グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
 閲覧者様のイメージを壊す可能性があります。
 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第6話 風紀委員

クエストから戻った二人は校門前にいた。

すると、一人の生徒がいた。

 

「ふーっ、危ない危ない。

まさか街に魔物が出るなんて。

撮影終わっててよかったー・・・」

 

「・・・誰だ?

あの生徒・・・」

 

すると夏海がその生徒に声をかけにいく。

 

「あっ、純!

今日、撮影って言ってなかったっけ?」

 

「魔物が出たから逃げて来たの。

変身しようと思ったら止められてさ。

あーもー、ストレス溜まるわぁ。」

 

そういって、純と呼ばれた生徒は不満そうな顔をする。

 

「ん?

その人、誰?」

 

純が良介に気づく。

 

「え?

あ、これね、転校生よ。

ホラ、魔力を人に渡せる・・・」

 

「ああ、噂の転校生ね。」

 

すると、夏海が何かに気づいたように良介に話しかける。

 

「はっ!

そーだ!

良介!

モデルの鳴海 純(なるみ じゅん)って知ってる!?

この子よ!」

 

「あー、名前ぐらいなら・・・」

 

テレビとかで何度か名前を耳にしたことがあるくらいである。

 

「あ、そ、そんな大声で言わないでよ。」

 

「どう!?

芸能人よ!

仲良くなりたかったらあたしが世話してあげるから・・・」

 

どうも嫌な予感がする。

 

「見返りに独占インタビュ・・・」

 

その途端、純が夏海の方を睨む。

 

「・・・夏海?」

 

「ひっ!

か、考えといてね!」

 

「いや、興味ないし・・・」

 

そういうと、一人の生徒がこっちにやってきた。

 

「あ、純ちゃんも避難してたんだ。」

 

「あちゃー、絢香もかー。

今日はもう仕事になんないね、これ。」

 

そういうと、絢香と呼ばれた生徒が落ち込む。

 

「うん。

みんな無事に避難できたけど、まさか街が襲われるなんて・・・

しばらくなかったよね?」

 

「・・・なんか、どこかで見たような・・・」

 

そういうと、また夏海が気づいたように良介に話しかける。

 

「はっ!

今来たのはMAGIC☆STARの絢香よ、絢香!

まさかあの魔法使いアイドルを知らないってこと、ないでしょーね!?」

 

「・・・ああ、何度かテレビで見た気がするな。」

 

そういうと、絢香がこっちに気づく。

 

「な、夏海ちゃん?

どうしたの急に・・・」

 

「仲良くなりたかったらあたしが世話してあげるから、独占インタ・・・」

 

「な・つ・み・ちゃん?」

 

「(またかい・・・)」

 

その状況に呆れる良介。

 

「ひょえっ・・・あ、転校生のインタビューに行かないと!

じゃね、二人とも!

今度インタビューさせてね!」

 

足早に去ってゆく夏海。

良介はその後を追いかける。

 

「・・・あれが転校生かぁ・・・」

 

そうぼやくと、純が絢香に聞く。

 

「あれ?

絢香、アイツが転校生って知ってたの?」

 

「えっ!?

あ、えっとね!

見たことない顔だったからもしかしてって!」

 

純はそう聞くと、感心する。

 

「ふーん、いいカンしてんじゃん。

ね、早く教室いこーよ。」

 

純は教室に向かった。

 

「・・・ふーっ、危なかった。」

 

絢香そうぼやくように言った後、教室に向かった。

 

   ***

 

学校に入ると、いきなり夏海を見失った。

 

「まぁ、どうせ部室にいるんだろう・・・」

 

すると、誠がすぐ近くにいた。

 

「よう、良介。

お前、今からどうするんだ?

俺はちょっとしたら、適当に街に行くつもりなんだが・・・」

 

「すまん、ちょっと用事があるんだ。」

 

そういってると、一人の生徒が学校に入ってきた。

 

「・・・しょせん街に出る魔物など、あんな程度か。

・・・つまらん。」

 

そういって、こっちに近づいてくる。

誠は一歩下がる。

 

「・・・はぁ。

・・・・・む。」

 

その生徒と良介の目が合う。

 

「・・・・・・」

 

無言でこっちを見た後、そのまま去っていった。

 

「・・・誰だ、あの生徒。」

 

「今のは、生天目 つかさ(なばため つかさ)。

戦うことしか興味なくて、授業サボっては魔物退治に行ってる奴さ。

かなり問題児なんだが、かなり強いんだ。

だから、取り締まるのも難しいんだとよ。」

 

「問題児・・・ねぇ。」

 

良介はその生徒の後ろ姿を見る。

 

「魔物だけじゃなくて、強そうな相手を見るとケンカ吹っかけるそうだ。」

 

「・・・お前は大丈夫だったのか?」

 

良介は誠に尋ねる。

 

「俺?

