グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
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 それでもOKという方は、よろしくお願いします。



第65話 シークレット・シュガー

ある日の街中。

良介、誠、薫子、葵、浅梨の5人が歩いていた。

 

「あれぇ?

道、こっちじゃなくないですか?

私の記憶だと駅の工事のところを曲がった気がするんですよ。」

 

浅梨は見当違いの方向へ進もうとする。

 

「我妻さん、工事現場を目印にしてはいけませんよ。」

 

薫子が注意した。

 

「でも、駅っていつも工事してますよね?」

 

「何を言ってるんだお前は・・・」

 

「なるほど、予想以上にこれは・・・」

 

良介と薫子は呆れてしまった。

葵が浅梨に話しかけた。

 

「我妻さん、今日は良介さんも誠さんも副会長さんも一緒ですから大丈夫ですよ。」

 

「大丈夫って、なにがですか?」

 

「よく迷子になってらっしゃるので!」

 

「うぅ、迷子じゃないですよぅ!

ちゃんと着いてるじゃないですか~!」

 

「俺たちがいればの話だがな。」

 

誠はため息をつきながら頭を掻いた。

 

「今回は我妻さんを指名してきたクエストです。

あなたが遅れることがあっては学園全体の評判に響きますので・・・」

 

「そ、そうですよね・・・どうしても時間がかかっちゃってごめんなさい。

私、とろいのかなぁ・・・2日くらいあったらバッチリ間に合うんですけど。」

 

「一緒に来て良かったですわ。」

 

「評判どころの話じゃなくなるところだったな。」

 

薫子はため息をつき、良介は苦笑いをした。

 

「概要に特記事項はありませんでしたが、我妻さんはなにか聞いていますか?」

 

「別にヘンなことはないですよ。

知り合いが結婚式をするので・・・

私が魔法使いだから、ホテルの警備をしてくれないかって頼まれたんです。」

 

「そうですか・・・いえ、理由がそれだけであれば大丈夫です。」

 

「はい!

ずっと6月に挙式できるよう準備してたし、私もお手伝いしたくて。」

 

話を聞いていた葵が不思議そうにしていた。

 

「今月お式を挙げることに、なにか意味があるのですか?」

 

「ありあり、大ありですよっ!

6月に結婚した花嫁は、幸せになるんですよ!」

 

浅梨は嬉しそうに話した。

 

   ***

 

少し経ってホテルロビー。

薫子はため息をついていた。

 

「はぁ・・・」

 

「どうしたのですか?

副会長さん。

お疲れでしたら、ここはわたくし達におまかせいただければ!」

 

葵が薫子に話しかけてきた。

 

「あ、すみません。

なんでもないんですよ。」

 

「そうですか?

無理はなさらないでくださいましね。」

 

葵は先ほど通っていった花嫁が行った方向を見た。

 

「副会長さん、さっき通った花嫁さんを見ましたか?」

 

「ええ、お綺麗でしたね。

ご家族も幸せそうで。」

 

「わたくし、興奮してしまって!

ドレスって素敵ですねぇ!

副会長さんはお嫁にいく時にどんな衣装を着てみたいですか!?」

 

「わ、私ですか?

私が・・・?」

 

薫子は困惑していた。

 

「ふわーっとした、豪華なものでしょうか?

それともシンプルな?」

 

「うぅん・・・そ、そうですね。

どちらかといえば・・・シンプル、でしょうか・・・」

 

「やっぱり!

そうではないかと思っていました!

副会長さん、スタイルがよくていらっしゃるので・・・そう!

あれあれ!

あそこに展示してあるようなドレスがお似合いになるんじゃないかと!」

 

葵は展示されているドレスのところに向かっていった。

 

「あっ・・・ちょっと・・・」

 

「副会長さ~ん!

このドレスはいかがでしょうか!

お持ちしますか!?」

 

「れ、冷泉さん!

いけません、それは展示物ですよ!」

 

薫子は葵のところに向かった。

 

   ***

 

違うホテルロビー。

絢香が撮影を行っていた。

 

「はい、階段をのぼって、振り返る感じですね?

はい、はい・・・わかりました・・・あ、社長は見学していかれます?

・・・・・うぇ!?」

 

絢香は向こうを見て驚いた。

絢香の視線の先に良介たちがいた。

 

「あ、たしかアイドルの・・・皇 絢香さん。」

 

「皇さ~ん!

どうしたのですか?

お仕事ですか~?」

 

「へ?

あ、おい!」

 

葵と浅梨が絢香のところに向かったことに気づいた良介は2人の後を追いかけた。

 

「わわっ、ちょ・・・!

すみません!

グリモアのクラスメイトで・・・

あ、あのね、ホテルだからあまり大きい声だと・・・」

 

「こんにちはっ!

奇遇で・・・むぐっ!?」

 

「むぅっ!?」

 

良介が咄嗟に後ろから2人の口を塞ぎ、自分の方へと引き寄せる。

 

「よう、絢香。

邪魔して悪かった。

すぐに出て行くから。」

 

「あれ?

良介君も一緒なんだ?」

 

「ああ、クエストだからな。」

 

「ふーん・・・今日ここでクエストがあるなんて知らなかったな・・・」

 

絢香は少しむくれた。

 

「仕事か?」

 

「うん。

ウェンディングドレスを着て撮影するんだ。

あ・・・事務所の人待ってるから、ごめんね。

また学園でね。

良介君も・・・またね?」

 

「おう、頑張れよ!」

 

良介は2人を引きずりながら離れた。

少ししたところで2人を離した。

 

「ったく、状況を考えろよ。」

 

「す、すみません・・・」

 

「ごめんなさい。」

 

良介はため息をついた。

すると、絢香の声が聞こえてきた。

 

「え、ええ~っ!?

