第一話~雪の彼方へ消える子ども達~
―童話探偵連合本部・異変チェックセンター―
ノーサリア大陸の異変をチェックするイーファが資料を眺めていた。
「イーファ、それ、何の資料?」
サヤンが後ろから眺めていた。
「ノーサリアの情報よ。あら…」
「どうしたの?」
「ここを見て」
イーファが指差した。
そこには、子供の行方不明者のリストがあった。
「これって…」
「行方不明者のリストよ。妙なことにみんなケルファ村の住人なのよ…」
「ノーサリア大陸・エリー地方…」
「ギズー、どうかした?」
ギズーは、伝説についての資料が保管されている資料室にまっしぐら。
数分後、大きなファイルを抱えて出てきた。
それは、ノーサリアに伝わる伝説。
「エリー地方…。あった!」
ギズーは、サヤンとイーファに資料を見せた。
「雪の女王…」
―ノーサリア大陸にかつてあったといわれる、レオーテ・キングダムの伝説。
賢い王が治めていたその王国は、その娘によって崩壊した。
娘が父である国王にとある贈り物を贈ってから、日に日に王は邪悪になり、娘の周りの空気は、凍えるほど冷えきっていた。
王女の行くところ、雪が降るようになったため、『雪の女王』と呼ばれるようになった。
評議会は、娘が黒魔法をかけたとして、死刑を言い渡した。
しかし、この頃には国王は、既に邪悪な力に飲み込まれ、まるで獣のような姿に変貌していた。
娘は、氷のような冷たい体となり、望む相手を凍死させることができるようになっていた。
王は、娘を守るために議員を襲った。
人々にはなすすべがなかった。
王国は、次第に吹雪に襲われるようになり、国の民は、レオーテから次々と去っていった。―
「子供たちが行方不明になる直前に吹雪が起こった、という証言があるの」
そう言うと、イーファは写真を見せた。
「そして、この氷の壁の前で足跡が消えているのよ」
「もしかしたら、雪の女王が関係しているのかも…」
サヤンがイーファに言った。
「そうなると、エリー地方にすぐに派遣できる探偵を探さなきゃ…ロディ」
「検索できてますよ、イーファ」
そのままロディは、データを読み上げた。
「エリー地方の中心地・ガルシアシティのシグルズが一番近いです」
「じゃあ、この氷の壁へ向かってもらいましょう」
―ガルシアシティ―
シグルズは、独自でこの異変について調べていた。
♪ピロピロリン♪
「はい」
「ノーサリア大陸担当のイーファです。これから、ケルファという村へ向かってください。そこでドゥエルクという人と合流してください。今回の依頼は、端末に送信しました」
「わかりました」