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それでもOKという方は、よろしくお願いします。
良介たちはやってくる魔物をひたすら倒していた。
「・・・キリがねぇな。」
良介が愚痴を言っていると、梓がやってきた。
「お、梓か。」
「ひーっ、ひっー。
に、にんにんッス先輩。
なにか・・・飲み物を・・・」
「・・・スポーツドリンク飲むか?
まだ飲んでないから。」
良介は懐からペットボトルを取り出し梓に渡した。
「ありがとうございます・・・ゴクゴク・・・うーっ。
ただでさえ魔物と戦って疲れるのに・・・
いいんちょも人使い荒すぎッス・・・えーと・・・うしっ。
往復と警備で15分!」
「・・・早いな。」
「あ、いえ取締りって言っても本格的にやるわけじゃなくてですね。
こう、自分がツインテにして影をいいんちょそっくりにして・・・
声マネしながら人が少ない校舎を歩けば、みんな自重してくれるって寸法で・・・
相手は見つかりたくないですから、本格的な変装もいらないですし。
やることは自体は単純なんで、体力ッスね後は・・・」
「なるほどね・・・ま、大変なことには変わりはないか。」
「あ、ちびっとだけ魔力いただいていーですか?
魔力が多いと体力の回復も速いですから。
あんまこっちに参加できてませんし。」
「ん、そうなのか。
ほら。
(ということは、俺は魔力がほぼ無限だから疲れることがあまりないのか。)」
良介は梓に魔力を渡す。
「いやーすんませんね。
このお礼はいつか体で・・・」
「え、いや・・・体は流石に・・・」
梓の言葉に顔を赤くする良介。
と、風子がこっちを見ていた。
「・・・・・」
「な、なんでもパシってくださいね!
エロくない範囲で!」
「パシリはしないよ。
あと、エロい範囲は絶対にないから・・・」
「そこは是非ともエロい方向でって言えよー。
つまんねぇな。」
良介の後ろにいつの間にか誠がいた。
良介は無言で誠を殴りつける。
「あべばっ!?」
「・・・ちょっと黙ってろお前。」
と、風子が梓のところにやってきた。
「お疲れ様です。」
「あ、あれーっ!
いいんちょ、こんなところにいたんですね!
ちょーど報告しよーと思ってたところです!
よかったよかった!」
「(魔力渡してる最中にもういたんだがな・・・)」
「どーぞ。
お聞きしますよ。」
「あ、はい・・・いや別にどーということはなかったんですが・・・
運営委員がいい子ばっかッスから、みんなそれに引きずられてるッスね。
アルコールもケンカも特になし。
逢引きはまあ、散らしましたけど・・・」
「けっこー。
で、もーひとつの方は?」
「あ・・・え、えーとその・・・」
梓は良介の方を見て、オドオドしている。
「・・・?
(なんだ、俺がいたらまずい話か?)」
「りょーすけさんたちなら気にしなくていーです。」
「は、はぁ。
んじゃま・・・遊佐先輩も特に怪しい動きはないッスね。
どこか盗撮してましたけど、自分らじゃなさそうでした。
生徒会は執行部のとこでしたね。」
「けっこーです。
遊佐 鳴子も生徒会も、地下に目がいってるよーですね。
ウチらが出て行った後にあやしー動きがないか・・・それがわかればいーです。
服部。
もう学園には戻んなくていーんで、魔物討伐に参加してくだせー。」
「ウス、改めてお願いします。
じゃあ冬樹先輩に合流するッス。」
「そろそろ第3波が来ます。
強いのも来るころなんでみんなでいきましょ。
油断してたら、取り逃しちまいますよ。」
風子たちは行ってしまった。
良介はさっきの会話を思い出していた。
「・・・地下?
学園の下に・・・何かあるのか?」
と、誠がやってきた。
「何かあるらしい。
俺も噂でしか聞いたことがないがな。」
「・・・その時になったらわかるか。」
良介と誠は風子たちの後を追いかけた。
***
良介たちのところにイヴも合流していた。
「・・・この魔物は鳥取で生まれてまっすぐ学園を目指していると聞きました。」
「さいです。
意味わかんねーでしょ?
近場の人里には目もくれず・・・
トラックと衝突しても、積み荷の飾りが絡まったまま一直線に。」
「魔物が学園を狙って・・・?
不可解だな。」
良介は疑問の思った。
「学園になんか恨みでもあるッスかねー。
いやまあ魔物の歒っすけど、学園。」
「魔物が1か所を狙ってきたケースはいちおーあります。」
「・・・第6次侵攻・・・」
「せーかい。
あのちきは、そもそもほとんどが北海道に出現しましたが・・・
東北に出た魔物も、一直線に北海道へ渡ったらしいです。
海を越えてね。」
「海が苦手なのに、本州を襲わず北海道へ?
