・2次創作
・長文
・勝手な解釈
・安定のさなンクス
等が含まれております。
今回は数少ない真面目回です。楽しんでくださいね。
改めて自己紹介をしよう。私の名はDr.ギーク。この世界とは違う世界の人間だ。
勿論、幻想郷のような裏の世界ではない。人間が生物の頂点に立ち、妖怪などというものは迷信とすることが当たり前の世の中だった。
この時から私は科学者だ。幸い経済的に余裕があり、毎日研究に明け暮れていた。
そんな中、あることに気づいた。今まで存在が否定されていた、世界中の昔話に登場する怪物、幽霊、神々は実在しており、それを立証するのは案外簡単なのではないかと。
そこから時間はさほど経過しなかった。高い金を払って古い文献を購入し、過去の科学者の論文も用意し、実験器具を揃え、学会に報告しに行ったのだ。
発表は大成功だった。その場で見せた実験も成功し、最初から最後まで何も見ず詰まることもなく演説することもできた。
どんな質問であろうが答えられる自信すらあったのだが、質疑応答になっても手を挙げる者はいなかった。完璧だったからだ。
これで私は、世界を変える科学者に成れたと確信した。しかし、学会の連中は何の根拠もなしに、私の発表は出鱈目(でたらめ)であるとマスメディアに伝えた。
マスメディアは私の意見など耳に入れなかった。御用学者とマスメディアは繋がっていると知ってはいたが、ここまでとは予想外だ。
やがて私の研究所は、あらゆる人間によって潰された。自宅に張り紙を貼る一般市民、メディア、販売店の店員といった第三者、学会の碌(ろく)でなし、果てには親にまで攻撃の対象とされた。
タワーマンションの屋上で途方に暮れていると、何かを感じ取った。柵から下を見下ろすと、黒い何かが浮遊していた。それが異界への入口だと直感で認識した私は、何の躊躇もなくそれに向かって飛び込んだ!
気がつくと、何処だか見当の付かない森に居た。周りの植物を観察してみたところ、絶滅したものまで自生していることがわかり、先程まで滞在していた世界とは異なっていると理解した。
森を調べながら歩いていると、一人の少女に遭遇した。何故かはわからなかったが、満面の笑みを浮かべていた。
一番の衝撃は、私を知っていたということだ。私の名前を呼ぶなり、ついてこいと私の手を引いた。
連れてこられた場所は、神社だった。到着すると巫女が現れ、事情を説明された。
異界への入口を開いたのは「その幻想郷」の八雲紫であること。この世界は私がいた世界とは別物であること。この世界の住人の殆どは私を知っているということ。彼らに歓迎されているということだ。
歓迎されている訳は、世界中で迷信とされてきたことを、人生をかけて解明しようとした私に感謝しているからだそうだ。その迷信とされてきたものこそが彼らなのだからな。
その巫女は、その神社に住むことを承諾してくれた。言い忘れていたな。その世界の名はここと同様に幻想郷。神社の名前は字が異なり白零神社。巫女の名は、白零 霊希(はくれい れいき)。
その晩は盛大な歓迎会を開いてくれた。それからの生活は、元いた世界で精神的に孤独であった私には信じられないものだった。皆が私を尊敬してくれる。気遣ってくれる。認めてくれる。笑顔を向けてくれる。
私は初めて、人間は、いや、妖怪などを含め知的生物は美しいと理解した。
それから一年が過ぎ、ある異変が勃発した。霊希は私に、絶対に神社から出るなと言われたが、ここで何もできなければ、私の存在意義がなくなる。そして、ここで施し返さなければならないと、自室に篭り、あるものを作り始めた。
それは、生物強化栄養剤だ。生物の改造は禁じられていたから、摂取した者へ一時的に力を与える代物だ。
無論、毒味は私で行った。結果、実験は成功したため、一時的に運動能力が上がった私は全速力で霊希たちの元へ走った。
着いてみると、危機的状況に陥っていた。だが、強化栄養剤を摂取した霊希たちは、先程までの苦戦が嘘かのように完勝した。
私は恩を返せた。それで十分だったが、霊希たちは私に駆け寄り大声でありがとうと言った。
そうか。これが仲間なのか。仲間とは素晴らしいと思った。
それからの十数年、仲間と共に異変を解決しながら満たされた毎日を過ごした。
早「すごく良い人じゃないですか!」
妹「嘘かもしれないぞ。」
魔「そうだぜ。本当にそうなら霊夢やアリスを殺したりしないぜ!」
レイ「何か奴の心を悪に染める出来事があったのかも知れません。」
レミ「・・そのようね。」
能力で過去を見た。
天「いったい何が…。」
