グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
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 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第24話 第7次侵攻②

「・・・ふぅっ。

まあまあか。」

 

魔物を倒し終えて一息ついている焔の背後から魔物が迫っていた。

が、良介が後ろから魔物を殴り飛ばす。

 

「ふんっ!

・・・よう、焔。」

 

「なんだ良介、いたのか。」

 

「・・・魔力はいいか?」

 

「いーよ、まだ元気だ・・・チッ。

まだ魔力は余ってるんだよ。」

 

「ふーん、そうかい。」

 

と、焔が愚痴を言い始めた。

 

「チッ。

メアリーのヤロウ、胸糞悪いぜ。

いっそのこと指揮がヘタクソなら一息に燃やせるんだけどよ。

・・・これが前線で戦ってたヤツの実力・・・クソッ!

メアリーは国連軍じゃ小隊長だった。

まだアタシは小隊長にもとどかねぇのか・・・!」

 

「・・・・あ。」

 

良介は何かに気付き声を出した。

 

「・・・なんだよ。

なにか言いたいことあんのかよ。」

 

後ろにメアリーがいた。

 

「・・・あ?

おい、今なんつった。」

 

「・・・なんだ?」

 

焔がメアリーの元に向かう。

デバイスで誰かと話している。

 

「マジか。

いつだ?

あと何分でここに来る?

・・・チッ。

メンドクセーことになったぜ・・・テメーら、前線を下げるぞ!」

 

「はあ?

ここまで順調じゃねぇか!

なんで下げる必要があるんだよ!」

 

「Silence!

国軍がヘバりやがった。

質問は後だ!

学園生は全員迅速に戻れ!

編成替えして備えるぞ!」

 

「・・・国軍がヘバった?

なにが起きてんだ?」

 

下がっていく生徒を見ていた良介の元に誠がやってきた。

 

「おい、良介!

国軍の防衛ラインを突破されたらしいぞ!」

 

「・・・何?

おい、その突破した魔物はどこに向かっている!」

 

「え?

すぐそこのところに来るかも・・・って、お前、戦う気か!?」

 

「当たり前だ!

どれだけの数が来るかわからんができるだけ数を減らした方がいいだろ。」

 

「・・・わーったよ、それじゃあ、俺も一緒に戦ってやるよ!」

 

「いいのか?」

 

「【親友】を見捨てるほど俺も落ちぶれちゃいねぇよ。

そうと決まれば、行くぞ!」

 

「・・・ああ!」

 

魔物の元に良介と誠は向かった。

 

   ***

 

「なによなによ!

話が違うじゃない!

第7次侵攻だからってキンチョーしてたら最初は弱いのばっかりで・・・

ちょっと安心したとこに強いの来ないでよね!

こっちの都合も考えなさい!」

 

智花と夏海と怜のところに強力な魔物が来ていた。

 

「な、夏海ちゃん・・・気持ちはわかるけど、それはちょっと無理じゃないかな・・・」

 

「しかしこれまでに比べ、魔物の強さと数が明らかに増えた。

国軍はこんなにたくさんの魔物を相手にしていたんだな。」

 

「うん・・・わたしたちも、再来年にはここじゃなくて、もっと前にいるんだね。」

 

「あー、もう疲れた!

良介に魔力回復してもらいたい~っ!」

 

「良介はずっと戦場を走り回っている。

あまり無理はさせるな・・・

とはいえ、私も魔力が尽きかけている。

一度戻って交代した方がいいな。」

 

「・・・あとどのくらい続くんだろう・・・」

 

「悪い方向に考えるな。

国軍が体勢を立て直せば楽になる。

夏海、遊佐に連絡してくれ。

私が殿につくから、下がろう・・・」

 

と、怜が何かに気づく。

 

「・・・しまった、急げ!」

 

「え?」

 

「3体来るぞ!

囲まれたら勝ち目がない・・・!」

 

「さ、3体!?

魔力があってもそんな数・・・!」

 

と、2人の影が3人の前を通り過ぎる。

 

「え?

今のって・・・!」

 

「おらおらおらぁっ!

邪魔だ邪魔だぁ!」

 

誠が矢を放ちながら敵に突っ込む。

 

「誠、なぎ払うから伏せろ!」

 

良介が剣に魔力を込め、一気になぎ払う。

 

「でりゃあっ!」

 

3体の魔物を一気に蹴散らす。

 

「り、良介!?

誠!?」

 

「3人とも、魔力は渡すが、ここは任せておけ。

一匹たりとも通さねえから。」

 

「・・・わ、私はまだ戦える。

2人だけにするわけにはいかない。」

 

「戦い続けて疲れてんだろ?

ここは俺と良介に任せておけ。」

 

「・・・苦戦するようなら呼ぶんだぞ!」

 

3人は下がっていった。

 

「さて、タイコンデロガと戦うのは2度目だな。

一体どれだけの数が来るのか・・・」

 

「俺は初めてだぞ?

