どうも三國志のシーラカンスです   作:呉蘭も良い
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某有名マンガ龍玉のアニメ劇場版のサブタイトルからもじりました

久々の守護鬼降臨


危険な三人、廖元倹は眠れない

ふわぁ~、ねみぃ~!

昨日二時間しか寝てないからねみぃ~わぁ~

マジヤバいわぁ、ねみぃ~わぁ~

 

……や、マジで眠い

絶対黄巾党ぶっ殺す、張角ぶっ殺す、絶対ニダ!

 

働けど働けど我が暮らし楽にならず、とは誰が言ったか、真面目に働いているのに一向に俺の暮らしは楽にならない 

それどころか、最近は黄巾党のせいで余計大変なんだよな

 

東に賊あれば、これを討ちに行き

西に賊あれば、これを討ちに行き

南に賊あれば、これを討ちに行き

北に賊あれば、これを討ちに行く

 

雨にも風にも負けない気概はあるが、そろそろ労働に負けそうです

 

朝は余裕を持って起き、夜は好きな時間に気ままに寝る

そんな人間に、私はなりたかったなぁ

 

……それがどうしてこうなった

 

俺が虚な目をして、フラフラする頭のまま朝礼をする会議場に入ると、俺以外の皆も似たような見た目をしていた

 

……まぁ俺だけが大変じゃないのが、せめてもの救いか

ブラック企業の考え方だが、俺だけが大変な訳じゃないから、頑張ろうと言う気にはなれる

 

普段は凛としている華琳さんですら、目に凄い隈を作ってるしな

 

「……全員集まったわね、それでは__」

 

と、華琳さんが朝礼を始めようとした所に、兵士が慌てて飛び込んで来た

 

「し、失礼します! またしても賊の存在が確認されました! そ、その数なんと五千をゆうに越えると思われます!」

 

……プチっ

 

「……くくく、そうかそうか、そんなに殺されたいのか、その馬鹿共は」

 

赦さん、赦せん、赦してなるものか!

てめぇらのせいで俺の睡眠時間がぁ!

ここ数週間まともに眠れてないんだよこっちはぁ!

 

「俺が行って来ます、構いませんね?」

 

俺が華琳さんにそう告げると、誰もが緊張した顔持ちでこちらを伺っていた

 

「え、えぇ、行くのは構わないのだけど……」

 

「護衛隊を先遣部隊として使います、華琳さんは準備を万全にして本隊として後から来て下さい、補佐として地理も連れて行きます」

 

殲滅してやる

その意気込みを持って華琳さんを見ていると、華琳さんは額に汗をかいて了承してくれた

 

「わ、わかったわ。 一応、念のため秋蘭も連れて行きなさい」

 

俺がその言葉にこくりと頷くと、俺と同じ気持ちなのか、季衣も気合いの入った言葉で俺に進言して来た

 

「蒼夜様、僕も連れて行って下さい!」

 

季衣のその目には、敵を倒すという激情が見て取れた

 

……そうか季衣、お前も俺と同じ気持ちか

 

「……半刻後に出る。 季衣、やるからには着いて来い」

 

俺はそう言うと、会議場から出て張曼成を呼ぶ

 

「曼成!」

 

「はっ!」

 

「賊討伐だ、護衛隊出るぞ! 四十秒で支度させろ、半刻後までに城門前で整列して待ってろ」

 

それにしても……あぁ、眠い

 

 

 

−−−−−

 

 

 

半刻後、城門前には思いの外結構な人数が揃っていた

 

張曼成を筆頭とする五百人の護衛隊に、地理、季衣、秋蘭さん、そして姉さん

 

「? 何で姉さんまで?」

 

「軍師みたいなものだけど……蒼夜、今の君の状態が心配だからかな、華琳さんも心配してたよ?」

 

何故だ

こんなに()る気に満ちていると言うのに

 

「……まぁ良いけどさ」

 

やる事は変わらん、デストロイだ

 

「秋蘭さん、よろしくお願いします」

 

「あぁ、お主もあまり気を張り過ぎないようにな。 それと今回はお主が主将となる、私は部下に徹するので、上手く使ってくれ」

 

ありがたい

華琳さんも粋な事をしてくれる、これで心おきなく殲滅出来るってもんだ

 

「季衣もよろしくな、全力で暴れるぞ」

 

「任せて下さい!」

 

良い返事だ

俺と同じ気持ちの季衣なら、一緒に気持ち良く暴れられそうだ

 

「よし地理、地図は持って来てるな? 賊が発見された場所から進行方向を予測して、一番近い邑に向かうぞ、お前が先導しろ」

 

「了解しました」

 

「曼成、今回の行軍速度は最速で行く、装備が重いだの、距離が長いだの、新兵の調練が足りないだの、泣き言は許さん、全力で着いて来い」

 

「はっ!」

 

