何でも屋エリスでございます   作:魔帝

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最近、筆が進まない……。


第三章第四話

 

 

 

 今日もイヴァはお仕事です。

 その仕事内容は様々。

 街のゴミ掃除から社会のゴミ掃除まで。

 そんな彼ですが、最近ちょくちょくとミッドチルダへ行く事が多いようです。

 彼曰く、「んなもん、そっちに仕事があるからだよ」だそうです。

 しかし、そんな彼を気にしている女性が一人。その方はイヴァシリアの妻、リインフォースでした。

 リインは最近、イヴァが家を空けることが多いので構ってもらえず、少々、否だいぶ寂しい思いをしています。

 本日はそんな彼女の一日を記録していきたいと思います。

 

 

 

 

 朝。

 リインはこの家で一番早くに目覚める。

 リインはイヴァと一緒に抱き合って寝ているので、眼を開ければイヴァの顔。

 そしてイヴァの温もり。

 昨晩はヤっていないのでちゃんとパジャマ姿である。

 リインはイヴァを起こさないようにそっと起きて黒いTシャツに青いズボンに着替え、鏡の前で身嗜みを整える。

 その後下に降り、朝食の準備を始める。

 本日のメニューは味噌汁に焼き魚にワカメのサラダ、納豆に卵焼きである。

 子供達のお弁当も忘れずに作る。

 

 

「んんーっ……! おはよう、リイン」

 

「あ、おはようございます、はやて」

 

 

 次に起きてくるのはこの家の持ち主でイヴァの息子の蓮夜と熱い仲である八神はやてである。

 

 

「相変わらずリインは早いなー」

 

「そうでもありませんよ」

 

「毎晩お義父さんと運動しとるのに、よく体力あるねんな」

 

「は、はやて!? 何を言い出すのですか!?」

 

 

 はやて、少々マセている。

 因みにリインは当初、はやての事を『夜天の書』の主という事で『我が主』と呼んでいたが、イヴァと結婚し、蓮夜とはやてが結ばれるのなら、それは少し可笑しいと言われ、はやてと呼んでいる。

 しかし、そうなるとはやてはリインの事を母と呼ぶことになるのだが、当の本人はそれをなかなか言えず、終いにはリインが名前を呼んでほしいと言い、今のようになっている。

 

 

「これなら子供の一人や二人出来ても可笑しくないなぁ」

 

「……私は、根はプログラムですから……。やはり人と同じようには……」

 

「あ、ああっ! 別にそないな意味で言ったんとちゃうで!? ほ、ほら! 例え話や!」

 

「……はい」

 

 

 リインは少しだけ暗いが笑顔を見せて朝食作りに戻った。

 はやてもそれに加わり、皆が起きてくるまでに朝食作りを終わらせる。

 

 

「おはようさん……」

 

「おはよう! 今日も剣誠さんは不幸にも負けず生きていきますよー!」

 

「おはよう。ケン、言ってるそばから首を寝違えてるわよね?」

 

 

 子供達三人が起きてきた。

 だがまだ朝食は出来ていない。

 だが子供達は別に早く起きすぎた訳ではない。

 毎朝ランニングの為である。

 

 

「ちゃっちゃと行くわよ」

 

「ああ……」

 

「うっし!」

 

 

 神楽を筆頭に蓮夜と剣誠は外に出て町内を走りに行った。

 

 

「毎日精が出るな~」

 

「はい。まあ、帰ってきたらまた剣誠は傷だらけなのでしょうね」

 

「毎日こけるって、もう呆れるで」

 

 

 剣誠は持ち前の不幸スキルでランニングから帰ってきたときには傷だらけである。

 しかし、剣誠の治癒魔法ですぐに治せるのだから問題は無い。

 

 

 そして、朝食が出来終わる頃には三人は帰ってきている。

 それから神楽が先にシャワーを浴び、蓮夜と剣誠はジャンケンで順番を決めるのだが、これで剣誠が勝った例は無い。

 三人がシャワーを浴びる頃には既に朝食は出来上がっており、リインはイヴァを起こしに行く。

 

 

――……そう言えば、今日はエスティが起きていない……まさか!?

