け。影浦と空閑には必ず2人でかかれ。スナイパーの射線に入るなよ』

 

二宮は2人に命令を下す。

 

辻『辻了解』

 

犬飼『犬飼了解』

 

二宮は、まず北添を獲るべく、北添を追う。

 

 

北添『ちょっ、二宮さんマジでこっち来てるんですけど!』

 

仁礼『なるべく粘って死ね!』

 

北添『ヒドイ!』

 

影浦『俺ぁ空閑と遊んで来るぜ。あいつが一番面白そうだ』

 

仁礼『ちゃんと点取って来いよカゲ!ゾエの犠牲を無駄にすんな!』

 

影浦『へーへー、空閑のついでにな』

 

北添『あれ?ゾエさんの犠牲軽くない?』

 

 

 

宇佐美『他の隊が集まって来たよ。多分、東隊の攻撃手2人も来てる。合流前に当たることも有り得るから気をつけて!』

 

遊真『了解』

 

遊真は塀を走りながら、返答する。

 

修『千佳は下手に動くな。敵にスナイパーが2人いる。見つかったらやられるぞ!』

 

千佳『了解!』

 

 

 

綾辻『北添隊員お得意の曲射砲撃!二宮隊長がそれを追う!影浦隊長も乱入か!絵馬隊員は北添隊員の援護にまわる模様です。MAPは、玉狛を中心に9人が集まる!唯一援護のない影浦隊長は不利か』

 

加古『乱戦ならそうでもないわね。影浦君には狙撃も不意打ちも通用しない。他の人に比べたら、数の不利は関係ないわね』

 

風間『それは東隊も同じ。獲りやすい点に狙いが集中する。狙われる玉狛がどう動くか見物だ』

 

 

 

犬飼「目標確認。こっちがメガネ君か」

 

辻と合流目前だった犬飼が修を発見する。修も同様に犬飼を発見。

 

修「目標確認」

 

修はレイガストを盾モードで構える。犬飼がライフルで撃ってくるのを皮切りに、2人が射撃線を始める。

 

 

 

一方。修と合流しようとしていた遊真は、立ち止まる。遊真の目の前を斬撃が通り過ぎる。そのまま進んでいれば、辻に斬られていただろう。

 

遊真「······足止めか」

 

辻「その通り。だが、悪いが相手は俺じゃない」

 

辻はその場を離れる。遊真は、追おうとしたが逆から来た影浦に意識を向け、辻を追うのを諦める。

 

影浦「よぉチビ·······遊ぼうぜ」

 

遊真「今、忙しいんだけど」

 

 

 

綾辻『転送して間もなくですが、あちこちで既に戦闘が始まっています!MAP中央付近では、玉狛の合流が阻まれた模様』

 

加古『修君はなかなか近づけないわね。雪で鈍った機動力では犬飼君の攻撃を掻い潜れない』

 

風間『それくらい分かっているだろう。そうなる前に何か手を打つだろう』

 

修は付近の建物の壁をアステロイドで破壊し、建物に入る。

 

綾辻『三雲隊長、雪上戦を嫌って建物の中へ!』

 

修は、アステロイドの置き弾で攻撃しつつ犬飼と距離を取る。犬飼はそれをシールドで防ぎつつ、修を追う。修に追いついた犬飼だったが、レイガストを持って待ち構えていた修に、スラスターで吹き飛ばされる。犬飼がアステロイドの追撃をシールドで防ぐと、窓を蹴破って侵入してきた東隊の2人に右腕を斬られる。

 

犬飼「君達いたの」

 

犬飼は斬り飛ばされた右腕からライフルをとり、左腕でライフルを撃つ。東隊と修の3人は、銃撃を防ぐ。そこに、辻が壁を破壊して割り込む。

 

小荒井『あらら、揃っちまった』

 

奥寺『まぁ、まだ予定のうちだ』

 

 

辻『東隊の2人がいるってことは、東さんが狙撃位置についてますよ』

 

犬飼『分かってる。足を止めるなよ』

 

 

修「(······二宮隊と東隊が2人ずつ。二宮さんは別として、東さんは何処だ?)······アステロイド」

 