ギ「休憩はこのくらいでいいだろう。」
「それ」は人里に突然現れた。
「それ」は姿を現すなり、「6日後にこの世界を滅ぼす」とだけ言い放ち、姿を消した。
幸い、その場には霊希が居たため、事の重大さはすぐに幻想郷中に知らされることとなった。
この時はよく理解出来なかったが、霊希に今までにない真剣な眼差しで「幻想郷が、滅ぶかもしれない」と言われ、身の危険を察知した。
それからの6日間、霊希は修行をさらに厳しくし、力をつけていった。私は幻想郷、冥界、月を周り協力を仰いだ。皆、快く了承いただいたおかげで、総力に不足はなかった。
決戦の場所は月と決定した。仲間は月で待ち構え、霊希は幻想郷で待ち構えた。
運命の日、姿を現した「それ」に霊希が月へ来るよう交渉した。月で一斉攻撃をする計画だったが、交渉失敗の確率は非常に高いため、失敗した場合は八雲紫のスキマで全員幻想郷へ戻る作戦も考えていた。
どちらにせよ、戦闘を開始する寸前で生物強化栄養剤を服用するという作戦に変わりはなかった。今度の薬は、私が改造を重ねた代物で、しかも戦闘員全員に配れるよう量産した。効果は、元の戦闘力の100倍程だ。
月で八雲紫はスキマを作る用意をしていたが、なんと交渉は成功した。闘えない私は幻想郷でその現場を見ていたのだが、「それ」は少しも不快な表情を浮かべなかった。
霊希は「それ」を連れてスキマに入った。私は祈ることしかできなかった。
1時間程経過した頃だった。あまりに帰還が遅れていると思い、八雲紫が予(あらかじ)め開けておいたスキマを通り、月の戦場へ向かった。
・・唖然とした。あれほど活発であった妖怪、月人、人間たちが無造作に倒れていたのだ。そしてどれも、私の声に応えなかった。
栄養剤を摂取し、応援を求めるため全速力で月の都へ走ったが、そこにかつての都はなかった。あるのは廃墟だけであった。
生存者の探索を続け、漸く一人を見つけた。傷だらけで虫の息になった霊希だった。
命の安全を確かめたが、間もなく死ぬと返された。そうか、悲しいとは、このことだったのか。私は霊希の手を強く握り、諦めるな!まだ終わってない!私がいる!と声を張り上げた。
通常通りであれば、うるさいともっと大きな声で言い返されるのだが、小さな声でありがとう、とだけ言われた。
・・そして、霊希は私の腕の中で、息絶えた。最愛の妻を、亡くした。・・ズズッ、すまない。
霊希を抱え、スキマを通った。せめて墓くらいは神社で作ろうと思った。
戻ってみたが、美しかった幻想郷はなかった。どうやら私と入れ違いだったらしい。無論、神社も破壊されていた。
神社についてはあまり悲しいと思わなかった。霊希を失ったことに比べればな。
墓を作り、研究所に籠もった。神社の地下に作っていたため、襲撃は受けなかったらしい。
そして決心した。私が「それ」を倒すと。
始めに「それ」は何なのかを考え直した。間違いなく、この世界の生物ではない。
「それ」を倒すためには、小細工では駄目だ。完全なる生物が必要である。
であれば、この世界に居ては作れない。故に、時空を越える装置が必要となった。
そうと決まれば、数年前に作った不老薬を使わなければならない。霊希と共に生き、死ぬつもりだったから飲まないでいたのだが、摂取した。
20年程掛かったが、装置は完成。しかしすぐには使わなかった。それ以外の準備が整っていないからだ。
最初に、移動する上で拠点が必要だった。もし別世界に辿り着いても、襲撃に遭って死んでは意味がない。
そこで太陽系のある惑星に目をつけた。この世界には存在しないそれに研究所ごと移った。
惑星の軌道を操るためさらに10年程掛かった後、遂に時空を越えた。
それからは長い旅だった。幻想郷などいくつ見たかわからない。幻想郷だけではない。孫悟天、お前のようなサイヤ人が存在する世界も複数周った。
そこで出会った科学者たちの作品は本当に参考になった。人造人間技術、マシンミュータント、「不世出の天才」による洗脳技術、怨念増幅装置、どれも私の研究には欠かせなかった。
複数の失敗作が続く中、傑作が完成した。オンリョウキだ。ある幻想郷の鬼を洗脳技術で操り完成させたものだ。
後でわかったことだが、地獄で生まれたジャネンバとよく似ていた。それなら空間移動もできるだろうと、オンリョウキに教え込んだ。その頃には既に、洗脳など必要なくなったから装置を外した。
同時に、孫悟空とベジータのフュージョンによるあの技を知った。だからこそ、アリスは最初に始末した。
