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2度目のクエストが終わってから約2週間が経過した。
あの後、夏海には日が変わる前後あたりまでインタビューされた。
無論、翌日は寝不足。
授業中に寝てしまった。
まぁ、普段から苦手な教科はよく寝ているのだが。
あれからよく訓練所によく魔法の練習に行くようになった。
ある程度の魔法は使えるようになったのだが、まだ問題点があった。
それは封印されている能力のことだ。
3段階のうち、まだ第1段階の能力しか試してないのだが、
未だに使いこなせないでいた。
まだ火力の調整もできず、魔法も何回か暴発もしかけた。
どうすれば使いこなすことができるのか、毎日苦悩の日々が続いていた。
そして、この日も訓練所に行き、訓練をしていたが、程々にして切り上げた。
「早く使いこなせるようになりたいなぁ・・・」
一人でぼやきながら廊下を歩いていると、智花に会った。
「あ、良介さん。
訓練所の帰りですか?」
「ああ、そうだよ。
智花は?」
「わたしはなんとなく廊下を歩いてただけです。」
そうして話していると、自然と前回のクエストの話になった。
「・・・街であんなに魔物が暴れまわるなんて、ほとんどないことなんです。
魔物は発生直後はとても弱く、街には人の目がたくさんあります。
なので、魔物は街などの人がいるところでは成長しにくいんですね。
歴史上では何度かあったことなので、運が悪かったんですね・・・」
「なるほどねぇ・・・
(そういや、夏海が下水道で育った可能性があるとか言ってたな。)」
話をしていると、デバイスが鳴った。
「あ、クエストが発生しましたね。
魔物が発生すること自体は珍しくないんです。
たいていは山や森の中、洞窟や特級危険区域と呼ばれる場所なんですが・・・」
すると突然、怜がこっちにやって来た。
「あ、怜ちゃん、こんにち・・・」
「智花、すまない。
急いでいるんだ。」
怜は走り去ってしまった。
「どうしたんだ、あいつ・・・」
「・・・?
怜ちゃんがあんなに慌てるなんて・・・!」
すると、智花がデバイスを見て何かに気づいた。
「く、クエストの現場、神凪神社です!
怜ちゃんの実家なんですよ!」
「・・・何!」
「ま、待って、怜ちゃん!
わたしも・・・!」
「俺も行く!
早速クエストを受けねぇと・・・」
二人は怜の後を追いかけた。
***
すぐ近くの廊下に風子と紗妃がいた。
「・・・神凪はクエストですか。
まぁ、家が襲撃されているなら仕方ありませんねぇ。」
「委員長、なぜ隠れていたのですか?」
「神凪に会っちゃったら、風紀委員のよしみでついていかなきゃいけねーでしょ。」
「・・・・・・?」
紗妃が不思議そうな顔をする。
「いや、ウチとしても手伝ってやりたいのはやまやまですがね・・・
これから調べなきゃいけねーことがあるんで。」
「調べる、とは?」
「街から離れているとはいえ、神凪神社は人が大勢訪れます。
通常ありえない場所でクエストが発生しました。
2連続ですよ。
その原因が【わかっているのかどうか】を、とりあえず宍戸 結希に尋ねます。」
「はぁ。
しかしクエストは風紀委員の管轄ではないのでは・・・」
「いーですか。
ウチは【ありえない場所に魔物が発生した】と言いました。
学園内で魔物が出た場合、まず対処するのはウチらなんです。」
「・・・あ・・・」
紗妃が何かに気づいた。
「今までなら【そんなのありえない】ですがね。
備えましょーよ。」
風子と紗妃は結希の元に向かった。
***
良介はクエストを受け、噴水前に来ていた。
怜に一緒に行くと伝え、準備を終えた後、ここで会うことになっていた。
「えーと、たしか怜はここらへんにいるって聞いたが・・・お。」
良介は怜を見つける。
「・・・来たか、良介。
今日はよろしく頼む。
私たちに課されたクエストは、神社を襲っている人面樹の討伐だ。」
「その神社って怜の実家・・・なんだよな?」
「・・・そうだ。
私の家、神凪神社だよ。
だから志願した。
家を救えずしてだれそれを守るなどとは言えないからな。」
「家を救えず・・・・か・・・」
その言葉に良介は【あの日】のことを思い出す。
「(・・・俺は、絶対にあんな経験を、他のやつにはさせない。
俺が覚醒した以上、絶対に・・・!)」
良介は拳を握り締め、決意を新たにする。
「前衛はは任せてくれ。
お前には後方支援を頼む。
だから魔力の供給は頼んだぞ。
私は常に全力で戦うつもりだ。
お前の魔力量については智花から聞いている。
信頼しているよ。」
「・・・ああ、わかった。
後方は任せてくれ。」
「さ、出発しよう。
魔物が街に下りる前に。」
二人は神社に向かった。
怜は参道に入らず、わざと森の中に入った。
「ここから森に入ろう。
おそらく敵は参道を警戒している。
やつらの大半は知能を持たないが、討伐対象に選ばれるほどなら、
なにがあっても不思議はない、というのが我々の常識だ。」
「なるほど、注意していかないとな。」
「もちろん、敵は一体ではないから、気を抜くな。
構えろ。
すでに戦いは始まっているぞ。」
「了解。」
良介は変身し、剣を抜き、構えた。
***
その頃、報道部部室で鳴子が窓際に立っていると、夏海が駆け込んできた。
「部長!