 

 

 リインはある予感がし、駆け足でイヴァが寝ている寝室へと向かった。

 そして扉を開けるとそこには……。

 

 

「あら? もう来てしまいましたか」

 

 

 エスティが寝ているイヴァの顔で遊んでいた。

 普段ならばリインとエスティはほぼ同じ時間帯に起きるのだが、偶に遅いときがある。

 そういう時に限ってエスティはイヴァを起こそうとするのだ。

 しかし……。

 

 

「エスティ、夫を朝起こすのは妻である私の仕事だ。それを取らないでほしい」

 

 

 リインの理想の妻像は妻が夫を起こすのだと決めており、その仕事を誰にも譲らない。

 稀に子供たちに任せる時はあるが、それは子供達だからである。

 

 

「あら~、私だってイヴァとはそれなりの関係ですわよ?」

 

「それでもだ! 過去に何があっただろうと、今の担当は私だ! さあ! イヴァ、起きてください!」

 

「んっ……」

 

 

 リインはエスティを押し退け、イヴァを起こしに掛かる。

 エスティは苦笑しながらこの後起こるであろう光景を眺める事にした。

 

 

「イヴァ、朝で―――きゃっ!」

 

「んん~……」

 

 

 リインの腕がイヴァに引っ張られ、そのままイヴァに抱きしめられた。

 

 

「イ、イヴァ! 寝惚けているのですか!?」

 

「りいん……きょうもかわいいな……いただきます」

 

「ちょっ……!?」

 

「はい、そこまで」

 

「ぐへっ!?」

 

 

 リインがイヴァに食べられてしまう寸前、エスティによる脇腹への手刀で阻止される。

 

 

「うっ………あれ?」

 

「お、おはよございます……!」

 

「リイン…………いただきます!」

 

「だ、駄目ですぅーーー!」

 

 

 イヴァはリインの照れ隠しによる拳で完全に覚醒した。

 

 

 

 

 今日もまた、イヴァは仕事に出かける。

 最近、何でも屋の仕事の他に、悪魔として呼び出されもした。

 彼曰く、『唯一の兄の為に強くなりたい少女』らしいのだが、そんな少女をイヴァは地球からミッドへ通いながらほぼ毎日、願いを叶える手伝いをしているようだ。

 

 

「今日は何時ぐらいに帰ってこれそうですか?」

 

 

 玄関でイヴァとエスティに弁当を渡し、リインは尋ねた。

 何故エスティにもかというと、イヴァの仕事の相棒として一緒に行動するからである。

 それにリインが少し嫉妬しているのは間違いない。

 

 

「ん~、今日は地球での仕事が一つとあの子の他にもう一つ入っているから……少し遅くなりそうだ」

 

「そう、ですか……」

 

「……そう落ち込むなよ。仕事が終わったらすぐに帰ってくるから」

 

「はい……」

 

 

 イヴァとリインは静かにキスをしてハグをする。

 その間エスティは、ワザとらしく空を眺めていた。

 

 

「じゃ、行ってくる」

 

「行ってきますわ」

 

「行ってらっしゃい」

 

 

 イヴァとエスティは一瞬にして消えた。

 リインは見送った後、他の者達と一緒に昼までに食器の片付け、洗濯、掃除等を済ませる。

 子供達の部屋までは掃除しない。

 子供達にもプライバシーというものがある。

 その辺をきちんと理解しているのだ。

 それに万が一、子供達の部屋、特に剣誠の部屋を掃除するとなると、必ずそういうのが見つかるであろう。

 

 だがここで勘違いをしてはいけない。

 一見、剣誠が一番そういうのを持っているかもしれないが、それは違う。

 確かに剣誠の部屋ではそういったモノが見つかりやすいが、それは剣誠がツイていないだけ。

 一番持っているのは、なんと神楽である。

 しかも父と娘がメインのを。

 

 次いで剣誠、蓮夜である。

 剣誠は年上系や人妻系等々を保有している。

 因みに中でも和服や浴衣が大好きだとか。

 蓮夜は……幼馴染系だとか違うとか。

 