修は、アステロイドで4人を牽制する。4人は、シールドで防ぎつつ接近戦を展開している。犬飼は修を狙うが、2人の間には東隊の2人と戦っている辻がいるため、修を狙えない。

 

犬飼「·······チッ」

 

 

綾辻『屋内戦に5人が集って2対2対1!有利はマスター級2人の二宮隊か!それとも、手傷を負わせた東隊か!』

 

加古『有利なのは東隊ね。あの位置だと、犬飼君は援護しにくいのよね。味方を撃つ可能性があるわ。銃手が乱戦で援護するには角度がいるのよね』

 

風間『小荒井と奥寺は、一人一人ならそこまで手強くはないが、連携のレベルは風間隊に次ぐと言っていいだろう。組んで戦えば格上も食える使い手に変わる。そして何より······』

 

 

修は、レイガストを消しバイパーを出す。

 

修「(·······狙えるか?)········バイp··········しまっ!」

 

 

風間『·······最初のA級1位部隊を率いた東春秋がいる』

 

 

修は、急いで後ろに跳ぶが、壁に大穴を空けて撃ち込まれた弾に、右腕の肘から先を飛ばされる。修は、左手にイーグレットを出し、カウンターで撃ち返し、東の左腕を奪う。

 

修「(······東隊がすぐ側で戦っている隙を狙ったのは失敗だったか!)」

 

修はイーグレットを消し、グラスホッパーを展開。左手にレイガストを再展開して東を追う。

 

 

綾辻『東隊長、壁越しに狙撃!三雲隊長の右腕を奪う!しかし、三雲隊長も負けてはいない!カウンター狙撃で東隊長の左腕を奪った!三雲隊長、そのまま東隊長を追う!』

 

修は、レイガストを盾モードに展開し、グラスホッパーで素早く東を追う。90m近くあった距離は、修がグラスホッパーの出力を最大まで引き上げたため、一瞬で60m圏内まで距離を縮められてしまった。

 

東「(·····緊急脱出·····は無理か)」

 

東は、グラスホッパーで自身を狙う修を狙撃するが、グラスホッパーとシールドで全て躱される。

 

東「·········早かったな」

 

東は降参のポーズをとる。

 

修「·····それはどうも」

 

修はレイガストで東の首を刎ねた。

 

 

綾辻『東隊長緊急脱出!乱戦は玉狛第2が一歩リード!東隊長の壁抜き狙撃は、チーム3人の観測データと精細な地形データとの複合オペレーションです!MAP選択権を持つチームならではの大技!』

 

加古『珍しいわね。壁抜きなんて当てにくいから普通はやらないのに』

 

風間「(·······それだけ三雲を警戒していた、ということか?)」

 

 

小荒井「うげぇマジで?東さんがやられた!?」

 

奥寺「(········ヤバイな)」

 

 

4人は互いを睨み合っている。

 

犬飼『「東隊は深追いするな」って指示だ。もう屋内戦に付き合う必要もないな』

 

辻『でも、表も足場は悪いですよ?狙撃されません?』

 

犬飼『表でも面倒なのは一緒だろ。メガネ君が狙ってくるかもしんないし。ここいても得をしない。外に出てやれることを増やそう』

 

辻『了解。玉狛の大砲もまだ撃ってませんしね』

 

犬飼『大砲ちゃんは気にしなくていい。人が撃てないって話だ』

 

 

風間「(··········三雲がその場を離れて東さんを倒してから、あまり動いていないが、何故大砲を撃たない?この状況以上に大砲が活きる場面があるのか?)」

 

 

修も風間と同じように考えていた。

 

修「(········この位置なら、砲撃で点を獲るチャンス。······でも千佳は········どうする?····無理に撃たせても、人を撃てるようになるとは限らないし、逆に、もっと怖がるかもしれない······)」

 

修が一瞬戸惑う。その時───

 

 

氷見『警戒!』

 

犬飼・辻『『!!!』』

 

 

ドゴォォォッ!!!!

