ぴかちゅうのなく頃に再   作:せいばー

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私…ここまでなの………

この歪んだ時間が終わるとき、最期だということを嫌でも理解させられる。

嫌だよ。

まだ、貴方を見つけだしてないんだから……

それに、ピカチュウだって助けないと……

次の瞬間、歪んだ時間は終わりを告げた―





その瞬間、空から轟音と共に雷の矢が放たれた。


オムスターの最期の攻撃は制される。




それは

見慣れた

小さな

この腕に抱いているのに…

そこにいて欲しいと願った

存在しないはずの現実。

あるいは奇跡なのか

「待たせたな」

そこにいたのは、間違いなく―。



鈍(ニビ)4

雛「え???。なん、なのよ。あんた、ピカチュウなの?」

 

 

腕に抱いてるピカチュウと、そこに”い”るピカチュウを見ながら

雛は事態が呑み込めない。

 

 

ぴ「あ、俺。影分身と”みがわり”で出来た分身体なんだ」

 

雛「へ?」

 

 

真相はこうだ。

先のプテラの急降下からの攻撃の際、避けるのは困難と見たピカチュウは

咄嗟にみがわりを使ったのだ。

 

みがわりは、実体からエネルギーを用いて自身のコピーを作り出す。

本来ならこのみがわりは意思を持たない。

そこで、ピカチュウはみがわりに影分身で自身を投影し、

行動可能な分身体を生み出したのだ。

 

 

 

雛「そんなことしてるなら、もっと早く出てきなさいよ!

  心配したじゃない」

 

ぴ「そうか。俺のことがそんなに愛しかったか。すまん。すまん」

 

雛「べ、別に。あんたのことなんて心配してないわよ///」

 

 

少し、頬を赤らめて怒っている。

ピカチュウは、そんなツンデレに苦笑しつつ、本音を洩らした。

 

 

ぴ「実は使う体力少なくて、実体化するのに時間かかったんだ。わりぃ。

  っと、最後の仕上げだな」

 

 

ピカチュウの見つめる先には、プテラがいる。

フシギダネは降り払われており、プテラは自由になっていた。

 

 

雛「あいつ、まだ…」

 

ぴ「この身体じゃ、あと1回技使ったら最後か。

  せこいけど、逃げの一手にさせてもらうか。

  雛、目あけるなよ。2秒後に出口へ全力ダッシュな」

 

雛「?わ、分かったわ」

 

 

雛は言われた通りぎゅっと目を閉じた。

ピカチュウはプテラに視線を合わせる。

 

 

ぴ(お前とは、ちゃんと一対一で戦いたかったな。

  また何処かで会おうぜ)

 

 

分身体のピカチュウの身体が光を発っし、博物館を満たしてく―。

 

 

ぴ「フラッシュ」

 

 

プテラの視界を奪い、光は辺り一面を白に染めてゆくのだった。

 

 

 

****************************

 

 

その後、古代モンスターは捕らえられ、事態は終息した。

 

新聞や、テレビで毎日のように報道されている。

 

雛は、古代モンスターから街を守ったと表彰を受け、

ニビシティの代表であるジムリーダーのタケシから

バッジを授与される運びとなった。

 

 

タケシ

「すまなかったな。

 お月見山の手前にあるポケモンセンターに爆破予告があって

 一番近くのニビジムに要請がきていたんだ。

 そのせいで、来るのが遅くなってしまった」

 

雛「そんな事ありません。

  迅速な対応で助かりました。

  それで、ポケモンセンターは?」

 

タケシ

「予告時間には何もなかった。

 念の為、ジムスタッフを一人残して引き上げてきたらこの騒ぎだ。

 君が対応してくれていなかったら、街に被害が出ていたかもしれない。

 改めて礼を言うよ。そうだ、これを君に」

 

 

タケシは、赤く光る透明な石を雛に渡した。

よく見ると石の中に小さな虫のようなものが入っている。

 

 

雛「これは?」

 

タケシ

「退化したプテラだ。

 プテラだけは抵抗が激しくてね。

 グレンタウンから退化スプレーを取り寄せて、化石に戻したんだよ。

 プテラに見合う実力が備わった時に復元してやるといい」

 

雛「分かりました。ありがとうございます」

 

タケシ

「今回の件、偶然だといいんだがな」

 

雛「え?」

 

タケシ

「いや、考えすぎか。

 次は、縹(ハナダ)ジムに行くんだろ?

 そこのお月見山を越えて行くのが一番近い。健闘を祈るよ」

 

雛「はい。頑張ります!」

 

 

****************************

 

 

数日後。

ニビポケモンセンター。

 

 

ぴ「(ナイスバディの白衣の天使発見!)

  ぴ、ぴかっ!」

 

ナース

「どうしたの?迷子になっちゃったのかな?」

 

ぴ「ぴか、ぴかちゅう!」

 

ナース

「あら、元気な子ね。ちょっと、くすぐったい」

 

ぴ「ぴかぴか~(ご機嫌だぜ♪)」

 

 

雛「ぴ~か~?」

 

ぴ「びっ!?ぴ、ぴかちゅう?」

 

雛「喋れるでしょ!あんたは!」

 

 

鈍編 完

 




「復元、暴走には成功。
 しかし、博物館内で処理されました。
 何者かの介入があった模様」

「あ、なんだ?失敗してんのか?」

「お仕置きしちゃおっかな~」

「実験には成功しています。
 アクシデントは付き物。大目に見てやってくれませんかねぇ」

「自分の孫に甘過ぎじゃねぇか?じじい」

「可愛い、可愛い天音ちゃんだもんね~」

「五月蝿いぞ。プロフェッサーの言うことにたてつくな」

「いきなり喋んじゃねぇ、デカ物が!」

「や~ん。萎えちゃうかも~」

「しかし妙ですね。
 邪魔な連中は引き離したハズなのですが……
 天音、とりあえず戻りなさい」

「了解です、マスター。
 通信終了します」
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