 

「リインフォース、今日の昼食はどうする?」

 

「そうだな……ヴィータは何がいい?」

 

「ん~……チャーハン」

 

「なら、そうしよう」

 

 

 リインはイヴァやはやて以外には敬語ではなく、こういった口調で会話する。

 大昔からそうであり、主以外にはこういう風に話している。

 ただ、自身が初めて異性として心から愛したイヴァに対しても敬語である。

 イヴァ自身、自分も敬語じゃないほうが嬉しい気があるのだが、リインは必然と敬う相手には敬語になるのだ。

 最近では見知らぬ相手にも、“マナー”として敬語は使う。

 

 

『いただきます』

 

 

 チャーハンを作り、皆で食べ始める。

 ザフィーラも、狼型ではなく人型になって食べている。

 イヴァの、「何時も狼だと、何時か完全にペットとしてみなされる事になんぞ?」という助言に危機を感じたのか、ザフィーラはこうやって食事をする時は人型になる。

 

 

「今日、お前達は仕事は無いのか?」

 

「まあ、向こうも私達をあまり動かしたくないようだ。だから主の護衛が仕事のようなものだ」

 

 

 そう言えば、闇の書事件の罪のことを伝えていなかった。

 いくら八神はやてを助ける為とはいえ、他人のリンカーコアを蒐集し、危害を加えたことに変わりは無い。

 それで魔法を使えなくなったものや、一生ベッドの上という人も居るであろう。

 しかも、闇の書というのははやてが主になる前からもその悪行を行なっている。そのことにも恨みを持つ者達が居るだろう。

 故に、イヴァははやて達を守る算段を立てた。それは自身が力を持って守護する事。

 どんなに謝罪をしようと、どんなに慰謝料を払おうと、どんなに許しを請おうと、恨みが晴れるわけではない。

 絶対に恨みを晴らそうとしてくる輩が居るだろう。

 だからイヴァは必要最低限な罰を管理局に要求した。

 数年の管理局への無償奉仕、デバイスの所持の禁止、地球から出る事は許可が必要、監視処分等々といったものである。

 無償奉仕については管理局側から出される要請に応える。

 デバイスについては勤務外は禁止、預ける先は管理局の中で信頼が置けるクロノへ。

 地球から出ることはその気が無いので問題なし。

 監視もクロノの部下がやっている。

 しかしキチンと規則を守ってはいる。

 はやてについては保護観察に留まっている。

 これらもイヴァがジュエルシード事件同様、管理局に揺さぶりをかけ交渉した結果である。

 そして話を最初に戻し、それでも許さない者達がいる。

 それについてはイヴァが何とかしている模様だ。

 

 

「そうか。では今日は一緒に買い物にでも出かけるか?」

 

「そうね、そうしましょう」

 

「いいぜ」

 

「うむ」

 

 

 そうと決まれば膳は急げである。

 四人は出かける準備をし、デパートへと出かける。

 因みに、この時もザフィーラは人型である。

 黒に近い灰色のジャケットと黒いズボンを履き、その風貌はまさに『漢』。

 こうすることで美女だけで出歩くとナンパされるというイヴァの極端な理論を崩し、所謂ナンパ防止役兼荷物持ちとなるのだ。

 

 

「今日は色々と買い溜めをしておこう。車は私が運転しよう」

 

「なあなあ、アイス買って良いか?」

 

「お前……何個もイヴァに買ってもらってただろ?」

 

「無くなっちまったんだよ」

 

「少しは我慢を覚えたらどうだ?」

 

「そういうシグナムだって、兄ちゃんに扇子とか風鈴とか買って貰ってただろうが」

 

「うっ……」

 

「シャマルだって、料理本買って貰ってるし(上達しねぇのによ)」

 

「ヴィータちゃん……心では何か言ってるよね……?」

 

「ザフィーラだって……」

 

「俺はイヴァ殿と出し合っている。共に同じ酒を飲むのでな」

 

 

 どうだと言わんばかりにドヤァとキメる。

 だが半分出してもらっている時点でアウトだと思う。

 

