昔々、親をなくしたイザベラという少女がいました。
ある日彼女は、お気に入りの赤いずきんをかぶり、ファリウス森に住むおばあさんを訪ねに行きました。
「…お…おばあちゃん…?
…うそ…」
彼女がおばあさんの家で見たのは、狼の群れがおばあさんを食べている光景でした。
「キャアァァァ…!」
イザベラは、驚き逃げ出しました。
けれど、狼の足は驚くほど速かったのです。
「誰か助けて!」
グルルルル…
その時、森をパトロールしていた狩人が偶然通りかかり、イザベラを救いました。
「なに?
……もう身寄りがいないって…?」
「おばあちゃんが…。
もう私、一人ぼっち…、
ウワーン!」
最後の血縁者をなくしたことをかわいそうに思った彼は、イザベラを自分の養子として迎えます。
「……
イザベラは、養父に強くなりたいと願います。
「………そうか、いいだろう。
でも、イザベラ。
それはとても大変だけど…いいのか?」
「ええ、覚悟はできてます。
私は、弱い人たちを守りたいの!」
養父は、彼女のためにツリーハウスを作り、そこで武芸の手解きをします。
「
「……信じられない。
上達が早いんだな……。
さて、森をパトロールしにいくか…」
ほどなくして、イザベラは強い戦士となり、狩人とともにパトロールするようになりました。
しかし、ある日悲劇が起こります。
養父である狩人が狼の群れに襲われ、死んでしまったのです。
「…………
「イザベラ……、私の跡を継いでくれ…」
悲しみにくれたイザベラは、狩人の遺志を引き継ぎ森と弱い者を守ることを誓いました。
そして、かつて養父とともに暮らしたツリーハウスに手を加え、自分と同じように孤児となった少女を迎えました。
「私と同じように強くしよう…」
イザベラは、“鍛え、守り、敬う”を掲げ、少女達に訓練を施して、戦士にしました。
これが“赤ずきん姉妹団”の始まりです。
しかし、いかなる少女たちでも、イザベラの武術を超えることはできませんでした。
「さあ!
今日も稽古よ!!!!」
イザベラ亡きあと、姉妹団は初代赤ずきんである彼女を偲んで、赤ずきんを制服としました。
そして、姉妹団の秘密基地にはイザベラの像を建てました。
今でも“赤ずきん姉妹団”は、初代赤ずきん・イザベラの掲げた“鍛え、守り、敬う”をスローガンにファリウス森を守り続けています。