童話の闇~Dark Parables~   作:アリス・リリス

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第三話~月長石の力の解放~

「あの機械に四大元素のオーブとムーンストーンを乗せると、ムーンストーンに魔力(パワー)がチャージされるの。

 

今、オーブを取ってくるわ。

 

フリアンナ・エドラン!」

 

 

ルースは、呪文を唱えると、姿を消した。

 

「おっ…おい…!」

 

ハインリヒは、しばらくルースのいた場所を見つめていた。

 

 

「……お待たせっ!」

「わっ!」

 

 

ルースが背後に現れた。

 

「驚かさないでおくれよ…」

 

「そんなに驚かないでよ…。

まっ、何はともあれ、オーブを持ってきたわ。

 

機械を起動させましょう」

 

 

ルースは、オーブをステージの上に乗せ、中央の台座にムーンストーンを置いた。

 

 

「…じゃあ、始めるわよ」

 

「ああ、頼む」

 

 

「炎よ」

 

ルースの言葉に呼応するかのようにルビーのオーブに光が灯った。

 

「水よ」

 

サファイアのオーブが一際光った。

 

「風よ」

 

エメラルドのオーブに命が宿るかのように光が胎動している。

 

「大地よ」

 

最後にトパーズのオーブが光輝いた。

 

 

まるでステンドグラスを通ったような光が部屋に溢れる。

 

 

「月の女神・セレーネよ、夜をもたらしたまえ!」

 

 

ルースの力強い声に呼応して、オーブの中央からムーンストーンに向かって、光が放たれた。

 

四色の光は、ムーンストーンの中で混じりあい、一色の光となった。

 

 

オーブからの光が止むと、天にまっすぐ伸びる光の柱が現れた。

 

すると、たちまち辺りは暗くなり、空には満月が昇る。

 

遠くに見える湖のちょうど真上に月が来た瞬間、

 

ゴゴゴ………

 

 

「なっ…なんだ…一体…!?」

 

見ると、湖の水面(みなも)が揺れている。

 

 

水中から尖塔が姿を現した。

 

どんどん建物が姿を現す。

 

 

 

 

湖上に宮殿の姿が現れた。

 

それは、あのミニチュアと同じもの。

 

「霧の………王国……」

「そうよ…。

あれが霧の王国の宮殿…、満月の夜だけに現れる伝説の宮殿よ…」

 

ルースは、ハインリヒに赤いローブを差し出した。

 

 

「…探偵さん、霧の王国はとても危険なところよ。

宮殿の中に入った人は、生きて帰って来れないと言われているの。

この赤ずきん姉妹のローブを持って行って。

ローブには霧の狼ににおいを察知されない魔法の力があるの。

きっと役に立つわ」

 

「ありがとう、ルース」

ハインリヒは、ローブを受け取った。

 

「私は、ここに残って、他に手がかりはないか探してみるわ。

探偵さん、幸運を……」

 

 

「ああ、必ず仲間を連れ戻してくるよ。

それまで待っていてくれ」

 

「もちろんよ!

こう見えても、私、強いんだから!!!」

 

 

ハインリヒは、霧の王国が現れた湖に向かった。

 

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