「私たち姉妹団は、霧の狼のような悪者からファリウス森を守ってきたの。
最近、霧の狼の動きが怪しくて…。
久しぶりに戻れて、嬉しいわ!
…さて、もうすぐ基地に着くはずよ」
ルースがエレベーターの外を見た。
「…えっ!
秘密基地が奇襲にあったの!?
ハインリヒさんは、手がかりを探して!
私は、展望台に行くわ!」
ルースは、走っていった。
(………傷が新しい………。
ついさっき奇襲に遭ったようだ…)
ハインリヒは、階段を登った。
《……探偵よ……》
かすかに声がする。
ハインリヒは、声を頼りに探す。
武芸道場に入ると、声の主はいない。
部屋の奥には、宮殿のミニチュアが置いてある。
―霧の王国―
「聞いたことがある…」
霧の王国……満月の夜だけに現れる幻の王国……。
《探偵よ、最上階の図書室へ………。
私は、そこにいます………》
―図書室―
大きな鏡が掛けられていた。
《初めまして、探偵よ。
私は、『真実の鏡』です。
私は、レオーテで作られ、様々な人の手に渡り、初代赤ずきんであるイザベラのもとにたどり着きました。
探偵よ、目を凝らして、覗くのです。
何があったか、お話いたしましょう》
鏡に浮かび上がった女性がたんたんと話始めた。
―つい先ほど、狼の女王の
女王は、姉妹たちを霧の王国へと連れ去りました。
狼の女王を阻止する方法は、あります。
……ですが、あなたお一人の力ではできません。
ルースとお話しください。
彼女は、きっと手助けになるでしょう―
『真実の鏡』は、言い終わると、フッと消えた。
(狼…、キーワードがつながった!)
「ルース!
ルース!」
「探偵さん!
こっちよ!」
「ルース、頼みがある」
ハインリヒは、鏡の言葉を話した。
「やはり…。
最近、霧の狼の動きが怪しかったのは、そのせいだったのね…。
…付いてきて」
ルースは、ハインリヒを連れて、隠し部屋へと案内した。
遠くには湖が見える。
「…これは、ムーンストーンの力を増幅させる装置。
かつて、月の女神が石と共に残していったの」
「ムーンストーンの力って……?」
「太陽が登るのを遅らせる力。
石は、全部で7つあるの…。
全ての石の力でこの世界は永遠の闇に閉ざせられると言うわ。
霧の狼のようなのがうろつきまわる……ね。
私たちは、守ってきたの。
……7日前、リーダーのテレサが偵察に行ったきり、帰ってこなかった……。
彼女がムーンストーンの1つを持ってるの…。
きっと、狼の女王が奪ったのかもしれないわ…」
ルースは、湖を指さした。
「狼の女王の根城は、わかっているわ。
満月の夜だけあの湖に現れる『霧の王国』。
『真実の鏡』は、あの城に囚われていると話していたのよね?
なら、これね…」
ルースは、呪文を唱えた。
すると、丸い球体が現れた。
「これが『満月のムーンストーン』。
これを使えば、たちまち満月の夜になって、霧の王国に侵入できるわ」