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過去の風飛市。
結希は子供の結希と会っていた。
2人は何も話さずにお互いを見ていた。
すると、結希が口を開いた。
「あなた。」
子供の結希は何も言わずに結希を見続けた。
「お子様が1人でいると危ないわよ。」
「お子様と呼べるほど、わたしのことを知っているの?」
「ええ、知っているわ。
裏世界のフィールドワークは他の人に任せようと思ったけれど・・・当事者になってしまうなら、仕方ないわね。」
「わたしに、よう?」
「ええ。
あなたはアメリカに行くのでしょう?
あなたは自分が思っているよりは、世界に貢献できる。
私も、あなたが誘拐されるのは嫌だから。」
「なんのはなし?」
同じ頃、誠と葵の2人がいた。
「ど、どうして・・・」
「どうした、葵。」
誠は葵の視線の先を見ると、子供の葵がいた。
「お父さま・・・お父さま・・・」
「あれは・・・」
「むむむ!
もしやここは・・・」
すると、2人のところに子供の葵がやってきた。
「あ、あの・・・こんにちは・・・」
「ん?
ああ、こんにちは。」
「あ、はい!
こんにちは!」
挨拶してきたので、2人も挨拶した。
「じじょうがありまして、父とはぐれてしまいました。
冷泉家の葵ともうします。
ご協力いただけませんか。」
「や、やはり!
もちろんです!」
「本当ですか?
よかった・・・」
「誠さん!
ここはもしや過去なのでは!
わたくし、ちらりと聞きました!
過去の風飛で過去の自分と会った、と!
ですから、ここは裏世界なのでしょうか?」
「そうだけど・・・そんなでかい声で言ったら・・・」
「ええと、やっぱり結構です。
失礼します。」
「あ、ちょっと待ってくれ。」
子供の葵が去ろうとしたが、誠が呼び止めた。
「今のは・・・」
「変だと思ってはいけません。
今のはお芝居のお稽古なのです。」
「お芝居のお稽古?
役者の方なのですか?」
「えっと・・・そ、そのようなものですね!」
「なんて無茶苦茶な・・・良介~、早く来てくれ~・・・」
誠は頭を抱えた。
***
誠たちと合流した良介たちは子供の紗妃と心にに事情を説明してもらった。
「とゆーわけで、うんちゃらかんちゃら・・・」
「あの、悪い人たちじゃない・・・かも・・・」
子供の結希は良介たちの方を見た。
「あまり子供を騙さないでもらえる?」
「騙してねぇよ。」
「良介くん、ここは私が。
あなたは誠くんと一緒に冷泉さんの保護をお願い。
5月のことと、子供たちの話から考えると、確実にいるから。」
「わかった。
それと、俺たちは誘拐する気はないからな。」
良介は子供の結希にそう言うと、誠と合流して葵のところに向かった。
「いや~、お前が来てくれて助かったぜ、良介。
俺1人じゃあの状況はどうすることもできねぇからな。」
「俺がいない間、結構苦労したみたいだな。
それで、葵だが・・・確か外に出たことはないんじゃ・・・」
「ああ、俺もそれで、なんで1人で迷ってるんだろうと思ってな・・・」
2人が話していると、葵と子供の葵のところ到着した。
「わぁ・・・わぁ・・・とてもうつくしいです・・・」
「こら、あまりきょろきょろしてはいけませんよ。
危ないですから。」
子供の葵はイルミネーションを珍しそうに見ていた。
良介は葵に質問した。
「なぁ、葵。
なんでこの時、1人だったんだ。」
「ええと・・・大変お恥ずかしいのですが・・・実はわたくし、1度だけ、この時、外に出されたのです。
ですがわたくしがこのように、1人でいなくなってしまったものですから・・・」
「外出はこの1度きりか・・・極端だな。」
誠は呆れた。
「それだけ大切にしてくれたということなのでしょう。」
「わたくしのお話でしょうか?」
「いいえ、わたくしのお話ですよ。」
「ややこしいな・・・ところでお嬢ちゃん。
今、このクリスマス時期に、浮かれている子供たちを狙って・・・悪い人たちが誘拐しようとしてるんだ。
とても危ないんだ。」
「ええっ!?」
「ええっ!?」
両方の葵が驚いた。
「お前も知らなかったのかよ・・・」
誠は苦笑した。
良介は軽く咳払いして続けた。
「そういうわけで、すぐに両親のところに帰ってもらった方がいいんだ。」
「なるほど・・・ですが、難しいかも・・・」
「え?
なんで・・・」
良介は質問しようとしたが、子供の葵が怯えていることに気付いた。
「じ、じいやにおこられる・・・」
「じいや?」
「世話係です・・・とても厳しくて・・・」
良介はため息をついた。
「そういうことを言っている場合じゃないだろ。」
「ほ、本当に怖いんですよ?」
「どれだけ怖いんだよ、その世話係・・・」
誠は呆れていた。
***
少し経って、結希は良介と連絡していた。
「わかった。
一通り回ったら合流しましょう。
こっちは双美さんがうまくやってくれてるわ。
ええ、子供たちの証言から、何者かが街をうろついているのは間違いない。
ただの勘違いであればそれでいい。
けれど誘拐事件の犯人なら・・・私たちが止める。」
「わかった。」
良介はデバイスを切った。
「誠、紗妃、葵。
犯人を捜すぞ。」
「犯人・・・というと、誘拐事件の犯人ですか?」
「そうだ。
詳しくは省くが、以前にも過去の風飛を訪れたことがある。
その時は鳴子さんたちと一緒だった。
その時に巻き込まれたのが魔物の出現。
この状況はその時と酷似している。
幼いころの自分と出会い・・・今、この瞬間、事件が発生している。
なら、止めないとな。」
葵は黙って話を聞いていた。
「なるほど。
悪いことは止めなければなりませんね!」
良介たちは誘拐犯を捜しに向かった。
***
少し時間が経ち、結希たちは誘拐犯を見つけた。
「あの人・・・ね?