そりゃ・・・ええと・・・」
「・・・これも学園に魔物が現れる前兆ってことか?」
「どーでしょーね・・・もしかしら地下のことが関係してるのかもしれません。」
「・・・地下・・・ね。」
良介はその言葉に疑問を抱く。
「あ、いーえ、きっと氷川の声が鳥取まで届いたんでしょ。
うるせーっつって来たんですよ。」
「・・・・・
(なんだその誤魔化し方・・・)」
風子の発言に呆れる良介。
その後、それぞれ別れ、魔物の討伐にあたっていた。
「これで・・・あと何体?」
イヴは魔物を倒し、残りの数を確認しようとする。
「半分くれーです。
まだまだ油断は禁物。」
「油断など・・・そんな余裕はありません。」
「妹さんにケガさせるわけにはいきませんものね?」
「・・・あの子は関係ありません。
成績に加点されるからです。」
「ふーん。
つまんねーですね。」
「あなたを楽しませるために生きているわけではありませんから。」
「ま、いーでしょ。
アンタさんの成績がよくなることは・・・
妹さんを守ることにながりますもんね?」
「・・・行きます。」
イヴは先に行ってしまった。
「・・・なんだよあいつ。」
「あっ・・・いじめすぎましたかね。
しかしね、冬樹 イヴ。
ケンカしてるわけでもないのに双子が話さないってのは悲しいじゃねーですか。」
「・・・はぁ、相変わらずか。
あの双子は・・・」
イヴが合流してからずっと黙っていた誠が口を開いた。
「・・・誠さん。
アンタさん、1度氷川と神凪のグループに行ってくだせー。」
「あ?
なんで。」
「アンタさんの中規模魔法で一掃して・・・
全員で戻ってくるよーに。
宍戸 結希から連絡がありました。
次の波が最後です・・・おーきいですよ。」
「・・・わかった。
んじゃ、さっさと一掃して戻ってくるよ。」
誠はいつになくダルそうに怜のグループに向かった。
「・・・どうしたんだ、あいつ・・・
イヴが合流してからずっと黙ってたが・・・」
「割が合わねーみてーなんです。
対抗戦で一緒になることが多いみてーなんですが、すぐ口論になるとか。」
「ふーん・・・あいつにもそういうやつがいるんだな・・・」
「さ、りょーすけさん。
ウチらも冬樹を追いかけますよ。」
「ああ、わかった。」
良介と風子はイヴの後を追った。
その頃、イヴは1人で魔物と戦っていた。
「(・・・私が、ノエルのことを?
だからここに来た?
いいえ、私は【エリート】にならなければ・・・
あの子は関係ない。
私が国連に入って・・・始祖十家を超える力を得て・・・
そして・・・そして・・・)」
と、風子の声が聞こえてきた。
「冬樹っ!!」
「っ!?
いけない、敵は・・・」
と、イヴの目の前に魔物がいた。
「クソッ、仕方ねえ!」
良介がイヴを庇いに入った。
「きゃぁっ!?」
同時刻、怜のグループ。
「・・・なんだ今のは。
冬樹の悲鳴か?」
「急ぎましょう。
なにか起こったのかも・・・」
「・・・まさか、冬樹のヤツ・・・」
3人は良介たちのところに向かった。
「良介!
冬樹!
委員長!」
「あたた・・・いや、やっちまいました。
服部が止めてくれることを祈ります。」
風子が倒れていた。
「お怪我は!?」
「打ち身だけです。
ウチのことはいーんで、りょーすけさんと冬樹を。
誠さん、神凪、まだ敵が来てます。
アンタさんたちなら大丈夫でしょ。」
「了解しました。」
「・・・ったく、しょうがねえな。」
「ウチは誠さんと神凪のバックアップに回ります。
氷川、りょーすけさんと冬樹を。」
「はい。」
誠と怜と風子は敵に向かっていった。
紗妃は良介たちのところへやってきた。
「ぐっ・・・!」
良介が額を抑えて倒れていた。
手の間から血が流れていた。
「良介さん!」
「紗妃か・・・俺は後でいい・・・!
先にイヴを・・・!」
「・・・わかりました。」
紗妃はイヴのところに向かった。
「なぜ・・・?
侵攻ほどの魔物じゃないのに、なぜ冬樹さんと良介さん、こんなケガを・・・」
「・・・う・・・」
「冬樹さんっ!
良介さん、回復魔法を使います。
私は回復魔法がうまくありません。
すぐに魔力が枯渇するので、お願いします。」
「・・・わかった。
急いで頼む・・・!」
良介は体を起こし、紗妃に魔力を渡し始める。
「・・・ガードをした形跡がない・・・不意打ちだったのでしょうか・・・」
「・・・ノ、ノエル・・・」
「・・・・・あ、ノエルさん・・・?」
「・・・・・ごめ・・・な・・・?」
と、イヴが目を覚ました。
「私は・・・魔物の攻撃を・・・?」
「動いてはいけません!
