グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
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 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第58話 過去の風飛

ある日、良介と誠は魔法使いの村に来ていた。

すると、そこにはゆかり、つかさ、鳴子、エレン、アイラがいた。

 

「あっ。

良介君と誠君。

どうしてここに・・・あなたたちも呼ばれたの?」

 

「ああ、そうだ。」

 

良介はアイラの方を向いた。

 

「この人選は・・・」

 

「ただの見学、というわけではなさそうだな。」

 

鳴子とエレンもアイラの方を向いた。

 

「諸君、よく来た。

特に生天目よ、お主の協力に感謝するぞ。」

 

「裏世界に行けるというから来ただけだ。

さっさとゲートを開け。」

 

「まぁ待て。

裏世界には行かせてやるが、あくまでクエストでじゃ。

お主に要求することは1点。

生きて規定の時間に戻ってこい。

その他のメンツも・・・特に遊佐。

お主には聞きたいことが山ほどある。

向こうの住人と是が非でも連絡を取ってもらうぞ。」

 

「前回、そのつもりだったよ。

運が悪くて通じなかったけどね。

それより朱鷺坂君はどこに?」

 

「知らん。

あやつ、最近は別のことに執心の様子じゃ。」

 

「(別のこと・・・時間が巻き戻っていることか?)」

 

誠は顎に手をやった。

 

「では、いちどゲートの封印を解くぞ。」

 

と、突然地面が揺れた。

 

「な、なに!?」

 

ゆかりが周りを見渡す。

 

「た、多分なんでもなかろう。

開くぞ。」

 

再び地面が揺れた。

 

「げっ!

じ、地震か!?」

 

「これは!」

 

鳴子は何が起きるのかわかったらしい。

 

「みんな!

【移動したら】すぐに連絡を取るんだ!

いいね!」

 

「移動!?

どういうことだ!?」

 

誠は理解ができていないらしく右往左往していた。

 

「良介君と誠君も・・・覚悟しておいてくれ。」

 

「覚悟?

どういうことですか?」

 

良介は鳴子に聞いた。

 

「もしかしたら魔物の群れの真ん中に出るかもしれない。」

 

「えっ・・・!」

 

「呑み込まれるぞ!」

 

良介と誠の目の前が暗転した。

気がつくと見慣れた街の中に良介は立っていた。

 

「ここは・・・誠やみんなはどこに・・・」

 

良介は辺りを見渡していると鳴子の声が聞こえてきた。

 

「良介君!」

 

良介が振り向くと、つかさと鳴子がいた。

 

「つかさに鳴子さん、無事だったんですね。」

 

「よかった・・・少なくとも、ここに飛ばされたのなら、誰かが死ぬ危険はないな。」

 

鳴子は安堵した。

 

「さっきのことは後で説明しよう。

今はすぐに連絡を・・・ん?」

 

鳴子は何かに気付き、向こうを向くと、そこに子供がいた。

 

「きゅ、きゅうに・・・お化け・・・?」

 

「なんだ、子供か。」

 

と、つかさが子供の姿を見て驚いた。

 

「な、なんだと・・・あれは・・・」

 

「つかさ?

どうし・・・」

 

良介が聞こうとした瞬間、また子供の声が聞こえてきた。

 

「うわーっ!

今のすごい、すごい!」

 

「・・・ん?」

 

良介が声が聞こえてきた方向を向いた。

 

「キミも見ただろ!?

いきなりパッって現れたぞ!

パッて!」

 

もう1人別の子供がやってきていた。

その子供の姿を見て、鳴子は納得したような顔をした。

 

「あ・・・なるほど・・・

フフ、そうか・・・ここは・・・

【風飛市】か・・・」

 

「・・・え?」

 

良介はその言葉を聞いて唖然とした。

 

   ***

 

過去の鳴子が興味津々に良介たちに話しかけてきた。

 

「ねーねー!

キミたち、宇宙人!?」

 

それに対し過去のつかさは誰かを探しているようだった。

 

「あ、あれ・・・お兄ちゃん、どこにいっちゃったの・・・?」

 

その状況を見てつかさは声を荒らげながら鳴子に聞いてきた。

 

「遊佐!

これはどういうことだ!」

 

「お、驚いたな。

君がこれほど動揺するなんて・・・」

 

鳴子は子供の方を向いた。

 

「まさか、あの子供は・・・

妙な偶然があったものだ。

あれは僕と・・・君か・・・」

 

「あれが過去の鳴子さんとつかさってことですか。」

 

良介も子供の方を向いた。

 

「うわ、ケンカ始めるぞ!

光線銃は?

