グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
 閲覧者様のイメージを壊す可能性があります。
 それでもOKという方は、よろしくお願いします。



第9話 襲撃の理由

2度目のクエストが終わってから約2週間が経過した。

あの後、夏海には日が変わる前後あたりまでインタビューされた。

無論、翌日は寝不足。

授業中に寝てしまった。

まぁ、普段から苦手な教科はよく寝ているのだが。

あれからよく訓練所によく魔法の練習に行くようになった。

ある程度の魔法は使えるようになったのだが、まだ問題点があった。

それは封印されている能力のことだ。

3段階のうち、まだ第1段階の能力しか試してないのだが、

未だに使いこなせないでいた。

まだ火力の調整もできず、魔法も何回か暴発もしかけた。

どうすれば使いこなすことができるのか、毎日苦悩の日々が続いていた。

そして、この日も訓練所に行き、訓練をしていたが、程々にして切り上げた。

 

「早く使いこなせるようになりたいなぁ・・・」

 

一人でぼやきながら廊下を歩いていると、智花に会った。

 

「あ、良介さん。

訓練所の帰りですか?」

 

「ああ、そうだよ。

智花は?」

 

「わたしはなんとなく廊下を歩いてただけです。」

 

そうして話していると、自然と前回のクエストの話になった。

 

「・・・街であんなに魔物が暴れまわるなんて、ほとんどないことなんです。

魔物は発生直後はとても弱く、街には人の目がたくさんあります。

なので、魔物は街などの人がいるところでは成長しにくいんですね。

歴史上では何度かあったことなので、運が悪かったんですね・・・」

 

「なるほどねぇ・・・

(そういや、夏海が下水道で育った可能性があるとか言ってたな。)」

 

話をしていると、デバイスが鳴った。

 

「あ、クエストが発生しましたね。

魔物が発生すること自体は珍しくないんです。

たいていは山や森の中、洞窟や特級危険区域と呼ばれる場所なんですが・・・」

 

すると突然、怜がこっちにやって来た。

 

「あ、怜ちゃん、こんにち・・・」

 

「智花、すまない。

急いでいるんだ。」

 

怜は走り去ってしまった。

 

「どうしたんだ、あいつ・・・」

 

「・・・?

怜ちゃんがあんなに慌てるなんて・・・!」

 

すると、智花がデバイスを見て何かに気づいた。

 

「く、クエストの現場、神凪神社です!

怜ちゃんの実家なんですよ!」

 

「・・・何!」

 

「ま、待って、怜ちゃん!

わたしも・・・!」

 

「俺も行く!

早速クエストを受けねぇと・・・」

 

二人は怜の後を追いかけた。

 

   ***

 

すぐ近くの廊下に風子と紗妃がいた。

 

「・・・神凪はクエストですか。

まぁ、家が襲撃されているなら仕方ありませんねぇ。」

 

「委員長、なぜ隠れていたのですか?」

 

「神凪に会っちゃったら、風紀委員のよしみでついていかなきゃいけねーでしょ。」

 

「・・・・・・?」

 

紗妃が不思議そうな顔をする。

 

「いや、ウチとしても手伝ってやりたいのはやまやまですがね・・・

これから調べなきゃいけねーことがあるんで。」

 

「調べる、とは?」

 

「街から離れているとはいえ、神凪神社は人が大勢訪れます。

通常ありえない場所でクエストが発生しました。

2連続ですよ。

その原因が【わかっているのかどうか】を、とりあえず宍戸 結希に尋ねます。」

 

「はぁ。

しかしクエストは風紀委員の管轄ではないのでは・・・」

 

「いーですか。

ウチは【ありえない場所に魔物が発生した】と言いました。

学園内で魔物が出た場合、まず対処するのはウチらなんです。」

 

「・・・あ・・・」

 

紗妃が何かに気づいた。

 

「今までなら【そんなのありえない】ですがね。

備えましょーよ。」

 

風子と紗妃は結希の元に向かった。

 

   ***

 

良介はクエストを受け、噴水前に来ていた。

怜に一緒に行くと伝え、準備を終えた後、ここで会うことになっていた。

 

「えーと、たしか怜はここらへんにいるって聞いたが・・・お。」

 

良介は怜を見つける。

 

「・・・来たか、良介。

今日はよろしく頼む。

私たちに課されたクエストは、神社を襲っている人面樹の討伐だ。」

 

「その神社って怜の実家・・・なんだよな?」

 

「・・・そうだ。

私の家、神凪神社だよ。

だから志願した。

家を救えずしてだれそれを守るなどとは言えないからな。」

 

「家を救えず・・・・か・・・」

 

その言葉に良介は【あの日】のことを思い出す。

 

「(・・・俺は、絶対にあんな経験を、他のやつにはさせない。

俺が覚醒した以上、絶対に・・・!)」

 

良介は拳を握り締め、決意を新たにする。

 

「前衛はは任せてくれ。

お前には後方支援を頼む。

だから魔力の供給は頼んだぞ。

私は常に全力で戦うつもりだ。

お前の魔力量については智花から聞いている。

信頼しているよ。」

 

「・・・ああ、わかった。

後方は任せてくれ。」

 

