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プロローグ
燃え盛る炎に包まれた町・・・
崩れた瓦礫に押し潰された両親の遺体を見つめて、膝から崩れたまま呆然とする少年。
「なんで・・・なんで・・こんな事に・・・!」
~数時間前~
「う~ん・・・朝かぁ・・・」
ベッド起き上がり伸びをする少年。
名前は早田 良介(はやだ りょうすけ)
普通の高校生だ・・・まだこの時は。
「良介ー、起きなさい!
朝ごはんできてるわよー!」
母親から降りるように呼ばれる。
「わかった。
今降りるから!」
そう言って、ベッドから飛び起きて、即座に寝間着から私服に着替え、
部屋を出た。
リビングには父親がいた
「おはよう、良介。」
「おはよう、父さん。」
いつものように挨拶を交わし、朝を食べに椅子に座る。
「「「いただきまーす!」」」
いつもと同じように朝食を食べる。
「良介、突然だが今日、母さんと買い出しに行こうと思ってな。
お前も一緒に来るか?」
「んー?そうだなぁ・・・
ちょうど欲しい漫画があるから一緒に行くよ。」
父さんから買い物に行かないかと誘われたのですぐに了承した。
まぁ、どうせ母さんの買い物の量は凄まじいから、
父さんと一緒に荷物持ちすることは確定だな。
「それじゃ、朝食を食べたらすぐに行きましょうか。」
母さんそう言って、一番早く食べ終わり、すぐに準備しに自分の部屋に戻っていった。
これが両親との最後の晩餐になるとは、良介はまだ知らなかった。
***
父さんの車に乗り行きつけのデパートに着く。
「それじゃ、俺は本屋に行ってくるよ。」
良介はすぐに本屋に向かおうとする。
「良介、父さん達は先に買い物行くからな。
用が済んだら、すぐに来いよ。」
「わかったよ、父さん。」
両親と軽い会話した後、本屋に、向かった。
これが両親との最後の会話だった。
***
「え~と、あの本は・・とっ・・・」
本屋に入り目的の漫画を購入しようと、漫画を探していた。
「お、あったあった。」
目的の漫画を見つけ、手に取る。
ファンタジー系の漫画でストーリーは王道的なものであるが、そこそこ面白い。
「よし、早速買いに・・・」
手に取った漫画を購入しようとレジに向かおうとした時だった。
唐突な爆発音、地震のような揺れが起こった。
「なんだ・・・地震か?」
良介はそう思った瞬間、とてつもない地響きが起こり、デパートは突然崩れだした。
「え!?うわあぁぁぁ!!??」
良介は落ちてきた巨大な瓦礫に押し潰されてしまった。
***
「うーん・・・痛っ・・・」
目を開けると真っ暗だった。
何が起きたのかわからなかったが自分の上に何かが覆い被さっていることに気づいた。
「くっ・・・邪魔だな・・・!」
手と足を使って自分の上に被さっているものを退ける。
自分と同じくらいの大きさのある瓦礫だった。
どうやら、瓦礫に潰されたが運良く軽い傷で済んだようだ。
「一体何が起きて・・・!!っ」
周りを見渡してみると、街全体が火の海になっていた。
「なんだよ・・・これ・・・!
何が起きたんだよ!?」
状況が掴めず困惑する良介。
だが、すぐに両親のことを思い出す。
「そ、そうだ!!
父さんと母さんは!!」
瓦礫だらけでわかりにくかったが、記憶と少ししか残っていない店の特徴を頼りに、
両親が向かったと思われる場所に向かった。
「父さん、母さんっ!!
一体どこに・・・っ!!!」
良介はその状況を見て呆然としてしまった。
両親は見つけた。
見つけたが・・・見つけた両親は瓦礫の下にいた。
・・・・血の海に沈んで。
***
そして冒頭に戻る。
「なんで・・・なんでこんな事に・・・!!」
自問自答を何度も繰り返す。
どうしてこうなってしまったのか、未だに状況が掴めずにいた。
と、後ろで獣のような遠吠えが聞こえた。
「なっ・・・!!??」
見てすぐにわかった。
霧の魔物だ。
しかも一体だけじゃない。
その場だけで三体いた。
恐らく、他の場所にもかなりの数がいそうだ。
普通なら、ここで恐怖に駆られるが、良介は違った。
「てめぇらか・・・てめぇらが、父さんと母さんを・・・!!」
拳を握り締め、ギリギリと歯軋りをする。
良介は完全に怒りに駆られていた。
少し周りを見て、近くで倒れている人を見つける。
「皆を・・・街の皆を・・・よくも・・よくも・・・っ!!!」
魔物が襲いかかってきた。
良介はその攻撃を避けようとせず、拳に力を込めて殴りにかかった。
「許さねぇぞ・・・この野郎っっ!!!」
良介の拳が魔物に当たった瞬間、爆発が起き、魔物が後方に吹き飛び、霧に戻った。
「えっ・・・今のって・・・!!」
自分の手を見ると両手から光のようなものが出ていた。
そこだけじゃない。
よく見ると自分の体から色々な属性の魔法が出ていることに気付く。
「こ、これって・・・魔法!?」
いきなりの出来事に困惑する良介。
「けど・・・これなら!」
即座に出したい魔法を頭でイメージして、放つ。
「おりゃああっ!!」
すぐ近くにいた二体の魔物も魔法で纏めて倒した。
イメージ通り、風属性の魔法がでた。
「これ・・・俺・・魔法使いに目覚めた・・・ってことだよな?」
両手を見つめ、そう呟いた・・・と、
「ぐっ・・・!!
があああぁぁ!!??」
体から何かが爆発して、弾けそうな感覚に襲われる。
魔法が強力な為、体にかなりの負荷がかかっていた。
「ぐぅぅぅ・・・こうなったらっ!」
またすぐに頭でイメージを作る。
できるかわからないが、自分の能力を部分的に封印することにした。
「鍵で・・・封じるような・・・っ!」
いったいどれだけの能力を持っているのかわからないが、
三段階に分けて封印することにした。
「ぐっ・・・はぁ・・・はぁ・・・。
うまく・・・できたのか?」
さっきのような感覚が無くなり、多少楽になった。
どうやらうまくいったようである。
すぐに後ろを振り返り、父親と母親の遺体に目を向ける。
「・・・・・」
夢であってほしい。
そう思ったが、どうやらこれが現実らしい。
「おい!あそこに誰かいるぞ!」
後ろで声がした。
どうやら国軍が来てくれたらしい。
「君、大丈夫か。
けがは?」
「あ・・・はい、大丈夫です・・・」
力なく返事を返す良介。
「ん?君・・・もしかして魔法使いに?」
「・・・・はい」
「・・・そうか、とりあえず避難だ。
まだ完全に魔物がいなくなっていないからな。」
そう連れられて国軍の人達と共にその場を後にした。
その後知ったことだが、その街の生存者は俺だけだったらしい。
それを知った俺は心に決めた。
「この魔法で・・・力で・・・魔物を全て滅ぼしてやるっ・・!
父さんと母さん・・・街の皆の仇を取るためにっ!」
人物紹介
早田 良介(はやだ りょうすけ)17歳
主人公。
困っている人がいたら放っておけない性格。
気は長い方だが、一度キレると手がつけられない。
料理が趣味で家庭で作れる料理は大体作れる。
ファンタジーものやSFもののゲームや小説が大好き。
生まれつき運動神経がよく特技でバク転やバク宙ができる・・・が、なぜか帰宅部。
本人曰く、「スポーツするのが面倒くさいから」とのこと。