グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

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※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
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 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第81話 田舎へ行こう

ある日の学園の校門前。

良介とミナと恋がいた。

 

「えー!

ミ、ミナだけ・・・?

なんで!?

恋は!?

天文部のみんなは!?」

 

ミナはクエストに行くメンバーを聞いて、天文部のメンバーが入っていないことに驚いていた。

 

「だから、今回は選ばれた生徒しか行けないんじゃって。

最近クエストに出た者や、働きすぎな生徒が優先で行くんじゃろ。」

 

「あー、だから俺が一番最初に選ばれたわけか。」

 

良介は恋の説明を聞いて納得した。

実際、良介はかなりの数のクエストを受けていた。

 

「それなら、みんなだって一緒に行ったじゃん!

なんでミナだけなの・・・?」

 

「今回は初田村だろ?

あそこはいい静養地なるだろ。」

 

「でも、ミナ・・・一人で大丈夫かな・・・恋、いないし・・・」

 

「大丈夫じゃって。

ほら、良介もついとる。

なぁ、そうじゃろ?」

 

「ああ、大丈夫だって。」

 

良介はミナの肩を軽く叩いた。

 

「サーヴァント・・・ククッ。

いいだろう、我もたまには、つかの間の安息を得るとしよう。

サーヴァントよ、行くぞ!

いざ、未開の桃源郷へ!」

 

ミナは走って行ってしまった。

 

「あ、ミナ!

そうは言っても、クエストだから遊んでばかりじゃ・・・!」

 

恋の声はミナには聞こえていないようだ。

 

「やれやれ、もういつもの通りになったか。」

 

良介はミナの背中を見ながらため息をついた。

 

「すまんな、良介。

ミナをよろしく頼む。」

 

「わかった。

けど、本当に恋がいなくて大丈夫なのか?」

 

「なあに、お主がついとるからわっちは心配しとらんよ。

お主も、ゆっくり休んでこい。

学園は任せておけ。」

 

「・・・わかった。

んじゃ、行ってくるよ。」

 

良介は恋に軽く手を振ると、ミナの後を歩いて追いかけていった。

良介が行った後、校門前に兎ノ助が遅れてやってきた。

 

「うぉ~い!

ワリィ、遅くなった!

今回のクエストはだな・・・

あ、あれ?

誰もいない・・・もしや、もう行っちまった?」

 

兎ノ助のところに恋がやってきた。

 

「ちょっと遅かったようじゃの。」

 

「あ~やっちまった。

ちゃんと説明するように言われてたのに。

ま、いっか。

休むのがメインのクエストだし、なんとかなるだろ。」

 

「そういえば、なんで初田村の警備は休養がメインなんじゃ?」

 

「人里を離れると、魔物が出やすいだろ?

帰省シーズンで、みんなが田舎にいる間に魔物が発生したら事だからな。

何かあってもすぐに出動できるように、俺らが特別警備にあたるってわけだ。

と、言っても。

過去に一度も魔物が出たことはない。

だから、警備と言いつつ、休んでもらうのが目的だったりする。」

 

「ふむ・・・それで、休養を兼ねているということか。」

 

「あそこはいい所だぞ!

自然がいっぱいで、すげー癒される。」

 

「お主、行ったことあるのか?

学園から出られないと聞いておったが。」

 

「写真で見ただけです。」

 

兎ノ助の言葉を聞いて恋はため息をついた。

 

   ***

 

良介たちは初田村に到着した。

 

「見ろ!

見ろ!

サーヴァント!

山があるぞ!

川があるぞ!」

 

「おい、ミナ・・・」

 

ミナはすぐ近くの木に走っていった。

 

「あ、あれは、魔樹に宿りし双角の精霊・・・またの名をクワガタ!

サーヴァント、そやつをひっとらえろ!

早く!

逃げちゃうだろ!」

 

「おい、今・・・」

 

2人のところに聖奈がやってきた。

 

「おい。

さっきから何をはしゃいでいる。

クエスト中だぞ。」

 

「なっ。

お、お前は、闇を統べる金庫の番人・・・!」

 

「番人・・・?

なんのことか分からないが、遊びは後だ。

衣食住は村の人に提供してもらう。

その分はしっかり働け。

働かざる者食うべからずだ。

分かったら手伝いくらいしてこい。」

 

ミナは聖奈の話を聞くと肩を落とした。

 

「え・・・ミ、ミナ・・・そんなつもりじゃ・・・なかったのに・・・」

 

そこに花梨がやってきた。

 

「まぁまぁ、結城。

それくらいにしとけ。

ミナも、ちょっとくらい浮かれてただけべ。

なぁ?」

 

「か、花梨?

花梨も来てたの?」

 

ミナは花梨を見て驚いた。

 

「んだ?

知らなかったかぁ?」

 

「あ、あのさ。」

 

「ん?

