グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
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 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第72話 見知らぬ学園生

ある日の朝の校門前。

良介と誠が歩いていた。

すると、そこにメアリーがやってきた。

 

「お?

なんだテメーら、今日は早いじゃねーか。

裏世界のこと、聞いたぜ。

アレ見て一念発起でもしたか。

それとも誰かとナニかの約束でもしてんのかねぇ?」

 

「別に。

たまたま早くに来ただけだ。」

 

良介は頭を掻きながら言った。

 

「それで、メアリーは何しに来たんだ?

挑発でもしに来たのか?」

 

誠はメアリーを睨みつける。

 

「ケッ。

今んとこテメーらは順調だ。

いずれ人類にとって有益な戦力になる。

卒業するときはIMFと国連軍がテメーらを取り合うだろう。

そんときゃ国連軍に来い。

アタイとエレンが再入隊するからな。

やさしくこき使ってやるぜ。」

 

「それで、メアリーはそれを言いに来たのか?」

 

良介はそう言うと、メアリーはため息をついた。

 

「来い。

ドクターに呼び出されてんだろ。」

 

「ドクター・・・結希のことか。

で、なんでお前が?」

 

誠はメアリーに質問した。

 

「アタイが迎えに来たんだよ。」

 

そう言うと、メアリーは先に行ってしまった。

 

「やれやれ、そうならそうと最初に言えよな。」

 

誠はため息をついた。

良介も呆れ笑いをしながらメアリーに付いて行こうとした。

その瞬間、いきなり2人の周りが光り始めた。

 

「な、なんだ!?」

 

誠が狼狽えながら周りを見渡す。

 

「まさか・・・これは・・・!」

 

良介は何が起ころうとしているのか言おうとした瞬間、2人は光に包まれた。

2人は気がつくといつも通りの校門前にいた。

 

「ここは・・・学園・・・だよな?」

 

誠は良介に質問した。

 

「ああ、学園の校門前だな。」

 

2人が周りを見渡していると、声が聞こえてきた。

 

「おい!

そんなとこでなにしてやがんだ!」

 

すると、校門からさっきとは違う格好をしたメアリーやってきた。

 

「その制服・・・テメーら、学園生か?

見ねー顔だな。

それになんで戦闘服じゃねーんだ?」

 

「おい、何言って・・・むぐっ!?」

 

誠が喋ろうとした瞬間、良介が誠の口を塞いだ。

 

「(誠、ここはたぶん裏世界だ。

それも過去のだ。

あまり喋りすぎない方がいい。)」

 

良介が前を見るとメアリーは目の前まで来ていた。

 

「待て。

許可したことだけ口にしろ。

余計な動きをするとシバくぜ。」

 

「わかった・・・あんたは?」

 

「アタイはメアリー・ウィリアムズ。

グリモアの精鋭部隊長だ。

名前とクラスを言え。

テメーら、いったい誰だ?」

 

良介と誠は名前とクラスを教えた。

すると、メアリーはデバイスを取り出すと何か調べ始めた。

 

「念のため確認したが・・・やっぱ学園生じゃねーな。

名簿に名前がねぇ。

その制服はレプリカか?

それとも盗んだのか?」

 

「それは・・・」

 

良介は少し後ずさりしながら答えようとすると、メアリーは銃を突きつけてきた。

 

「おっと、動くなと言ったはずだ。

質問に答えろ。」

 

良介は色々と考えていたがあることに気がついた。

そのことを言ってみた。

 

「エレンは・・・いないのか?」

 

「待て、今なんつった?」

 

メアリーの表情が変わった。

 

「エレンはいないのかと聞いてるんだ。」

 

「エレンってのはエレン・アメディックのことか。」

 

「ああ、そうだ。

エレン・アメディックはいないのか?」

 

「っ!!

テメェ、なんでエレンのことを知ってやがる!」

 

メアリーは良介の胸ぐらを掴んだ。

 

「アイツはただの一兵卒なんだぞ!

