グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
 閲覧者様のイメージを壊す可能性があります。
 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第47話 ゲートの向こう側

生徒会室。

虎千代とつかさがいた。

 

「魔導書は他の世界への入り口だった。

・・・確かだな?」

 

「他の世界かは知らん。

見渡す限りの廃墟に移動したのは確かだ。

これから貴様らもすぐに見る。

自分で確認するといい。」

 

「【ゲート】。

そこから霧が入り込んできて人類を脅かしている。

まさか本当にそんなことがあるとはな。

まさか宇宙からの方が現実味がある。

特級危険区域の中心には全てゲートがあるのか?」

 

「そんなものは知らん。

だがあの場所が特級危険区域並に危険なのは間違いない。

原種どもがウヨウヨしていたからな。」

 

「ブルイヤールか。

あいつらは・・・また厄介だな。」

 

虎千代は時計を見た。

 

「む、そろそろだな。

アタシは出迎えに行く。」

 

「出迎え?

誰をだ。」

 

「国軍が到着する。

この前の礼だと言ってな、優秀な部隊をよこしてきた。

なんのことはない。

【あちら】の情報は国軍も必要としてるってことだ。」

 

虎千代は生徒会室から出て行った。

少し経ち魔法使いの村。

 

「よしっ!」

 

智花は気合を入れていた。

すると恋がやってきた。

 

「あれ?

恋ちゃん、今日はミナちゃんはいないの?」

 

「少し体調を崩しおってな。

土産話のために行くのよ。

ホントはヤツについておった方がいいんじゃが、行って来いと急かすでな。

わっちもちょうど絵のモチーフを探しておったところじゃからのう。」

 

「大丈夫?

一緒にいた方が安全かも。」

 

「自分の護り方くらい心得とるよ・・・じゃが・・・おお、ぱーてぃを組むのはいいな!」

 

「うん、普段は別々なことが多いけど、たまにはいいよね。」

 

同じ頃、別のパーティ。

 

「ひ、姫殿!

御再考くだされ!

聞けばゲートなる穴の先には奇怪な世界が広がっているとのこと。

如何な危険が待ち受けているかわからぬゆえ、まずは報せをお待ちくだされ!」

 

刀子が姫を説得していた。

 

「魔物の本拠とも聞いておりましたよ、刀子。

世界中のどの軍よりも先に、そこに向かい魔物の世界を見る・・・

野薔薇の責務はそこにあります。

この事件を静観など愚の骨頂。」

 

近くで黙って見ていた自由が話しかけてきた。

 

「えーと、行くってことでいいんすかね?」

 

「行かいでか!

この目で見ねば気がすみません。」

 

「姫殿が陣頭指揮をとる必要はありませぬ!

野薔薇は軍部の最高責任者!

卒業してからでもよろしゅうございましょう!」

 

「刀子。

あなたの言葉は私を思ってのことでしょうが・・・

それでは野薔薇ではありません。」

 

姫は一人で先に行ってしまった。

 

「ひ、姫殿っ!」

 

「まーまー刀子先輩。

今回はみんな強い人ばっかですし。

国軍の人がいるなら、野薔薇の長女はさりげなく守ってくれるっすよ。」

 

「な、なにを根拠にそんなことを!」

 

「お嬢のことは本家に報告する義務があるんで、自分から伝えておきました。

お嬢が拉致されてないってことは、本家の方で根回ししてるってことでしょ。」

 

「むむ・・・・・むぅ・・・・・」

 

「だいたい大丈夫でしょ。

いざとなったら刀子先輩が本気出せばいいし。」

 

「・・・・・?

拙者の本気とはなんだ?」

 

「あれっしょ?

【空気を斬る】とかそういう奥義っぽい奴・・・」

 

「なにを言ってるんだお主。」

 

「頑張って守りましょーね。」

 

自由と刀子は姫の後について行った。

少し離れたところに良介と誠がいた。

 

「誠、お前先に別世界に行ったんだよな?」

 

「ん、ああ、行ったが・・・どうかしたのか?」

 

「魔物はどうだった?」

 

「・・・正直に言う。

最初から全開で行ったほうがいい。」

 

「・・・それぐらい敵が強いってことか。」

 

「ああ、遭遇したら即効で第1封印の能力を解放したほうがいい。」

 

「なるほどね・・・誠はどうだったんだ?

魔神化使ってどれぐらいだったんだ?」

 

「え、あ、まぁ・・・そこそこかな。」

 

「そこそこ?」

 

誠の曖昧な返事に首を傾げる良介。

 

「まぁ、行ってみたらわかるよ。」

 

「・・・そうか。」

 

良介はゲートの方へと歩き始めた。

 

「(・・・別世界で魔神化を使った時に起きた【あれ】はなんだったんだ。

一体、俺の使っている【魔神化】ってどういう魔法なんだ。

ああなった以上、魔神化はただの肉体強化、魔法強化と判断しない方がいいな。)」

 

誠も良介の後について行った。

 

   ***

 

裏世界。

良介と鳴子がいた。

 

「ここが裏世界・・・か。」

 

「良介君。

前にも言った通り、僕はこの世界に来たことがある。

6歳のときだ。

僕は事故でここに来た。

霧の嵐は知ってるかい?」

 

「霧の嵐?