なしたっきゃ?」

 

「こないだの・・・ハンバーグ、ありがと。

お・・・おいしかった。」

 

「なあんも。

どういたしまして。

夕飯頼まれてるすけ、今夜もハンバーグにすっかぁ?」

 

「ほんと!?

食べたい!

花梨のハンバーグ!」

 

「だば、いっぱい働いて、お腹空かしておけよぉ?」

 

「よし!

サーヴァント、魔境へ行くぞ!

ほら、人助け!」

 

ミナは走っていった。

 

「お見事だな。」

 

聖奈は花梨に話しかけた。

 

「なんのことだぁ?」

 

「いや、何でもない。

私も村の人を手伝わなくては。」

 

「おめさもよ、あんまりムリするなんね。

今日くらい羽伸ばせ。」

 

「ああ。

そうだったな。

気をつけよう。」

 

聖奈も人助けに向かった。

 

   ***

 

少し経った頃、ミナは地べたに膝をついていた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・疲れた。

もう走れない・・・

クク・・・しかし、これだけ世の理に関われば、あの金庫番も我を認めて・・・

くれるかな。

またきっと遊んでるって思われるかな・・・

いや、いいのだ!

我にはサーヴァントがいるんだから!

さあ、双角の精霊狩りの途中であったな!

いざ、聖戦へ・・・!」

 

ミナは走り始めた。

 

「おい、あまり走ったら・・・」

 

すると、ミナは盛大に転倒した。

 

「ぷぎぇっ!」

 

その近くにはゆえ子がいた。

 

「はっ。

なにかが今、倒れたような・・・」

 

ミナはすぐに立ち上がった。

 

「な、なんだお前!

こんなところで寝るな!」

 

「ゆえ子、こんなところでなにやってるんだ?」

 

良介は座り込んでいるゆえ子のところにやってきた。

 

「すみません。

暑さで気を失っていたようです・・・」

 

「ん?

その闇に染められたローブ・・・お前、まさか・・・

幻影の魔術師、サーチアイだな!」

 

「ふぁんと・・・マジシャ・・・?

はぁ。

ゆえにそのようなあだ名が・・・」

 

「こいつぐらいしか言ってねえよ。」

 

良介はため息混じりに言った。

 

「クックックっ・・・噂で聞いていたが、こんなところで会うとは・・・

サーチアイ、我に未来の神託を与えよ!

千里眼!」

 

「千里眼はありませんが・・・では、占ってみましょう。」

 

ゆえ子は占いを始めた。

 

「むむ。

ほほぉ・・・むにゃ・・・むむ・・・

なるほど・・・では、これをどうぞ・・・」

 

ゆえ子はミナに何かを手渡した。

 

「星図?

ほほう?

我に献上品とな・・・サーチアイよ。」

 

「はい。

あなたがこれを持つ姿が視えました・・・」

 

「ふむ。

では、我の邪眼によって、この星やどりの銀盤を・・・

あ、あれ?

おかしいな・・・盤面が2重に見える。

おい、これおかしいぞ!

去年の星図が重なってて見にくいではないか!」

 

「おかしいですね。

これは今年のしか記されていませんが・・・」

 

「ミナ、どうしたんだ。」

 

「そ、そんなこと・・・!

だって、2重に見え・・・」

 

「どうかしましたか?」

 

「う、ううん・・・なんでもない。

もしかして・・・またミナにしか、見えてないの・・・?」

 

ミナが星図を見ながら首を傾げていると、花梨がやってきた。

 

「お~い。

夕飯できたぞー。」

 

すると、ミナは星図を花梨に見せた。

 

「か、花梨!

これ!

土星、何個に見える?」

 

「お?

んー、土星は1個じゃねぇかなぁ?」

 

「花梨まで・・・まさか、この目が・・・?」

 

「なしたっきゃ?

その星図、買ったのか?」

 

「えっと・・・サーチアイがくれた。」

 

「あら、よかったなぁ。

ちゃぁんとお礼を言ったか?」

 

「ま、まだだった・・・あの・・・ありがと。」

 

ミナはゆえ子にお礼を言った。

 

「いえ。

どういたしまして。」

 

すると、ミナはどこかに歩いて行ってしまった。

 

「どれ、みんなで夕飯にするべ。

ミナの大好きなハンバーグにしたすけな。

たーんと・・・」

 

花梨はミナのいた方を見ると、ミナはそこにいなかった。

 

「あ、あれ?

ミナ?

どこさ行ったべ?」

 

良介は黙ってミナが歩いて行った方向へと向かった。

 

   ***

 

ミナは村の近くの川に来ていた。

 

「やっぱ、違う。

この星図、今年のじゃない。

だって、み、見たもん。

天文部で・・・卯衣が・・・

星は毎年違うって、言ってたんだもん・・・だから・・・

ミナは間違ってないのに・・・なんで信じてもらえないんだろう。」

 

ミナは星図と星空の星の位置を見比べていた。

そこに良介と花梨がやってきた。

 

「ミナ、こったらとこさいたべ。

心配しちゃうじゃよ?」

 

「何やってんだよ、こんなところで。」

 

「か、花梨・・・!

