グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
 閲覧者様のイメージを壊す可能性があります。
 それでもOKという方は、よろしくお願いします。



第16話 学園襲撃

いつもの朝。

良介はいつも通りの時間に登校していた。

 

「ふあぁ・・・やっぱ朝は眠いな。」

 

欠伸をしながら校門を通ったところで誰かに呼び止められた。

 

「良介さん!

良介さん!」

 

「ん?」

 

良介の目の前に野薔薇 姫がやってきた。

 

「なにをこんなところでグズグズしていますの!

行きますわよ!」

 

「いやいや、ちょっと待て!

俺は君が誰なのか知らないんだが・・・」

 

「・・・これは失礼。

私、野薔薇 姫と申します。」

 

「・・・そうか。

俺は早田 良介・・・って知ってるか。

で、何があったんだ?

俺は今、登校したばっかで何も知らないんだけど・・・

(野薔薇・・・アイラが言っていた子ってこの子のことか。)」

 

「あら・・・今しがた登校したばかりですか。

これまた失礼。」

 

姫は何があったのか話し始めた。

 

「私、毎朝バラ園の手入れを行っているのですが・・・

あろうことか・・・あろうことかそのバラ園に、魔物が現れたんですのよ!

なぜ、よりにもよってバラ園なんですか!」

 

「バラ園って・・・学園内に魔物が出たのかよ!」

 

「さあ!

刀子と自由はすでに準備できております!

クエスト発令を待っている暇などありません!

校則違反など知りません!

私のバラ園を、取り戻しにゆきます!」

 

「おいおいおい!

俺は校則違反の仲間入りしたくねえぞ!?」

 

良介の言っていることを無視して良介の手を引っ張っていく姫。

そのまま噴水前に行くと刀子と自由がいた。

 

「お嬢ーっ!

クエスト発令されましたよーっ!

申請しておくっすよ!」

 

「しかし、学園内に魔物が現れるなど聞いたことがないぞ。」

 

「稀によくあるらしいっすよ。

大規模侵攻の前とかはだいたい起きるとか。

ネットの情報ですけど、第6次侵攻の時もあったらしいっす。」

 

「ふむ・・・しかしわからん。

姫殿はなぜ早田 良介を連れて行くなど・・・」

 

「まーだ言ってるすか。

ネチネチしてる人、モテないっすよ?」

 

「モテるモテないの問題ではない!

拙者は野薔薇を守護する支倉として・・・!」

 

話している二人に姫が呼びかける。

 

「連れてきましたよ、2人とも!」

 

「あ、クエスト申請すんでるっすよ。」

 

「結構!

後で面倒くさいことにならずにすみましたね!

では一刻も早く、魔物の手からバラ園を取り戻します!

出発!」

 

「なんやかんやでクエスト受けるハメになったけど・・・

まぁ、いいか。」

 

良介は姫たちとバラ園に向かった。

 

   ***

 

その頃、生徒会室では・・・

 

「9年前の再来、ということでいいな?」

 

「魔物の出現頻度が増え、人里に現れ、そして【学園】にまで現れた。

第6次侵攻の時と流れが同じです。

ここから【タイコンデロガ】の近郊出現・・・

宍戸 結希の提言によれば、それを経て侵攻が発生します。」

 

「よし、学園生の戦力増強は間に合うな。」

 

虎千代と薫子が話し合いをしていた。

 

「政府の情報開示と同時に、学園生に大規模侵攻のことを通達します。

すでに噂として広まっていますが・・・それを確定するためにも。」

 

「その辺は任せるよ。

アタシはちょっとバラ園に行ってくるよ。」

 

「・・・・・は?」

 

虎千代の発言に薫子は少し驚く。

 

「次に出現するのがタイコンデロガなら、生徒会の緊急出動があるからな。」

 

「いえ、タイコンデロガならば、我々ではなく軍が・・・」

 

「アタシがやる。

クエストは久しぶりだからな。

誰にも渡さないぞ。」

 

「し、しかしそうだとしても、会長がバラ園に行く必要は・・・」

 

「生徒会はクエスト免除。

とはいえ、学園に魔物が出て生徒会が一人もいない。

それはマズいだろう。

なに、軽いウォームアップだ。

他の生徒が来たら譲るさ。」

 

虎千代はそう言うと、生徒会室から出て行った。

同じ頃、バラ園では・・・

 

「遅いですよ!

緊急出動のときほどより急がねばなりません!」

 

「・・・5分で準備したんだから大目に見てくれよ。」

 

姫は良介の言葉にまったく耳を傾けていなかった。

 

「まさかこの魔法学園に・・・しかもバラ園に魔物が現れるなど・・・

きいいっ!

私のバラ園があんなエセ薔薇のバケモノなんかに!

この野薔薇 姫が根元から引っこ抜いてあげますわ!」

 

「まぁまぁ、気持ちはわかるが少し落ちつけよ。」

 

「・・・ふう。

すいません、少し取り乱しました。

行きましょう。

前衛は私にお任せなさい。

良介さんは援護を主にお願いします。」

 

「ああ、わかった。」

 

「必ずやバラ園と学園に平和を取り戻して見せます。

その為に志願したのですから!

ついてきなさい、良介さん!」

 

「・・・あ、ああ。

(結構気が強いお嬢様だなぁ・・・)」

 

その頃、コロシアムではイヴと焔が対抗戦に出ていた。

イヴのパーティには誠がいた。

 

「・・・第7次侵攻・・・

これで私の力を見せれば・・・あの子が不要だと知らしめれば・・・」

 

「(・・・何ブツブツ言ってんだ?

冬樹のヤツ・・・)」

 

誠はイヴが何か言っていることを気にしていると、焔がやってきた。

 

「・・・なんだ、あんたが今日の相手か。

あんた風紀委員だろ?