回復してからでないと・・・!」
「いえ・・・失態は・・・取り戻さなくては・・・!」
「冬樹さん!」
「無用です。
油断・・・していただけです。
怪我はひどくありません。」
「・・・・・」
「戦線に戻ります。
ご迷惑を。」
イヴは行ってしまった。
「・・・冬樹さんたち、仲が悪いと聞いていましたが・・・
先ほど、妹さんの名前を・・・まさか・・・」
「ぐっ・・・あのバカが・・・!
ふざけやがって・・・!」
良介が顔から血を流しながら立ち上がった。
「良介さん!
あなただけでも治療を・・・!」
「いらん!
あのバカを止める方が先だ!」
良介は紗妃の制止を振りほどき、イヴの後を追いかけた。
良介が通った後には血が点々と続いていた。
「良介さん・・・」
***
しばらくして、風子たちは残りの魔物をだいぶ倒していた。
「さて・・・相手の残りの数も少なくなってきました。
ちょいとトラブルはありましたが、大事なく終われそーです。」
「・・・・っ・・・・・」
「うっ・・・・ぐっ・・・・」
傷を気にするイヴ。
良介は頭の出血した部分を押さえる。
「委員長、今は・・・」
「いいわ。
そういうのは・・・いらない・・・」
「・・・・・」
「おい、良介、大丈夫か?
肩で息してるけど。」
誠が良介のところにやってきた。
「ああ、大丈夫だ。
・・・ちょっと気分悪いけど。」
「・・・全然大丈夫じゃないな。
治療受けりゃいいのに・・・」
呆れる誠。
「ほらほら、くれーですよ。
勝ちが近いってのに。
冬樹、さっきのが失態なら、それを引き起こしたのはウチです。
よけーなことをいーましたね。
よかれと思ったんですが浅はかでした。
ウチもその失態を取り返さなきゃなりません。
りょーすけさんにも迷惑をかけるはめになりましたしね。」
「・・・・・」
「トドメは3人でやりますよ。
委員長命令です。
この1回だけ、チームプレイをやりましょ。
気に入らなかったら次はなくていーです。
わかりましたね?」
「・・・・・はい・・・・・」
「・・・わかった。」
「では、良介さん、ウチらの魔力を回復してください。
あのデカいのをウチらでやりますよ。
他の皆さんは、まだ残ってる雑魚を確実にやっちゃってくだせー。」
と、メアリーとエレンがやってきた。
「だめだ、司令官は後ろにいろ。」
「あ、あれ?
来るのはえーですね。」
「テメー左の手首折れてんだろ。
後、良介。
お前、出血多量による貧血、左肩も脱臼してるな。
・・・よく見たら、左腕も折れてんな。
足手まといだ、消えな。」
「手首!?
それに良介さん、貧血に脱臼に骨折って・・・」
「あっ!
よけーなことを言って!
このくらいへーきですから!」
「これぐらいどうってことはない。
大きなお世話だ!」
「だが、戦い続けて負傷した貴様らより私たちのほうが戦力になる。
合理的に考えろ。
いつもそうしているだろう?」
「・・・・・しかたねーですね。
りょーすけさん、冬樹。
アンタさんたちも・・・」
「・・・仕方ねぇな。」
「結構です。」
「ああ?
テメー、ちょーしこいてんじゃねーぞ。
成績がそんなに大事かよ。
足手まといだっつってんだ。」
「・・・今は・・・少なくとも今は、成績のためではありません。
・・・なんのためかはわかりませんが・・・あれは私が倒さなければ。」
「テメーがいうと嘘くせーな・・・ほっとけ。
アタイらで行くぞ。」
「お先に。」
イヴは魔物に向かっていった。
「ッザけんな人のモン盗るとぶん殴るぞ!
