―IS学園―
なぜ、俺はここに居るのだろう?
俺は一人教室で頭を抱えていた。
それというのもクラスを見渡しても、居るのは女、女、女ばっかりで、男は俺一人。
全ての原因はあの時、不用意にISを触って仕舞い、有ろうことか乗ってしまった俺が悪いんだけど、もし戻れるならばあの時の俺を殴りたい。
そんなことを考えていると、
「――――君!織斑君!」
「は、はい!」
そしてこの如何にも教師に見えない巨乳で童顔の山田先生に呼ばれ、俺はとっさに返事をするが、少し声が上ずって、周りからくすくすと笑い声がする。
「ご、ごめんね、いきなり声を上げて呼んだりして。で、でもね、出席番号順に自己紹介をしていって、「あ」から、今は「お」なんだよね。それで織斑君の番だから自己紹介をやってくれるかな。だめかな?」
と、山田先生はなにやら言いにくそうに喋っている。
「い、いえ大丈夫です。やりますから」
俺がそういうと
「ほんとですね!!約束ですよ。」
と山田先生は言ってきた。
(なんでこの山田先生はこんなに念押しするんだろう?若しかして押すなよ、押すなよ的な・・・)
と馬鹿な事を考えつつも、席から立ち上がりった。
(やばい、無駄に緊張してきた。やばいどうしよう、と・とりあえず)
「え、えぇと…織斑一夏です。よろしくお願いします」
と、一夏が言うと、女子の目が輝いて一夏を見る。
「え、っと・・・以上です。」
そういうとクラスの女子は全員ズッコケた。
「お前は自己紹介もまともに出来んのか」
その声が聞こえた時反射的に後ろ振り向くと、目の前に黒い何かを振り落とし中の姉の姿が
スパン
「いってぇ~って、千冬姉なんでここに・・・」
スパン
「学校では織斑先生だ。」
「・・・ハイ」
「諸君! 私が担任の織斑千冬だ。貴様ら新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが私の仕事だ。私の言うことはよく聞き、よく理解しろ。できない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は若干十五歳を十六歳までに鍛え上げることだ。逆らっても良いが私の言うことは聞け。いいな?」
な、何と言う暴論。しかし、間違いなく俺の姉、織斑千冬だ。他人の空似ではなかったようだ。
呆然と聞いているとクラスがざわざわし始めて、黄色い悲鳴、というか声援が響き渡る。
『『『キャーーーーー!!! 千冬様よ!! 本物の千冬様よ!!』』』
冗談抜きで声でクラスが揺れた。心なしか窓もビリビリ震えている。
「ずっとファンでした!」
「私、お姉さまに憧れてこの学園に来たんです!」
「あの千冬様にご指導いただけるなんて! 嬉しいです!」
「私、お姉さまの為なら死ねます!」
これが女子高生パワーか、クラス全体が騒がしい
「……まったく、毎年よくこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か? 私のクラスにだけ集中させているのか?」
これが本気でうっとうしがっているのが千冬姉だ。
しかもこれで人気が落ちるどころかあがる一方というのだから信じられない。
まあ、本人はそんなもの気にしてはいないのだが。
「キャーーーー! お姉さま! もっと叱って! 罵って!」
「でもつけあがらないように躾けて!」
「ええ~い静かにせんかバカ者ども!!!」
千冬姉がそういうとクラスで騒いでいた女子どもが借りてきた猫みたいにおとなしくなった。
「全く・・・それでは、ノブ入ってこい!!」
千冬姉がそういうと教室にIS学園の制服では無く、頭にヘアバンドを付けて、青いブレザーに第二ボタンまで開けたワイシャツ、それにより首にはシルバーネックレスを付けて、ズボンはチェックとまるでどこかの制服を着た不良が入ってきた。
「全くなんでまた高1から何だよ、千冬」
その不良はあろうことか千冬姉を呼び捨てにしやがった。
「そういうなノブ。それがお前の仕事だ。」
「ッチ、仕方ねえな。」
そういうと不良はめんどくさそうに空いている席に向かった。
「ああ、それでは・・・『キーンコーンカーンコーン』ふむ、チャイムが鳴ったから一旦中断だ。10分後に再開する」
ふむ、限られた時間の中俺は後から教室に入って来た男の元に向かった。
一夏サイドアウト
サイドノブ
あのあと、教室に入ったら見渡す限り女ばっかりだった。こんな状況で、素直に喜べるのはチャーリー位だな。と考え俺は空いている席に向かった。
