どうも三國志のシーラカンスです   作:呉蘭も良い
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原作突入です。
主人公と一刀との違いをお楽しみ下さい。
まぁ、若干しか変わりませんが。

出来ればまた早めに投稿したいです。


成年期 原作突入
忙がしさは病み付きになる、らしい


陳留に来て正式に華琳さんの臣下として召された俺は、中々充実した……そう、他の事を考える余裕が無い程充実した日々を過ごしていた。

 

……ちょっと俺の事好き過ぎませんかね?

 

陳留の一日は、朝早くから幹部は集まり朝議での報告会をし、華琳さんの指示を仰ぐ。

その後、午前中は華琳さんの指示通りの仕事をしあっと言う間に時間が過ぎる。

昼を越せば兵の調練や警邏があり、効率良く動かなければ夜になる。

それらが終われば今日一日の報告書が上がって来て、それらを確認し纏める。

 

……それを毎日繰り返す。

 

……おい、俺だけハード過ぎねぇか?

 

姉さんと霊里は戦術、戦略はともかく武には詳しく無いのでその殆んどが政務系の書類仕事で終わり、夕方頃には仕事を終える。

 

地理は逆に文にそれほど強く無いので、書類仕事は少なく兵を纏める仕事が多い。

 

そして古参の春蘭さんは書類仕事はしないって言うね。

 

……なのに俺は全部やらされるって言う。

 

華琳さんと秋蘭さんくらいだよ?

俺並み、もしくは俺以上に働いているのは。

 

いやまぁ孫家での書類地獄に比べれば幾らかましだよ?

……けどこれ、今は平時でこれだからな、戦争が起こったり、軍を動かす時になったらどうなるんだよ全く。

 

しかも俺達が参入してこの状態だからね?

俺、姉さん、霊里が居なかった時は秋蘭さんが一人で取り仕切っていたんだろ?

……あの人の能力値おかしいだろ。

 

とにかく今は、姉さん、霊里、秋蘭さんと上級文官は揃ってんだ。

それなのにこんだけ忙しいのは、雑用に近い簡単で面倒な仕事が多いせいだ。

中級以下の文官が圧倒的にこの陣営には足りていない。

……この問題をどうにかしないと、流石に俺もストレスが溜まる。

 

ってか休みを寄越せ。

 

 

_____

 

 

「他所から文官の集団がこの街に流れて来た?」

 

ある日の事、朝議にてそんな報告が秋蘭さんから出された。

 

「そりゃ良い。 さくっと雇いましょう」

 

本当、マジで。

渡りに船ってのはこの事だろ。

 

「とは言っても、私は無能者を雇うつもりは無いわよ? 最低限の能力が無ければ雇っても意味は無いもの」

 

……まぁ確かに。

だがしかし、

 

「そんなの育てりゃ良いじゃないですか。 幸い、ここには経営経験が有り、人材を育てるのに慣れてる姉さんが居るんですから」

 

前世の知識的に言わせて貰えば、最初から仕事が出来る奴なんてのはそうそう居ない。

簡単なバイトだろうと使い物になるのは、どんなに早くても一ヶ月、戦力となるのは三ヶ月くらいの時間が掛かるものだろう。

 

それが他所で文官をしていた連中なら、姉さんの指導があれば直ぐに使い物になる可能性がある。

 

「成る程。……ふむ、撈、人材を育成するとしてどのくらいの時間が掛かるかしら?」

 

「うーん、個人によって差異はあるけど、簡単な仕事の下級文官程度なら半月、中級なら一ヶ月から二ヶ月って所かな? 誰をどう指導するかにもよるから更に早くなる可能性もあると思うよ?」

 

流石姉さん、頼りになるぜ。

俺の休日の為にも頑張ってくれ。

 

「ならば秋蘭、大々的に文官の募集を告知しなさい。 経験、未経験を問わないわ。 最低条件は文字の読み書きが出来る事。……撈、これから雇う文官候補の育成は貴女に一任するわね?」

 

「はっ」

 

「了解」

 

おーぅ、これまた随分思いきったな。

華琳さんも文官不足に思う所があったのかな?

これなら三ヶ月もしない内に書類系の仕事は大分楽になるかもな。

 

 

_____

 

 

とは言え、直ぐに仕事が楽になる訳では無いので、今日も今日とて忙しい。

 

……あら?

地理から報告書が上がって来て無い。

……また忘れやがったな?

 

俺は地理を探すべく部屋から出て城内をうろついた。

 

「ん? どうしたのだ蒼夜? 何かを探しているのか?」

 

俺が地理を探していると、別の方から秋蘭さんがやって来た。

……両脇に書類の束を抱えて。

 

「……相変わらず凄い量の書類ですね。……お疲れ様です。 俺は今地理を探しているんですけど、何処かで見ませんでした?」

 

「あぁ、これは姉者が書類仕事をしないのでな。 これでもお主達が来てからは楽になった方だぞ? 特にお主と霊里と撈殿には感謝している。 地理なら恐らく姉者と一緒だろう。 中庭にでも行ってみると良い」

 

「……ははっ、……やっ、本当にお疲れ様です。 とりあえず俺は中庭の方に行ってみますね」

 

……秋蘭さんが不憫過ぎる。

いつぞやの冥琳を思い出しちゃうわ。

 

