童話の闇~Dark Parables~   作:アリス・リリス

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~赤ずきん~
第一話~姉妹団との出逢い~


ウェストリア大陸のエイラナ王国からとある連絡を受けた。

 

 

『3日前、行方不明になっていた少女が見つかったのだが、気になる証言をした。

 

―ファリウス森で黒い霧に包まれた狼がうろついていた。

しかも、赤い目をした女性が狼を操っているらしい。―

 

どうかこの人物を見つけ出し、狼を止めていただきたい。

 

また、ファリウス森には“赤ずきん姉妹団”がいる。

彼らは、何世紀も森を守っているのだ。

調査に協力してくれるだろう…』

 

 

「ロディ、すぐに派遣できる探偵は?」

 

「えっと…、ハインリヒがすぐにでも派遣できます」

 

「じゃあ、彼に連絡を入れて。

くれぐれも失礼のないように」

 

 

―――――――

 

エイラナ王国・ディアナ伯領・セレティア

 

 

「ハインリヒ様、童話探偵連合本部より電話が…」

 

ソファーでまどろんでいた美青年は立ち上がり、受話器を取った。

 

「ハインリヒだ。

今回は、どんな任務かな?」

 

 

「今回は、ファリウス森に出没する謎の女性の調査を願いたい。

どうも黒い霧に包まれた狼を操っているらしいのです。

 

狼については、“赤ずきん姉妹団”がよく知っているそうです…。

“赤ずきん姉妹団”について聞き覚えは…?」

 

「ああ、ファリウス森を何世紀も守っていると聞いたことがある…」

 

「詳しい情報は、端末に送りました」

 

 

ハインリヒは、すぐさま端末を手に取った。

 

 

「確かに確認した」

 

「では、任務成功を」

 

電話は切れた。

 

 

「ドラン、ファリウス森まで馬車を頼む」

 

「はっ」

 

 

―――――――

 

 

「本当に護衛を付けなくてよろしいのですか?」

 

「ああ、これは俺の仕事だからな…。

…ああドラン、ここだ。

止まってくれ」

 

 

ヒヒーン!

 

 

「じゃあ、私は行く」

「どうかご無事で…」

 

 

ハインリヒは、闇に包まれたファリウス森に足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

???「何者っ!」

 

 

突然矢がハインリヒめがけて飛んできた。

 

「いったい誰だ!?」

 

ハインリヒは、身軽にそれを避け、叫んだ。

 

 

すると、崖の上に人影が見えた。

 

それは、ひょいと崖から飛び降り、ハインリヒの目の前に降り立ち、剣を向けた。

 

???「この森に何しに来たのだ!?

さっさと立ち去るのだ!」

 

それは、赤いローブをまとった女性だった。

 

腕には特徴のある紋章(エンブレム)

 

 

 

 

 

 

 

 

間違いなく、“赤ずきん姉妹団”の証。

 

 

「私は、ハインリヒ。

童話探偵連合から派遣されたんだ。

どうか信じてくれ」

 

 

ハインリヒは、探偵手帳を見せた。

 

 

「……ごめんなさい、急に襲って……。

私は、ルース。

見ての通り、“赤ずきん姉妹団”の一員よ。

 

あなたのことは聞いているわ。

あなたに見せたいものがあるの、ついてきて」

 

 

ルースは、大きな木に案内した。

 

「――――」

 

ルースが何かを唱えると、ふっと入口が現れた。

 

 

「急いで、すぐに閉まるから」

 

 

ハインリヒは、急いで入った。

 

 

中は、空洞になっていた。

 

 

カタカタカタ…………

 

 

なんとエレベーターが降りてくる。

 

 

「さあ、乗るわよ」

 

ルースに続き、ハインリヒも乗った。

 

 

ゆっくりとエレベーターが上昇する。

 

 

「この上が私たちの隠れ家なの。

姉妹団は、ここで何世紀も訓練を積んでいるのよ。

 

もう少し時間がかかるから、“赤ずきん姉妹団”が生まれた話をしましょう」

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