とある魔眼の概念殺し《完結》   作:黒須 紅

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第一話 死神はオカルトすらも殺す

死神はオカルトすらも殺す「で、インデックスなんでウチのベランダに干されてたんだ?」

 

朝食を終え、目の前の少女がなぜベランダで布団のように干されていたのかを問う。

 

「こうビルとビルの間を飛び移ろうとしたら落ちたんだよ」

 

そう彼女は昨夜上条が某第三位とやりあっていた頃飛び移ろうとし、失敗。そのまま上条の家のベランダに引っかかったのだ。

 

「しかしなんでまたそんなこと考えたんだ?下手したら死ぬぞ」

 

「仕方なかったんだよ。追われてたからね」

 

その言葉に上条は疑問を隠せない。なぜ彼女のような少女が追われるのか、そして……

 

「なんで屋上から落ちて無傷なんだ?」

 

そう、彼女の体には数メートルの落下をしたにもかかわらず、傷一つ無いのだ。

 

「簡単だよ。私の体には『歩く教会』ってゆう防御魔術が張ってあるからね」

 

「はぁ!?魔術?」

 

この街は学園都市。超能力を科学で作る街だ。だからこそ『魔法』『魔術』などのオカルトは信じられていない。普通の人間ならだが。ここに居る上条当麻は普通などとは540度角度がちがう人間だ。

 

「魔術ねぇ。この世界にもあったのかよ……」

 

知り合いの魔術師を思い浮かべ軽く辟易しつつ

 

「で、オマエの服は防御結界とやらなんだな?」

 

と確認した。

 

「む、信じてなさそうだねとうまは。ちょっとまってて」

 

と、言い残しインデックスは台所まで走っていった。まぁすぐ戻ってきたが。

 

「コレで私を刺せばわかるんだよ!」

 

などと自己主張の慎ましい胸を張って言った。

 

「ふざけるなよ!それでもし不備があったりしたら警察行きだっつーの。もっといい方法があるぞ」

 

「もっといい方法?」

 

インデックスが首をかしげる。そのインデックスの目を見て話す。

 

「俺には二つ異能があってな。一つはこの目、魔眼殺しをかけて抑えてるが、かなりハイエンドな魔眼でな。コレが無いと完全には制御できないんだ」

 

眼鏡を指差して言う。インデックスは唖然として声も出せないようだ。

 

「まぁ今はこっちは関係ないか。で、もう一個がこの右手」

 

ホラ、とインデックスの前に右手を突き出す

 

「コイツの名前は『幻想殺し』異能の力を何でも打ち消しちまう以外に役に立たない右手だ。やったことは無いがカミサマの奇跡だって打ち消せるぞ?」

 

インデックスはこの言葉を聴いて笑い出した。

 

「なんだよ、いきなり笑い出すなんて」

 

「だってとうまって神様とか絶対信じてないのに、神様の奇跡も消せるなんて……ねぇ?そもそもソレが本当なら君ってもっと不幸なはずだよ?『神様の加護』も消しちゃうだろうし」

 

「あぁソレはな、この右手の無効化能力ってon/offができるんだよ」

 

そうこの右手は10年ほど前に目を手に入れてから、on/offが切り替えられるようになっていた

 

「で、この右手をonにして服に触って反応したら、魔術を信じよう」

 

「本当!?なら早速「だけど!」なに?」

 

上条はコレだけは伝えなければならないことを伝える。

 

「もし、服を無効化したときに、裸になっちまってもいいならやってやる」

 

「別にいいんだよ。早く早く!」

 

そして上条は右手で修道服の袖をつかむ。後ろを向いた状態で。

 

パリーン

 

ガラスの割れたような音がした。そしてソレと一緒に修道服も千切れた。

 

「キャアアアア」

 

「だから言ったのに」

 

後ろを向いているので見てはいない

 

――修道服修復中――

 

「で、なんでオマエは狙われてたんだ?」

 

「あぁソレはね」

 

安全ピンだらけの、ステキな格好になったインデックスに、疑問をぶつける上条。

 

「それは?」

 

「私が持ってる十万三千冊の魔道書画が狙いだと思うよ」

 

『法の書』などの魔道書を持っているという。何所に在るかが気になったが、聞かないことにした。

 

「そっか、でこれからオマエはどうするんだ?」

 

「教会にかくまってもらうかな?あと数日なら逃げれると思うしね」

 

この少女を上条は助けたくなった

 

「別にウチにいてもいいぞ」

 

だからこんな台詞が出たんだろう。だが、インデックスの反応が悪かった。

 

「いや、いいよ。巻き込んじゃうしね」

 

「そんな巻き込むなんて」

 

そこまでいったところで、悲しそうな顔をしたインデックスにさえぎられた。

 

「じゃあ、一緒に地獄の底まで付いてきてくれる?」

 

「それは……」

 

言葉を濁す上条。

 

「もういいんだよ。ご飯ありがと、おいしかったよ」

 

