サブトラマンは、プロデューサー!   作:ライトスラッガー

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怪獣もマイナーにしてしまえば・・・・見る人居るかな・・・・?


アイドルチャンネル

 「プロデューサー、春・・・・だね」

 「そうだな」

 

オフの俺は少し遠出の散歩をしていた。充てもなくブラブラ歩いていると、これまたオフで犬(ハナコというらしい)の散歩に来ていた凜とばったり出会った。今は休憩中・・・公園のベンチで夢うつつである。

暖かな春の日差しは、あのゼノンと合体したときの様に心地が良い暖かさだ。うっかりしているとこのまま寝てしまいそうだが、さすがにまだ肌寒いから眠気はすぐになくなった。

 

 「天気もいいよね」

 「そうだな」

 「こんな天気のいい日には仕事なんか忘れて、のんびりしたいな」

 「そうだな」

 

 

 

 

 

 「・・・仕事・・・ないん・・・だけどね」

 「・・・・・・」

 

しばらく沈黙が続いた・・・・

 

 

 

 

 

 「「「ウルトラキングラジオのゲストに!?」」」

 「そう!それに何と三人に来てほしいと連絡がありました!」

 

・・・・これは俺も本当に驚いた。昨日の昼頃、事務所に一本の電話が掛かって来たのが事の発端だ。向こう側では渋いおじさんの声で「お願いします」とだけ言われ、こちらには何も伝わっていないのに切られたのだ。俺は急いで局に確認を取り、その日に打ち合わせに向かうと、そこで何と三日連続で一人ずつゲストとして参加してほしいと言われたのだ!

めでたい、これは最初としては大きすぎる収穫だった。

 

 「勿論全国放送です!一人ずつ放送されるみたいなので、ある程度私たちの名前は知られると思いますよ」

 「ほえー・・・・・キングラジオは私も知ってる」

 「確か、あの小泉純二郎さんがメインのあの番組だよね?」

 「それに私たちが呼ばれたんですか!?」

 

小泉純二郎・・・身長百六十九センチ、体重六十キロ、御年74歳。昔テレビで大人気だったアナウンサー兼司会者だ。入社当時から体を張ったリポートや、お笑い芸人張りにおかしな姿をする有名人だった。今でもテレビにゲストとして参加すると、アナウンサーの頃だったエピソードなどを話してお茶の間を沸かせる大御所である。

 

 「一週間後だ。一週間後に収録がある」

 

テレビで見たことある有名人に委縮しないで、自分をしっかり出せるといいのだが・・・

 

 「えっ、そんなにすぐなんですか!!?」

 「・・・・・・」

 「しぶりんの顔が無茶苦茶強張ってるよー」

 「未央ちゃんも緊張してますよね?」

 「うぅ・・・そりゃあ、ね?」

 

今からこんな調子で大丈夫だろうか・・・・・

 

(艱難辛苦、だな。私もまだルーキーの頃は、セブン教官に厳しく教わったものだ)

 

セブン?セブンって、あのセブンか?

 

(ああ、この世界は我々ウルトラマンがテレビの世界だが、君が言うあのウルトラ兄弟の三番目、ウルトラセブンで間違いない。セブン教官が地球に任務で出て行ったあとは、後任のタロウ教官にも教わったものだ)

 「ゼノンにもあったのか」

(あぁ、大変だったよ。・・・・大変と言えば、あのとき私がゼットンに蹴られまくってるのを、テレビを通して外から見るとは思わなかったが・・・)

 

 まぁ、ゼノンはあの時は助けに来たのか、戦いに来たのかイマイチ曖昧だったからな。そこはしょうがないと思う。それにしても・・・・そうか、そんな有名人に戦い方を教わったのか。こいつらも、何か学べることがあるといいのだが・・・・

 そして三人はわいわいと話していたが、円陣を作って真ん中に集まっていた。いつもライブ前にやる掛け声で、それで三人はいつもスイッチが入る。

最年長の卯月が音頭をとり、それに二人が付いて行くのだ。

 

 「みんな、いくよ!」

 「「「おぉー!!」」」

(もうそんなに固くなってはいないな。この調子なら大丈夫じゃないのか?)

 「・・・・ああ」

 

まあ、特に心配はいらないか。三人とも、上手くやってくれよ!