待ちやがれ!」
メアリーがその後を追いかけていった。
「・・・私に任せておけ。
イヴとメアリーが【協力】するよう動かそう。」
「俺も行くか。
大物は俺も倒したいからな。」
誠も向かおうとする。
「はぁ・・・ま、無理しなくてもいーですけどね。
珍しーセリフが聞けたんで。
それだけでじゅーぶんです、ウチは。」
「・・・俺も何も言うことはない。」
「・・・・・そうか。」
エレンは魔物ところに向かった。
***
全て魔物を倒し、皆集まっていた。
「・・・ふしょーしゃ10名。
軽傷9名、重傷1名。
手首が折れるって軽傷なんですねぇ。」
「・・・重傷って俺か?」
左手首にギブスを巻いた風子に左腕全体にギブスを巻き、頭にも包帯を巻いた良介が聞いてきた。
「・・・いや、あたりめーでしょ。
そのナリで軽傷ですなんておかしーでしょ。」
怜が話してきた。
「冬樹は怪我自体は軽くてよかった。
不意をつかれて気絶していたようです。」
「さいですか。
りょーすけさんが庇ってくれたおかげですかね。
ま、これで彼女も自分の問題点に気づけたでしょ。」
「問題点・・・1人で先行することですか?」
「それもですがね。
1番はメンタルですよ。
ふくしゅーとか正義感ならまだ大丈夫です。
ですが彼女は違う。
聞きましたよ。
うわごとで妹の名前を言ってたらしーじゃねーですか。」
「氷川が言ってました。
本人は気づいてなさそうですが。
てっきり仲が悪いとばかり・・・」
「心からどーでもいいと思えないんなら、そんなフリしてもダメですよ。
自分がエリートになることで妹を戦いから遠ざける・・・
事情は知りませんが、そんなふーに考えているふしがあります。」
「・・・それは・・・理屈が通っていないのでは・・・」
「もちろん。
いくら冬樹 イヴが強くなったところで・・・
もう片割れは不要、とゆーことにはなりません。
その解決策のめども立っていない。
けれど妹に戦わせたくない。
過去になにがあったか知りゃしませんがね。
不器用にも程がある。
そんな心配抱えたままちゅーとはんぱに戦うくらいなら、伝えりゃいいんです。」
「・・・話さなきゃなにも解決しないからな。」
良介がため息混じりに言った。
「・・・それを冬樹には?」
「矛盾するよーですが伝えてません。
伝え方を模索してるとゆーか・・・」
「下手な伝え方すると、かたくなになるからな。」
「・・・・・難しいですね。」
「ホントに。
みょーなねじくれかたしちゃって。
ま、今日はもしかしたら、前進できたのかもしれませんがね。」
少し離れたところにイヴとゆかりがいた。
「大丈夫?
わたしが待機しててよかったわ・・・」
「・・・・・」
「自分の体を大事にしてね。
ノエルちゃんも心配してるから。」
「・・・・・!
あの子は、関係ありません・・・」
「そう?
とっても似てるのにね、あなたたち。」
「似ている?」
「どこが、って具体的に言えるわけじゃないけどね。
保健室に来たとき、たまに間違えるもの。
服も性格も全然違うのにね。」
「・・・・・」
と、風子と良介がやってきた。
「さーっ、応急手当てがすんだらひきあげますよ!
こんなとこでゆっくりしてちゃ風邪ひきますからね!
帰りはバスをよーいさせたんで、さっさと帰りましょ!
・・・さて、これでパーティに出られますね。
せっかくなんで楽しみましょ。」
「・・・私は、帰ったら図書館で勉強します。」
「・・・疲れたまま勉強しても効率悪いぞ。」
「それでも勉強は進むので。」
イヴは行ってしまった。
「・・・んー。
まだまだですかねぇ。
あ、誠さん。
後で様子を見に行ってやってくだせー。」
「・・・は?
なんで俺が?」
たまたまバスに向かおうとした誠に風子が話しかけた。
「アンタさん、よく対抗戦で一緒になってるって聞いてるんで。
おねげーします。」
「・・・仕方ねぇな。
わかったよ。
この後、パーティに出るつもりなかったから、ちょっと見てくるよ。」
誠はバスの方へ向かっていった。
風子は良介の方を向いた。
「・・・いや、すいませんね。
風紀委員じゃねーのに来てもらって。」
「いや、別に構わないよ。」
「これを期にぜひ風紀委員に・・・とまでは言いませんがね。
感謝しますよ。
ずいぶん楽に戦えましたし。
戻ったらゆっくり休んでくだせー。
お手伝いいただいた分は報いますんで。」
「別にいいんだがなぁ・・・ま、そっちがそうしたいんなら別にいいか。」
「ハッピークリスマス、良介さん。」
そのまま2人はバスに乗った。
その帰りのバスにて。
「・・・いやー、見るからに怪我人って感じですねー。」
「風子も手首折れてるから一緒だろ。」
「ウチはりょーすけさんほど本格的じゃねーんで。」
「・・・そうかい。」
「・・・りょーすけさん。」
「どうした?」
「他の皆どうしてます?」
「えーと・・・」
良介は他の座席を見る。
良介たち以外は疲れたのか皆眠っていた。
「・・・寝てるな。」
「・・・そですか。
あのー、りょーすけさん。」
「どうした?」
「明後日辺り、空いてます?」
「ああ、空いてるよ。」
「ウチと一緒に、街、行きません?」
「・・・いいな。
なんか食べに行ったりとかするか。」
「・・・はい。」
「・・・それまでに俺の怪我が治ってたら。」
「・・・頑張って治してくだせー。」
良介と風子は約束をし、学園に着くまで他愛もない話をした。