お楽しみを。
第七話 夏の日の出来事
夏。そうとしか形容することができない天気と温度の中、彼、上条当麻とインデックスは歩いていた。彼等の前から見慣れた青と金の髪とゆう、目に優しくない二人組みが歩いてくる。
青髪にピアスな男がそのまま青髪ピアス。略して青ピ。
金髪にグラサンな男が土御門元春。
上条の悪友とゆうやつである。
「おひさぁー上やん、ってそこの美少女は誰や!」
「とうとう誘拐したのかにゃー。上やん世の中にはやって良いことと悪いことが……」
そこまで言った土御門の鳩尾に右ストレートを放ち、そこから回し蹴りを青ピに叩き込む。
「コイツとは普通にあって、普通に居候してるだけだ」
冷徹な目で見下ろす上条。苦しげに土御門が口を開く。
「居候は普通とは言わないぜよ、上やん……」
二人を引きずりながら大手ファーストフード店に入る。
「アイスでも食おうぜインデックス」
その言葉に太陽を恨めしげに見てインデックスは目を輝かせて上条の後ろについてくる。
冷房が『マジでエンジェル!』だった。
「はっ!なんか僕がのらなアカン気がした」
「寝てろ」
いきなり起きた青ピを再び沈め、店内に入る。なぜか注文の際には復活していた。
インデックスが真面目にゾンビと思って怖がっていた。
――――
その後、巫女の格好をした少女がやけ食いをした挙句帰れなくなっているのを呆れて聞いたりしたと色々、ソレこそ文庫本にして十二ページほどの物語があったのだが、ここでは割愛させてもらう。
「久しぶりだね、上条当麻」
「そうだな、ステイル。また厄介ごとか?」
猫を飼うと言い、その猫を追いかけて路地裏に向かったインデックスを放置して、彼等は話す。
「君に持ち込むのは筋違いだし、あの子を助けてくれた君には感謝しているからイヤだったんだけどね。こうしないとインデックスを強制送還するなんて脅されたんだよ」
そう言った後、書類が上条の前に飛んでくる。
「三沢塾ってところ知ってるかな?」
ステイルが言い、上条は首を縦に振る。
「科学崇拝を軸にした新興宗教のことだろ?けど、なんの用があるんだよあんな掃き溜めに」
その言葉にステイルが笑う。
「いや、そこに女の子が監禁されてるから助けに行くのさ」
ステイルは続ける。
「あの塾は今『錬金術師』にのっとられているからね。面倒なことこの上ないけどそいつを始末するのが僕の役目。この街に入る交換条件がその女の子を助けることなんだよ」
ステイルは詰まらなさそうに言い捨てる。
「その女の子は『吸血殺し』吸血鬼を殺すための能力をもった『三沢塾』の巫女だよ」
「吸血鬼、だと」
ソレを聞いて彼の頭に浮かぶのは師の、彼女であったあの金髪の女性。
「まぁ確かにいるかどうかも分からないけどね・で、ソレが『吸血殺し』だ」
上条の前に一枚の書類が飛んでくる。そこに移っていたのは、先ほどやけ食いしていた少女だった。
――――
「とうま、飼っていいでしょ!?スフィンクスもお願いしてるよ」
それに上条はため息を吐き、インデックスの頭を撫でる。
「ちゃんと世話しろよ」
「……うん!」
ソレを見届けた彼は、指輪を右手につけて部屋を出る。
「出かけてくる。留守番よろしく」
返事を聞かずに外へ出る。そこにはルーンのカードを張っているステイルが居た。(上条の助言によってラミネート加工済み)
二人で無言で歩き、目的のビルへ到着する。
「準備はいいか?ステイル」
「僕はいつでも。行くぞ上条当麻」
彼等は戦場に足を踏み入れる。
太陽が嫌になるくらい暑く照らしていた。
次あたりから戦闘回です。当麻の強さがインフレしすぎて面白くは無いと思いますが