 

 

 

 

 

 「はぁ、上手くできるか不安だなぁ」

 「大丈夫だって!私たちなら出来るできる!」

 「そうだよ卯月、未央の言う通り、私たちらしくやればいいよ」

 

 三人は明日が日曜日のため、卯月の家で泊まって、プロデューサーから貰った台本を見ながら何をするかを話すことになった。パジャマは、レッスン用のジャージを持って来た。

三人は布団を敷き、真ん中に集まって台本を広げた。勿論プロデューサーが付箋などを付けて見やすいようにしてくれているのだが、素人の三人はイマイチ理解が出来なかった。

 

 「タイトルコールで、私がこれを言って・・・」

 「あれ?これ卯月と内容が違うんだ」

 「ありゃ、私なんかお笑い芸人みたいなことさせられるよ」

 

三人は相談しながらどんな事をするのか想像していった。しかしやはり分からないところがあり、卯月が一階にある固定電話でプロデューサーに電話を掛けた。

 

 「・・・・・あれ?」

 

何度プロデューサーの携帯に掛けても、「電波が届かない場所にいるか・・・・」となって繋がらない。試しに事務所の電話に掛けても、現在使われていないとコールが帰って来た。

卯月は、これはおかしいと思い、二人と相談しようと考え二階に上がろうとしたとき、母の驚く声が後ろで聞こえた。

 

 「どうしたの?」

 「テレビがおかしいのよ」

 

卯月はテレビの画面を見ると、そこには近所の住宅街が映っており、よく見ると端っこの方に自分の家があった。しかも画面の景色はゆっくりと前に進んでいて、まるで空からの景色を眺めているようだった。

 

 「壊れた?」

 「うーん、壊れたわけじゃなさそうだけど、チャンネルを変えても同じ映像だし・・・・おかしいわねぇ」

 

本格的におかしいと思った卯月は、どうしようかと悩んだ。

 

 「あ、どうだったしまむー」

 「どうしたの卯月。何か浮かない顔してるけど」

 「うーん、少しおかしなことがあったんですよ」

 

卯月は二人にテレビに起きていることを話し、電話もおかしくて台本については聞けなかったと話した。

 

 「ホントだ、回線が繋がってない」

 「どうしてでしょう・・・・」

 「分からない。だけど、電話が出来ないなら今日はここまでかな?」

 「そうだね、今日はここまでにしとこっか!しまむーも大丈夫だって。こういうのは放っておくのが一番!」

 「そうだよ卯月、なるようにしかならないと思うし」 

 

未央と凜はそう言ったが、卯月はどうしても腑に落ちなかった。

 

 

 

 

 

 「ふーっ、リラックスリラックス・・・・」

 「お疲れ様です、プロデューサーさん」

 「ちひろさんもお疲れ様です」

 

 今日の分は定時までに終わらせることが出来た。タイムカードを押してから約一時間経った20時。今は事務所でちひろさんとのんびりお茶をしている。

うちの社長も、居る時は社長室にあるコーヒーメイカーで化学実験の様にコーヒーをブレンドしており、仕事終わりにお茶が出来るほどフリーダムな職場である。だからこうやってのんびりしていても特に咎められることはないのだ。

・・・・さすがに徹夜で残業をしたら怒られたが、注意だけで済んだのは助かった。社長、怒らせると無茶苦茶怖いんだよな・・・・・

 

 (ん?)

 

ソファに座ってうとうと舟を漕いでいると、突然ゼノンが訝し気な出した。俺はどうしたのか聞いてみると、電波の様子がおかしい。と言ったのだ。

・・・・・・電波がおかしいって、一体どういうことだ?

 

 (いや、さっきから電波が吸い寄せられたり、一定だった電波乱れたりしているんだ)

 「電波?」

 「?、どうしました?プロデューサーさん」

 「いえ!あ、俺ちょっと缶コーヒーでも買ってきます!」

 「え?・・・・あっ」

 

俺は事務所を飛び出して、屋上で左腕にあるブレスレットを掲げた。ゼノンがこうしてほしいと言ったからやったのだが、何かあるのだろうか。

するとゼノンは急に、わかったぞ!と叫んだ。何が分かったのか、俺は一人で納得して話さないゼノンに腹を立て始めた。

 

 「で、何が分かったっていうんだ」

 (ああ、これは怪獣の仕業だ)

 

また怪獣か!今度は何だって言うんだ・・・・

 

 (電波、そしてこの妙な乱れ方・・・・間違いない)

 「だから何が居るんだよ!」

 

俺はブレスレットをチョップして叫んだ。ゼノンは痛い!と言ったが、こっちはずっと置いてきぼりにされてイライラしてるんだ!

 

 (すまない、これは電波怪獣 ビーコンの仕業だ)

 「ビーコン?」

 

ビーコンは確か、帰って来たウルトラマンか何かで見たな。あれが居るっていうのか!

 

 (今からビーコンを可視化させる。変身だ!!)

