グリモワール魔法学園【七属性の魔法使い】   作:ゆっけめがね

85 / 117
※この作品の主人公は原作アプリの転校生ではありません。
 閲覧者様のイメージを壊す可能性があります。
 それでもOKという方は、よろしくお願いします。


第84話 マーセナリーズヘヴン

ハワイ、ラウバホエホエ・ビーチ。

千佳が智花と歩いていた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・はーっ・・・やっと終わった・・・なにあの訓練・・・朝から晩まで運動して食べて運動して食べて・・・筋肉ついちゃうじゃん。」

 

「わたしたちは魔力の肉体強化があるけど・・・軍人さんは普通の人なんだよね?

それであの訓練量・・・凄いなぁ・・・ハワイ島は海からの魔物を食い止めるところだから、PMCが集まるだって。

JGJもあるみたい。

高いビル、たくさんだよね。

びっくりした・・・」

 

「あーあ、オアフ島がよかった。

贅沢言えないけどさ。

てか、PMCの人、声かけてこないでやんの・・・ダイエットしたのに!」

 

すると、ノエルがやってきた。

 

「あ、あはは・・・言わない方がいいかな。」

 

「なにがよ。」

 

「仲良くなった人に聞いてみたんだけど、学園生に手を出したら殺されるって。」

 

「こ、殺される?」

 

「バスター大佐の言うことは絶対なんだYO~っ!

って言ってた。

たぶん・・・英語だったけど・・・」

 

「あーもー、偉い人だか知んないけど、うちの努力を無駄にしてぇ・・・」

 

「げ、元気出して、千佳ちゃん。

ハワイだから他にもたくさん人いるし・・・」

 

智花は苦笑した。

今度はみちるがやってきた。

 

「ていうか、ちょっとよそよそしかったのってそれが理由なのかな?

ほら、わたしたちが近づくとさりげなく距離とってたでしょ、軍人さん。」

 

「魔法使いだからかと思ってたんだけど・・・もしかしたらそうかも。」

 

話していると、望がやってきた。

 

「PMCが魔法使い怖がるはずないだろ?」

 

「あ、望ちゃん・・・そっちも終わったの?」

 

「ふふん、向こうの参謀とシミュレーションゲームさせられてさ!

ハワイに来てレベルの高いウォーゲームができるとは思わなかったよ。」

 

望は嬉しそうに笑った。

 

「ゲームぅ?

ちょっと、こっちが必死こいて訓練してたってのに・・・」

 

「ゲームっていっても実戦形式なんでしょう?

そんな難しいことできないよ。」

 

「ま、もう終わったし、ボクその辺でダラダラしてるから。

そんじゃなー。」

 

望は行ってしまった。

 

「あいかわらずマイペースだなぁ。」

 

「ねえ、智花っち。」

 

「ん?

どうしたの?」

 

「あんな子いたっけ?」

 

「あ、あはは・・・」

 

智花は苦笑した。

すると、地面が揺れた。

 

「ね、ねぇ。

今、揺れた?」

 

「ん?

そう?」

 

すると、再び地面が揺れた。

 

「う、嘘・・・」

 

みちるは海の方を見て絶句した。

今度は智花のデバイスが鳴った。

 

「あ、もしもし・・・エレンさん!?」

 

「魔物が現れた!

戦闘態勢だ!」

 

「え、ええ・・・ど、どうすれば・・・!」

 

「私と結城は本部にいて遅れる!

メアリーと良介を行かせている!

メアリーの指示に従い、ナチュラルエネミーと共に共同戦線をはれ!

いいな!

訓練通りにやれば問題ない!

メアリー到着まで動くなよ!」

 

デバイスは切れた。

 

「ど、どうしよう・・・」

 

その頃、良介とメアリーとビーチに向かっていた。

 

「チッ!

せっかくの久しぶりのハワイを満期してたってのによ!」

 

「【海からの魔物】か。

いつもとはワケが違うな。」

 

「良介、グリモアの連中はビーチの東だ!