あたし、行ってきます!」
「ああ、行っておいで。
友達のためだ。
取材抜きで助けてあげるといい。」
「写真はもちろん撮ります!
怜がバッサリやってるところ!」
「・・・フフ、そのほうが君らしいかもね。
だけど君もこの前の疲れがまだ取れてないだろう。
気をつけてくれよ。」
「はい!」
「ついでだ。
戦力になりそうな生徒は誘っていくといい。」
鳴子がそう伝えると夏海は部室から出て行った。
その後、鳴子も廊下に出た。
「街の次は神社・・・ふむ。」
すると、廊下に結希がいた。
「・・・・・・」
「おや、宍戸君。
君が研究室から出るなんて珍しいね。」
「あなたも、ミスティックが出たのに残ってるなんて珍しいわね。」
「世代交代ってやつさ。
報道部は夏海に任せようと思っているよ。」
「・・・生徒会も風紀委員も、今回の件で私を呼び出したわ。
人里に連続で、しかも短期間でミスティックが出現した。
・・・あなたも興味があると思ったのだけど、まったく驚いていないみたいね。」
「まさか、僕も同じさ。
なにが起こったのか知りたい。
なにが起こるのかも。。」
「根拠はないけれど・・・あなたは全て知っていそうだわ。」
「なぜだい?」
「・・・いいわ。
私もあなたに情報をあげるつもりはないから。」
「それは知っていたよ。
だから聞こうとは思わない。
自分で調べるさ。」
鳴子は結希の前から去っていった。
「・・・・・・あなたが【なぜ】知っているか・・・いずれ聞かせてもらうわ。」
結希は生徒会室に向かった。
***
「悪いな、呼び寄せて。」
生徒会室には虎千代と薫子がいた。
「いいえ。
まず前提を確認するわ。
街に発生した魔物は通常、弱いうちに駆除される。」
「それが今回は、2回続けてそれを逃れた魔物がいた・・・
軍や執行部の怠慢でないとしたら、理由は何が考えられますか?」
薫子の質問に結希は黙って考え込む。
「・・・・・第7次侵攻。」
「・・・・・可能性はどのくらいだ?」
「今はまだわからないわ。
ただこれが【前触れ】だとしたら・・・
これから、魔物が発生する頻度が格段に高くなるでしょうね。
それにより強力なものになるはずだわ。」
「・・・薫子。
精鋭部隊に伝えろ。」
「わかりました。」
「侵攻だったら大事件だ。
念のため準備をするぞ。
すぐにできることは訓練メニューの強化と・・・他には何があるか・・・」
虎千代は考え始めた。
その頃、別の教室では・・・
「う~ん、補習なんてダルいのだ~。」
「そ、そんなこと言わないで。
ほら、手伝うから早く終わらせちゃおう?
リナちゃん、転校してきたばかりだから、みんなに追いつかないと・・・」
「泳ぎたい泳ぎたい泳ぎたいさ~っ!」
「だ、だから早く終わらせよう、ね?」
里奈が萌木と一緒に勉強していた。
「うぅ~っ・・・大規模侵攻の歴史なんて常識なのだ、いまさら勉強しても・・・」
「で、でも魔法使いなんだから、詳しく知っておいた方がいいと思うよ・・・
それにテレビでも、ちょうど騒がれだしてるし。」
侵攻について勉強していた。
「大規模侵攻って、ようするに魔物がいっぱい出てくることなんだろ?」
「そうだね。
正確には、一定期間の総出現数が通常の30倍になったらだよ。
魔物が初めて現れたのが300年前。
それから今まで、6回もあったの。」
「6回目はリナもテレビで見たさ。
北海道が占領されちゃったのだ。」
「そうだね・・・それで今回、人がいるところに続けて出現して、
北海道のときと似ているから、もしかしたら第7次侵攻かもって・・・」
「・・・そうなったら、リナ達は戦いに行くのか?
授業じゃなくて、本番。」
「大規模侵攻は世界中で発生するから、連合軍も数が間に合わないと思う・・・」
「む~っ・・・どうすれば防げるんだ?」
リナは頭を抱えて悩んでしまった。