分子破壊兵器は!?」

 

「お、お兄ちゃん・・・お兄ちゃん、どこ・・・?」

 

良介は鳴子とつかさの方を見た。

 

「落ち着け、生天目君。

説明する。

だけど同じことを何度も言うのは面倒だ。

デバイスで東雲君と宍戸君に連絡を取ろう。」

 

鳴子は良介の方を向いた。

 

「良介君、あれは【幼いころの】僕たちだ。

逃がすと面倒だから・・・」

 

「・・・面倒だから?」

 

「適当に相手していてくれ。」

 

「・・・え、えぇ・・・」

 

良介は愕然としていると、過去の鳴子は話を聞いていたらしく良介に話しかけてきた。

 

「逃がすと面倒?

もしかしてお兄さんたち、僕を誘拐するんだ!?」

 

と、鳴子の持っているデバイスの方を気にし始めた。

 

「あ、違うな。

アレはPDAに見えるけど、あんな小さいの初めてだ・・・

じゃあ秘密警察?

もしくは未来?

んー、おもちゃにしては実用的だし・・・」

 

と、過去のつかさも良介に話しかけてきた。

 

「ね、ねぇねぇ、お兄ちゃん知らない?」

 

「え?

お兄ちゃん?」

 

すると、過去の鳴子は過去のつかさを止めた。

 

「ちょっと待って!

僕の推理によると・・・お兄さんたちは未来の魔法学園の人だ!」

 

「え・・・」

 

良介は過去の鳴子の言葉に驚いた。

 

「う、うぅ・・・ま、まほう使いの人なの?」

 

過去のつかさが過去の鳴子に聞いた。

 

「推理を聞きたいかい?

あのね、あの制服は魔法学園のものだけど・・・

今のものに比べるとデザインが洗練されてて・・・」

 

過去のつかさは良介の方を向くと話しかけてきた。

 

「あ、あの!

お兄ちゃんのこと知りませんか?

ふうびにすんでて、つかさ、遊びにきたんです。

こくぐんで働いているので、まほうがくえんの人ならもしかして・・・」

 

「あの・・・えーと・・・」

 

すると、再び過去の鳴子が止めた。

 

「待った!

お兄さんたちがどうしてここにいるか知らないけど・・・

僕たちを逃がさないっていうのはぶっそうだね。」

 

「・・・・・・。

(いかん・・・言葉が出ない・・・)」

 

鳴子がその様子を見てため息をついた。

 

「やれやれ、あの子たちも説得しないといけないか。」

 

鳴子はつかさに説明し始めた。

 

「デバイスが通じない。

先に簡単な説明をするよ。

ここは裏世界だ。」

 

「前に訪れた裏世界は、全て崩壊していたぞ。」

 

「だからここは【崩壊する前の裏世界】なんだよ。

僕たちが地下にいた時、地震のような揺れがあっただろ?

あれは【霧の嵐】。

局地的にゲートが開き、霧が噴出する自然現象だ。

そして、一瞬繋がったゲートは換気口の役割をして・・・

巻き込まれた者を裏世界に運ぶ。」

 

「霧の嵐・・・あれがそうなのか・・・」

 

「今日は妙に素直だね?

まあ、僕にとっても都合がいい。

僕は過去、霧の嵐に巻き込まれている。

その経験から答えを言うと・・・ゲートの先は、同じ裏世界だが・・・

【時代はゲートごとに違う】。」

 

「ゲートごとに時代が違う・・・か。」

 

良介はため息をついた。

 

   ***

 

鳴子は過去の鳴子、つかさは過去のつかさの相手をしていた。

過去のつかさがつかさに話しかけてきた。

 

「あ、あの・・・」

 

「兄はあっちだ。

向こうも探しているが、少し時間がかかるぞ。」

 

「お兄ちゃんのこと、ごぞんじなんですか!?」

 

過去のつかさは驚いていた。

一方、過去の鳴子はデバイスに興味津々だった。

 

「ねえねえ!

そのケータイ見せて!

見せて!」

 

「フフ・・・自分とはいえ・・・この好奇心は少しうざったいね。

君、何歳だい?」

 

「6歳!」

 

「なるほど・・・12年前だね。」

 

「12年前・・・?

ということは・・・もしかして12年後から来たの!?」

 

「そうだぞ。

君を未来の世界に連れ去ってやろう。」

 

「うわぁ~っ!