 「おう!ゼノーン!!」

 

俺は左腕を突き上げて叫んだ。体がゼノンに合わせて巨大化していくのが分かった。

すると俺は初めて異変が分かった。ビルの大きな広告版に、ゼノンの姿と夜の街が映っているのだ。

 

 (ビーコンの目はテレビカメラの様になっているんだが、その目で見たものを背中の棘から電波として送信されるんだ。だから、テレビなんか電波を受信して映るものは、ビーコンが見ているものと一緒の風景が送られてくる。他にも電波が乱れたりしているのは、大気にある電波をこいつが食べていたからだろう)

 「そうか、だったら、電波がおかしい今はそいつが近くにいるってことか」

 

俺はゼノンの言葉をヒントに広告版の画面を見て、ビーコンが居るであろう場所にスラッシュを撃ちこんだ。

やはりその攻撃は何かに当たり、ビリビリとスパークを起こして火花が散った。

 

 「ギィエエエ!!」

 「出たぞ!!」

 

道路に墜落した怪獣の見た目は、まるでリモコンのように四角い体をしている虫のような姿だった。もう一度怪獣は浮遊すると、その怪獣の目は信号機のように三つ並んでおり、赤、黄、赤と夜の暗闇に怪しくギラギラと光っていた。

 

 (気を付けろ、あいつのお腹の光は気絶するほど強いぞ)

 「あぁ」

 

怪獣は口の上にある黄色の真ん中から赤い光線を出した。それを腕で弾いてガードすると、ビーコンはなお光線を放ちながら、すごいスピードで突進をしてきた!

 

 「デュアァアッ!!」

 

衝撃と重さに耐えきれず、約五十メートルの体が投げ飛ばされ、ビル手前の地面に叩きつけられた。俺は急いで立ち上がると、もう一度突進をしてきたので、今度はうまく掴んで地面に叩きつけた。

ビーコンは苦しそうな声を上げた。しかしゼノンはあることに気が付いた。

 

 (まずい、ビーコンの腹が光っている!)

 「ダニィ!?」

 

気絶だけは勘弁だ!そう思った俺はビーコンを掴んで上空に放り投げた。

そして俺はブレスレットをギャラクシーに変身させると、マックスでも見せたような高速回転で飛び上がった。 

 

 「ギャラクシークラッシャー!!」

 

サイコクラッシャーのような動きでギャラクシーをビーコンの身体に突き刺した。

ドリルの様に回転する俺の動きでギャラクシーは深くまで刺さり、耐え切れなかったビーコンは断末魔をあげ、爆破消滅して消え去った。

 

 

 「め、目が回った・・・・・」

 (そうか?私は大丈夫だったぞ) 

 

変身を解いた俺は事務所の屋上に立っていた。高速回転したせいか物凄く気分が悪い。よくアレで気絶しなかったなと自分を褒めたいくらいだぞ・・・・・・

今回も近くで戦闘があったのにもかかわらず、事務所は無事だった。・・・・まあ、今回は周りの被害自体も少なかったようだが。

 

 「今日はもう帰ろう・・・・」

 

俺は中に戻ってちひろさんに挨拶をすると、事務所を出て行った。

外は屋上と同じくらいひんやりとして肌寒く、まだ吹く風が冷たいなぁ。

俺は何か暖かいものでも買って帰ろうと思い、近くにあるコンビニに入った。

次に帰れるのは何時くらいになるのか。俺はそう思いながら、買った肉まんを齧って駅の方へと歩いて行った。




光「光と!」
麗奈「麗奈の!」

 『ヒーロー・怪獣解説コーナー!!』

 「今回も、この麗奈様が解説してあげるわ!」

今日紹介するのは電波怪獣 ビーコンね。
「帰って来たウルトラマン」21話「怪獣チャンネル」に登場したのが初よ。
身長は三十七メートル、重さは一万七千トン、出身地は電離層とかいう空間だそうね。

翼は無いけど常にフワフワ浮いているのが特徴。べつに手足はあるわよ?這って移動するらしいけど。
電波を主食にしていて、背中の突起や棘をアンテナにして、様々な電波を吸収て自分の見ている映像を電波として発信するらしいわ。だから卯月の電話が掛からなかったのね。
 
だから、ビーコンが近くにいる住宅では、ビーコンが見た映像しかテレビに映らないんだとか。・・・・正直微妙な能力ね。 怪光線を信号機の様な目から放ち、腹部からはウルトラマンを気絶させるほどの強力な閃光を放つ。・・・・これも微妙ね。気絶から起きたら意味ないじゃない。 せいぜい逃げる時間を稼ぐくらいかしら?
結局ウルトラマンのブレスレットを喰らって撃墜されたみたい。

って、何よ!めちゃくちゃ弱いじゃない!はぁ、期待して損したわ・・・・
特にお呼ばれしたほかの作品にもないみたい。まあ、ビーコンについてはこれくらいかしらね。




うーん、確かに麗奈の言う通りビーコンは目立たないけど、見た目なんかで可愛げがあるって言われてちょっと人気のある怪獣だけどなぁ・・・・・
それにゼロの番組をジャックしたり、通信を出来なくするって結構大変だと思うんだ。
だから、そんなに悪い怪獣じゃないと思うよ。

来週もまた見てくれよな!



長々とすみません。・・・・あと、コメントや評価なんかもいただけるとと嬉しいです byライトスラッガー
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