 

東隊・二宮隊の4人が戦っていた位置が大爆発した。

 

「「「「「!!?」」」」」

 

 

綾辻『雨取隊員、4人まとめて狙った!しかし、これは全員に躱される!』

 

千佳が、自分から狙撃したのだ。

 

 

修「(····千佳が······自分で撃った!?)」

 

 

辻『人撃てないんじゃなかったんですか?』

 

犬飼『レーダー頼りだろ。獲りに行こう。浮いた駒だ』

 

 

修『······ッ!千佳、緊急脱出しろ!』

 

修は、一瞬の思考の停止を振り払い千佳に指示を出す。

 

千佳『了解!』

 

ピーーッ!

 

千佳「·······!!!?」

 

千佳は緊急脱出しようとしたが、既に二宮隊が千佳の周囲半径60mまで接近していた。ランク戦時は、相手の隊員が周囲半径60mまで接近していた場合、緊急脱出出来ない。

 

 

綾辻『あっと!雨取隊員、自発的に緊急脱出!?しかし、60m圏内まで二宮隊に接近されていた!』

 

 

犬飼『思ったより近くにいたな大砲ちゃん。ちゃちゃっと獲りに行くぞ』

 

辻『了解』

 

二宮隊の2人は千佳を獲りに向かった。

 

 

修『遊真!千佳をカバーだ!僕もすぐに向かう!』

 

修も遊真にカバーの指示を出す。

 

遊真『了解!』

 

 

 

遊真「悪いねカゲウラ先輩。急用ができた」

 

影浦「あァ!?」

 

遊真は、グラスホッパーでその場を離脱し、千佳のカバーに向かう。

 

 

 

遊真と修がカバーに向かっている一方、千佳は既に二宮隊の2人に追いつかれていた。犬飼が銃撃で千佳を狙うが、千佳のシールドする易々と防御する。

 

犬飼「シールド固っ。流石トリオンモンスター」

 

そこに、遊真がグラスホッパーで接近し、犬飼に斬り掛かる。が、辻が弧月で遊真を阻む。

 

犬飼「辻ちゃんナイス」

 

その時、遊真が、千佳にグラスホッパーを踏ませ犬飼と距離をとらせる。

 

犬飼「(味方にグラスホッパーを踏ませて·····)面白いけど······悪足掻きだね」

 

犬飼が千佳に接近する。その時、犬飼の前方の建物の屋根が光る。犬飼は集中シールドで防御するが、弾はシールドを突き破って犬飼の右肩を消し飛ばし、犬飼はそこから先を失う。

 

犬飼「アイビス······!」

 

体勢が崩れた犬飼だったが、修の狙撃によって、更に左膝の先を失う。その時、犬飼に影がかかる。次の瞬間、犬飼の上空から影浦が襲いかかる。犬飼は影浦を狙って銃を連射したが、影浦が身を捩って躱す。影浦は、犬飼の供給機関をスコーピオンで貫いた。その数秒後、千佳も自発的に緊急脱出した。

 

犬飼「おいおい·····皆女の子に甘くない?」

 

影浦「知るか。黙って死ね」

 

 

綾辻『犬飼隊員緊急脱出!影浦隊が見事掻っ攫った!雨取隊員も逃げ切り緊急脱出!結果的に影浦隊に救われた模様!』

 

 

 

 

一方、千佳が緊急脱出していく軌道を遠くから眺めていたユズルの後ろから二宮が現れる。

 

二宮「お前が玉狛贔屓だったとはな。絵馬」

 

ユズル「そんなんじゃない。あんたらが嫌いなだけだ」

 

二宮「······そうか」

 

二宮は、三角錐型に分割したアステロイドをユズルに撃つ。ユズルはシールドで回避するが足を削られる。

 

氷見『命中しましたが倒せていません。脚に当たったので、機動力は鈍ってる筈です。周辺の建物の内部MAPを送ります』

 

二宮「ああ。あとは辻をサポートしろ。俺は絵馬を追う」

 

氷見『了解』

 

 

 

綾辻『得点をアシストした絵馬隊員だったが、二宮隊長に捕まった!そして、MAP中央では攻撃手5人が勢揃い!スナイパーのいる玉狛に分があるか!?』

 

影浦がしなるように両腕のスコーピオンを振るう。それを筆頭に、場の全員が戦闘を開始した。修は、それぞれをイーグレットで狙うが、場が入り乱れており、遊真に当たる可能性もあるため迂闊に撃てない。

 