行くぞ!」

 

「ああ、わかった!」

 

良介とメアリーはビーチの東の方へと向かった。

 

   ***

 

少し時間が経ち、良介とメアリーが到着した。

 

「よし、全員の居場所は確認できたな。」

 

「あ、あのさ。

うちらって本当に戦わなきゃダメ?

PMCの人たち、無茶苦茶強いんだけど・・・」

 

「お前、魔法使いのくせに何言ってんだ?

魔法使いは強いんだよ。

魔力の充実による肉体強化は常人とは段違いだ。

それに魔法は、魔法使いしか使えない魔物への有効打だ。

そんな魔法使いが戦わないってのはありえないんだよ。

俺たちは強い。

自覚したほうがいいぞ。

魔法使いの強さと集団で戦うことの強さをな。」

 

良介は狼狽えている千佳に向かって言った。

 

「アタイの指示に従えば、こんな雑魚ども、楽勝だ!」

 

メアリーは笑みを浮かべながら言った。

 

「魔法使いの強さ・・・」

 

「そ、そんなこと言ったって!」

 

「わ、わたし、やってみる。」

 

「ええ!?」

 

智花の発言にみちるは驚いた。

 

「自信がないから、あんな夢見ちゃうんだ・・・だから・・・だから・・・」

 

「さて、男子、俺たちは戦闘服に着替えるぞ。

20分以内に再集合して、魔物を出迎えるぞ。」

 

良介が指示を出すと、男子たちは着替えに向かった。

良介はいつの間にか戦闘服に着替えていた。

すると、アイラがやってきた。

 

「お主・・・よくもまぁあんなこと言えたもんじゃ。」

 

「まぁな。」

 

「何人かヤル気出したんだ。

別にいいじゃねーか。」

 

メアリーは笑みを浮かべながら言った。

 

「ま、そうじゃのう。

しかし、20分も待っとれん。

妾は勝手にやるぞ。」

 

「好きにしろ。

アタイのミッションは全員を生き残らせることだ。

テメーやバケモンどもは心配してねぇ、好きにしろ。」

 

「よし・・・まぁ、いざとなったら妾が助けちゃる。

心配するな。」

 

「アイラ、海は大丈夫なのか?」

 

「いいいい言うなっ!

頑張って忘れようとしとるのに!

くっ。

学園生は任せるぞ。」

 

そう言うと、アイラは魔物の方へと向かって行った。

 

   ***

 

20分後、全員が戦闘服に着替え終わり集合していた。

 

「いいな。

クエストは観光客の保護だ。

アタイらで安全なルートを作るぞ。

ここはラウバホエホエ・ビーチだ。

魔物は東海岸を狙って海から来てやがる。」

 

メアリーの指示を聞いていた望がメアリーに聞いた。

 

「オアフ島とかの方が観光客が多いんじゃないか?」

 

「オアフはずっと西だ。

どうせ海渡らねーといけねぇ。

州軍に任せとけ。

ハワイ島じゃ・・・キラウエアだ。

あそこでのトレッキングがブームだからな。」

 

「NE・・・ナチュラルエネミーももう到着してる・・・な。」

 

「今回は共同戦線っつったろ。

NEは観光客を無視する。

魔物と戦うだけだ。

だから・・・学園生を6班に分けて守るぞ。」

 

「それ、ボクも入ってる?」

 

「当たり前だ。」

 

メアリーはデバイスを取り出すと連絡を取り始めた。

 

「エレン、聞いてるな?

テメーはそっちに残って、大佐と総合指揮でいいな?」

 

「今は社長だと怒っているぞ。」

 

「どーでもいい。

こっちは観光客や住民が多い所を重点的にやる。

1班。班長武田 虎千代。

こっから南にヒロって街がある。

生天目と2人で守らせろ。

それが最大戦力だ。

楯野と椎名を後方に。」

 

「異存はない。」

 

「班長は2班、野薔薇 姫。

3班、月宮 沙那。

4班、神凪 怜。

5班、仲月 さら。

それとアタイだ。

適当に班員を振り分けてホノム以南に展開する。

良介はアタイの班に入れる。

その辺のビーチにいる観光客をヒロまで誘導するぞ。

それでいいな。

精鋭部隊はバラして突っ込む。

他の連中よりデキるだろう。」

 

「問題ない・・・移動にはNEの車両を・・・むっ。

ま、待て!」

 

「あ?」

 

「MARY!」

 

「うぉっ!?