タイコンデロガはお前に任せた。

他のザコどもは任せろ。」

 

「了解、んじゃ、いっちょ暴れるか!」

 

良介は第1封印を解放する。

 

「おおう、なんだそれ?」

 

「ああ、これ?

まぁ、封じてる力の解放・・・ってやつかな。」

 

「へえ、面白い力持ってんな・・・と、来たぞ!」

 

次々と大量の魔物がやってきた。

 

「うおお!?

国軍どんだけ突破許してんだ!」

 

「愚痴言わず援護しろ!

来るぞ!」

 

良介が魔物の群れに突っ込む。

その良介に襲いかかろうとするザコの魔物を誠が片っ端から射抜いてゆく。

 

「ぬおお・・・数が多すぎるぞ!?」

 

「はぁっ!

チッ、予想以上にタイコンデロガが多すぎる!」

 

タイコンデロガを殴り、斬りを繰り返す良介。

と、一匹のタイコンデロガが誠の元に向かった。

 

「やべっ、誠!」

 

「げっ!

クソッ、使うしかねぇか!」

 

誠は弓をしまうと、腰についている二本の片手剣を取り出す。

両方の剣に魔力を流し、タイコンデロガに斬りかかる。

 

「うりゃあっ!」

 

タイコンデロガに連続斬りを食らわし、消滅させる。

 

「ふぃー、びっくりしたぜ。」

 

「おい!

援護してくれ!

1人でこの数はきつい!」

 

良介がザコも纏めて相手していた。

 

「わかったわかった!

ちょっと待て!」

 

すぐさま誠は弓を出し、ザコを次々と射抜く。

 

「クソッ!

数が多すぎる・・・こうなったら・・・!」

 

「良介、何する気だ?」

 

「国軍防衛ラインのところまで力で押し返す!」

 

「はぁ!?

お前正気か!?

それよか誰か呼んだ方が・・・」

 

「この数を相手にそんなことできる暇があると思うか?」

 

目の前は魔物だらけになっていた。

 

「・・・わかったよ!

こうなったらヤケクソだ!

とことん付き合ってやるよ!」

 

「悪い!

付き合ってもらうぜ!」

 

2人は魔物の群れに突っ込んでいった。

 

   ***

 

休憩所に真理佳がいた。

そこに智花たちがやってきた。

 

「あ、センパイ方。」

 

「む、君は確か良介のところのパーティに入っていた・・・」

 

「はい、円野 真理佳です。

あの、1つ聞きたいことが・・・」

 

「どうしたの?」

 

智花が真理佳の話を聞こうとする。

 

「良介センパイ、どこにいるか知りませんか?」

 

「良介?

なら、さっき会ったわよ。

今、向こうで誠と魔物の相手をしてるわよ。」

 

「えっ!?

こうしちゃいられない!

僕も・・・!」

 

「待て!

あの2人が戦っているのはタイコンデロガだ。

お前では足手まといになるだけだ。」

 

「うっ・・・」

 

智花が落ち込む真理佳に話しかける。

 

「ねぇ、良介さん、何か言ってた?」

 

「えーと・・・ここで待つようにと・・・

あと、ここに3人のパーティの班が来たら、そこと合流するようにと・・・」

 

「・・・なるほど。

他のメンバーを巻き込まないようにするためにそんな指示を出していたか。」

 

「・・・良介センパイと誠センパイ、帰って来ますよね?」

 

「大丈夫よ。

あの2人、かなり強いって噂だから!

・・・本当かどうか知らないけど。」

 

「夏海ちゃん!

・・・大丈夫、帰ってくるよ。

だから、私たちは信じてあげよう。

あの2人のことを・・・」

 

「センパイ・・・わかりました!」

 

変わって、国軍防衛ライン付近。

 

「はぁ・・・はぁ・・・なんとかここまで押し返せたか・・・」

 

良介は肩で息をしながら話す。

 

「まったく・・・こんなこと魔力が無限のお前しかできない芸当じゃねえか?」

 

「さぁな・・・案外、始祖十家なら軽々とやりそうだが。」

 

「比べる相手間違えてるっつうの。

にしても・・・マジでこの数を相手するのか?」

 

そこには、さっきまで相手していた魔物とは比べ物ならないくらいの数がいた。

 

「やるしかねぇだろ。

こいつらを通したらなんて想像したくもねえ。」

 

良介は剣を構える。

 

「まったく・・・やるしかねぇか!」

 

誠も弓を構える。

 

「行くぞ!」

 

魔物の群れが一斉に襲いかかってきた。

同時刻、休憩所。

虎千代がエレンとメアリーと話していた。

 

「・・・何?

魔物の数が減った?」

 

「そうだ。

急激に減った上にほぼ雑魚しか来なくなった。」

 

「アタイたちのところに関しては一匹も来なくなっちまった。」

 

「・・・どういうことだ?」

 

虎千代が考え込んでいると、薫子がやってきた。

 

「会長!」

 

「薫子、どうした?」

 

「あの、一つ問題が・・・」

 

「何があった?」

 

「・・・行方不明者が出ました。

2人です。」

 

「行方不明?