 

「なあなあ、良いだろう?」

 

「仕方が無い、次からは自分で買うのだぞ?」

 

「おう! って、リインフォースだって色々買って貰ってるじゃないか」

 

「……さ、行こう」

 

 

 

 

 デパートで買い物を済まして家に帰り、リインは少しの休憩に入る。

 シグナムは庭でイヴァ特性の木刀を使って鍛錬を、ヴィータは何処かのじっちゃんばっちゃんと親交を、ザフィーラは狼の姿でジッとテレビを見ている。

 リインというと、お茶を飲みながら雑誌を読んでいる。

 その雑誌とは様々で、右から順にファッション系、料理系、旅行系、育児系、などなど。

 その中でも育児系が多かったり。

 やはり子供が欲しいのだろうか。

 

 

「………」

 

「……どうした? 浮かない顔だぞ?」

 

「ん、いや……」

 

 

 テレビから視線を離さず、ザフィーラはリインに尋ねた。

 

 

「やはり……イヴァも血の繋がった子が欲しいのだろうか?」

 

「……少なくとも、俺はそうは思わん」

 

「何故だ?」

 

「お主には分かるだろう? イヴァ殿のあの顔を。到底そんなことを思っているとは思えん」

 

「……そう、だな……」

 

「……我々はプログラムだが、こうして実体化している。腹も空けば眠くもなる。怪我をすれば血もでるし骨も折れる。何時かは知らんが、人間として存在する時が来るやもしれん」

 

 

 相変わらず視線を離さずそうリインに語るザフィーラは、やはり『漢』を思わす。

 

 

「……そうだな。愚問だった」

 

 

 リインは読んでいた雑誌を片付け、別の雑誌を夕食の準備を始める時間まで読み続けた。

 

 

 

 

『ただいま~』

 

 

 夕方、子供達四人が学校から帰宅する頃には、リインは夕食の準備をほとんど終えていた。

 

 

「お帰りなさい。蓮夜、剣誠、またなのか?」

 

 

 蓮夜と剣誠の格好はボロボロで魔法を使う訳にはいかなかったからか、頬が腫れてたり傷を作っていた。

 

 

「か、義母さん……! これにはふかーい事情がありましてですね!」

 

「そ、そうだ! 別にどっちが喧嘩が強いか決着を着けようとしたわけじゃなくてだな!」

 

「ば、バカ! お前!」

 

「……あ!」

 

「……はぁ」

 

 

 リインは溜息を吐いて鍋の火を止める。

 エプロン姿がどうにも似合いすぎている。

 

 

「いいか? お前達は兄弟なのだから、そう喧嘩ばかりしては駄目だ。兄弟喧嘩といのは確かに良くある事だ。だがお前達のはその域を出ている。少しは仲良くしなさい」

 

「「はい……」」

 

「分かったらよろしい。もうすぐ夕飯だから手を洗ってきなさい」

 

『アイサー!』

 

 

 四人は調子よく敬礼し、洗面所へと向かった。

 その間にリインはシャマルとシグナムと協力して夕飯の準備を進める。

 今日はカレーである。

 

 

『いただきます!』

 

「うめぇ! やっぱ義母さんの料理は最高だな! 義父さんのも良いけど!」

 

「リイン、常々思うんやけど、何やお義父さんより上手なっとるんちゃうん?」

 

 

 リインの料理は好評であり、食欲旺盛である子供達はすぐに平らげてしまう。

 

 

「ああ、今日も何だかんだ不幸な事があったけど、これだけは幸せだなぁ……」

 

「剣誠、大袈裟ではないか?」

 

「ううん、お義母さん。ケンにとってはそれ程なのよ」

 

 

 一体どれだけ不幸な事が剣誠の身に起きているのだろうか。

 母親として少し心配になるリインだった。

 それから夕飯は終わり、子供達も課題を終わらせ、のんびりタイムへと入っていた。

 すると玄関が開き、イヴァとエスティが帰ってきた。

 

 

「あ~、ただいま~っと」

 

「ただいま戻りましたわ」

 

「お帰りなさい、イヴァ。エスティも」

 