綾辻『入り乱れる5人の攻撃手!東隊の2人と玉狛の空閑隊員はグラスホッパーを使える分、雪の影響を受けにくいか!尚、三雲隊長はスナイパーに徹しています!援護のある玉狛の空閑隊員に対する4人はどう動くべきだと思いますか?』

 

風間『玉狛の有利を抜け出したいところだが、三雲がバッグワームを使っている。場が動いて敵が散らばるなら玉狛には好都合。浮いた順に狙撃するだけだ。三雲を獲りに行きにくいこの状況なら、他の4人

が動くのはキツいだろう。だが、幸いなことに、乱戦で三雲もまだ撃っていない』

 

 

 

二宮から逃げていたユズルは、屋内に身を隠していた。

 

北添『ユズルヤバい?ヘルプ行こっか?』

 

ユズル『いや、いいよ。どうせ逃げきれないし。カゲさんの方に行って。普通なら負けないだろうけど、今回雪だし、カゲさんグラスホッパー入れてないし』

 

北添『OK!』

 

その時、ユズルの近くの壁が破壊され二宮が現れる。

 

ユズル『ゾエさん急いで。もうあんま時間稼げないから』

 

 

 

ステージ中央部。

 

遊真が奥寺に斬り掛かる。奥寺に止められるが、膝からブランチブレードで更に攻撃する。これも防がれる。 今度は、遊真の後ろから小荒井が斬り掛かる。遊真は頭からブレードを出してこれを止める。そこを、辻がまとめて斬ろうとする。奥寺と小荒井はグラスホッパーで避けるが、遊真は動けない。ブレードが遊真に及ぶ瞬間、辻の弧月が狙撃され、ブレードの真ん中が破壊される。遊真は斬られずに済んだ。

修は、無理に敵を狙わず、遊真が防げなそうな攻撃を、狙撃で防ぐ方針にしていた。

 

辻「な·······っ!」

 

その時、小荒井と遊真をまとめて影浦のマンティスが襲う。遊真はグラスホッパーで難を逃れる。小荒井も身を捩って躱す。

 

小荒井『あっぶね!影浦先輩の間合いだった』

 

奥寺『距離間違えるなよ』

 

影浦「チッ······邪魔クセーな······」

 

辻「(あの狙撃·······)」

 

 

綾辻『やはり、空中組が乱戦のメインを張る展開。地上戦組は足元の悪さからかいつものように踏み込めない。全体的に玉狛が有利か』

 

 

ドン!!!

 

修「(·····緊急脱出?誰だ?)」

 

 

綾辻『影浦隊絵馬隊員、ここで緊急脱出!二宮隊が1点取って3チームが並んだ!』

 

二宮から逃れられなかったユズルが緊急脱出したのだ。

 

 

仁礼『おいカゲ!ユズルが緊急脱出したぞ!』

 

影浦『ケッ····おいゾエ!』

 

北添『はいはい、ユズルの分も働きますよっ』

 

北添が適当メテオラを放つ。

 

 

修『遊真、メテオラだ!』

 

遊真『了解』

 

 

北添のメテオラが、攻撃手が斬り合う中に放たれる。それぞれは爆発で視界を塞がれるが、オペレーターの視覚支援により、すぐに視界が元に戻る。

 

影浦「やっと来やがったな」

 

煙の中から現れた影浦が奥寺を切り裂く。

 

小荒井「奥寺!」

 

辻「余所見したな」

 

奥寺の緊急脱出に気を取られた小荒井が辻に首を斬られる。小荒井は緊急脱出した。小荒井の緊急脱出と同時に、修が辻を狙撃する。辻は、対応出来ず緊急脱出する。

 

辻「(爆撃で射線が······)不覚だな····」

 

 

遊真は影浦と対峙していた。

 

影浦「来いよチビ。今度こそ遊ぼうぜ!」

 

 

修は、辻を狙撃したすぐ後、北添も狙撃した。しかし、二宮のシールドによって、狙撃を防がれる。

 

修「······!?」

 

北添「二宮さん?」

 

 

綾辻『二宮隊長が北添隊員をカバー!?』

 

加古『貪欲ね』

 

 

二宮「俺のポイントだ」

 

北添「ですよね〜」シュドッ

 

北添が適当メテオラを放つ。その直後、二宮のアステロイドで北添が緊急脱出した。

 