やったぁ!」

 

「良介君。」

 

鳴子は呆れた表情で良介に話しかけた。

 

「どうしました?」

 

「帰る方法を探そう。

思った以上に懐かれてしまったよ。

このままだとついて来かねないぞ・・・」

 

すると、なにか考え込んでいるつかさに鳴子が話しかけた。

 

「今考えていることを実行しようなんて思わないことだ。

お兄さんに会いたい気持ちはわかるけどね。」

 

「私の兄は死んだ。

この娘は・・・私ではない別人だ。

裏世界のな。」

 

「同じ顔、同じ性格、同じ・・・同一人物だとしても?」

 

「ここには魔物がいない。

私のいるべき場所ではないな。」

 

良介はつかさの言葉を聞いてため息をついた。

 

   ***

 

過去の鳴子が過去のつかさに話しかけた。

 

「ねぇ、キミ、あの人たちと知り合いなの?」

 

「え?

・・・ううん、知らない人・・・あなたも・・・」

 

と、鳴子が2人に話しかけた。

 

「君たち。

今日、僕たちと会ったことは誰にも言わないでおいてくれるかい?」

 

「どうして?」

 

過去の鳴子は首を傾げた。

 

「さっき言った通り、僕たちは未来から来た。

ここにいたことが広まると、歴史が変わってしまうかもしれないだろ?

君もだよ。

安心してくれ。

さらおうとなんてしてない。

ただ、これだけ約束してくれればいいんだ。」

 

鳴子は過去のつかさの方を向いた。

 

「でもお兄ちゃん、あやしい人との約束はしちゃいけないって・・・」

 

「君は正直だね。

心配しなくてもいいよ。

君の望むとおりにしよう。

このまま行っても止めないし、なんならお兄さんを探すのに協力してもいい。」

 

「僕、もうちょっとついていくよ!

まだ5時まで時間はあるし!」

 

「あ、あの・・・つかさ・・・」

 

過去の鳴子は過去のつかさの方を向いた。

 

「君もおいでよ!

こんな経験、めったにできないよ!」

 

「あの、でも・・・」

 

過去のつかさは少し考え込んだ後、過去の鳴子の方を向いた。

 

「は、はい・・・あのお姉ちゃん・・・つかさに似てる・・・」

 

「君に?

そうかな・・・似てるかい?」

 

「そんな気がします・・・」

 

良介は2人の会話を聞いていた。

 

「(やっぱり未来の自分だと直感的にわかったりするもんなんだなぁ・・・)」

 

良介は他の仲間が近くにいないか辺りを見渡した。

 

   ***

 

過去の鳴子はつかさを見ていた。

 

「お姉さん・・・お姉さんだよね?」

 

過去のつかさは寂しそうにしていた。

 

「お兄ちゃん、はやく会いたい・・・」

 

すると、つかさは声を荒らげながら鳴子に話しかけた。

 

「遊佐!

まだ状況は変わらんのか!」

 

「ひっ!」

 

「うわっ!

お、お姉さん、声大きいよ!」

 

過去の鳴子とつかさは声の大きさに驚いた。

 

「つかさ・・・目立つからあまり大声出すなよ。」

 

良介はため息をついた。

鳴子がこっちにやってきた。

 

「援軍が来る。

といっても、霧の嵐が最大化するのは一瞬だ。

子供でも通り抜けられないと思うけど・・・」

 

「・・・ん?

おい、あれ・・・」

 

良介が何かに気付いた。

1人の子供がいた。

鳴子がその子供を見て、誰なのか気付いた。

 

「き、君は・・・立華君か?」

 

「そう。」

 

「卯衣なのか?

なんで子供に・・・」

 

「ドクターと東雲さんのメッセージを伝えるわ。」

 

卯衣は良介の質問を無視し、本題を伝えようする。

 

「先に君の状況を教えてくれ・・・まさか12年前の立華君じゃないだろ?」

 

「あなたなら理解していると思うけれど。」

 

「僕にだって知らないことはある。

君が人造人間なのが関係してるんだろうけど。」

 

「私の体組織は、厳密には魔力だから。

目に見える液体のようなものよ。

だから半分だけこちらによこしたの。」

 

「君は分裂できるのか。

となると・・・ロボットなんか目じゃないオーパーツだな。」

 

「今は関係ないわ。

2時間後に朱鷺坂さんがゲートを開くから、帰る準備をして。」

 

「ゲートを開く?

でも学園のゲートは、ここには通じてないだろ?」

 

「霧の嵐によってできたゲートをこじ開けると言っていたわ。

方法は知らないけれど、それしか帰る方法はない。」

 

「朱鷺坂・・・東雲・・・」

 

鳴子は何か気にしているようだった。

 

「ふむ。

じゃあ行こうか。

場所はどこだい?」

 

「デバイスに送られてくるわ。

それよりも、後の3人はどこに?」

 

「後の、3人?」

 

鳴子は首を傾げた。

 

「誠くんと椎名さんとアメディックさん。」

 

「ああ・・・そういや、忘れてたな・・・」

 

良介は呆れて、頭を掻いた。

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