童話の闇~Dark Parables~   作:アリス・リリス

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第二話~奇襲~

「私たち姉妹団は、霧の狼のような悪者からファリウス森を守ってきたの。

最近、霧の狼の動きが怪しくて…。

久しぶりに戻れて、嬉しいわ!

 

…さて、もうすぐ基地に着くはずよ」

 

 

ルースがエレベーターの外を見た。

 

 

「…えっ!

秘密基地が奇襲にあったの!?

ハインリヒさんは、手がかりを探して!

私は、展望台に行くわ!」

 

 

 

ルースは、走っていった。

 

 

(………傷が新しい………。

ついさっき奇襲に遭ったようだ…)

 

 

ハインリヒは、階段を登った。

 

《……探偵よ……》

 

かすかに声がする。

 

 

ハインリヒは、声を頼りに探す。

 

 

武芸道場に入ると、声の主はいない。

 

部屋の奥には、宮殿のミニチュアが置いてある。

 

―霧の王国―

 

 

「聞いたことがある…」

 

 

霧の王国……満月の夜だけに現れる幻の王国……。

 

 

《探偵よ、最上階の図書室へ………。

私は、そこにいます………》

 

 

 

 

 

―図書室―

 

大きな鏡が掛けられていた。

 

《初めまして、探偵よ。

私は、『真実の鏡』です。

 

私は、レオーテで作られ、様々な人の手に渡り、初代赤ずきんであるイザベラのもとにたどり着きました。

 

探偵よ、目を凝らして、覗くのです。

何があったか、お話いたしましょう》

 

 

鏡に浮かび上がった女性がたんたんと話始めた。

 

 

―つい先ほど、狼の女王の(しもべ)である霧の狼が襲いました。

 

女王は、姉妹たちを霧の王国へと連れ去りました。

 

 

狼の女王を阻止する方法は、あります。

……ですが、あなたお一人の力ではできません。

ルースとお話しください。

彼女は、きっと手助けになるでしょう―

 

 

 

『真実の鏡』は、言い終わると、フッと消えた。

 

 

(狼…、キーワードがつながった!)

 

 

「ルース!

ルース!」

 

「探偵さん!

こっちよ!」

 

「ルース、頼みがある」

 

 

ハインリヒは、鏡の言葉を話した。

 

 

「やはり…。

最近、霧の狼の動きが怪しかったのは、そのせいだったのね…。

…付いてきて」

 

 

 

ルースは、ハインリヒを連れて、隠し部屋へと案内した。

 

遠くには湖が見える。

 

「…これは、ムーンストーンの力を増幅させる装置。

かつて、月の女神が石と共に残していったの」

 

「ムーンストーンの力って……?」

 

「太陽が登るのを遅らせる力。

石は、全部で7つあるの…。

 

全ての石の力でこの世界は永遠の闇に閉ざせられると言うわ。

霧の狼のようなのがうろつきまわる……ね。

 

 

私たちは、守ってきたの。

 

……7日前、リーダーのテレサが偵察に行ったきり、帰ってこなかった……。

彼女がムーンストーンの1つを持ってるの…。

 

きっと、狼の女王が奪ったのかもしれないわ…」

 

 

ルースは、湖を指さした。

 

「狼の女王の根城は、わかっているわ。

満月の夜だけあの湖に現れる『霧の王国』。

 

『真実の鏡』は、あの城に囚われていると話していたのよね?

なら、これね…」

 

 

ルースは、呪文を唱えた。

 

すると、丸い球体が現れた。

 

 

「これが『満月のムーンストーン』。

これを使えば、たちまち満月の夜になって、霧の王国に侵入できるわ」

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