名探偵チノ〜私、高校生探偵になります〜   作:芳香サクト

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第十羽 『ご注文は謎解きですか?』

 ~講義室~

 

一真「とりあえず、このナイフを鑑識に回してください。きっとヒントになるかなと思います。」

 

坂東「ああ、指紋がついていたら完璧だな。」

 

チノ「後、このカードみたいなのも拝見しましょう。」

 

一真「死霊の犯罪者Xからのメッセージかもしれないからな。」

 

チノ「では、開けます。」

 

 ~メッセージカード~

 

『このカードを発見したということは事件現場に戻ってきたということだね。さすが一真君だ、探偵は事件現場に戻るという師匠からの伝言を守ってもらえて私はとてもうれしいよ。さて…次の標的が決まった。『君の近くにいる人間』とだけ伝えておくよ。

 追記:この手紙は自動的に爆発する気を付けるように』

 

 次の瞬間、手紙に導火線が張っていたのか少しずつ火がついてきた。

 

チノ「まずいです。今すぐこの講義室から離れてください。」

 

一真&板東「ああ!」

 

 3人は講義室のドアを開け廊下へ飛び出した。チノが一番最後に出てから3秒後『ボカーン!?』という音が鳴った。

 

チノ「あれ?爆発しましたけどそこまで範囲が広いわけではないですね。」

 

一真「ああ、そうだな。もしや、ダミーだったのか?」

 

坂東「とりあえず、中に入って確認してみよう。」

 

 中に入って確認するとそこには紙切れが浮いていた。

 

坂東「やっぱり…そこまでの爆発じゃなかったようだ。」

 

一真「大丈夫だったか?チノ?」

 

チノ「ええ、私は問題ないです。お二人は大丈夫でしたか?」

 

坂東「俺は、何ともないぞ。一真は?」

 

一真「僕も、大丈夫なようです。あ、あそこにカードがあります。」

 

 一真が指さした方向を見るとつい先ほどまでチノが座っていた椅子にカードらしきものが刺さっていた。チノは真っ先にそのカードをとり2人に見せた。

 

チノ「やはり、そうでしたか…」

 

一真「何かわかったのか?」

 

チノ「この手紙は当然ですが、死霊の犯罪者Xからのメッセージですよ。」

 

一真「そうか…チノ、すまないが読んでみてはくれないか?」

 

チノ「何でですか?一真さんが読めばいいのに…」

 

一真「今までは、僕が主体の形で手紙は作られていた…でも、僕だけの力じゃどうしようもない。だから第3者視点で考えてみてはくれないだろうか…」

 

 一真のその突拍子もないような言葉に少しだけ戸惑いながらも、チノは手紙の袋を開けた。

 

チノ「では、読んでみたいと思います。」

 

 ~メッセージカード2~

 

『いやぁ、驚かせて済まない。でも、先ほどそちらのお嬢さんが披露した謎解きは素晴らしいものだったよ。それでは、これから犯人についての情報を流そう。情報はすべてメッセージカードに記されている。このカードの裏表紙には犯人につながるヒントが書いてあるカードの暗号が記されている。私は、上の者から君たちを殺害しなくてはならないといわれたんだ。もちろん、以前君たちが私を追い詰めたことは覚えている。だから、私は決めたんだ。君たちを殺す前に犯人の正体を暴いてほしいとね。』

 

チノ「な…私たちを殺すって…」

 

 チノはそこまで行ったところで考えすぎたのかばたっと倒れた。

 

一真「ち、チノ!」

 

 一真は倒れるチノをぎりぎりで抱えた。

 

一真「板東さん、チノを見てて。」

 

坂東「見ててってお前はどこに行くんだよ。」

 

一真「決まっているだろ。このカードに記された暗号を解いていくんだよ。そして死霊の犯罪者Xは僕が捕まえる。」

 

 一真はそういうとチノの手にあったカードを奪い取り裏表紙を見た。

 

一真「こういう時は、歩いて考えた方が分かりやすい。板東さんチノが目を覚ましたらこのボイスレコーダーで呼んでください。」

 

坂東「ああ、分かった。しっかりと謎を解いていくんだぞ。」

 

一真「ああ!」

 

 ~廊下~

 

一真「とは言ったものの、この暗号はどうやって解いていくんだ?」

 

~カードの裏表紙~

 

X「この暗号には犯人の外見による特徴が描かれている。よく読んで解くように」

 

『次の文を訳せ。

 

Now,now,see the man.