2人連れの男。」
「うん。
心に声をかけてきた人。
あの人。」
結希は子供の心に確認をとった。
「あれは・・・まさか・・・」
「ど、どうしましたか?」
「双美さん。
子供たちを警察に届けましょう。」
「え?
ええ?」
「はなしがちがう。
わたしたちも、協力するはずだった。」
子供の結希が結希に話しかけてきた。
「今、彼らは罪を犯していない。
たぶん、時間を置くつもりのはず。
それを待っていたら、あなたたちが凍えてしまうわ。」
「しんぱいしなくていいわ。
自分の体のことはよくわかってるから。」
「こ、心もいいことしたいっ!」
「今罪をおかしていないのなら、ゆうはつする。
わたしが近づく。」
「ええっ!?」
「なんですって?」
子供の結希の発言に結希と心は驚いた。
「そっちの子は話しかけられてるからダメかもしれない。
でもわたしが1人で行ったら、声をかけてくるかもしれない。」
「だめよ。
魔法も使えない子供に、おとり捜査なんてさせられない。」
「わたしは、あなたなんでしょう?
ここで酷い目に合わないから、あなたがいる。
だから、大丈夫。」
そう言うと、子供の結希は行ってしまった。
「っ!
ま、待ちなさい!
あの男は危険・・・!」
「あっ・・・ど、どうしましょう!」
「心・・・なにかあったら、すぐにたすけに行く!」
その頃、良介たちはまだ犯人を捜していた。
「ん?
あれは、子供の結希?」
「あーっ!
あれ、あやしい人!」
「怪しいお方ですかっ!?」
子供の紗妃が犯人を指差した。
「なんで結希が・・・あ、まずい・・・手を引っ張ってやがる!」
良介は急いでデバイスを取り出した。
「結希、なにしてんだ!
お前が攫われるぞ!」
「わかってる!
通報したから監視を続けて!」
「なにを悠長な・・・!」
「魔法を使ってはだめ!
私たちはグリモアの生徒を自称している!
けれど戸籍はないし、警察に見つかったら言い訳できない!」
「クソッ・・・わかったよ。」
良介はデバイスを切った。
「見てることしかできないのかよ・・・!」
「わたくし、お役に立てないでしょうか?」
「いってくる!」
「は?」
子供の紗妃の発言に良介は驚いた。
「いって、あやしいひとにつれて行かれないようにしてくる!」
「わたくしも行きます!
じいやたちがきっと探してくれています!
じいやたちがいれば、なにも怖くありません!」
「では、わたくしはじいやを探しましょう。
一刻も早く場所がわかるように。」
「おい、葵!」
「良介さん。
他の人と、あの誘拐犯が逃げないように監視しておいてください。
探してきます!」
そう言うと、葵と子供の葵と紗妃は行ってしまった。
「葵は心配だな・・・俺も行ってくる!」
誠は葵を追いかけていった。
「良介さん・・・!」
紗妃は良介に声をかけた。
「ああクソッ!
いいだろう、どこまで行こうが絶対に目を離すかよ!」
「なぜ自分から危険な目に・・・!」
良介と紗妃は監視を続けた。
「あの2人・・・確かに子供に興味があるみたいだな。
警察が来たな・・・やれやれ、心臓に悪いな。」
良介がため息をついていると、紗妃が焦ったように良介の服を引っ張り始めた。
「ん?
どうした?」
「こ・・・子供たちがこっちに走ってくる・・・!」
「えっ!?
警察に見つかったら・・・隠れるぞ!」
「えっ・・・きゃっ!?」
良介は紗妃を自分の方に抱き寄せて、すぐ近くの塀に隠れた。
子供たちは走って良介たちのいたところにやってきた。
「けんきょです!
けんきょ!」
「ドキドキしました!」
「あれ?
お兄ちゃんたちは?」
すると、良介と顔を赤くした紗妃が近くの塀から出てきた。
「まったく・・・お前らは・・・!」
良介は呆れていた。
***
犯人が捕まってから良介たちは一息ついていた。
「犯人も捕まったし一件落着だな。」
「そういや良介、紗妃となにやってたんだ?」
「どういうことだ?」
「あいつ、さっきまで顔が真っ赤になってたじゃねえか。
お前、何したんだ?」
「いや、別に何もしてねえけど。」
誠はため息をついた。
「お前はまたそうやって・・・いつか刺されるぞ。」
「誰が刺されるかよ・・・まったく・・・ん?」
すると、良介の耳に心と子供の心の会話が聞こえてきた。
「あ、そうだ・・・心に話しかけてきたおじちゃん、名前言ってたよ。」
「名前?」
「うん。
まがやまって言ってた、変な名前でしょう?
「間ヶ岾・・・だと!?」
良介はその名前を聞いて驚いた。
誠にも聞こえていたようで、誠も少し呆れていた。
「一体、どれだけ昔から活動してたんだ。」
「さぁな・・・」
2人が話していると霧の嵐が起きた。
気が付くと、魔法使いの村にいた。
「戻ってきた、わね。
全員いる?」
結希が確認した。
「はい、無事です・・・大丈夫ですよね。」
「良介さんも誠さんもいます・・・しっかり、言い聞かせておきましたから。
大丈夫だと信じましょう。
私たちですから。」
「すぐにまとめるわ。
裏世界の状況、それに・・・次の探索で、ひとつ謎が解けるはず・・・」
良介たちはすぐにその場を後にした。