こんなところで対抗戦やってていいのか?」

 

「ご心配なく。

この対抗戦を以て、私は【コロシアム】の警備に当たります。

ここは学園でも重要な場所。

破壊されてはたまりませんから。」

 

「対抗戦で疲れきっちまったら、守るもなにもないだろ。

棄権してもいいんだぜ?」

 

イヴと話している焔に誠が話しかける。

 

「おーい、俺もいるんだが・・・」

 

が、無視された。

 

「あなたも必死に訓練しているようだけど、負けるわけにはいかない。」

 

「うぜーよ・・・そんなのほざくヒマがあったら、準備運動でもしてろ。

負けたときに言い訳されちゃたまんねぇからな。」

 

再び誠が声をかける。

 

「おーい、俺は?

無視? 無視なのか?」

 

完全にスルーされてしまっている。

段々とイライラし始める誠。

 

「・・・・・私は、エリートでなければならない。

あの子と違うところを見せなければ。

負けませんから。

そっちこそ準備運動をどうぞ。」

 

「チッ・・・何度も何度も・・・そう言うのが一番ムカつくんだよ!」

 

と、焔がムカつき始めたところでスルーされまくったことにとうとうキレた誠がイヴと焔をまとめて炎を纏った矢で攻撃した。

 

「うわっ!?」

 

「っ!?

ちょっと、こっちは味方ですよ!」

 

「何度も何度も声かけてんのに無視しやがって・・・!

ナメてんじゃねえぞっ!!」

 

誠が上に向かって矢を放つ。

一定の高さまで飛んだ途端、矢が無数に別れ雨のように降り注ぐ。

 

「えっ!? えっ!!??」

 

「ちょ、何をっ!!??」

 

コロシアム内が大惨事になっているのを、エレンとメアリーが見ていた。

 

「新海 誠だっけ?

敵味方関係なしに攻撃してるじゃねえか。」

 

「だが、実力は本物だ。

精鋭部隊に欲しいくらいだ。」

 

エレンは誠からイヴの方へ目を向ける。

 

「・・・冬樹 イヴか。

精鋭部隊への誘いには全く乗らないが、腕は立つようだ。」

 

「だがありゃー、来栖と同じビョーキだな。

チーム戦なのにまるでタイマンだ。

対抗戦の意味をわかってんのか?」

 

誠の攻撃を凌いだあと、焔とイヴは再び対峙していた。

 

「他を犠牲にして己の腕を磨くものは多い。

お前もかつてそうだったろう。」

 

「遥か昔の話だぜ。

2年前線で戦って、そんなのは夢の彼方に忘れちまった。

しっかし、あれだけ言ったのに来栖のヤロウ、全然進歩がねぇな。」

 

「これまでの戦い方を、そう簡単に否定できるものでもないだろう。

実際、来栖は年間討伐数では上位だし、生天目という前例もいるしな。」

 

「あんなの参考になるかよ。

突然変異みたいなヤツだぜ。」

 

「とはいえ・・・お前の教え方も問題があるぞ。

いくつか気になっている点はあるが・・・その気がないのに何故【手駒】を探す?」

 

「・・・その気がないだ?

駒は必要だ。

アタイは使えるヤツを探してる。」

 

「だがお前は、特にこの学園の生徒と協力関係になるつもりはなさそうだが。

連携が大事だというなら、仲間になろうと努力くらいしてもいいんじゃないか?

使ってやる言って回っているようだが・・・お前の行動は矛盾しているぞ」

 

「一貫してなきゃ裏があるってか。

残念だがアタイはそこまで考えてねぇ。

その時の気分でなんか悪いか?」

 

「そうか。

私はてっきり来栖のためだと思ってたんだがな。」

 

「・・・ああ?

なに言ってんだテメー。」

 

エレンの言葉にメアリーは呆れた。

その頃、報道部部室に薫子が来ていた。

 

「遊佐 鳴子さんはいますか。」

 

部室を尋ねると夏海がいた。

 

「げっ・・・じゃなかった、こんちわ、副会長。

部長になにか用ですか?

はっ・・・とうとう公権力の理不尽な横暴が・・・スクープだわ!」

 

「【理不尽】も【横暴】も間違っています・・・今は言い争いは望みません。

なにを書こうとも結構ですから、 遊佐 鳴子を呼んできてください。」

 

「・・・・・なんかいつもと違う?」

 

そう言っていると、部室の奥から鳴子が出てきた。

 

「いいよ、夏海。

別に難癖つけに来たわけじゃなさそうだ。

水瀬副会長。

君が僕のところに来た、ということは、情報解禁かな?」

 

「ええ。

お昼のニュースで政府が第7次侵攻の発生を発表します。」

 

「ふうん?

それは・・・興味深いね。」

 

鳴子が笑みを見せる。

 

「ご冗談を。

これくらいはご存知のはず・・・まあ、今はいいでしょう。

同時に学園でも発表を行います。

校内放送の機材と、号外の用意を。」

 

「いいとも。

夏海、準備してくれ。」

 

「えっ!?

生徒会に協力するんですか!?」

 

「生徒会が【なぜか】僕らの目の敵にしているとしても、それは関係ない。

みんなが知るべきことは、報道しなければならない。

わかるね?

大規模侵攻は全ての魔法使いに関わる。

これを報道しないのは怠慢だ。」

 

「は、はい・・・」

 

「結構です。

では政府発表の30分前に、会長を連れてきますから・・・

それまでにお願いしますよ。」

 

「了解だ。

歴史に残る演説を頼むよ。」

 

それだけ伝えると薫子は報道部部室から出て行った。

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