まーなんにせよ。住処と食は手に入ったし、服は幽閉の塔の時からかわらず軽子坂高校のだが、アンリ・マンユと合体してから、何故か魔力を受け付けるようになったんだよな。
まーそのおかげで、ボロボロになっても魔力を流せば、新品同様になるからラッキーだな。
話しが逸れたな、まあいい、しばらくはこの平凡な日々を享受するとしよう。
そう思っていたら、護衛対象の織斑一夏が俺の方に来た。
「やあ、俺は織斑一夏だ。同じ男同士仲良くしようぜ」
そういうと一夏は俺に手を出して来た。どうやら握手がしたいみたいだ。
「・・・・俺はノブだ。」
俺はそれだけ言って、寝る体制を整えた。
やっぱり誰かとつるむ気にはならないな、一人のが気が楽だ。
横で織斑が何か言っているが、俺には関係無いので、全部無視して寝ることにした。
それからしばらくすると周りが騒ぎ始めたので、起きてみたら学級委員を決めていたみたいだ。
何故か候補には織斑と俺の名前が出ていたが、俺には関係無いしとりあえず護衛だけしていればいいだろうっと考えていると、女性の抗議の声が聞こえた。
「待って下さい! 納得がいきませんわ!」
行ったのは金髪の貴族っぽい女の子だった。
「このような選出など認められません! 大体、男がクラス代表者だなんていい恥曝しですわ! わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
おーおーどうやら千冬のやり方が気に入らなかったようだ。
「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります。わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」
へぇー日本人は今じゃあ猿扱いかぁ50年もあれば世界の情勢も変わるだろうけど、そこまで落ちぶれているのか、正直がっかりだぜ。
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い屈辱で…………」
そして、セシリアの暴言はなおも続いていたが、織斑の堪忍袋が限界突破した。
「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一不味い料理で何年覇者だよ」
「なっ!? …………あ、あなたねえ、わたくしの祖国を侮辱しますの!?」
「先に侮辱したのはどっちなんだよ!」
もう、そこから先は売り言葉に買い言葉。行きつく先は・・・・
「決闘ですわ」
「上等だ」
ま、俺には関係ないけどなって考えていたら・・・
「そこで関係無いって顔しているあなたにも戦ってもらいます。」
金髪がそんなことを喚きだした。
「おい、お猿の千冬。俺は構わないがいいのか?ISって貴重なんだろ?やるからには修復不可能なくらい破壊するが?」
「誰がお猿だ!!!それに部外者に決闘などさせる訳無いだろう」
「え?部外者?」
「どういうことなの?」
「どうやらみんな知りたがっているようだぜ。お猿の千冬」
「ノブ後で覚えて居ろ!!!コホン、それでは簡単に説明してやる。そこにいるノブはISには乗れないだから部外者だ。その証拠にIS学園の制服を着ていないだろ」
千冬がそういうと周りのクラスメートは全員俺に目を向ける
「そ、それではなぜこの方はIS学園に通っているのですか?」
金髪が千冬に疑問を問いかけるしかし、答えは至極簡単
「それはこいつが『IS』より強いからだ。そのため、世界で唯一の男性IS操縦者である織斑の護衛について貰った。他に何か聞きたいことは?」
「な、で、でもそれが私より強いとは限りませんわ」
「ふーんじゃあお前もそこのお猿さんに勝てるんだな?案外ブリュンヒルデも過去の栄光でたいしたことは無いんだな?」
それを聞いた金髪、以下クラスメイト(一夏以外)
「「「(え?何それ怖い)」」」
「ノブ・・・言い残すことはそれだけか?」
そこには怒りのあまりプルプル震えている千冬がいた。
「おいおい、何怒っているんだよ。イエローモンキー千冬?だいたい最初に言い出したのはそこにいる金髪の小娘じゃねーか?怒るのなら相手が違うぜ。それととりあえず平和ボケしたお前の弟の顔も分かったから俺は部屋に戻る。」
ノブはそういうと窓から跳んで逃げた。
その後、教室からは金髪の悲鳴が聞こえたとか
時代が違うため、ノブは現代の日本が世界各国からバカにされているとセシリアの発言でそう思った。
ちなみにノブにはISの知識はない。ついでに携帯も持ってない