吹っかけられはしなかったけど、目星みたいなものは付けられちまってる。」

 

「目星?」

 

「さっき、ジロっと見てただろ?

あれも俺にされてな。

将来的に強くなりそうな奴にはああするんだ。」

 

誠はため息をつく。

 

「(つまり、俺は将来的にかなり強い魔法使いになる可能性があるってことか・・・)」

 

良介はそう思い、手に力を入れる。

すると、怜がやってきた。

 

「良介、ちょうどよかった。

今、大丈夫か?」

 

「今?

まぁ、大丈夫だけど・・・」

 

「今から、研究室に来てくれないか?」

 

「・・・研究室?」

 

怜と共に研究室に向かうことになった。

 

   ***

 

誠と別れ、研究室に向かう。

研究室につき、ドアを開ける。

 

「うわぁ!?」

 

一人の生徒と眼鏡をかけ、白衣を身につけた生徒がいた。

 

「・・・・・」

 

「ななな、なんだお前ら!

急に入ってきて!」

 

「いや、なんか検査を・・・」

 

「検査・・・あ、あなたの転校生の・・・思い出したわ。」

 

どうやら、忘れていたようだ。

 

「ボクの検査、もう終わった!?」

 

「ええ。」

 

「じゃあ帰る!

じゃな!」

 

そういうとその生徒は出て行った。

 

「今のは楯野 望(たての のぞみ)か。

まだ授業に出るつもりはないのか?」

 

「気にしないで・・・大人数ね。」

 

良介はそう言われ、後ろを振り向くと、何人か生徒がいた。

 

「すまない。

風紀委員として、転校生である良介の力を把握しておきたくてな。」

 

怜はそう言って白衣を着た生徒に微笑む。

 

「良介、忙しい合間に悪いが、最初だけだ。

つき合ってくれ。」

 

「ああ、いいよ。

ところで、この人は・・・?」

 

良介はすぐ近くにいる生徒について怜に聞いた。

 

「紹介しよう。

風紀委員長だ。」

 

「どーも、水無月 風子(みなづき ふうこ)です。

こんなナリですが、いちおー風紀委員長やってます。」

 

「は、はぁ・・・」

 

まるでやる気がないような喋り方で風子は自己紹介をする。

 

「さっそくですがね、アンタさんの話、聞きましたよ。

訓練所とクエストで、さっそく力の片鱗を見せたとか。

・・・ちょーっと、危険、ですね?」

 

風子は眉間に皺をよせる。

その言葉に怜は顔をしかめる。

 

「委員長、そのような言い方は・・・」

 

「いーえ、言っておきましょーね。

自覚がないのはいけません。

アンタさんの力は、とっても危険なんですよ。

検査しながらお話しましょ。」

 

そうして、検査をうけることになった。

 

   ***

 

「キルリアン法を使うわ。

アナログな方法だけど・・・」

 

「キルリアン法?」

 

首を傾げる良介。

 

「どれくらい魔力が充実しているか一目でわかる。

このフィルムに手を乗せて。

電気を通して写真を取る。

聞いてたよりもずっと多い、あなたの魔力量がこれではっきりするわ。」

 

「他人に魔力を渡すという力。

前代未聞だと、きーてますね?」

 

「ああ、聞いてるよ。」

 

「アンタさんといれば、お手軽に高威力の魔法が撃てる。

時には自分のキャパシティを超えて。

それはとても危険なんですよ。」

 

それを言われ、良介は智花が火傷した時を思い出す。

 

「(あれは、キャパシティを超えて撃ったから・・・)」

 

そうしてる間に、検査が終了していた。

白衣を着た生徒が写真を見せてきた。

 

「キルリアン法は、魔力の充実具合を判定する最初の手段だったわ。

手のひらを映したものだけど、真っ白になっているのがわかるわね?」

 

「ええ、わかります。」

 

「影も薄い所もないな。」

 

怜も横から顔を覗き込む。

 

「ええ。

これが彼の特性を端的に表しているわ。」

 

「で、具体的に彼の魔力量は?」

 