アタイと同僚ぐらいしか知らねぇんだ!」

 

「学園に・・・いないのか?」

 

良介は冷静だった。

 

「学園?

はぁ?

学園にいるわけねーだろが!

覚醒してねーんだからな!

答えろ!

なんでてめぇはエレンのことを・・・!」

 

メアリーは良介の額に銃を突きつけた。

良介はいつでも魔法が出せるように準備した。

誠もいつでも変身して攻撃できるようにしていた。

すると、誰かがメアリーを呼び止めた。

 

「おやめなさい。

ウィリアムズさん。」

 

「ああ?」

 

沙那がやってきた。

 

「神宮寺の犬がなんの用だ。

とっとと出てけっつっただろうが。」

 

「愚かな戦闘狂のあなたが騒いでいたので、何事かと思いまして。」

 

「見りゃわかるだろうが。

不審者だよ。

それともその目は節穴か?」

 

「こちらの方たちは?」

 

「自称、学園生だ。

名簿にも載ってねぇ影の薄~いな。」

 

沙那は良介と誠の方を見た。

 

「名簿に載っていない、生徒?

スパイに決まっているでは。

なぜ撃っていないのですか。

銃口が焼けついているのなら、私が。」

 

すると、良介は咄嗟に変身すると第1封印を解放し、メアリーの腕を振り払った。

誠もそれを見るなり変身し、魔神化を発動させた。

 

「クソッ、戦わずに元の世界に帰りてぇだけなのに・・・!」

 

「文句言うな誠。

無力化してから元の世界に戻る方法を考えればいい。」

 

良介と誠が2人を睨みつけていると誰かがやってきた。

 

「おおーい、ちっと待てぇ!」

 

花梨がやってきた。

 

「メアリー、生徒会長がおめさ呼んでるべ、行け。」

 

「生徒会長~?

水無月が今、なんの用だよ。」

 

「呼んで来いとしか聞いてないすけな。

自分で確かめろ。」

 

「チッ・・・おい、里中。

こいつらのこと、しばらく預ける。」

 

「こいつら?」

 

「月宮がこの男どもを殺さないように見張ってろ。

いいな。

こいつらにゃ聞きてーことこがある。

あとでまた来るから、生かしとけ。」

 

「おう、わかった・・・見ねぇ生徒だな。

風紀委員や生徒会には知られねぇほうがいいっきゃ?」

 

「わかってんじゃねぇか。

身元も確認しとけ。

スパイだったらアタイがヤる。」

 

そう言うとメアリーは行ってしまった。

誠は魔神化を解いていたが、良介はまだ第1封印を解放したままにしていた。

 

「ふぅ。

あんたらには自業自得か災難かわかんねぇけんど・・・

のんきな状況じゃねぇのはわかってるっきゃ?」

 

「ああ・・・わかってる。」

 

良介はいつでも剣を抜けるようにしていた。

 

「とりあえずなんか食わせてやるすけ。

ついあえずついて来い。」

 

「何・・・?」

 

良介は花梨の発言に唖然とした。

 

   ***

 

良介は第1封印から戻っていたが、沙那と花梨を警戒していた。

 

「良介・・・いつまで警戒してんだよ。」

 

「まだ敵じゃなくなったと言い切れないからだよ。」

 

2人はまだ変身したままでいた。

沙那は良介と誠の方を見ていた。

 

「月宮、おめさは神宮寺の面倒を見るっきゃ?

ここはおらに任せてけろじゃ。」

 

「あなたはご自分の価値を知りません。

得体の知れない男2人と一緒にはできませんから。」

 

「なに言ってんだぁ?

