とある魔眼の概念殺し《完結》   作:黒須 紅

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1巻しゅーりょー

次回は姫神!ではなく過去へんです。

それではお楽しみを


第五話 禁書目録と自動書記

「私には魔力が無いから魔術は使えないんだよ」

 

(なんてインデックスは言ってたが、やれやれ聞くのを忘れてたな)

 

考えを一時中止し、彼はインデックスの様子を見る。

眼の中には血のように紅い魔方陣が浮かび、表情は氷のごとく冷たい。

 

「教えてくれるか?インデックス」

 

目の前の少女は何も答えない。それでも彼は言葉を止めない。

 

「なんで超能力者でもない貴様に魔力が無い」

 

その理由は目の前にある。イギリス清教のセキュリティだったのだ。彼女の使うことができる魔力は全て、この『首輪』に使われていたのだ。

十万三千冊の魔道書を全て使い放たれる魔術は確かに『最強』だろう。ソレはもう『魔神』の域だ。

 

「―――『書庫』内の十万三千冊により、防壁を破壊した魔術の術式を解析。――失敗。該当する魔術は発見できず。侵入者に最も効果的と思われる特定魔術を組み上げます」

 

瞬間インデックスの前の空間が――割れた。

 

「―――侵入者個人に対して最も有効な魔術の組み込みに成功。『聖ジョージの聖域』を発動。侵入者を破壊します」

 

上条は自身が愛用する凶器―七ツ夜を探す。発見し、七ツ夜(とてつもない衝撃を受けたにもかかわらず傷一つない)を取ろうと得物の元へ走り出した瞬間、上条の背中に悪寒が走る。彼は咄嗟にインデックスを見る。

魔方陣が宙に浮かび、空間に走る亀裂が今――割れた。

 

「クソ、がぁ!」

 

反射的に右手を亀裂に伸ばす。その瞬間亀裂から光の柱が上条に迫る。

『幻想殺し』が魔術を打ち消す。しかし、光の柱は一つ一つの粒で構成されており、完全には打ち消すことができない。

 

「どうした!何があった上条当麻」

 

「いったい何が……コレは『聖ジョージの聖域』!なぜインデックスが魔術を使っているのですか!?」

 

二人の魔術師が音を聞き、部屋に入ってくる。

 

「コレを一旦止めてくれ、この状態じゃ動けない」

 

「Salvare000」

 

神裂が魔法名を名乗り、彼女の『七閃』がインデックスの下の畳を切り裂く。

ソレによりインデックスの放つ魔術は上にそれる。

その隙に上条は七ツ夜を拾う。

 

「早くあの子を助けろ、超能力者!」

 

インデックスは体勢を元に戻し魔術を放つ。

しかしステイルの『魔女狩りの王』が『聖ジョーシの聖域』を食い止める。

 

「言われなくてもやってやる!」

 

――閃走・水月――

 

上条はゼロから百まで加速する。と、同時に上から羽が降ってくる。

 

「気をつけてください上条当麻!その羽は一枚一枚が『ドラゴン』の一撃と同意です」

 

その言葉を聴いた上条は進む道の邪魔をする羽を一枚一枚、『点』を突いて殺していく。

 

『魔女狩りの王』が『自動書記』により逆算され、消される。だがソレと同時に上条はインデックスまでたどり着く。

 

(神サマとやら、世界がお前が作ったシステムの通りに動いているんなら)

 

上条は眼を限界まで見開き、世界に対し宣言する。

 

(まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!)

 

見開いた眼は『自動書記』の『死』を明確に映す。見えた点を七ツ夜で穿ち、そのままインデックスの体を抱え、羽が降らない場所まで駆ける。

 

――閃走・水月――

 

最高速まで一気に加速し、ステイルと神裂に続き部屋を出る。

と、そこで何かに気付いたように部屋を振り返り、敵に最後の言葉を放つ。

 

「理解したか『自動書記』。それがモノを殺すってことだ」

 

シニカルに笑い彼は眼鏡をかけて外に出た。

 

――――

 

結局、インデックスは一時上条が預かることになった。ステイルが言うには

 

「あの女狐、ブッ殺シテヤル」

 

などと危ない笑顔で言っていた。

 

「こっちなんだよ、とうま!」

 

だが、そんなこと今は関係ない。日常はまだ、続いていく。 

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