どうも三國志のシーラカンスです   作:呉蘭も良い
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本日2度目の投稿です
1話には纏められない作者の不能を赦してクレメンス

雪蓮と冥琳との再会に主人公がテンションあがってます
だから今回はネタ多めです



会いたかった~×3 YES!君に~ 後編

「おぉ!雪蓮ではないか!久しいな!」

 

「あら春蘭、久しぶりねぇ~。」

 

やっほ~、お久~、きゃぴきゃぴ。

……じゃねぇんだよ!女子会か!

 

「おい待て、説明しろ。何故お前等が豫州に居るの?……いや、久しぶりに会えたのは嬉しいんだよ?この局面でお前等が居るのはありがたいよ?……けど何、お前等袁家なの?袁術の配下になっちゃったの?」

 

ワケガワカラナイヨ!

インキュベーター並の感想が出ちゃうわ!

俺と契約して魔法少女になっちゃうの?

 

「落ち着け、私が説明しよう。」

 

冥琳の話ではこうだ。

 

各地で勃発する黄巾党の討伐に、孫家も当然乗り出した訳だが、孫家の本拠地である呉郡はもとより、楊州全域でもそれほど黄巾党は活発ではないらしい。

だが隣州の豫州から楊州へと時折大人数の黄巾党が押し寄せて来る事があるらしく、頭を悩ませていたという。

そんな時に統治者への官軍協力要請が来たらしく、これを機に袁術へ黄巾討伐の協力を孫家から申し出た所、二つ返事でよろしくと来たらしい。

 

「……えっ、じゃあ何、お前等もしかして袁術の金で___」

 

「あぁ、袁術の金で軍を動かしている。ふっ、それだけではないぞ?率いて来た兵士一万の内、半数近くは袁術の配下だし、糧食だって奴等持ちだ。どうにもあいつ等は金は有り余っているが人材が些か足りん様でな。」

 

紀霊とかいないのかな?

いや、そんな事より___

 

「袁術って馬鹿なの?他地域の統治者に軍も金も渡して好きに自領を回らせるって、……虎に翼与えてんじゃねぇよ。」

 

ただでさえフリーダムなのに、ストフリになっちゃうだろうが。

どこかにプロヴィデンスは居ないんですかね?

……いや、最終的にはクルーゼも死んじゃうんだった。

……これが人の業か。

 

「……んで、どうだった?どうせお前の事だ、後々の事を視野に入れて、豫州全域を詳しく見て回ったんだろ?」

 

「ふっ、そこは軍事機密だ。……だが、南陽が特に酷いな。」

 

「……そうか。」

 

南陽は正確には豫州ではなく荊州なのだが、荊州の中でも北荊の一部は袁術領土と言う事になっている。

そして南陽宛城が、袁術の本拠地だ。

 

「……袁術ってのはどんな奴なんだ?子供とは聞いているが。」

 

「可愛い子よ?すっごく我が儘だけど、見てる分には面白いわ。……絶対に部下にはなりたくないけど。いや~、改めてあの時は助かったわ~。」

 

袁術の配下にならなくて済んだもの、と雪蓮は言うが、正直全く笑えないんですがそれは。

 

「部下は何してんだよ?袁家は人材豊富なんじゃねぇの?」

 

「それは袁紹の話だろう?袁術配下にろくな奴は居ないぞ。……あぁいや、張勲という軍師が一人居るな。中々どうして、腹黒そうな小賢しい奴だったな。」

 

ん?

 

「えっ?冥琳より?」

 

「……おい、どういう意味だ?」

 

そういう意味だ。

 

「さーって!軍議しよっか!軍議!」

 

「……まぁ良い、後で覚えておけよ。」

 

そんなんだから腹黒いとか思われるんでしょうが!

 

 

 

 

 

─────

 

 

 

 

 

「林の中に入るのはやっぱ得策じゃないよなぁ。」

 

孫家と協力関係を取り付けたのは良いけど、結局豫州に入って良いのか、と言われるとちょっと怪しい。

 

「折角賊を取り囲む様に挟んでいるのに、挟撃出来ないってのも勿体無いわね~。」

 

んだね。

孫策軍とうちの軍を同時に林の中に進行させるのが一番手っ取り早いのに。

 

有能軍師さん、何か考えて?

俺はもう考えるの疲れたよ。

 

「……お前を中心とした連携だ、お前が策を考えろ。」

 

取り付く島もない!

さっきの事根にもってんじゃねぇか!

