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12月、夜の学園。
良介と誠は体育館に向かっていた。
「・・・12月末、クリスマスか。
早いなぁ・・・」
「ああ、俺と良介が入学してしばらく経っているはずなのに早く感じたな。」
2人が話しながら歩いていると体育館に到着した。
「ここがパーティ会場か。
学園内でこんなことしてるんだな。」
「毎年恒例らしいぜ。
そんじゃ、中に入るか。」
2人はパーティ会場に入った。
その頃、パーティ会場内。
初音と沙那が料理を食べようとしていた。
「・・・なんか今年のディナー、ショボくね?」
「お口に合いませんか?」
「いや、料理は悪くねーんだけど、なんか減りが早えーなぁって。」
「確かにそうですね・・・向こうの食卓は全皿とも無くなっているようですし。」
「あー見た見た。
あの三つ編みの・・・なんだっけ?
中国からの留学生。」
「留学生の雀さんですね。
今はあちらの食卓にいますよ。
それに今年は留学生を含め、例年以上の転校生が入学されましたから・・・」
「えーっ、だったらもっと多く入荷しときゃいいじゃん・・・
これじゃアタシが食う分がねーしー・・・沙那ー、腹減ったー。」
「かしこまりました。
では、すぐにお持ちします。」
「あ、ちょっと待った・・・せっかくなら、会場全体に追加で持って来ようぜ?
・・・あ、あとお姉様への差し入れにアワビ料理も欲しいなぁ。」
「承知しました。」
「にししし・・・こりゃ面白いことになるぜ。」
「この規模ですと、もう少し人手があった方がよさそうですね・・・」
「親衛隊・・・いや、あいつらより適任なのがいたか。」
初音は誰か探し始める。
その頃、良介と誠。
「・・・おい、料理少なくねぇか?」
良介は料理の数を見て疑問に思う。
「明鈴っていう中国の子が大量に食べてんだよ。
誰かあの馬鹿止めてくれ。
俺らだけじゃなく全体の分が無くなっちまう。」
「うーん、どうしたものか・・・」
良介が考え込んでいると、初音がやってきた。
「あっ、いたいた!
どこ行ってたんだよ、良介!」
「初音?
どうしたんだ、いきなり・・・」
初音と沙那が事情を説明した。
「・・・なるほど、わかった。
俺でよければ力になるよ。」
「ありがとうございます。
それではよろしくお願いしますね。」
「ああ、よろしく。」
「オッシャ、行って来い!
タップリ用意してガッツリ食わせてくれよ!」
「それでは参りましょう。」
「了解。」
良介と沙那と共に食料を取りに向かった。
***
良介と沙那は食料が置かれている倉庫に来ていた。
「結構あるな。」
「では、良介さんはこの倉庫から食材をお持ちください。
私は急ぎ業者から受け取って来ますので調理室で合流しましょう。」
「わかった。」
と、シャルロット・ディオールが2人のところにやってきた。
「月宮さん、こちらをどうぞ。」
シャルロットはクリスマスカードを沙那に渡してきた。
「可愛らしいクリスマスカードですね。
ありがとうございます。」
「お急ぎのようでしたが、何かございましたか?」
「ええ。
少々、パーティのディナーを追加することになりまして。」
「あら?
ディナーでしたら、料理部の皆さんが担当スタッフのはずですが。」
「はい。
ただ、このままですとお料理が不足してしまいそうでしたので・・・
お力添えできればと思い、独断で動かせていただいておりました。」
「奉公の精神ですね。
素敵です。
わたくしも、手が空いていればお手伝いに回りたいところでしたが・・・」
「いえ、お構いなく。
今なさっているお仕事をご優先下さい。」
「そうですか・・・わかりました。
ディナーをよろしくお願いいたします。」
「はい、お任せ下さい。」
「あなたに主の祝福がありますように。
ジョワイユー・ノエル!」
シャルロットは行ってしまった。
「・・・あれ?
俺のクリスマスカードは?」
その頃、パーティ会場。
「あー!
それ、ボクのお肉!」
「はっはっは、残念だったな!
取ったもん勝ちなんだよ!
諦めな!」
「うー・・・じゃ、このお肉ボクがもらうのだ!」
「あ!
バカ野郎!
人の皿から取るな!」
「取ったもん勝ちって言ったのは誠なのだ!」
「この野郎!」
誠と明鈴が料理の取り合いをしていた。
***
良介と沙那は調理室に来ていた。
調理室には花梨と小蓮がいた。
「悪りぃなぁ、スタッフでもねぇのに手伝わせてよ。」
「いえ、お気になさらず。
初音様のご希望ですから。」
「俺も初音から頼まれただけだから。」
「あぁ、神宮寺なぁ。
ひょっとして面白半分で月宮と良介に頼んだっきゃ?」
「かもしれませんが、私はメイドです。
不要な詮索はいたしません。」
「・・・なんのことネ。
話がよく見えないヨ。」
「手ぇ空いたら説明するすけな。
今それどころじゃねぇっきゃ。」
「そうですね。
料理の準備をしましょう。」
「んだんだ。
だば、下ごしらえしてるの、そっちだすけな。」
「俺も手伝おう。
普段から料理してるから。」
良介と沙那は料理の手伝いを始めた。
「オーブンに入れましたので、次の料理に取り掛かりましょうか。」
「いい手際ネ。
普段から料理してるのカ?」
「料理をこなせなければ、メイドとして勤まりません。」
「月宮は神宮寺のメイドだすけ、炊事洗濯なんでもできるべよ。」
「なんかでかい家に仕えてるのネ、月宮は。
ぜんぜん想像つかないヨ。
やっぱり専属のコックとかいるのカ?」
「本家にはいますよ。
さすがに魔法学園に常駐することは許されませんでしたが。」
「アナタより料理うまいカ?