「測定不能よ。

この白は粒状の【魔素】と呼ばれる、魔力の源。

その分布具合、濃さで魔力量をはかるのだけれど・・・

この通り、密集した魔素で塗りつぶされている。」

 

風子が顔をしかめる。

 

「どうにかわかりませんかね。」

 

「魔素は質量を持たない。

だから理論上は1センチ四方内に無限に存在できる。

一定以上の魔力量になると、この方法でも魔力量の測定は不可能ね。

この結果から言えることは1つ。

彼の魔力は、並の魔法使い千人分。

それが下限で、上限は計り知れないわ。」

 

そういうと、良介の方を見る。

 

「とても・・・とても興味深いわね。」

 

   ***

 

良介は風子たちと訓練所に来ていた。

 

「・・・上限がないって、どういうことだよ・・・」

 

出た結果に良介は額に手をあてる。

 

「宍戸 結城(ししど ゆき)でもわからないってそーとーですよ。」

 

風子はため息をつく。

 

「彼女は国連の研究所に勤めてましてね。

はい、飛び級で。」

 

「こ、国連の研究所を飛び級で・・・?」

 

その言葉に呆然とする良介。

 

「日本の研究所に移った後、魔法使いに覚醒して学園に来たんです。

とってもオーバースペックで、わからないことなんかない、

と思ってましたが、そういったこともあるんですねー。」

 

そうぼやく風子に良介は質問する。

 

「あの~、ここに来たってことは前と同じように・・・?」

 

「そです。

アンタさんに前と同じことをしてもらおうと思って。

上限がわからないのは仕方がない。

ですがもう一つの【魔力譲渡】。

こっちはウチらが体験できますからね。

後、七属性の魔法も見せてもらおうかと。

とゆーわけで、アンタさん方にも来てもらいました。」

 

風子は他の風紀委員の方に目を向ける。

 

「これから順番に試してみましょ。

ウチは最後でけっこーです。」

 

「(こんだけの人数試すのかよ・・・)」

 

「じゃあ、氷川から行きましょーかね。」

 

すると、氷川と呼ばれた生徒が動揺する。

 

「わ、私が最初ですか!?」

 

「ええ、良介さん。

風紀委員の氷川 紗妃(ひかわ さき)です。

どーぞ遠慮なく、魔力をあげちゃってください。」

 

「は、はぁ、それじゃ・・・」

 

良介は紗妃に魔力を渡す。

紗妃はその魔力で魔法を撃った。

 

「な・・・なな、なんですかこれっ!?

魔法の威力が段違いに・・・!」

 

驚いている紗妃を放っといて風子は次の生徒を指名する。

 

「はい、次。

神凪。」

 

「・・・はい。」

 

同じことを怜にも行う。

 

「・・・なるほど、全力で魔法を撃っても、まだ充実している。

良介の魔力を補充しているからですね。」

 

「はい、次は冬樹。

冬樹 イヴ(ふゆき いぶ)。」

 

イヴと呼ばれた生徒は指名されたが、前には出なかった。

 

「・・・不要です。

よくわかりました。

彼の力も、問題点も。

ですから、失礼します。

勉強があるので。」

 

そう言うと、イヴは訓練所が出て行った。

 

「ふ、冬樹さんっ!」

 

紗妃がイヴの後を追いかけようとする。

 

「(問題点がわかったなら、教えてくれてもいいだろ・・・

まぁ、どうせ隙が多いとかだろうけど。)」

 

「まーまー。

彼女はあれでいーです、今のところ。

んじゃ服部、アンタさんの番ですよ。」

 

「あ、自分も結構です。

どれだけヤバいか理解したっス。

うーん、これはこれは。」

 

なぜか服部と呼ばれた生徒は顔がにやけている。

 

「では、最後はウチですね。

よろしくお願いします。」

 

   ***

 

「・・・で、良介さん自身に魔法を使ってもらいましたが・・・」

 

「・・・なんですか、この威力・・・」

 

呆然とする紗妃。

良介は以前とは違い、通常の状態で魔法を撃った。

 

「(やっぱり、こうして使ってみてわかったけど・・・

まだ、第一封印の能力、制御しきれてなかったな・・・)」

 

「いやー、これだけ魔力がある上に、

七つの属性の魔法が撃てるって結構やばいっスね。」

 

「これらの結果からわかることは1つ。

アンタさんの役割です。」

 

「俺の役割?」

 

良介は風子の言葉に首を傾げる。

 

