無記名霊基の英霊達   作:日立インスパイアザネクス人@妄想厨

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一年近く放置していた上にバレンタイン1日遅れの投稿です。
しかもこの小説ではまだ未実装のサーヴァント。バイエルンのバーサーカーが行き詰っていて現在書き上げようとしている新しいサーヴァントです。真名は予想してください!
それではどうぞ!


キャスター・オリエンタル
【バレンタイン礼装】キャスター・オリエンタル


 忙しかった午前が終わり、食堂で憩いの時間を過ごしていた。

 

 お昼も近いこともあり、サーヴァントやスタッフが集まりつつある。もちろん、午前の成果(チョコ)を携えて。

その中に自分が渡したものがあると思うと、嬉しくもあり少し恥ずかしく感じる。こういった達成感があるから時間をかけて作った甲斐があるというものだ。

 各々の今日の成果に華を咲かせる様子を眺めていると、食堂に備え付けられたスピーカーから軽快な音楽が流れ始めた。

 失恋をテーマにした物悲しい歌詞とは裏腹にポップな曲調であり、不思議と暗い雰囲気にならない、ふとした時に無性に聴きたくなるお気に入りの曲だ。

 そして曲が終わり、スピーカーを通してダンディボイスが食堂に響く。

 

 

『WRYYYYYYYYYYYYYYYYYY!! さあ今日もテンション上げていくぜカルデアラジオ室! 今日はsurprise、特別な日とあってゲリラ放送で送っていくぜ! つうわけで本日のopening number、2月14日にreleaseされたアルバム「ベスト・オブトリスタン」からこの一曲「フェイルノート」をお送りしたぜ!』

『ファラオに対して何の先触れも無く呼び出すこと自体不敬であるというのに貴方は……。オジマンディアス様への貢物をどういった体で捧げるかまだ考えている最中でしたのに。それと! ゲストとして呼び出しておいて紹介もしないとは何事ですか!?』

『Don't worryニトクリス。忘れちゃいねえぜマジで。ではでは今回のspecialなguestは我らが愛するエジプトの古の女王(ファラオ)、ニトクリス!』

『み、皆のファラオ……! 私などカルデアに召喚されたファラオに比べれば――』

『そしてメインパーソナリティはこの俺っ! D・D・D・DJ(ディスクジョッキー)・オリエンタル!』

『ええい話の腰を折るのはよしませい!』

『いやぁだって話が長くなりそうだし? ゲリラ放送だから無許可なんだよ放送室。風紀委員長とか怒れるトリスタンとか来る前にやることやらなきゃな』

『何故あなたはそう考えナシなのですか! ……はぁ。もういいです。早く企画を終わらせて放送を切り上げましょう。巻きで行きますよ巻きで!』

「thank youニトクリス! では早速最初の企画から行くぞ!」

『最初というか一つだけではないですか……。えーと、「カルデアが選ぶチョコを貰ったサーヴァントランキングトップ3」? まだ今日は半日しか経ってないのにこんなランキングを作って良いのですかコレ?』

『事前にカルデアに居るサーヴァント及びカルデア職員に実施したenqueteを基に、カルデアに召喚されたサーヴァントに送るチョコレートを予測したものがこのランキングだ。ま、ニトクリスみたく日和らなければこのランキングは正確にはならないけどな』

『誰が日和りますかちゃんと今日中に捧げます! ですがこのランキング、一番か決まりきってるではないじゃないですか』

『いやいや意外な結果になるかもだぜ? では早速flip open!』

『正直フリップかどうかはラジオを聞いてる人にはわからないと思います……』

『3位呪腕のハサン、2位茨木童子、1位は同率でエミヤジークフリートガウェインランスロットトリスタンベティヴィエールクー・フーリンロビンフッドディルムッドカルナ――』

『まちませいまちませい! 一位がどれだけ居るんですか!? 何故オジマンディアス様が1位ではないのですか!? オジマンディアス様が1位ではない以上このランキングは不当です!!」

『まぁまぁ落ち着けよ。そこまで不思議じゃないランキングだと思うぞ俺は。単純に渡しやすいサーヴァントがpickupされてるだけだろう。servant同士ならともかく普通のスタッフが太陽王とか英雄王とか王気(オーラ)が強すぎて近寄りがたい(hurdleがたかい)だろうしな。見ろよ、円卓勢は全員ランクインしてやがるぜ? あとThorn woodは去年あちこちから強請(ねだ)りまくっていたらしいから皆準備してるそうだ』

『た、確かに……。ん? ですが何故同盟者がランキングに入っていないのでしょうか?』

『あれは論外だろ。今回のenquete、サーヴァント職員の全員が名前上げてたからな。1位とぶっちぎりだったぞ?

『流石ですね同盟者……』

リスナー(マスター)とバレンタインデーといえば、俺にもさっき届いたんだチョコレート』

『そうでしょうね。同盟者(マスター)同盟者(マスター)で全員分のチョコを作っていたと記憶しています』

『俺たちが居た時代には無い文化。そしてありえるはずのない数々の出会い(miracle)。それを実現する我らがリスナー(マスター)に感謝の気持ちを贈ろうと思う。それに番組に応援してくれるリスナー全員にもpresentしよう!』

『まぁ当然のことですね。異郷のならわしいえど日ごろの感謝を伝えることは良き事。貴方はどのようなものを用意したのですか?』

『リスナーの皆も気になるpresentは――こちら!』

『これは!!』

『番組特製のTシャツを番組を聞いている全員にpresent!!』

『――』

『衣服のことなら串刺し公にお任せ! 通気性と保温性を兼ね備えた魔術素材でどんな環境にも適応できる優れものだ!』

『これは良き装束ですね! これなら同盟者(マスター)も喜ぶことでしょう!』

『Yeah! それじゃあpresentの受け取り方法は――』

『オリエンタル殿ォ!! 目を見開き髪を振り乱したトリスタン卿が我がテルモピュライを薙ぎ払いながら迫っておりますぞぉ!!』

『――と、残念ながら今日の放送はここまでのようだ。リスナー、最後まで視聴をしてくれてthank you!! それではまた次回の放送に期待してくれよ! thank you for everyone。supported by ドルセント――』

『これってもう関わった全員が怒られるパターンですよね!? ぐずぐずせずにさっさと逃げますよ!』

『まてsponsorの紹介だけでも』

 

 

 ぶつんっ! と。

 琴の音が鳴った瞬間、スピーカーからは強制的に番組終了の合図が聞こえた。

 食堂の喧騒は変わってはいない。あのキャスターのやらかすことはいつものことだし割と慣れてきた。……もうその辺りの感覚がマヒしてることは否めない。ただ生暖かい目がこちらに向いているのを酷く感じるのだ。

 キャスター・オリエンタル。

 趣味でやってる放送活動を止める気は無いけど、これだけは言わせてほしい。

 

――恥ずかしいわ!! ←




DJ・オリエンタルの番組オリジナルTシャツ
キャスター・オリエンタルからのバレンタインのお返し。
放送局を乗っ取ったキャスター・オリエンタルが素材集め、デザイン、ヴラド三世に発注したオリジナルTシャツ。通気性、保温性、伸縮性に優れた特異点探索に向いた機能的な普通のTシャツだが、ニトクリスが絶賛するということはデザインに関しては……。なお視聴者全員に送ると聞いた時のヴラド三世の顔は押してはかるべし。
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