 

一度拗ねたら長いんだよなぁ冥琳は。

 

……冥琳、冥琳ねぇ。

冥琳、赤壁、火計……。

 

「うん、炙るか。」

 

「おい待て、何故私の顔を見てその結論になる?……おい、おいっ!私の目を見ろ!こっちを見ろ!」

 

ヤバいヤバい、シアハートアタックされちゃう。

 

「こ、これからの時代、計略の最先端は火計だからな。」

 

「嫌な時代だな。だが私の顔は関係ないぞ。」

 

いやだって冥琳ってば周瑜なんだもん。

思い付いても仕方ないじゃないか。

 

「……はぁ、もういい。お前は昔からいつもこうだ……。」

 

いや、ごめんて。

 

「ん?なんだ、林を焼くのか?」

 

「あぁ、いえ、俺達が林を焼いちゃったら、袁術に何を言われるかわかったもんじゃありませんから、焼くのではなく、煙で奴等を炙り出すんです。」

 

それに林なんかを焼いちゃったら、将来の地球温暖化に悪いからね。

……まぁ陳留だったら容赦なく焼いてたと思うけど。

比叡山を焼き討ちせよ!比叡山ないけど。

信長マジ容赦ねぇ。

 

「孫策軍には豫州方面から適当な物を燃やして煙で賊を追い立てて貰い、俺達が居る陳留方面に逃げて来た敵を___」

 

「待ってましたと討ち取る訳か!成る程な!」

 

そんで火事が起こったと奴等に誤解して貰う為には___

 

「曼成、いつもの頼むわ。」

 

「逃げ叫ぶ役ですね?了解しました。」

 

いつもすまんね、お前が居てくれて助かるよ。

 

「……成る程、悪くない策だ。だが陳留方面で賊を討ったら私達の功績はなくなる訳だが?」

 

「……貸し一って事でどうにかなんない?俺は借りたもんは直ぐ返すよ?」

 

「具体的には?」

 

「これから黄巾党が集まると予想される場所、とかどうよ?」

 

大陸南部じゃ黄巾党全体の情報はそう集まらないだろ?

いくら明命が優れていても一人じゃ限界があるからな。

 

「……成る程。……良いだろう、その情報を買ってやる。」

 

「よし、それで貸し借り無しな?」

 

もし借りを作ったまんま陳留に帰ったら華琳さんに怒られるわ。

 

「ねぇねぇ、私こっちに残って賊討伐に参加して良い?煙で追い立てるだけとかつまらないわ。」

 

「……まぁ俺は別に良いけど、あっちは誰が軍を統率するんだよ?」

 

冥琳だけ帰らせて、一人でやらせるの?

可哀想なんですがそれは。

 

「あっちは祭と思春がいるから大丈夫よ~。」

 

「祭さんと思春さんも来てたんだ?……じゃあまぁ大丈夫か。」

 

こいつに任せたら単騎で林の中に突っ込みかねん。

だったら俺が見張ってた方がまだマシだ。

 

「あっ、そうだ。出来ればで良いんだけど、敵将はなるべく斬らないでね?捕縛出来ればそれでよろしく。」

 

「ふむっ、理由は?」

 

「いやだって、今回の敵将頭がキレるじゃん?曹操陣営と袁術陣営を州境でぶつからせて上手く逃げようとしてる奴だぜ?……前線指揮官として配下に欲しい。」

 

ただ曹操陣営からは俺が、袁術陣営からは雪蓮が来た事は予想外だっただろうな。

いさかいなく、余裕で連携可能です。

 

「……蒼夜、お前ズルいぞ。そんな事言われたらうちも将として欲しくなるじゃないか。」

 

「はっはー残念、うちは生け捕りにしてもそんまま華琳さんの所に連れて行って、俺が助命嘆願してやれるが、お前等は袁術の所に連れて行かないといけないから、ほぼ処刑になるだけだろ。」

 

だから俺に譲れ。

 

「……仕方あるまい。お前が今度新刊を出す時に、私に優先的に送ってくれると言うのならそれで手を打ってやる。」

 

「そんなんで良いの?了解。」

 

ふっ、だが冥琳、俺は纏まった休暇がないと本は書けないんだ。

新刊なんて何時になる事やら。ドンマイ!

 

「よしっ、話は纏まったな。ほんじゃ一刻後に作戦開始と行こうか!」

 

「「「応!」」」

 

俺は冥琳を見送った後に、雪蓮と一緒に賊討伐の準備をした。

 

「ふっ、ふっふ、ふ~ん♪」

 

「ご機嫌だな雪蓮?」

 

「まぁねぇ~♪この感じ、久しぶりだからね~♪」

 

「確かにな。」

 

まぁ何だかんだ俺も機嫌が良いのだろう。

自分でも笑っていると自覚しているからな。

 




「あぁそうだ雪蓮、戦場では背中に気を付けろよ?」

「?」

「お前が前に出過ぎたら、俺の槍が飛んでくると思えよ。」

「……この感じも久しぶりねぇ。」

その時は背中に冷たい汗が流れたと、後に雪蓮は語ります。







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