俺がそう思いながら中庭の方へと行くと、鉄と鉄が打ち合う、ガキンやらゴキンやらの音が聞こえて来た。

 

「でぇぇぇい!」

 

「はぁぁぁあ!」

 

案の定、中庭では春蘭さんと地理が模擬戦をしていた。

 

……楽しそうだなぁおい。

俺もそんな風に身体をおもっいきり動かしたいよ。

 

俺がそう思いながら模擬戦の決着を待つ事数分。

徐々に春蘭さんが地理を押して行き、最後は地理の武器を弾き飛ばして決着が着いた。

 

「はぁ、はぁ。……お見事です。 流石春蘭様、私ではまだまだ相手にはなりませんか」

 

「ふぅ、……ふふん。 お主も中々見事だったぞ、地理? だが私に勝つにはまだまだ甘いな」

 

模擬戦をしてお互いを認め合い、友情を深める。

……素晴らしい事だ。……ただ、中庭の状態が悲惨でなければなお良かったが。

 

「地理、ちょっと良いか?」

 

「! 蒼夜殿、何時からそこに?」

 

「ん、ついさっき。……お前から報告書が上がって無いから探しに来た」

 

俺がそう言うと、地理はしまったという顔をした。

 

「ん? なんだ、地理? 仕事はきちんとしないと駄目ではないか」

 

おまいう。

 

「……春蘭さん、さっき秋蘭さんが両脇に大量の書類をかかえてましたよ?……春蘭さんの分の書類を」

 

「さーて、私はまだ鍛練を続けんとな! ではな地理、仕事を頑張るのだぞ?」

 

俺の言葉に春蘭さんは走って逃げて行った。

……これが曹操陣営の筆頭将軍か。

 

魏の未来は明るいな!

 

……いやまぁ、なんだ、あれだ、頭空っぽの方が夢を詰め込めるらしいじゃない?

きっと魏の大望はあの頭に込められているんだよ。

だからチャラヘッチャラだ。

春蘭さんの笑顔はウルトラZだから問題ない。

 

……本当、俺の怒りがスパーキングしそう。

 

「……あぁ、それと地理……」

 

「? 何でしょうか?」

 

「中庭のこの悲惨な状況の報告書もよろしく」

 

俺の言葉に中庭を見渡した地理は絶望した表情を見せた。

 

悪いが文句は受け付けんぞ?

文句があるなら春蘭さんに言え。

……言えるならな。

 

 

_____

 

 

「華琳さん、今日の報告書を持って来ました」

 

「ありがとう」

 

「お疲れ様です兄さん」

 

俺が今日の分の報告書を持って華琳さんの執務室に入ると、華琳さんと霊里がそこで書類の束に囲まれながら政務を行っていた。

 

う、うーむ、霊里の様な幼女が書類に囲まれているのを見ると違和感しかないな。

 

「あっ、そうだ、華琳さん、……今日もまた他所から流民が流れて来たみたいですよ?」

 

……正直ちょっと不味い。

 

「結構な事ね。 私の治世が良いお陰で人口が増えるのは良い事だわ。 最近は撈と霊里のお陰で政務にも滞りが無いし、良い兆候ではないかしら?」

 

「お褒めに頂き光栄です」

 

……うん、まぁ完全に悪い事では無いんだけどね?

 

「残念ながらそうも言ってられないですよ? 他所から人が流れて来るのは国力を上げる基盤となりますけど、そろそろ陳留の容量限界を迎えます。 これ以上流民が増えると職を紹介するのも、住居を与えるのも難しくなります。 このままでは近い内に浮浪者が増えて治安が悪くなりますよ?」

 

……実際、西地区なんかはスラムみたいになってるからね?

 

「……はぁ。 国力を上げるには人口を増やしたい。 しかし人口を増やせる限界がある。……頭の痛い問題ね」

 

そうなんだよね。

正直まだまだこの陣営は国力が高いと言える状態じゃないからね。

……出来れば人は受け入れたいけど。

 

「これ以上の流民の受け入れを行うなら、早い段階で街の再開発をした方が良いんじゃありませんか?……とは言っても、そんな金も、計画を建てる人材も余裕はありませんけどね」

 

「……そうね」

 

そう呟いて華琳さんは目を瞑り思案する。

 

「では段階を踏まえて少しずつ開発するのはどうでしょうか? 例えば今一番問題になっている西地区の一部から順に開発していくのです」

 

……それは悪くないな。

 

「でも予算と開発責任者はどうする?」

 

「予算なら兄さんの資産があります。 街全体の開発ならともかく、一部となればそれで賄える筈です」

 

……確かに。

俺も街の開発の為に金を使うならやぶさかではないな。

 

「開発責任者は、……華琳様が命じるなら私が責任を持って行いますが、……いかがなさいますか?」

 

「……そうね。……霊里の能力を疑う訳では無いのだけど、……大きな話なだけに、後一人は優秀な人材が必要ね。 霊里、今は計画だけ作っておいて貰えるかしら? 開発段階になれば貴女を責任者として任命するわ。……悪いわね蒼夜、今回は暫くの間貴方の資産をあてにさせて貰うわ」

 

「了解致しました」

 

「構いませんよ? これは必ず成功する先行投資みたいなもんですからね」

 

俺もちょこちょこ街の開発に口を挟ませて貰ってリアルなシ○シティしよっと。

 




次回、皆さん大好きなネコミミが登場する予定です。







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