ぜひ一度、お目にかかってみたいもんだヨ。」
「機会がありましたら、そのときに。」
「待てないヨ!
知り合いの知り合い~、みたいなツテですぐ頼めないカ?」
「魔法学園へ来るのもJGJへ行くのも、それなりの理由が必要ですので・・・」
「ウムムム・・・!
ならばセキュリティの穴を突いてでも・・・!」
「・・・そんなに会いたいのかよ・・・」
「小蓮?
そったらムチャ言ってはなんねぇど。
月宮が困ってるっきゃ?」
「むぅ、残念ネ・・・」
4人は料理を次々に作っていった。
「ふぅ、なんとか完成したど。」
「この調子なら十分に食べる時間も残りそうネ。」
「今日はほんにありがとねぇ月宮、良介。
みんな喜ぶじゃ。」
「いえ、初音様のご希望に従ったまでですから。」
「俺は・・・まぁ、役に立てたならいいや。」
「遊びのノリでもよ、今回はあんたらを寄越した神宮寺に感謝だなぁ。
けんど、せっかくだすけ次は神宮寺もスタッフさなって欲しいべ。
月宮、あんたから伝えといてくれっか?」
「わかりました、お伝えしておきます。」
「よし、会場に戻るか。」
良介と沙那はパーティ会場に戻った。
***
沙那は初音のところにやってきた。
「お待たせしてしまい申し訳ありません、ただいま戻りました。」
「お、待ってた待ってた。
いやー、作戦成功だぜ!」
料理が運ばれてきた。
「ホレ見ろ!
みんな出てきた料理に目ぇ回してるぜ!」
「作った甲斐があったというものです。」
「フヒヒ、こうやってビックリさせんの気持ちいーなー。
なあなあ、そういやさ、お姉さま用のアワビどうなってる?」
「肝醤油と合わせてお持ちしております。
お渡しください。」
「おっし!
後でお姉さまのとこ行くからな!」
「かしこまりました。
それと里中さんから伝言がございまして。」
と、いきなりノエルが会場の皆に話しかけてきた。
「ディナー中ちょっとごめんねー!
今から出し物やるよー!」
「おっ?
なんだなんだ?」
その頃、良介。
「・・・誠、なんでそんなに疲れてんだ。」
誠がテーブルの上でグッタリしていた。
「・・・明鈴と・・・取り合いしてた。」
「何やってんだまったく・・・ほら、しっかりしろ。
料理が運ばれてきたからよ。」
「おう・・・」
誠が体を起こすと、ノエルの声が聞こえてきた。
「ん?
なんか出し物やるみたいだぞ。」
「なんだ・・・?」
2人は運ばれてきた料理を食べながらそっちを見た。
「みなさん、ジョワイユー・ノエル!
パーティ、お楽しみいただいてますか?
これから少しの間、皆さんとクリスマスソングを歌いましょう!
日本でも有名なものですが、わからなくてもカードに歌詞が書かれてますねで・・・
では、まず【Vive Le Vent】、ジングルベルから始めましょう!」
「・・・俺、クリスマスカードもらってないんだが・・・」
「安心しろ、良介。
ほら。」
誠がクリスマスカードを渡してきた。
「なんでお前が持ってんだ。」
「シャルロットさんに言って、お前の分もらっておいたんだよ。」
「そうだったのか、ありがとな、誠。」
「おう。
それじゃ、出し物を楽しむとしますか。」
シャルロットは歌い終えるとノエルがやってきた。
「お疲れ様!
はい、お水!」
「ありがとうございます。
さすがに、続けて歌うと汗をかきますね・・・」
「あたしもなんか汗かいちゃった。
踊ってたからかな?」
「うふふふ♪
気に入っていただけましたか?」
「うん、すっごく!
でも赤鼻のトナカイがなかったのは残念だったなぁ。」
「ああ、トナカイさんですものね。
では来年に歌いましょうか。」
「やりぃ~っ!
じゃあ来年もトナカイ着なきゃね!」
「わたくしも楽しみにしていますよ。」
と、智花がやってきた。
「シャルロットさん、アンコールです!」
「まあ・・・・・!」
「あわわわ、伴奏準備しなきゃ・・・シャルロットさんも大丈夫?」
「はい!
わたくしもいつでも始められますよ。」
「オッケー!
じゃあ選曲、選曲っと・・・」
「主よ、今日という日に感謝いたします・・・!」
シャルロットは再び歌い始めた。
人物紹介
シャルロット・ディオール 19歳
ヴィアンネ教司会】から派遣された魔物退治のエキスパート、らしい。
正確には生徒ではないが、みんなと一緒に授業を受けて魔物討伐にでかける。
狂信者っぽい一面を垣間見せることもあるが、異教に対しておおらかな面もある。
気分で変わるのか、それとも・・・