これで準備は……おっと

 

「それでは一人ずつ携帯食を持て、今回は糧食は置いてく代わりに、俺が作った乾燥肉と乾燥果実を三日分渡す、それを巾着袋に入れてあるので腰に吊るして行動しろ」

 

俺が城門に最後に着いた理由がこれだ

これらを城の兵士に用意させて持ってこさせたから少し遅くなったのだ

 

ちなみに、季衣には多めに十食分入れてある

 

「準備出来たな? では護衛隊、出陣するぞ!」

 

 

 

−−−−−

 

 

 

気合いを入れて出陣したのは良いが、今までの疲労と眠気が酷く、行軍の疲れもあって俺は今にも頭がどうにかなりそうだった

 

だがまぁ何とか急いだかいがあり俺達はその日の深夜のうちには目的の邑へと到着する事が出来た

 

寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい

 

……が、今からが将としての仕事の時間だ

 

ゴールしたいよぉ

 

「曼成、賊はいつこの邑に到着しそうだ?」

 

今は部隊を休ませ、主だった面子を集めて話合いをしている

 

話す内容や確認する内容は、賊への対応の仕方や物資の確認に、邑への対応や強行軍から来る部隊の疲労具合、その他細かい事が諸々

……やる事多すぎんよぉ

 

「現在動きはありませんが、明日の明け方から動くとして、この邑との距離から考えれば明日の正午前にはこちらに来るかと」

 

今が深夜の12時だとして、丁度半日くらいか

……普通なら充分眠れるんだが

 

「わかった、とりあえず見張りは厳重に頼む、賊に少しでも動きがあれば、すぐに知らせてくれ」

 

「はっ」

 

「秋蘭さんには邑への対応をお願いして良いですか? 邑長との交渉や、民衆への不安解消を優先してお願いします。 もし食料に余裕があるようでしたら、買い付けの方もお願いします」

 

「任された」

 

この手の交渉事や対応は、今まで秋蘭さんがして来たから門題無いだろう

まぁ最近は文若さんがやってるみたいだけど

 

「地理は護衛隊の現状把握を頼む。 疲労困憊して仕事にならん奴らから優先して休ませろ、二刻交代で警戒任務に当たらせてくれ、警戒任務の際には重装備する必要もないから、そこまで疲れん筈だ。 理想は明日の戦闘前までに全員が回復している事だ」

 

「警戒に出る人数はいかがしますか?」

 

「そこは任せる、が、百人以下にはするな。 それと新人だけで警戒もさせないようにな」

 

「了解しました」

 

後は戦術の確認に、敵の人数把握、華琳さんへの報告も出した方が良いか

……あー、やる事他にもあるだろうけど、上手く頭が回らん

 

「あぁそうだ、季衣は今のうちに眠っておきな」

 

「え?……でも、皆忙しいし僕も働きます」

 

「いや、明日から季衣には相当働いて貰うからな、休める時に休んでおいてくれ、……休む事も仕事のうちだ」

 

俺がそう言うと、季衣は不満げな顔で寝床へと行った

 

……俺も休む仕事したいんだよなぁ

 

「……はぁ、さて姉さん、賊の人数は五千を越えるみたいだけど、野戦と防衛戦、どっちの方が良いと思う?」

 

「防衛戦一択、人数が違い過ぎるね」

 

ですよねー

 

「問題は簡単にこの邑を囲まれる事だな、柵はあるが脆いし、護衛隊を割って全方向に割り当てるには人数差がキツイって所か」

 

「けど野戦を選んだら、山や林、地形を使って優位に進められてもこの邑の人達が危ない、って言うより、殺されるよね……それは流石に許容出来ないし、目的と矛盾してるしね」

 

個人的にはぶっ殺しに行きたいんだがなぁ、……いや確定でぶっ殺すけど

 

……どうしたもんか

と、俺が悩んでいると張曼成が報告に来た

 

「元倹様、この邑へと向かって来る集団があります」

 

「賊か?」

 

「いえ、それとは様子が違うようです。 六百人程度の武装集団なのですが、旗が一本だけ立っており、『勇』とありました」

 

義勇軍か

こちらに取り込めるか?

仮に取り込んだとして、練度の方はどうだろうか?

使えない奴らが六百人増えたら、逆に軍としては危険なのだがな

強い敵より無能の味方の方が怖い、とは当たり前の話だしな

糧食の方もどうだろうか?

六百人の腹ペコ集団が来ても、簡単には飯を用意する事は出来んぞ

 

……あぁーくそっ、仕事が増える

 

「……とりあえず会って見よう、曼成、その義勇軍をこちらの邑へと案内して、隊長格を俺の所に連れて来てくれ」

 

「了解しました」

 

……今日も眠れそうにないな

 

この恨み、忘れないぞ張角

 




主人公の配役はブロリーです







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