~っ・・・Colonel Buster!」

 

突然デバイスから男性の大きな声が聞こえてきた。

少しの間メアリーは話をしていた。

 

「じゃあな!

クソッったれ!

誰が会いに行くかっつの!」

 

メアリーはデバイスを切った。

 

「チッ!

あいかわらず声がでけぇんだよ・・・」

 

すると、望がメアリーに話しかけてきた。

 

「なぁなぁ。

なんで仲月なんだ?

他の班は実力者優先なのに・・・東雲じゃだめなのか?」

 

「アイツは自由にさせとく。

それに・・・仲月なら、面倒な連中が従うんだよ。」

 

そう言うと、メアリーは生徒たちに指示を出しに向かった。

 

   ***

 

良介たちはハワイアンビーチズの東に来ていた。

 

「この辺、ちっと変わったか・・・?

前は砂浜らしい砂浜はなかったはずだ・・・」

 

メアリーは周りを見渡していた。

 

「あっ!

あそこ!

魔物です!」

 

智花が指差した方向に魔物がいた。

 

「で、デカッ!

あれってタイコンデロガ?」

 

「普通の魔物は海には入らない。

だが、タイコンデロガ程じゃないな。」

 

「見てろ。

あの程度ならNEの敵じゃねぇ。」

 

すると、NEは一瞬にして魔物を倒した。

 

「ひっ!」

 

「い、今のミサイルですか!?

どこから・・・」

 

良介は近くの茂みを目を凝らしながら見ていた。

 

「茂みか。

目がある魔物は視界に頼るからな。

隠れりゃ見つかりにくいわな。」

 

「陸の方に樹木を植えて、天然の防壁にする。

海側には何もねぇからな・・・ああ、迎え撃ちやすいように砂浜にしたのか。

東全域を砂浜たぁ、ロクなもんじゃねーな・・・ハワイもそういう島になるか。」

 

「ね、ねぇ!

ウチら、ここにいていいの!?」

 

「千佳ちゃん?」

 

「あの兄さんたち、ケガしてんじゃん!

ほら、良介もさ!

いいの!?」

 

良介はため息をついた。

 

「俺たちよりも迅速な救護隊がいる。

それよりもこの街だ。

観光客がここを通って逃げる。

だから魔物は、ここを通ってくる人間を狙ってくる。

そうだろ?」

 

良介はメアリーの方を見た。

 

「その通りだ。

砂浜まではNE、そこを超えたら良介、さらに超えたらアタイらの獲物だ、いいな?」

 

「は、はい・・・!」

 

「よし!

NEは、狙った奴らは基本的に仕留める。

多少素通りさせてでも、頭数を減らす方針だ。

つまりここまでくる魔物は元気だが単独。

冷静に相手すりゃ楽勝だ。

奴らで厄介なのは触手だ。

平均15ヤード。

体のサイズにもよるが、民間人の50ヤード以内には近づけさせるな。」

 

すると、千佳が手を上げた。

 

「はいはい!

ヤードって何メートル!?」

 

「ああ?

あー・・・1ヤードは1メートルでいい。

1メートルの方が長ぇからそっちで考えた方が安全だ。」

 

「だ、大丈夫?

なんかテキトーっぽいけど・・・」

 

メアリーはみちるを指差した。

 

「オラ、そこの無個性!」

 

「む、無個性!?」

 

「キモは触手に捕まらねぇ位置取りを忘れんなってことだ。

下らねぇポルノみたいになりたくなかったら、頭にピンで留めとけ。

良介もだ。

オメエがしっかりしてもらわねえと、アタイらがポルノみたいにされちまうからな。

頼むぜ?」

 

メアリーは薄ら笑いをしながら良介の方を見てきた。

 

「はぁ・・・軍人とはいえ、自分が女って自覚持てよな・・・」

 

良介はため息をつきながら前に出た。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。