誰なのかわかっているのか?」

 

「いえ、まだそこまでは・・・学園の生徒だということはわかっているのですが・・・」

 

エレンが薫子に話しかけてきた。

 

「今、ほぼ全員の生徒が休憩所にいるはずだ。

誰がいないのか今なら調べられるんじゃないのか?」

 

「確かに・・・会長!」

 

「ああ、頼んだ。」

 

薫子が調べに向かった。

 

「どうしてこうも連続して問題が起きるのか・・・」

 

虎千代はため息をついた。

その頃、国軍防衛ライン付近。

 

「はぁっ! せぇやっ!

・・・まるで無限に出てくるような感じがするな。」

 

いくら倒しても増える魔物に呆れたように笑う良介。

 

「このっ!

クソッ、国軍はまだ立て直せねぇのか!?」

 

愚痴を言っている誠の後ろに魔物が迫って来ていた。

 

「っ! 誠!」

 

良介が誠を庇いに行く。

 

「良介!?」

 

良介が誠を押し出し、魔物の攻撃を受ける。

 

「ぐっ!」

 

剣で防御するが、突然その魔物の後ろから弾丸のようなものが飛んできた。

 

「がっ!?」

 

それは良介の左脇腹に直撃した。

良介は思わず膝をついた。

 

「良介っ!

この野郎っ!」

 

誠は目の前にいる魔物を全て射抜き、良介の元に駆け寄る。

 

「大丈夫か!

傷は?」

 

「大丈夫・・・じゃないな、こりゃあ・・・」

 

良介の左脇腹には拳銃で撃たれたような傷ができていた。

出血量も多く、その周辺の服を血で赤く染めていた。

 

「・・・良介、これ使え。」

 

誠は懐から包帯を取り出す。

 

「誠・・・なんでそれを?」

 

「念のためってやつさ。

治療は自分でできるな?

時間稼ぎは俺がやっておく。」

 

「・・・すまん、恩に着る。」

 

「礼は終わってからでいい。

さっさとしねぇと全部俺が潰しちまうぞ!」

 

誠は腰の双剣に手をかけ、魔物たちに斬りにかかった。

 

「・・・応急処置が限界か。

まぁ、動けなくなるよりかはマシか。」

 

良介は治療をし始めた。

 

   ***

 

休憩所では虎千代が薫子の帰りを待っていた。

 

「会長、今戻りました。」

 

薫子が帰ってきた。

 

「・・・誰がいないかわかったか?」

 

「はい。

・・・その、人物なんですが・・・」

 

「・・・どうした?」

 

「・・・良介さんと誠さん・・・です。」

 

「何・・・?

最後はどこで目撃された?」

 

「南さんのパーティを逃がすために魔物と戦っているところを目撃されたのが最後です。」

 

「まだその場所で戦っていないのか?」

 

「はい。

探しに行った者たちによるとその周辺にも魔物一匹もいない状態だったそうです。」

 

「・・・一体どこにいるんだあの2人は・・・そういえば国軍は?」

 

「まだ立て直したという話はありません。」

 

「なら、なぜ魔物は来ないんだ?」

 

「今、宍戸博士に衛星写真を撮ってもらっている最中です。

それが届けばわかるかと。」

 

「・・・わかった。

生徒たちには近辺の警戒を怠らないように指示しておけ。」

 

「わかりました。」

 

薫子が去っていくと、虎千代は大きくため息をつく。

 

「まさかとは思うが・・・」

 

その頃、防衛ライン。

 

「ぐはっ!

ぐっ・・・強い・・・!」

 

タイコンデロガの攻撃を受け、膝をつく誠。

 

「良介・・・よくこんな攻撃・・・受けられるな・・・」

 

誠に魔物の群れが襲いかかってくる。

 

「くっ・・・!」

 

身構える誠の目の前で魔物の群れが一瞬で吹っ飛ばされる。

続いて、タイコンデロガも一刀両断された。

 

「悪い!

少し時間が掛かった!」

 

「いや、ナイスタイミングだ・・・良介。」

 

誠の目の前に良介が上からやってきた。

 

「・・・戦えるか?」

 

良介が手を差し伸べる。

 

「そのセリフ、そのまま返すぜ。」

 

誠は話しながら手を掴み、立ち上がる。

 

「それだけ言えれば充分だな。

さて・・・」

 

良介は魔物の方を見る。

 

「・・・少し減ったな。」

 

「たぶん・・・国軍が持ち直し始めたからじゃないのか?」」

 

「わからん。

減ってもタイコンデロガがいる。

気は抜けないな。」

 

「・・・ふぅ、もう少しの辛抱ってか。」

 

「・・・今思ったが、俺たちのやってることみんなに滅茶苦茶言われそうだな。」

 

「遅すぎるっつうの。

こうなった以上は絶対に生き残らねえと何言われるか・・・」

 

「生き残るか・・・そうだな。

生きてみんなの元に帰るか!」

 

「ああ・・・誰1人欠けずにな。」

 

良介と誠はお互いを見る。

 

「行くぞ!」

 

魔物の群れに2人は意を決して突っ込んだ。

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