いえ、聞いたことはないです。」

 

「霧が竜巻のように突然発生し、巻き込まれた人は行方不明になる・・・

ようするにゲートがほんの短期間だけ開いていたんだね。

行方不明になった人は、そこを通って裏世界に・・・ほとんどは帰れない。

僕は運がよかった。

いろいろなことを知ることができたしね。」

 

「いろいろなこと・・・とは?」

 

良介は首を傾げた。

 

「例えばここ、おかしいと思わないかい?

【どこか別の世界】、【霧の魔物の世界】・・・なんでもいいんだけど・・・

このガレキは人工物だろ?」

 

「確かに・・・となると・・・」

 

「そう、こちらにも【人】がいる。

まだ秘密にしておいてくれ。」

 

「・・・わかりました。」

 

「僕は運よく助けられ、運よく霧の嵐に巻き込まれて帰ってきた。

だけど・・・ここは前と別の場所みたいだ。」

 

「どこかわかったりは?」

 

「どこかはわからないけど、どちらにしろ他の生徒は初めてだし。

まずは調べてまわろうじゃないか。

僕も探し物があるんだ。」

 

「わかりました。

それじゃ、行きましょうか。」

 

良介と鳴子は歩き回り始めた。

その頃、つかさは単独行動をしようとしていた。

 

「・・・こっちか。」

 

すると、虎千代がやってきた。

 

「待てつかさ。

今回ばかりは勝手に動かれては困るんだ。」

 

「・・・なぜだ?」

 

「こちら側は正式に認められていない。

お前が目の届かないところで・・・

動けなくなったりしたら、アタシたちに探す余地があるかわからない。」

 

「探す必要などない。

闘争に敗れ動けなくなったら、死ぬのが摂理だ。

それが本望でもある。」

 

「まだお前は学園の生徒だ。

アタシには止める義務がある。」

 

「ククク・・・都合のいいときだけ生徒会長になるな。」

 

「タイコンデロガまでなら心配はしてないさ。

だが・・・ここは魔物の本拠だ。」

 

つかさは黙って虎千代の方を見ていた。

 

「ムサシが出ないとも限らん。

1人では動くな。」

 

「なにかと思えば・・・ムサシが相手なら願ったりかなったりだ。」

 

「つかさ、アタシはお前との決着をまだつけていない。

いや、それ以上に・・・

お前と卒業したい。

こんなところで死なせはしないぞ。」

 

「ああ、まだどちらが上か、生死の境まで及んだことはなかったな。

・・・ハハハハ!

いいだろう!

私が生きて戻ったら・・・決着をつけるぞ!」

 

つかさは1人で行ってしまった。

 

「な、お、おい!

話を聞いていなかったのか!

くそっ!

つかさを失うわけにはいかん。

朱鷺坂!

良介!」

 

虎千代が呼ぶとチトセと良介がやってきた。

 

「はいはい。

あの子のお守りね?」

 

「様子は見てましたが・・・面倒なことになりましたね。」

 

良介は面倒くさそうに頭を掻いた。

 

「アイツが鯨沈を使おうとしたら止めろ。

いいな。」

 

「げいちん?

魔法のこと?」

 

「俺の第1封印の解放みたいなものですかね。」

 

「第1封印?

何よそれ。」

 

チトセは不思議そうに良介の方を見た。

 

「・・・後で説明します。

それよりも、会長。」

 

「ああ、特別な魔法というわけじゃない。

ただの肉体強化だ。

ただし重ねがけをする。

肉体の限界まで負荷をかける。」

 

「・・・なるほど。」

 

「そんなの、体がもたないじゃない。」

 

「目の前の相手を倒すためなら、アイツは命を捨てることも厭わない。

魔物を見つけたら殺さずにはいられないヤツだ。

ためらうこともないだろう。」

 

「わかったわ。

お馬鹿さんね。

魔物を全滅させるなら生きなきゃいけないのに。」

 

良介とチトセはつかさの後について行こうとした。

が、良介が何か思いついたように虎千代に話しかけ始めた。

 

「会長、誠の奴、連れて行っていいですか?」

 

「む、別に構わないが・・・なぜだ?」

 

「もしもの為ってやつです。

あいつも結構強いですからね。」

 

「そういえば、お前と共に第7次侵攻で魔物の大群と戦って生き残ったんだったな。

わかった、誠も連れて行け。」

 

「了解です。

誠、聞こえてるか?」

 

良介が呼ぶと誠がすぐに現れた。

 

「おう、事情は大体聞こえてたから話さなくてもわかる。

つかさのヤツについて行けばいいんだろ?」

 

「ああ、そうだ。

もしかしたら、第7次並みの魔物が現れてもおかしくないって考えたほうがいいかもしれない。」

 

「俺は先にこっちの世界に来てんだぞ。

言われなくてもわかってる。

それよりも早く行くぞ。

つかさの奴がもう戦っていてもおかしくないんだからな。」

 

「ああ、確かにそうだな。

それじゃ、行くか。」

 

良介と誠はつかさのところに向かい始めた。

 

「フフ、頼もしい2人ね。」

 

チトセは笑みを浮かべながら2人について行った。

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