インデックスは玄関から外に出て行く。

 

「いつでも来ていいからなー」

 

その背中に声をかけて、部屋に戻ると、インデックスの帽子が転がっていた。

 

「おいといてやるか。さて、補修の用意しなくちゃなー」

 

そして彼は自身の高校までの、歩を進めた。

 

――夕方――

 

「えらい目にあった」

 

そう、悪友の土御門元春と青髪ピアスにからかわれ、小学生にしか見えない担任の月詠小萌には居残りを食らった。

そして、寮について自分の部屋がある階まできて見たものは

 

背中をバッサリ切られた血まみれのインデックスだった。

 

「だれが、こんなことを……」

 

口から出た言葉に、知らない声が答える。

 

「僕たち魔術師だけど?」

 

振り返り、声の主と距離をとる。そこには

赤い髪にシルバーリングとピアスをつけた、神父服で長身の男が居た。

 

「でもなんでここにインデックスが」

 

「さぁ?落し物でもしたんじゃないのかい。昨日は被り物があったけどあれはどこにいったんだろうね?」

 

『巻き込んじゃうから』そう彼女は上条のために危険を冒して被り物を取りに来たのだ。

 

「邪魔だから退いてくれないかな?ソレの回収に邪魔だ」

 

「回収だと・・・・・・ッ!」

 

神父の言葉に上条は激怒する。

 

「あぁ回収さ。そこに居る十万三千冊を回収しに来た」

 

その言葉に上条は右手をポケットに入れ、左手を眼鏡に添える。

 

「そんなモンが何所にあるんだよ!」

 

「ソレの頭の中だよ」

 

完全記憶能力って知ってるかい?その言葉に上条は唖然とする。ソレはつまり……

 

「十万三千冊の本を覚えてるのか!?」

 

「わかったから早く回収させ「生命の危機に従い『ヨハネのペン』始動します」起きたか、自動書記」

 

機械的な口調のインデックスが自身の状態を述べる。

 

「あと二十分で生命活動が危険になります」

 

「そんなわけだからはやくどけよ、素人」

 

「オマエの名前はなんだ?」

 

いきなりで少し面食らうが、すぐに答える

 

「ステイル=マグネスと名乗りたいんだけどここはForitis931と名乗っておくよ」

 

その言葉に不穏なものを感じた上条は眼鏡を外し、右のポケットから文鎮のようなものを取り出した。

 

「魔法名と言ってね。色々意味があるんだがここではね」

 

自分の中のスイッチを切り替えるために一時目を閉じる。

 

「殺し名だよ」

 

炎の剣が自分に向かってくる。その直前に目を開ける。

そして彼の世界は

 

――ひび割れる――

 

――――

 

彼の魔眼についての説明はまだだったので、ここですることにする。

彼がもつ魔眼の名は『直死の魔眼』死が見える魔眼だ。

 

この目は死が『線』と『点』に見える。その線を断てばいかなるものも切断でき、その点を穿てば過程を飛ばして、あらゆるものに死を与える。

 

彼の『右手』が神の奇跡すら打ち消せるなら、彼の『目』は存在するなら神であっても殺せるのである

 

――――

 

ステイルは勝利を確信し、インデックスの元へと向かった。

 

「おいおい、つれないな。どうせならもっと殺し合わないか?魔術師」

 

その声にステイルは戦慄する。彼には一切の魔力を感じなかったソレなのになぜ?

 

なぜアイツは無傷で立っている!?

 

そこまで考えた彼は自身の最強を呼び出すことにした。

 

「さて、魔術師逃げるなら……いや、もう遅いか」

 

「それは生命を育む恵みの光にして、邪悪を罰する裁きの光なり。

 それは穏やかな幸せを運ぶと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり。

 その名は炎、その役は剣。

 顕現せよ我が身を喰らいて力と為せ――――――――――――――――」

 

それは人型をした炎。ルーンがある限り再生する炎であり、現在のステイルが切れる最強のカード。その名は――

 

「『魔女狩りの王』!」

 

呼び出された摂氏三千℃にも至る炎の固まりは上条へと向かい、うでを振り上げそして――

 

「この程度でオレに勝てると思ったか魔術師」

 

死神の手により、一瞬で十七に分割された。ルーンに居所などが無いにもかかわらず『魔女狩りの王』は再生しない。

 

「どうゆうことだ『魔女狩りの王』『魔女狩りの王』ッ!」

 

「無駄だ、線を断った。アレはもう死んでいる」

 

そう彼は一瞬で『魔女狩りの王』の死の線を全て断ったのだ。

 

「話にならん来世からやり直せよオマエ」

 

―――閃走・水月―――

 

一瞬で距離をつめ、ステイルを殴り飛ばす。ステイルは数メートル飛んだ。

 

そこには、血に染まり、倒れているシスターと、とても綺麗な蒼い目をした死神がたたずんでいた。

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