 

※もちろんだが「今、今、男を見ろ」ではない。ちゃんと意味の通じる、日本語として正しい文章になるぞ。』

 

一真「どういうことだ…普通に読んだら確かに、今、今、男を見ろとなるが何か違うのか…もしかして、読み方か?そうなると『ナウ、ナウ、シー、ザ、マン』となるけどこれじゃ全く意味が分からんしさらに難易度を上げたような気がするなぁ…」

 

 一真がそんなことを考えている時だった。ボイスレコーダーから板東の声が聞こえた。

 

坂東「一真!チノさんが目を覚ましたぞ、謎解きは中断して戻ってこい。」

 

一真「板東さん。ありがとうございます。すぐにそちらに向かいますね。」

 

 一真はダッシュで講義室に戻った。

 

 ~講義室~

 

一真「チノ!大丈夫か?」

 

チノ「わっ、一真さんでしたか…びっくりさせないでくださいよ~」

 

 講義室のドアを開けて真っ先にチノの姿を見つけた一真は安堵をしたのかへなへなと力が抜けたように崩れ落ちた。

 

チノ「か、一真さん。大丈夫ですか?」

 

一真「はぁ~よかったぁチノが無事で」

 

チノ「一真さんは大げさなんです。これしきの事で私がこれからの捜査に影響するとでも思っているんですか?それよりも謎解きの手伝いをさせてください。」

 

 一真はいつもの角を見て落ち着いたのか立ち上がってメッセージカードを見せた。

 

一真「えっとね…この暗号なんだけれど…」

 

 一真はチノに暗号を見せた。すると少し考えてというか考える暇もなくチノは笑い始めた。

 

チノ「くっくっくっ…」

 

一真「なにがおかしんだよ。」

 

チノ「もしかして、一真さん。分からなかったんですか?こんな簡単な暗号を」

 

一真「べ、別にいいだろひょっとしてチノは分かったっていうのか?」

 

 一真は少し怒った様にチノに聞いた。

 

チノ「ええ、分かりましたよ。この暗号の答えを分かりやすく解説しましょうか?」

 

一真「嫌だ。僕は自分の力で解きたいんだ。」

 

チノ「分かりました。ではヒントをあげましょう。『見えている者だけがすべてとは限らない』です。」

 

一真「見えている者だけがすべてとは限らない?」

 

チノ「ええ、その通りです。後は、自分の力で解いてください。」

 

 一真はチノからもらったヒントをもとに再度カードを見た。

 

一真「あっ、ああーそういうことかさすがだなチノ」

 

チノ「一応、英語は一真さんよりも点数は上ですから。」

 

一真「うーん、やられたな。でもこれで犯人の特徴に近づいたわけだ。残りを頑張って集めよう。」

 

チノ「はい!」

 

一真「ところで、板東さんが見当たらないんだけどチノ知っているか?」

 

チノ「いえ、私が目覚めたときにはひとりでしたから…きっと次の暗号でも探しに行っているのでしょうか?」

 

一真「そうだといいけど…」

 

 一方そのころ板東刑事は…

 

坂東「はい、はいもうじき完成しますので少々お待ちください。必ずあの2人を始末して見せますから…」

 

 果たして、板東の言っているあの2人とは?

 死霊の犯罪者Xの正体とは?

 そして、チノと一真は名探偵になれるのか?

 

 名探偵チノ~私、高校生探偵になります。~ 第一部 完




ども、咲くみょんです。『名探偵チノ第十羽』ご覧いただきありがとうございます。
そして、第一部完です。いやー長いようで短いようではや2桁の大台に乗ることができました。そして、皆様にお詫びと言いますか何と言いますか…このたび僕が足を骨折いたしました。軽いひびなのですが安静にしていろと医師に言われましたので2週間くらい投稿をお休みいたします。誠に勝手なのですがそこのところよろしくお願いします。
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