でも、えっと、学園側のOKがでるかどうか・・・」

 

「なんだ?」

 

「どうしたんでしょう?」

 

絢香が良介たちのところにやってきた。

 

「あの・・・うちの社長がね。

みんなの写真も撮りたいっていってるんだけど・・・花嫁衣裳の。」

 

「え。」

 

「え?」

 

「え?」

 

「なっ・・・俺たちも花嫁衣裳をぼげぶっ!?」

 

誠は良介に黙って殴り飛ばされた。

 

   ***

 

ホテルロビーに秋穂とありすが来ていた。

 

「わぁあ・・・!

お嫁さん、きれいだね!」

 

「き・・・れ・・・」

 

「すっかり元気になったなぁ、秋穂っち。」

 

クレプリは安心していた。

 

「うん!

みんなのおかげだよ。

ありがとね!」

 

「もうちょっと休んでたほうがよかったんじゃねえかい?」

 

「おねえちゃんにも止められたんだけど、ずっと寝てるわけにもいかないから。

あとね、花嫁さん見たくて・・・えへへ。

なかなかこんなチャンスないもん!」

 

「なるほどなー。

ありすもきれーなドレス着たいさね!」

 

「ぅ・・・やめ、ゃめ・・・て・・・」

 

「ありすちゃんなら、ひらひらの服きっと似合うよ!」

 

「ぁ・・・ぅ・・・」

 

「照れるな照れるな~。

ま、ありすの婿はオレっちが決めるんだけどな。」

 

「も、もぅ・・・・・らかゎ、なぃ・・・で・・・」

 

ありすはクレプリを睨んだ。

 

「うふふっ、ありすちゃんの腹話術、すごいね!」

 

「腹話術じゃねーって!

オレっちは【狂った姫様】こと・・・」

 

「クレイジープリンセス!

でしょ?」

 

「お、おう・・・なかなかノリがいいじゃねーか。」

 

クレプリは先に言われて残念そうにした。

 

「お人形さんにもドレス着せたいね。」

 

「オレっちはありすの仕立てた一張羅があるさね・・・秋穂っちは着たいのか?」

 

「そうだなぁ、いつかはね・・・えへへ。」

 

秋穂は嬉しそうに笑った。

 

「うんうん、いいよなぁ女の子は。

夢があるさね。」

 

「もし、わたしがウェンディングドレスを着る時があったら・・・

だ、誰と結婚するんだろ・・・?」

 

秋穂は色々と妄想し始めた。

 

「あ、そういえば良介があっちで・・・」

 

「ひゃっ!

ななななんで!?

声に出てた!?

うそ、うそ!」

 

秋穂は顔が赤くなっていた。

ありすは秋穂を黙って見ていた。

 

「あ、ありすちゃん・・・?」

 

「・・・った・・・きほ、ちゃ・・・って。」

 

「え?」

 

「ぁ・・・きほ、ちゃ・・・げん、き・・・な、て・・・よか、た・・・」

 

「あ、ありがと・・・!」

 

秋穂は嬉しそうに笑った。

 

   ***

 

ホテルロビーに良介と秋穂と絢香がいた。

 

「あ、あの・・・お仕事の邪魔しちゃって、ごめんなさい!」

 

「ああ、大丈夫だよ~!

ちょっとびっくりしただけで。

ここでみんなと会うと思わなかったから驚いて・・・やっぱり、あの人の警備?」

 

「あの人ってだれですか?」

 

「え、知らないの?

もしかしてお忍びなのかな・・・」

 

「我妻さん指名で執行部から依頼が来たとしか聞いてないんですけど・・・」

 

「ほんと?

あー・・・ごめん。

聞かなかったことにして。」

 

「皇先輩は、今回の依頼主が誰か知っているんですか?」

 

「ううん、はっきり確信があるわけじゃないから。

マスコミ・・・政治や芸能の記者がいるからそうかなって思っただけなのよ。

顔知ってるから。

ほら、あそこにいる人たち。

だからやっぱり、警備が必要なくらいの人なのかなあって・・・」

 

絢香は向こうにいる人たちを指差した。

 

「へーっ、すごいですね!

ってことは、有名人・・・?」

 

「いやぁ、あたしの勘違いかもしれないし!

あはは・・・」

 

「でも、結婚式に警備がいるってどういうことだろう?

邪魔されそうってことかなぁ?

世間的に祝福されてないとか・・・?」

 

「(す、するどいわね、この子・・・)」

 

絢香は良介の方を向いた。

 

「良介君なら我妻さんと仲良いし、知ってるんじゃない?」

 

「ん?」

 

「そうなんですか、先輩?」

 

「いや、残念ながら知らないな。」

 

「そう。

良介君も知らないんだね。」

 

「悪いな。

知ってたら教えれたんだが・・・」

 

「いいのいいの。

そーんなになんでもかんでも知ってるわけじゃないよね♪」

 

「(あれ?

皇先輩、急にご機嫌になったような・・・)」

 

秋穂は不思議そうに絢香を見た。

 

「(うぐっ!

やっぱするどいっ!)」

 

絢香は見てくる秋穂を見て、少し苦笑いをした。

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