ただの新しい転校生だっきゃ。

なんも大丈夫。

最近、生徒会も執行部も魔物の対応さ忙しいすけ。

手続きできねぇまま、なんの準備もねぇ生徒もいるすけな。」

 

「この男たちの言うことを聞いて、同じことが言えるなら。」

 

「どういうことだべ?」

 

良介は腕組みをしたまま、自分たちの世界の学園の話をした。

 

「武田 虎千代が生徒会長、水無月 風子が風紀委員長・・・

確かに妙だべ。

あんた、そったのどこで知ったんだぁ?」

 

「警備が混乱しているスキをついて、潜り込もうとしたのでしょう。」

 

「だば、ちゃーんと今の生徒会長言うっきゃ?」

 

「武田 虎千代が生徒会長じゃないのか?」

 

「なぁ。

あんたらの言ってる虎千代は、去年卒業したすけ。

今の生徒会長は水無月 風子だすけな。」

 

「その他の人員も奇妙・・・遊佐 鳴子もまた、卒業していますし・・・

知らない名前がいくつかありますね。

精鋭部隊長のエレン、とは?」

 

「その話メアリーから聞いたことあるべ。

アイツの友達だ。」

 

「友達?」

 

沙那は不思議そうな顔をした。

 

「んだんだ・・・あんたらの話、もうちょっと詳しく聞かせてけろじゃ。

ただのもの知らずやスパイってのとは、ちっと違うみてぇだすけな。」

 

そう言うと花梨は2人を調理室に連れてきた。

沙那も来ていた。

すると、良介は沙那に聞いた。

 

「なあ、初音はどうしたんだ?」

 

「初音様、がどうかしましたか。」

 

「今どうしているのかと思ってさ。」

 

「あなた方に話すことではありません。

あなたもJGJのことはご存知でしょう。」

 

「知らねぇかもしれねぇぞ・・・ほい、できた。

合成食料もなかなか手に入らなくなったすけ、少なくてすまねぇな。」

 

「俺はいらん。

誠、お前が食っとけ。」

 

「いいのかよ。

それじゃ・・・」

 

誠は花梨が出した料理を食べ始めた。

 

「JGJについて知っていることは?」

 

「ん?

軍産複合体で初音に兄妹がいること・・・それだけだ。」

 

「そこまで?

まさか・・・日本中の誰もが噂で知っているはずでしょう。

JGJは人類を裏切り、霧の護り手に与する方針だと。」

 

「そう・・・なのか・・・?」

 

良介は驚いた顔で沙那を見た。

誠も食べながら驚いていた。

 

「本当に知らないのですか?

そのせいで初音様は・・・

執行部はおろか、学園生を守るはずの生徒会からも疑われているというのに・・・」

 

「そんなことが・・・」

 

「こりゃあ・・・こっちはとんでもないことになってるな・・・」

 

良介と誠は驚愕していた。

 

   ***

 

沙那は2人の反応を見て、悩んでいた。

 

「確かに・・・スパイ、曲者と考えるには、奇妙な方ですね。

1年前の組織体制・・・かと思えば、それともわずかに異なります。

学園にいない生徒の名前を出したかと思えば・・・

在校生とどこか関係がある節も。」

 

「まあ、もうちっと話さ聞いてみるべ。

なんでもいいすけ、話してみろ。」

 

「どうする良介。

なにを話す?」

 

誠が良介に聞いてきた。

 

「それじゃあのことを話してみるか。

信じてもらえるかわからんが。」

 

良介はゲート、裏世界、表世界、そして良介のことを話した。

 

「聞くだけ無駄でしたでしょうか。」

 

「いや、信じられねぇけど、魔力譲渡も本当だべ?