 

 リインはすぐに玄関へと駆け寄り、二人を出迎える。

 イヴァは疲れきった表情であり、エスティは何時も通りニコニコとしている。

 と、ここでリインはある事を思いついた。

 それはとある雑誌に載っていたものであり、何故結婚してこの数年やってこなかったのだろうかと後悔したほどの事だった。

 

 

「んんっ……ご飯にしますか? お風呂にしますか? それともわ―――」

 

「私、先にお風呂に入らせてもらいますわ」

 

「………」

 

 

 言葉を遮られたリインはその場に固まった。

 そして、エスティが隣を通った時、エスティは勝ち誇ったような、悪戯が成功したような妖艶な笑みを浮かべていた。

 

 

「あ~、リイン?」

 

「……はい」

 

 

 リインはしてやられたと涙目になってしまっていた。

 

 

「飯食って風呂に入ってからお前な」

 

「っ、イ、イヴァぁ……!」

 

 

 どうやらイヴァには何が言いたかったのか伝わったらしく、嬉しさにあまりその場で抱きついた。

 尚、その後ろでははやて達がビデオカメラで撮影していたのは、言うまでもない。

 

 

 

 

 イヴァとエスティも夕食を終え、イヴァとリインはくっ付きながらソファーに座ってイチャイチャとしていた。

 この光景を見た剣誠は血の涙を長し、蓮夜は自分もはやてとしてみたいとせつに願い、神楽は頬を膨らませて嫉妬し、はやてはジッとビデオカメラで撮影しようとしたが、エスティに止められた。

 因みにエスティにはやてが放っといて良いのかと聞くと、明日の晩に可愛がるから良いと、少し怖い笑みで言ったそうな。

 

 

「今日のお仕事はどうだったのですか?」

 

「んー、ビルの清掃はまあ、楽に終わったさ。あの子の鍛錬もなかなかに充実だ。蓮夜達程とは言えないけど、すぐに吸収しちまう」

 

「そうですか……」

 

「……悪いな、最近家を空ける時間が長くて」

 

 

 イヴァはリインを抱き寄せて胸にリインの頭を乗せた。

 

 

「いえ、大丈夫です。こうしていてくれるだけで私は幸せです」

 

 

 リインもイヴァの腰に腕を回し、半分抱き合っている状態になった。

 

 

「もっとこうしてやりたいんだが……最近、ミッドからの依頼が多くてな」

 

「良い事ではありませんか。それほど頼りにされている事です」

 

「頼り……ああ、そうだな」

 

「ですが……」

 

「うん?」

 

 

 リインは腕に力を込めてきつく抱きしめる。

 

 

「仕事先で浮気はしないでくださいね?」

 

「……ははっ、するかよ。こんな良い女を捨てる訳ないじゃないか」

 

「イヴァ……」

 

 

 二人は静かにキスをしてイヴァはその場にリインを押し倒した。そしてそのまま―――。

 

 

「はいストーップ! ヤるんなら上でしてなー」

 

「「っ!?」」

 

 

 冷蔵庫からお茶を取り出しているはやてに止められ、リインは顔をこれでもかと言うぐらい真っ赤にし、イヴァは苦笑した。

 

 

「悪いはやて。んじゃ、そういう事で……」

 

「きゃっ!?」

 

 

 イヴァはリインを横抱きにして持ち上げ、愛の巣へと向かって行った。

 

 

「あ、そうそう。声とか音がまる聞こえやから防音の結界張っといてなー」

 

「あいよー」

 

「ま、待ってください! この会話は少し可笑しいと思います!」

 

「良いから、良いから。今日もまた可愛がってやるから。愛してるぜ、リイン」

 

「ひゃんっ!? ま、まだ階段っ、んんっ!?」

 

「あははー……こりゃホントに家族が増えそうやわ……」

 

 

 はやては両親のラブラブっぷりに羞恥を超えて呆れてしまった。

 

 

「んー、何とかして子供できひんやろか……?」

 

 

 この考えが後に、末っ子の誕生に繋がるのは、また別のお話。

 

 

 

 

 

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