オンリョウキが完成してからは、殆ど見るだけだった複数の幻想郷を実験場にした。だが、オンリョウキは強すぎた。ろくにデータが取れないまま多数の幻想郷が滅んだ。サイヤ人が紛れ込んだ幻想郷もあったが、オンリョウキの敵ではなかった。
これでは駄目だ。そこで簡単なセルを造った。戦況は程よく不利になり、成功した。
与えた指示は「皆殺しにしてこい」だけだったが、ボロボロになりながら何度も任務を遂行して帰ってきた。
もうご存知だと思うが、最後に辿り着いた幻想郷がここだ。
孫悟天にはもう話したが、孫悟天や他の刺客を円盤で転送させたのは私だ。全ては実験のためだ。
しかし、しっかり造ったセルまで破れた。「それ」を倒すための生物は、ここでしか造れないと確信した。
天「・・・。」
妹「チルノ起きろ。終わったぞ。」
チ「ふぁ?」
レミ「誰かのために尽くした男は、そのために他の誰かを地獄へ落とす悪魔になった。笑えないわね。」
レイ「お前のいた幻想郷の人達が、本当にこんな事を望んでいたと思うのか?」
ギ「・・勿論だ。あの時間を、霊希との生活を取り戻すためなら、何人だって殺せる。」
早「そんなのダメです!」
魔「無駄だぜ。こいつは自分が同じ目にあわないと分からないクソ野郎だぜ。」
レイ「…そのようですね。過去がどうであれ、こんな事は許されない!」
レミ「(何かしら。何かが引っかかるわ)」
天「満場一致みたいだね。ギーク、お前は俺たちが倒す!」
ギ「よくぞ言ってくれた。では、始まるとしよう。」
スイッチを押した。
すると、少女が入っているガラスケースが光り始めた。
ギ「最終検査だ。お前たちを皆殺しにできれば実験は成功。そしてこの少女は、人間も妖怪も神をも超える!」
「出でよ!ユニバースキング!!」
カッ!!
ガラスケースを、割らずに消し飛ばして現れた。
少女の面影は全くなかった。全身が機械かのような黒のメタリックボディ、230cmを超える高身長、2本の角、白く光る目。人造人間でもなければロボットでもなかった。
早「私が闘いま」
レイ「僕が行きます!」
早「ハァッ☆」
天「2人とも待ってくれ!」
変身しようとする2人を止めた。
早「私は変身する流れじゃなかったんですけど…。」
レイ「何故止めるんです!」
天「たぶんギークは何か企んでる。ここでレイくんが闘うのは危ないよ。」
レイ「しかし…」
天「早苗もね。今の一瞬でも物凄い気だってわかったよ。」
早「そ、それほどでもありませんよ〜。」
魔「そうだぜ。みんなで闘うんだぜ!」
文「霊夢さんの仇を討ちましょう!」
妹「あぁ。ここで終わらせるぞ。」
チ「おー!」
天「いや、そうじゃなくて。」
レミ「貴方一人で、ということね。」
天「そういうこと。」
レイ「何か策があるんですか?」
天「うん。」
ギ「孫悟天一人か。実験は段階ごとにするのが重要だからいいだろう。」
文「ここまで実験実験言われると執念深さを感じますね〜。」
天「行くぞ!ギーク!」
ヴンッ!!バチッ!バチッ!
超サイヤ人2に変身した。
早「悟天さん!その姿では勝てません!」
天「・・・。」
早「ハァッ☆」
変身は終わり、気は落ち着いた。しかし、音もなくスーッと髪が伸びていくではないか!
レイ「あ、あれは!」
天「・・・・・!!」
ゴゴゴゴ
「がぁぁぁぁっ!!」
ヴンッ!!!バチバチバチッ!!
一気に気を解放し、悟空でも到達するまで苦戦した〈超サイヤ人3〉に変身した!
魔「うわっ!なんだ!?この凄い気は!」
チ「やっぱり兄貴はすごーい!」
ギ「馬鹿な!こんな短期間で超サイヤ人3に成れる訳がない!」
天「霊夢のおかげだよ。霊夢が俺をここまで怒らせたんだ!」
「(ほぼ死んだ状態で幻想の魔神に助けられた影響もあるかもしれないけど)」
ギ「ま、まあいい。最高傑作ユニバースキングと孫悟天、どちらが強いかはっきりしようじゃないか!」
天「レイくんはやっぱり知ってるんだね。」
レイ「はい…そしてその強さも。」
天「みんな、俺に任せてくれるよね?」
魔「わかったぜ。」
チ「うん!」
レミ「いいわ。」
レイ「はい!」
妹「あぁ。」
文「はい〜。」
早「ハイッ!」
ユニバースキングと睨み合った。
天「霊夢、俺は君の分まで、闘うよ…!」
パァっ!と瞳から滴が飛び散った。
第44話へ、続く!!
というわけで、第43話でした!
明けましておめでとうございます(激遅)。今年も「幻想天霊伝説」をよろしくお願い致します。
超サイヤ人3への変身は、敢えて静か目に書きました。
ユニバースキングはイメージできましたでしょうか?難しい場合は、簡単なイメージイラストを描こうと思います。
ここまでのご愛読、有難う御座いました!!