魔力を他人に移せるなんて、それがあれば・・・

虎千代はあったらことになんなかったかもしれねぇな。」

 

「確かに、膨大な魔力というのもまた本当なら、あまりにも貴重な力です。

どんな策であろうと、潜入してよい人材ではありませんね。

スパイだなんだというのは非現実的です。」

 

「これで疑いが晴れたか・・・」

 

「いや、まだだ。」

 

誠は安心していたが、良介はまだ安心していなかった。

 

「ですが【もう1つのグリモア】から迷い込んだというのは・・・

そちらもやはり、信じがたい話です。

学園の地下に魔道書があるというのも、大垣峰が特級危険区域という話も・・・

すぐに真偽が判別できるものではありませんし。」

 

「第7次侵攻の後で、そったらことに学園生割く余裕なかったすけな。」

 

「第7次侵攻は去年にあったのか?」

 

誠は花梨に聞いた。

 

「んだ、第7次侵攻。

去年の秋にあったべ。

アレで何人も逝っちまったなぁ・・・」

 

「あなた方の話では【もう1つの第7次侵攻】では被害がほとんど出なかった。

その理由の1つに、国軍に新型配備されたデクの力があった。

宍戸さんがデクの頭脳を作り、初音様が性能試験で遊んでいた・・・」

 

沙那は少し考えた。

 

「信じがたいことですが、部分的に真実味があることも否めません。」

 

「初音は自分の命を軽く扱っていただろ?」

 

良介は沙那に聞いた。

 

「ええ、確かに初音様はご自身の命を軽く扱っておられました。

ですがそれは【魔法使いの使命として】のこと・・・

裏切り者と罵られるのに耐えろというのは無茶な話です。」

 

「会うのは・・・無理か?」

 

「さすがにお会いさせるわけにはいきません。

ご了承ください。」

 

「ま、まぁな!

ここにいてもなんだすけ、あっちさ行くべ。

風紀委員に見つかっては、きっと拘束されちまうすけ。」

 

「ですが帰る方法が霧の嵐では、いつになるか。

私はどちらでも構いませんが・・・

あなた方の立場なら、生徒会なり風紀委員なりに引き合わせた方がよいのでは?」

 

「んだば、魔力譲渡のことも教えねばなんねぇすけ。

今のグリモアには喉から手が出るほど欲しい力だすけな。

誤解が解けたとしても、多分手放そうとはしねぇべ。

もし、良介と誠がいなくなっちまっては、ただのぬか喜びだすけな。

会わせねぇで帰ってもらった方がいいっきゃ。」

 

「あなた方の判断に従いますよ。

私はどちらでも、構いませんので。」

 

良介と誠は考え始めた。

 

   ***

 

沙那と花梨は考えている2人を見ていた。

 

「なあ、月宮。

おめぇはどう思う?」

 

「なんでしょうか。

もはや学園は敵ですから、その点の協力はできかねますが。」

 

「この前のことは悪かったすけ。

今は良介と誠のことだぁ。」

 

「あなたには音がありますから。

できることがあれば仰ってください。

彼らが帰るまで身柄を守る程度なら、私がいたします。」

 

「そったらこと頼めねぇよ。

んだば神宮寺のところ行ったほうがいいべ。

聞きてぇのは・・・もう1つの世界があって、もう1つのグリモアがあって・・・

第7次侵攻を乗り切って、みんなが仲良くやってる・・・

そったらこと、考えたこともないっきゃ?」

 

「ええ、ありませんでしたね・・・ですが・・・

初音様と副会長の仲が良い、というのは、多少羨ましいですね。

副会長はもはや、初音様と話すことすらありませんから。」

 

「んだんだ。

料理部もなぁ、もっとたくさん、部員ばいるんだと。

みんなで料理できるなんてよ、そったら楽しいことねぇべ。」

 

「なるほど、承知しました。

この方々には、無傷で帰ってもらわねばなりませんね。」

 

「んだんだ。」

 

「では、メアリー・ウィリアムズが危害を加えないよう説得しましょう。

ということでよろしいですね?」

 

「ありがとな。

メアリーさえ納得すりゃ、アイツに任せて平気だすけ。

というわけだすけ。

おらはあんたらを信用する。

ちゃんと帰って、むこうのおらによろしく言っておいてけろじゃ。」

 

それを聞くと、良介は笑みを見せた

 