「七属性の魔法も凄いですが、それでも魔力は無尽蔵です。

アンタさんの【魔力譲渡】を求めて、いろんな人が組みたがるはず。」

 

「俺の能力を求めて・・・か・・・」

 

良介は自分の手のひらを見る。

 

「いえ、学園生ならいーんですよ。

パーティ組んで、クエストに出る。

それはとてもけっこーなことです。

問題は・・・学外です。」

 

その言葉に良介は顔をしかめた。

 

「アンタさんの力、できる限り隠匿するつもりですが、完全には無理です。

いずれ、テロリストやら反政府組織に嗅ぎつけられたりもするでしょー。

わかりますね。

この重要性が。」

 

「・・・はい。」

 

怜は真剣な顔をして返事をする。

 

「俺の能力が・・・テロリストや反政府に・・・」

 

「良介さん。

アンタさんの外出は宍戸 結城及び風紀委員によって監視されます。

出来るだけ目立たないように注意しますが、ご了承くだせー。」

 

「・・・ああ、わかった。」

 

「それほどの重要人物だということを、ご理解いただきますよーに。

以上。」

 

そう言われ、訓練所を後にした。




人物紹介

鳴海 純(なるみ じゅん)17歳
モデル兼女子高生兼魔法使い兼格ゲーマー。
通称【美人過ぎる格ゲーマー】。
仕事と学業の傍ら、ゲーセンに繰り出しては野試合を繰り広げる。
ゲーマー仲間にはモデルであることは秘密だが、あまり隠せていない。
その多忙ぶり?の影響か休みすぎて落第寸前。

皇 絢香(すめらぎ あやか)15歳
アイドルユニット【Magic☆Star】に所属する、歌って踊れる魔法少女。
誰にでも愛想よく振る舞うアイドルの鑑で、学校でもそれは健在。
だがひとたび仮面を取れば普通の少女なのも確か。
落差が酷くてもガッカリしないであげよう。

生天目 つかさ(なばため つかさ)18歳
闘争に命を賭ける正真正銘のバーサーカー。
戦うこと以外に全く興味がない。
強い相手を求めてふらりと学園からいなくなり、魔物を討伐して戻ってくるのが日常。
武田 虎千代とタイマンで張り合える数少ない人物で、
格闘においては彼女を上回る強さを誇る。

楯野 望(たての のぞみ)14歳
一度登校したきり不登校に陥った引きこもり。
寮の部屋でゲームばかりしている。
当然、昼夜逆転の生活で不健康さにおいては他の追随を許さない。
そのせいなのか別に理由があるのか、慢性的な気怠さと頭痛にさいなまれているらしい。
低気圧の日は特に酷いとか。

水無月 風子(みなづき ふうこ)16歳
メインヒロイン。
幼い外見、ヤル気のなさそうな言動とは裏腹に、違反を見つけたら瞬く間に拘束、
処罰を与える【鬼の風紀委員長】。
学園の治安を乱す報道部を目の敵にしており、特に部長の遊佐鳴子との、
知力を駆使した対決は一種の風物詩。
生徒会に対しても不満を抱いている。

宍戸 結希(ししど ゆき)15歳
学園どころか、世界でも有数の頭脳を誇る天才少女。
授業を免除され、いつも自分の実験室で研究に勤しんでいる。
魔法と科学を合わせた【魔導科学】が専門分野。
彼女の功績で30年は技術が進んだという、人類側の懐刀。
【ヒト】の作成が最終目標だという噂。

氷川 紗妃(ひかわ さき)16歳
校内の治安に責任を負う風紀委員の一人。
わずかな違反も見逃さない苛烈な取り締まりで生徒達から恐れられている。
校則違反さえしなければ無害で優しいお姉さんなのだが、
違反のハードルが低すぎる…怒られたい人向け。

冬樹 イヴ(ふゆき いぶ)14歳
人とのコミュニケーションを拒否し、学業に没頭する少女。
誰よりも秀でることを絶対唯一の目的とし、不要なものは全て切り捨てている。
そのせいか学園では孤立気味だが、特に本人は気にしていない。
魔法の実力も高いが、ワンマンな戦い方には賛否両論。

服部 梓(はっとり あずさ)14歳
現存する唯一の魔法使い兼忍者。
かなりの実力者のはずだが根っからの舎弟気質で、
たいてい誰かにパシられて学園を飛び回っている。
そのおかげで人脈は幅広く、仲の良い生徒も多いようだ。
怪物・生天目 つかさが一目置くほどの逃げ足を誇る。
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