投稿サボって申し訳ありません。
「よし、ガッシュ俺の足を見てろ!」
言われてガッシュは凍り付いた清麿の足を見やる。
「お・・・のれ・・・ふざけ・・・やがっ・・・て」
言いながら子供から本を奪うように取り、腹部を押さえながらゆっくりと立ち上がる。
銀行強盗以来力の上がったガッシュから貰ったダメージは甚大のようだ。
両の目からは涙が滂沱として流している。
「もうそんなガキ要るか!!!二人まとめて殺してやる!!!」
「まずいっ《ザケル》!」
「《ギコル》ゥ!!!」
間一髪の所で脱出に成功した清麿達は、反撃に雷を打ち返した。
土煙の中から電撃が迸る。
「ちっ」
向かってくる雷に子供を投げ飛ばし唱える。
「《ギコル》!!」
結果男には当たらなかったが、投げ飛ばされた子供の方には直撃した。
「今度はその子を盾にするのか、清々しいほどのクズっぷりだな」
「お主!こんな事されて悔しくないのか!!」
さすがに見てられなかったのかガッシュが子供の方に訴えかける。
だが、清麿は知っている。
この問いに対する返答を、その救われなさを。
「ハハ・・何を勘違いしてる」
薄く笑って少年が初めて口を開いた。
「こいつがオレを使って悪行を働くほど、オレは強くなっていく。」
薄い笑みはだんだんと凶悪さを増し。
「そして何よりこいつ自身が悪に染まることが。」
凄惨な笑みを浮かべた。
「オレにとってはこの上ない何よりの喜びなんだぜ。」
心まで男に似てしっまった救われないコンビ。
それが、この二人だった。
もっとも、これはまだマシな方ではあるが。
「へっ・・・そういうことだ・・・」
男が少年の頭に手を置きかがむ。
「やるぞ・・・レイコム」
「ああ、細川・・・とっとと叩きつぶしてやろう」
「!!・・・う、うるさい!叩きつぶされるのはお主の方だ!!!」
「へ・・・力の差は歴然なのに、くちだけいきってもむなしいだけだぜ。」
こちらの説得が一切通用しない相手。
ガッシュは少なくないショックを受けていた。
うすうす感じている自分の正体も含めて。
「ガッシュ、弱気になるな。」
ガッシュの内心に気付いた清麿は激励を入れ、静かに機会を待つ。
相手の行動、呪文を唱えた瞬間に合わせて。
「《ギコル》!!!」
「(今だ!!)《ラシルド》!!!」
迫り来る氷柱が、せり上がってくる壁に阻まれる。
壁の意匠は中央に赤い珠、その上下に雷のマーク、そこから四方に電撃が走っている。
氷柱が壁に突き刺さり、電撃を纏って相手に帰って行く。
「なっ」
盾に刺さった氷柱は雷を伴った氷の雨となって降り注ぐ。
予想もしていなかった反撃に、相手はろくに反応できず。
「ぐがあぁぁぁぁああああ!!!」
その体を無数の弾丸で打たれる。
元々ボロ切れだった子供の服は元より、綺麗に着飾った男のスーツも
破け、解れ、焦付いていく。
「そ・・・そんなバ・・カな」
信じられない、認めたくない、そんな表情で涙を流しながら倒れていく。
氷に纏わり付いた雷が、辺りの芝に燃え移る。
パチパチと音を立てながら燃え広がっていく。
術後の気絶から回復したガッシュは、目の前の光景を見て。
「! 勝ったのか!?勝ったのだな!!清麿!!!」
そう言って突撃してくる。
それを受け止め、子供の、レイコムの方へと歩んでく。
「おっと、まあ待て、まずは子供の方が先だ。」
レイコムの側へとたどり着いた清麿は、そっと抱き起こし傷の状態を確認する。
火傷や裂傷、凍傷の他に殴られたような痣もあった。
細川という男に、どのような扱いを受けてきたのか、容易に伺わせることが出来るというものだ。
「その子は大丈夫なのか?」
「あぁ、問題ないみたいだ。」
追いかけてきたガッシュが問うてきた。
それに、傷の状態は関係ないしな。と口には出さずに考える。
その目は火の着いている場所へと向けられていた。
そんなことをやっている内にレイコムが目を覚ます。
「お、大丈夫か?」
その問いに対して、睨むことで答えを返したレイコムは、
近くで燃えている芝へと向けられた。
もっと言うと、芝と一緒に燃えている魔本へと。
「・・・!ッぅああああああ!!!」
ほんに飛びついたレイコムは、火を消そうと両手で本を叩く。
目に涙をためて、火傷をすることも厭わずに、必死に。
「お・・お主!やめるのだ、火傷をしてしまう!!!」
ガッシュが慌てて駆け寄るが。
「あ・・あぁ・・・ぁ」
本が燃え尽きるのと同時に、レイコムの体が薄らいで消えてしまった。
「なっ・・・・」
信じられない光景を見たガッシュは、手を虚空にさ迷わせて立ちすくんでいた。
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