修『遊真、もう一発爆撃だ!』

 

修は、再度遊真に爆撃を伝えるが、影浦に押されつつある遊真は、メテオラにまで気が回らずメテオラに巻き込まれる。シールドで何とか緊急脱出は免れたが、左足を完全に失う。

 

遊真「クッ·······」

 

影浦「どうしたチビ!」

 

 

綾辻『影浦隊と玉狛第2の攻撃手対決!ザクザクとスコーピオンで削り合う!ただし、得点は3チームで横並び。となれば当然·······黙って見ている筈がない!』

 

二宮が、両攻撃ハウンドで遊真と影浦を狙う。修は、バイパーで遊真に当たりそうな弾を撃ち消していくが、間に合わない。遊真と影浦にハウンドが襲い掛かる。遊真と影浦はシールドを張って防御する。

 

 

綾辻『二宮隊長の両攻撃ハウンド!三雲隊長、バイパーで撃ち消していくが間に合わない!この火力!射手2位は伊達ではない!』

 

 

影浦「チッ·······二宮·····!」

 

 

風間『人数が減ったから火力差で押し込みに来たな』

 

綾辻『空閑隊員被弾!流石に苦しいか!?なんとこ遮蔽物を使って凌ぎたいところ!二宮隊長、距離を詰めて寄せにかかる!』

 

二宮は遊真の背後からハウンドで襲いかかる。修がイーグレットで狙撃するも、集中シールドで防がれる。二宮は、修の狙撃位置を辻が狙撃された角度などから割り出していた。それを見た遊真は、グラスホッパーで二宮に突っ込む。

 

修『遊真!』

 

 

綾辻『空閑隊員前に出た!?ハウンドの有効半径を見切ったか!』

 

加古『遊真君いい動きね。でもそのハウンドは·····相手を動かすハウンドなのよ』

 

二宮は接近しようとした遊真をアステロイドで撃ち抜く。遊真は、穴だらけになりながらも、マンティスを二宮に放つ。

 

修・影浦「「········!」」

 

修は遊真のマンティスを見て、もう一度狙撃する。しかし、狙撃は集中シールドで防がれ、遊真のマンティスは届かなかった。遊真は緊急脱出した。修は、二宮と影浦相手に火力勝負に出ようかとも考えたが、東に右腕を撃たれ、更に二宮の両攻撃ハウンドを撃ち消すために、トリオンを大幅に使っていたため、遊真の緊急脱出を見て、やむなくバッグワームを起動し二宮と影浦から距離をとった。

 

 

 

 

綾辻『さぁ、試合は一転して静かな展開。全員がバッグワームを使って距離をとりました。これはどういうことでしょうか?』

 

風間『狙える駒がいなくなった、ということだな。普通なら攻撃手が的にされるが、影浦には不意打ちが決まりにくい。三雲は東さんに右腕を撃たれているから、グラスホッパーと併用しながら2人と戦うだけのトリオンが残っていないのだろう。他の2人は下手に動けば、狙撃されて即死も有り得る。普段なら噛みつきに行く影浦も、雪のMAPではいつものようにはいかないだろう』

 

 

 

仁礼『絶対動くなよ!狙撃されて殺されるだけだからな!』

 

北添『二宮さんも狙ってくるしね』

 

ユズル『2点獲ったんだから好きにさせれば?』

 

北添・仁礼『『いやいやいや』』

 

影浦「·······チッ、つまんねーことになったぜ」

 

 

 

犬飼『メガネ君から落とすのはなしなんです?その後カゲを落とせば·······』

 

二宮「三雲は待ちに徹している。しかも、奴はグラスホッパーを持っている。捜しても無駄だ。特にこの雪なら尚更のことだ」

 

 

 

宇佐美『流石に·······今回はこのままタイムアップ待ちだね。修君、もう2人と戦うだけのトリオン残ってないね。東さんに右腕撃たれて一気に漏出しちゃったからね〜』

 

修「すいません······せめて、東さんを右腕落とさずに倒しておけば·····」

 

遊真『いやいや〜、今回の得点は全部修が獲ってんだから、そんなに気負わなくていいよ』

 