「わかった。

ありがとう。」

 

誠もそれを聞いて安心した。

 

   ***

 

4人は校門前に来ていた。

花梨が現状を教えていた。

 

「いろいろ状況が違うすけ、おさらいしとくぞ。

そっちの生徒の名前、あげてってくれ。

どうなってるか教えるすけ・・・場合によっちゃショックかもしれねぇけどな。」

 

良介と誠はお互いを見ると頷いて、良介が生徒の名前を出していった。

沙那と花梨はその名前を黙って聞いていた。

良介が言い終わると沙那が口を開いた。

 

「そのうち何人かは、第7次侵攻で戦死しています。

侵攻では国軍が崩壊し、学園生と合流。

協力することで何とか退けましたが・・・

結果的に、学園生が最前線で戦うことになりました。」

 

「来栖、与那嶺、霧塚、越水・・・この4人はもういねぇすけ。」

 

「そう・・・か。」

 

良介は下を向いた。

誠も目を背けていた。

 

「あと、私たちが知らない学園生もいましたね。

相馬 レナ、立華 卯衣、朱鷺坂 チトセ、楯野 望、双美 心・・・」

 

「後は、さっき出た料理部と、メアリーの友人のエレンってヤツだな。」

 

「彼女らは学園の名簿にも名前がなく、私も知りません。」

 

「後は卒業生だな・・・人数でいや、それくらいだっきゃ?」

 

「ええ・・・そうですね。

組織体制は先ほど話しましたし。

重要なことなので伝えておきますが、そちらとこちらでは状況が違います。

同じ名前の生徒であっても、やはり状況が違います。

可能な限り、接触は避けてください。」

 

「生徒会や風紀委員にも会わねぇほうがいいな・・・余裕がねぇすけな。

ま、このくらいすけ。

あとはめだたねぇように大人しくしてろじゃ。

沙那がいりゃ、とりあえず怪我の心配はねぇすけ。」

 

「わかった。」

 

良介はそう答えた。

誠も無言で頷いた。

すると、花梨のデバイスが鳴り始めた。

 

「あちゃ、行かねぇと。」

 

「私におまかせください。

ウィリアムズさんが暴れたら・・・」

 

「先にちゃんと話し合ってけろじゃ。

悪ぃな、時間できたら来るすけ。」

 

花梨が走り去ると、入れ替わりでメアリーがやってきた。

 

「ビンゴ、いたな。

この辺だと思ったぜ。

風紀委員の連中が見回る頻度が少ねぇからな、ここは。」

 

「お待ちしておりました。」

 

すると、メアリーは不思議そうな顔をした。

 

「おい、里中はどこにいきやがった。」

 

「生徒会に呼び出されました。

今は私がこの方々をお守りしています。」

 

「お守り・・・していますだぁ?

アタイがいねー間になにがあったんだよ。」

 

沙那はメアリーに理由を話した。

 

「その与太話を信じたってのか、テメーが。」

 

「信じずとも、私には学園にこの方々を差し出すいわれはありませんので。」

 

「へっ。

確かにその体質が本物なら執行部が目ん玉飛び出るくらい驚くぜ。

今さら、そんなの1人いたってどうしようもねぇのによ。」

 

「あなたはもっと、自信に満ち溢れていたと記憶していますが。」

 

「ケッ。

そりゃテメーの目がフシアナだったんだろ。」

 

メアリーは良介たちの方を向いた。

 

「おい。」

 

「ん・・・?」

 

「質問に答えろ。

エレンのことを話せ。」

 

「私は詳しくは知らないのですが、あなたのご友人でしたね。」

 

「ああ、そうだ・・・親友だったよ。」

 

「だった・・・?」

 

「アイツは2年前に、メキシコで死んだ。」

 

「なっ・・・死んだ・・・だと?」

 

「マジかよ・・・」

 

メアリーの言葉に良介と誠は驚愕した。


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