「さ、出発しよう。

魔物が街に下りる前に。」

 

二人は神社に向かった。

怜は参道に入らず、わざと森の中に入った。

 

「ここから森に入ろう。

おそらく敵は参道を警戒している。

やつらの大半は知能を持たないが、討伐対象に選ばれるほどなら、

なにがあっても不思議はない、というのが我々の常識だ。」

 

「なるほど、注意していかないとな。」

 

「もちろん、敵は一体ではないから、気を抜くな。

構えろ。

すでに戦いは始まっているぞ。」

 

「了解。」

 

良介は変身し、剣を抜き、構えた。

 

   ***

 

その頃、報道部部室で鳴子が窓際に立っていると、夏海が駆け込んできた。

 

「部長!

あたし、行ってきます!」

 

「ああ、行っておいで。

友達のためだ。

取材抜きで助けてあげるといい。」

 

「写真はもちろん撮ります!

怜がバッサリやってるところ!」

 

「・・・フフ、そのほうが君らしいかもね。

だけど君もこの前の疲れがまだ取れてないだろう。

気をつけてくれよ。」

 

「はい!」

 

「ついでだ。

戦力になりそうな生徒は誘っていくといい。」

 

鳴子がそう伝えると夏海は部室から出て行った。

その後、鳴子も廊下に出た。

 

「街の次は神社・・・ふむ。」

 

すると、廊下に結希がいた。

 

「・・・・・・」

 

「おや、宍戸君。

君が研究室から出るなんて珍しいね。」

 

「あなたも、ミスティックが出たのに残ってるなんて珍しいわね。」

 

「世代交代ってやつさ。

報道部は夏海に任せようと思っているよ。」

 

「・・・生徒会も風紀委員も、今回の件で私を呼び出したわ。

人里に連続で、しかも短期間でミスティックが出現した。

・・・あなたも興味があると思ったのだけど、まったく驚いていないみたいね。」

 

「まさか、僕も同じさ。

なにが起こったのか知りたい。

なにが起こるのかも。。」

 

「根拠はないけれど・・・あなたは全て知っていそうだわ。」

 

「なぜだい?」

 

「・・・いいわ。

私もあなたに情報をあげるつもりはないから。」

 

「それは知っていたよ。

だから聞こうとは思わない。

自分で調べるさ。」

 

鳴子は結希の前から去っていった。

 

「・・・・・・あなたが【なぜ】知っているか・・・いずれ聞かせてもらうわ。」

 

結希は生徒会室に向かった。

 

   ***

 

「悪いな、呼び寄せて。」

 

生徒会室には虎千代と薫子がいた。

 

「いいえ。

まず前提を確認するわ。

街に発生した魔物は通常、弱いうちに駆除される。」

 

「それが今回は、2回続けてそれを逃れた魔物がいた・・・

軍や執行部の怠慢でないとしたら、理由は何が考えられますか?」

 

薫子の質問に結希は黙って考え込む。

 

「・・・・・第7次侵攻。」

 

「・・・・・可能性はどのくらいだ?」

 

「今はまだわからないわ。

ただこれが【前触れ】だとしたら・・・

これから、魔物が発生する頻度が格段に高くなるでしょうね。

それにより強力なものになるはずだわ。」

 

「・・・薫子。

精鋭部隊に伝えろ。」

 

「わかりました。」

 

「侵攻だったら大事件だ。

念のため準備をするぞ。

すぐにできることは訓練メニューの強化と・・・他には何があるか・・・」

 

虎千代は考え始めた。

その頃、別の教室では・・・

 

「う~ん、補習なんてダルいのだ~。」

 

「そ、そんなこと言わないで。

ほら、手伝うから早く終わらせちゃおう?

リナちゃん、転校してきたばかりだから、みんなに追いつかないと・・・」

 

「泳ぎたい泳ぎたい泳ぎたいさ~っ!」

 

「だ、だから早く終わらせよう、ね?」

 

里奈が萌木と一緒に勉強していた。

 

「うぅ~っ・・・大規模侵攻の歴史なんて常識なのだ、いまさら勉強しても・・・」

 

「で、でも魔法使いなんだから、詳しく知っておいた方がいいと思うよ・・・

それにテレビでも、ちょうど騒がれだしてるし。」

 

侵攻について勉強していた。

 

「大規模侵攻って、ようするに魔物がいっぱい出てくることなんだろ?」

 

「そうだね。

正確には、一定期間の総出現数が通常の30倍になったらだよ。

魔物が初めて現れたのが300年前。

それから今まで、6回もあったの。」

 

「6回目はリナもテレビで見たさ。

北海道が占領されちゃったのだ。」

 

「そうだね・・・それで今回、人がいるところに続けて出現して、

北海道のときと似ているから、もしかしたら第7次侵攻かもって・・・」

 

「・・・そうなったら、リナ達は戦いに行くのか?

授業じゃなくて、本番。」

 

「大規模侵攻は世界中で発生するから、連合軍も数が間に合わないと思う・・・」

 

「む~っ・・・どうすれば防げるんだ?」

 

リナは頭を抱えて悩んでしまった。

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