千佳『うん、私が不用意に撃たなければ、二宮隊の人に狙われずに済んだかもしれないし』

 

修「そうか··········」

 

宇佐美『3人とも、もう試合終わるよ』

 

修「········分かりました」

 

修がそう言うと同時に、時間切れとなった。今回は複数のチームが生存のため、生存点はどのチームにも入らない。

 

 

 

加古『試合はもう終わりね。修君が完全に撤退モードだわ。二宮君もそれは分かってるだろうから、危険を冒してまで攻めにはいかないでしょ』

 

綾辻『········試合終了!最終スコア 4対2対0対2 二宮隊の勝利です!そして、本日全ての試合が終了!暫定順位が更新されます!二宮隊、影浦隊は順位変わらず。鈴鳴第一が6位、諏訪隊が7位にそれぞれジャンプアップしたため、玉狛第2は8位、東隊は10位にダウンという結果になりました!それでは、時間も押してきてますので、試合の好評をお願いします』

 

風間『·····今回は殆どの得点が各部隊のエースによって上げられているが、重要なのはそれ以外の動きだ。エース以外の隊員の動きが、そのまま得点差に現れていると言える』

 

加古『そうね。影浦君も雪で動きは鈍かったけど、ゾエ君とユズル君のアシストで2点獲れてるし、早めに犬飼君を倒せたのも大きかったわ』

 

綾辻『確かに······東隊もMAPで積極的にチャンスを作り出そうとしていました。では、空閑隊員中心の玉狛第2はどうでしょうか?』

 

風間『前半、3人とも単独行動になったのが痛かったな。あのチームがそこまで合流を意識しているとも限らないが。三雲も空閑も、それぞれが敵のエースに狙われていたからな』

 

綾辻『なるほど。それではB級ランク戦ROUND4これにて終了です。解説の風間隊長、加古隊長ありがとうございました』

 

風間・加古『『ありがとうございました』』

 

 

 

 

その夜。玉狛支部。

 

陽太郎「うっ······ひっく····」ボタボタボタ

 

玉狛第2の面々が支部に戻ると、そこでは陽太郎が大泣きしていた。隣では、ヒュースがたい焼きを頬張っている。

 

遊真「··········?どうした?」

 

八幡「落ち着け陽太郎」ナデナデ

 

八幡が陽太郎の頭を撫でる。

 

陽太郎「いいんだ·····みんなはよくがんばった」

 

陽太郎は泣きながら、遊真に親指を立てた。

 

陽乃「ヒュースってホントに捕虜なの·······?」

 

遊真「····で、何で泣いてんだ?」

 

陽太郎「今日な·········」

 

 

 

 

陽太郎は、実は今日、迅とヒュースが玉狛第2が勝つか負けるかで、賭けをしていたことを話した。

 

遊真「なるほど·····賭けか」

 

修「それで、陽太郎が泣いてたのか」

 

レプリカ『私個人として見れば、いい試合だったとは思うが』

 

ヒュース「お前達が勝っていたなら、迅は俺に玉狛第2に入れとでも言うつもりだったんだろうが······残念だったな。俺はお前達に協力などしない」

 

桐絵「何偉そうなこと言ってんの?そんなの本部が認めるわけないでしょ。あんたを入れて遠征部隊に行くなんて100%有り得ないわ」

 

八幡「(ヒュースって捕虜なんだよな·······?)」

 

ヒュース「だからそうだと言っている。それに、今のオサムに組む価値はない」

 

桐絵「なんですって!?」

 

修「桐絵落ち着いて(······とは言ったもののヒュースの言う通りだ。こんなんじゃ、また上位に上がっても負けるだけだ。どうすれば······)」

 

レイジ「(捕虜としての交換材料なら····いや、流石にそれでもチームに入れるのは無理か)」

 

 

 

 

 

 

 

修「烏丸さん、折り入ってお願いが」

 

烏丸「どうした?」

 

修「実は·······」

 

 

 

烏丸「分かった。連絡をとってみる」

 

修「ありがとうございます」

 

 

 




修のサイドエフェクトは、五感が強化された(菊地原の強化聴覚みたいな)というよりは、霊感があるみたいな感じで、トリオンが見えたり普通じゃ聞けない周波数の音が聞けたりという感じです。
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