それに、サーヴァント!

な、何でここに!?」

 

「星図持ってたからな。

見晴らしいいところにいるんじゃないかと思ってな。」

 

「ミナ、さっきの土星のこと気にしてるっきゃ?」

 

「あれは・・・我の見間違いだ。

気にするな。」

 

「おらには見えなかったけんど、ミナは本当に見えたっきゃ?

だったら、おらはそれを信じるすけ。」

 

「し、信じるだと・・・!?

ミナを!?

な、なんで・・・」

 

ミナは花梨の言葉を聞いて驚いた。

 

「良介から、あんたの目のこと聞いたすけ。

苦労してたんだなぁ。

ずっと不安だったんじゃねえか?」

 

「か、花梨・・・ミナの目のこと、信じてくれるの?」

 

「んだんだ。

あんたはさ、難しい言葉使うけんど、ちゃぁんと正直すけな。」

 

「でもミナだけ、みんなと違うこと言うから・・・変なやつって思われてる。」

 

「そっかぁ?

おらみんな、あんたのこと心配なように見えるけんど。

だすけ、ミナも。

よーくみんなの話、聞いてみてけろ。

あんたが嘘つきなんてよ、だぁれも思ってないすけ。

なぁ?」

 

「ああ、実際ミナは本当のことしか言ってないしな。

変な言葉を言うことが多いだけで。」

 

「そんなこと言ったって・・・」

 

すると、聖奈とゆえ子がやってきた。

 

「風槍!

ここにいたのか!

夕飯も食わずにこんなところに・・・心配したぞ!」

 

「や、闇の金庫番・・・!!

わわわ、我を永遠の呪縛に陥れようと・・・!」

 

「はぁ・・・はぁ・・・よかった・・・ゆえは、もうダメで・・・す・・・」

 

ゆえ子はその場に倒れてしまった。

 

「サ、サーチアイ!?」

 

「西原!

もう休んでいろ。

よくやった。

まったく、山歩きなど不向きなのに・・・頑張ったな。」

 

「なんで・・・どうして2人がここに・・・?」

 

「お前は大事な学園生だ。

生徒会として、お前を守るのが私の役目だ。

勝手な行動は慎め。

事件が起きてからでは遅いのだ。

それから・・・

何かあったなら話せ。

突然消えて、心配したぞ。」

 

「き、金庫番・・・

ミナのこと・・・本当にみんな、心配してくれてたんだ・・・」

 

ミナは少し黙るとみんなに頭を下げた。

 

「ご、ごめんなさい。

ミナ、何も分かってなかった。」

 

「謝らなくていい。

早く宿に戻るぞ。

それと、良介。

西原をおぶってやってくれ。

こういう時は男手が頼りになる。」

 

「わかった。

それじゃ、戻るか。」

 

良介はゆえ子をおぶると、宿に戻りに向かった。

 

   ***

 

翌日、校門前。

恋がみんなの帰りを待っていた。

 

「そろそろ帰ってくるはずじゃが・・・」

 

すると、ミナの声が聞こえてきた。

 

「そして奴は組織を抜け、我が眼に主従の刻印を・・・」

 

「やけに元気な声じゃのう?」

 

「ククク・・・そして我は双角の精霊の召喚に成功・・・

あ、恋!

我が宿命に、血の盃を交わせし友の生誕を祝うぞ!」

 

「お、落ち着け。

一体、何があったんじゃ。」

 

そこに、花梨がやってきた。

 

「ミナなぁ、西原や結城、みんなとすっかり仲良くなっちまってなぁ。」

 

「何っ?

ミナがか?」

 

「これから2人を天文部へ案内する約束となっている。

恋!

今すぐ円卓の騎士達を集めよ!

宴の準備だ!」

 

ミナは走って行ってしまった。

 

「ミナがわっちら天文部以外と親しくなるとはな・・・一体、何があったんじゃ?

ふむ・・・良介。

きっとお主のおかげじゃろ。」

 

「さあ、どうかな。」

 

「話はミナからゆっくり聞くとしよう。

ありがとう。」

 

恋もミナの後を追いかけていった。

 

「それにしてもよ、すっかり元気になったべ。

あいつが見たものは何かは分かんねぇけんど・・・

いつか、みんなで解決してやりてぇなぁ。」

 

「そうだな、いつか解決することができればな。」

 

「そうだ。

良介、腹減ってるっきゃ?」

 

「ん?

まぁ、少しは・・・何でだ?」

 

「小蓮が、たくさん料理準備してるらしいすけ。

一緒に行くっきゃ?

みんな待ってるすけな。」

 

「待ってくれてるなら行くしかないな。

それじゃ、向かうとしますか。」

 

良介と花梨は料理部の部室に向かった。

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